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三好達治の全作品

青空文庫で公開されている三好達治の全作品を、おすすめ人気順で表示しています。

1-50件 / 全54件
作品名著者読了時間人気
測量船三好達治
60分以内
春の岬 春の岬旅のをはりの鴎どり 浮きつつ遠くなりにけるかも [#改ページ] 乳母車 母よ―― 淡くかなしきもののふるなり 紫陽花いろのもののふるなり はてしなき並樹のかげを そうそうと風のふくなり 時はたそがれ 母よ 私の乳母車を押せ 泣きぬれる夕陽にむかつて ※々と私の乳母車を押せ 赤い総ある天鵞絨の帽子を つめたき額にかむらせよ 旅いそぐ鳥の列にも 季節は空を渡るなり 淡く
三好達治
30分以内
霾  冬の初めの霽れた空に、淺間山が肩を搖すつて哄笑する、ロンロンロン・※ッハッハ・※ッハッハ。
檸檬忌三好達治
5分以内
友よ 友よ 四年も君に會はずにゐる…… さうしてやつと 君がこの世を去つたのだとこの頃私は納得した もはや私は 悲しみもなく 愕きもなく(それが少しもの足りない) 君の手紙を讀みかへす ――昔のレコードをかけてみる
万葉集の恋歌に就て三好達治
30分以内
課題に従つて以下万葉集の恋歌に就て少し卑見を記してみる。
南窗集三好達治
10分以内
鴉 靜かな村の街道を 筧が横に越えてゐる それに一羽の鴉がとまつて 木洩れ陽の中に 空を仰ぎ 地を眺め 私がその下を通るとき ある微妙な均衡の上に 翼を※めて 秤のやうに搖れてゐた 湯沸し たぎり初めた湯沸し…… それはお晝休みの 小學校の校庭だ 藤棚がある 池がある 僕らはそこでじやんけんする 僕は走る 僕は走る…… かうして肱をついたまま 夜の中に たぎり初めた湯沸し…… 靜夜 柱時
雪夜 一三好達治
5分以内
雪はふる 雪はふる 聲もなくふる雪は 私の窗の半ばを埋める 私の胸を波だてた それらの希望はどこへ行つたか ――また今宵 それらの思出もとび去りゆく 夜空のかぎり 雪はふる 雪はふる 雪は思出のやうにふる 雪は思出のやうにふる また忘却のやうにもふる
朝菜集三好達治
10分以内
朝菜集自序  ちかごろ書肆のすすめにより、おのれまたをりからおもふところいささかありて、この書ひとまきをあみぬ。
測量船拾遺三好達治
60分以内
玻璃盤の胎児 生れないのに死んでしまつた 玻璃盤の胎児は 酒精のとばりの中に 昼もなほ昏々と睡る 昼もなほ昏々と睡る やるせない胎児の睡眠は 酒精の銀の夢に どんよりと曇る亜剌比亜数字の3だ 生れないのに死んでしまつた 胎児よお前の瞑想は 今日もなほ玻璃を破らず 青白い花の形に咲いてゐる [#改ページ] 祖母 祖母は蛍をかきあつめて 桃の実のやうに合せた掌の中から 沢山な蛍をくれるの
海よ三好達治
5分以内
門を閉ぢよ 心を開け…… それで私は 表を閉めて 裏の垣根を越えてきた 蜜柑畠の間を拔けて 海よ お前の渚に かうして私は一人できた ああ陽炎のもえる初夏の小徑 眩めく砂の上で 海よ 私は何を考へよう 思出のやうにうすぐもつて 藍鼠色にぼんやりした 遙かなお前の水平線 私はお前に向きあつて 私は世間に背中を向ける 門を閉ぢよ 心を開け…… それで私は表を閉めて 裏の垣根を越えてきた 海よ お前の渚
梶井君三好達治
5分以内
なにがしの書物を持ちて 君を訪ふ 慣ひなりしを 花をもて 訪ふ 垂乳根の 君の母とし語へど この秋の日に 君はあらなく すずろかに 鐘うち鳴らし しまらくは 君のみ靈に 香をまつらむ 病いゆと 昔淋しき旅をせし 山の小徑を 夢に見しかな やうやくに 岫をめぐりて 海を見る この街道に 憩ふ巡禮 蝶一つ 二つ三ついま下りゆく 溪間に見ゆる 菊畠かな 伊太利の 水兵たちが街をゆく 紺のズボ
旅人三好達治
5分以内
雪どけの峽の小徑を 行く行く照らしいだす わが手の燈火 黄色なる火影のうちを 疲れて歩む あはれ わが脚の影 重い靴 濡れた帽子 冷めたい耳 空腹 ――旅人と 身をなして 思ふことさへ うつつない ああ このひととき
三好達治
5分以内
十一月の夜をこめて 雪はふる 雪はふる 黄色なランプの灯の洩れる 私の窗にたづね寄る 雪の子供ら 小さな手が玻璃戸を敲く 玻璃戸を敲く 敲く さうしてそこに 息絶える 私は聽く 彼らの歌の 靜謐 靜謐 靜謐
閒花集三好達治
30分以内
[#ページの左右中央] この小詩集を梶井基次郎君の墓前に捧ぐ [#改丁] 砂上 海 海よ お前を私の思ひ出と呼ばう 私の思ひ出よ お前の渚に 私は砂の上に臥よう 海 鹹からい水 ……水の音よ お前は遠くからやつてくる 私の思ひ出の縁飾り 波よ 鹹からい水の起き伏しよ さうして渚を噛むがいい さうして渚を走るがいい お前の飛沫で私の睫を濡らすがいい 鶯 「籠の中にも季節は移る 私
山果集三好達治
10分以内
仔羊 海の青さに耳をたて 圍ひの柵を跳び越える 仔羊 砂丘の上に馳けのぼり 己れの影にとび上る 仔羊よ 私の歌は 今朝生れたばかりの仔羊 潮の薫りに眼を瞬き 飛び去る雲の後を追ふ 雷蝶 雷の後 かみなり蝶が村へくる 村長邸の裏庭の 百合の花粉にまみれてくる 交番のある四辻で 彼女はちよいと路に迷ふ さうして彼女は風に揚る 椎の木よりもなほ高く 火ノ見櫓の 半鐘よりもなほ高く 海邊 雨後の
立秋三好達治
5分以内
この一隅に秋立つ日 楓の幹を蟻が上る 急げ 急げ 夕立がくる 鳴神は隈取りをして 灰色の兩手を擴げて ――軒端を蜂が飛んでゐる
柘榴の花三好達治
10分以内
万物の蒼々たる中に柘榴の花のかつと赤く咲きでたのを見ると、毎年のことだが、私はいつも一種名状のしがたい感銘を覚える。
海から昇る太陽三好達治
5分以内
ああ海から昇る太陽 太陽 今しののめの 藍と薔薇との混沌を 蹴破つて昇る太陽 かの紅の かのまるく大きなる かの重たげなるもの 虚空のうちを押渡る かのまぶしきもの かの團々たる 黄金光の聖母胎 ああかの 今わが涙にまで そのほのかなる暖かみもてもの言ひかくるもの 太陽 おお太陽 海から昇る太陽 われ永く おん身の朝ごとにそこに在りて かくまるく 大きく 赤く われらが遊星の空高くはるばると さし
海辺の窓三好達治
10分以内
破風をもる煙かすかに 水をくむ音はをりふし この庵に人はすめども 日もすがら窓をとざせり  自らかう歌つた私の家の海にむかつた窓はその前に藤棚のたふれたのがいつまでもたふれたままで、それが新らしく芽をふき蔓をのばし、白き花房が気ままに咲き乱れる時分になつても、めつたに雨戸を繰つて開け放たれたことがない。
ケシの花三好達治
5分以内
ケシの花はマリー・ロランサンの絵を思はしめる。
オルゴール三好達治
30分以内
人形のをぢさん守屋三郎さんは、支那文学の奥野信太郎さんと漫画家の横山隆一さんとの丁度中間位の恰幅であつて、容貌はどこやらそのお二人に似てゐる。
故郷の花三好達治
30分以内
[#ページの左右中央] 人はいさこころもしらすふるさとは花そむかしの香ににほひけるつらゆき [#改ページ] 鳶なく ――『故郷の花』序に代へて 日暮におそく 時雨うつ窓はや暗きに 何のこころか 半霄に鳶啼く その聲するどく しはがれ 三度かなしげに啼きて盤桓す 波浪いよいよ聲たかく 一日すでに暮れたり ああ地上は安息のかげふかく昏きに ひとり羽うち叫ぶこゑ わが屋上を遠く
老いらくの身をはるばると三好達治
5分以内
老いらくの身をはるばると このあしたわがふるさとゆ ははそはの母はきたまふ おんくるまうまやにつかせ たまふにはいとまありけり われひとりなぎさにいでて 冬の日のほのかほのかに あたたかき濱のおほなみ ひるがへる見つつたのしも 眞鶴の崎の巖が根 大島のはるけき烟 見はるかしゐつつたのしも あはれよないつかその子も 皺だたみ老いんとすらん まづしかる旅のすみかに ははそはの母はおとなひ た
白根山三好達治
5分以内
白根山 寥落として 草もなし 煙たつ 見ゆ 白土尾根に ほのかなる 硫黄のかをり 吹きかよへ 芳が平の 秋風のうち 行き行きて かへるときなき心地すれ 鳥さへ飛ばぬ 白根山路 草もなし 木もなし されば 路もなし 湯鳴りさみしき 白埴の山 ここすぎて 人かなしみの國にいる 地獄の門に にたる山かな うかりける 身に杖つきて いまははや ものも思はず 白根山越ゆ かうかうと 前に高嶺はと
一点鐘三好達治
30分以内
いく年かものにまぎれて筐底にひそみゐし舊詩二章、その心あわただしくその詞もとより拙きのみか、遠き日の情懷ははた囘顧するにものうけれども、この集の著者がなほけふの日の境涯をいささかまた歌ひえたるに肖たるを覺ゆ、すてがたければとどめて序にかへんとす―― 一點鐘二點鐘 靜かだつた 靜かな夜だつた 時折りにはかに風が吹いた その風は そのまま遠くへ吹きすぎた 一二瞬の後 いつそう靜かになつ
かつてわが悲しみは三好達治
5分以内
かつてわが悲しみは かの丘のほとりにいこへり かつてわが悲しみは かの丘のほとりにいこへり 五月またみどりはふかく 見よ かなたに白き鳥のとぶあり おのが身ははやく老いしか この日また何にいそぐや あてどなき旅のひと日の 夕ぐれの汽車のまどべに かの丘はしづかに來り かの丘は來りぬかづく 見よかしこに なつかしきかの細路は 木の間をいゆきめぐりたり 見よかしこに なつかしきかの細路は 木
銀座街頭三好達治
30分以内
この三月いつぱいで東京都の露店はいよいよ姿を消すことに結着した。
黄昏三好達治
5分以内
どこかで鳥の聲がする 雪の山の黄昏時 私は一つの尾根に彳つ 谿間の宿のランプの灯 私の部屋の小さな窗 窗に映つた帽子の影 あはれあはれ それは思出のやうに見える 微かな谿の水の聲
わが路ゆかむ三好達治
5分以内
烏帽子見ゆ 四阿[#ルビの「あづま」は底本ではなし] 猫見ゆ 淺間見ゆ わが路ゆかむ 日の暮るるまで 鎗が嶺に よべ雪ふりぬ 草枕旅寢の夢を めざめて見れば 一の枝二の枝 三の枝にふれ 何の落葉か 地におつる音 いくひらの 殘りの落葉おつる音 落葉林に ひびかひにけり 黄金なす陽は落ちにけり はやもはや 雪の山山 藍にかげろふ 芋はこぶ 車の越ゆる峠路や 頬白ないて 秋の海見ゆ 岨路に
駱駝の瘤にまたがつて三好達治
60分以内
間人斷章 秋風に われはうたふ 越路のはての艸の戸に またこの秋の蟲のこゑ 波の音 落日 かくてわれ 秋風に ただ一つ わが身の影を うながすよ 馬おひむし 馬おひむしは馬をおふ うたのあはれや ものの端に さるすべり さるすべり くさのいほりの戸に咲きて ふたつなき日のはるかなる ながたまづさも灰となる 時雨 四章 花木槿 人に面も見すまじき けふの心のかたく
草舎にて三好達治
5分以内
めじろ めじろ めじろ 冬の端山を渡りくる めじろの群れのおしやべりは……  それはまるで夏の日の日の暮れ方、とある街角をくる風鈴賣りの、あの毀れ易い硝子の器を百も吊るした、人の肩に擔はれてくる小さな輕い華やかな店さきの、音樂! その商品の一つ一つが互に囁きあつてゐる、ひそやかなれども騷がしい、いつも一つのものでありながら、けれども單調といふのでない、即興歌のより集り。
かいつぶり三好達治
5分以内
かいつぶり かいつぶり そうれ頭に火がついた 私たちの歌に應へて かいつぶりは水に沈む それは旱魃の夏だつた ただそれだけのことだつた かいつぶり かいつぶり かいつぶりのゐない日もあつた
日まはり三好達治
5分以内
橋の袂の日まはり 床屋の裏の日まはり 水車小屋の日まはり 交番の陰の日まはり 頽れた築地の上に聳える 路ばたの墓地の日まはり 丘の上の洒落た一つ家 そのまた上の 女學校の 寄宿舍の 庭の日まはり ああ日まはり 日まはり それは旺んな季節の洪水 七月 この海邊の町を不意打して この小さな町をとりかこみ 占領し 彼らの眞晝の凱歌をうたふ 日まはり 日まはり 彼方町はづれの踏切にも 此方天守の崩れた城址
短歌集 日まはり三好達治
30分以内
[#ページの左右中央] 短歌集 日まはり わが跫音 路をうつわが杖の音 われは聴く わが生の音づれ [#改ページ] [#ページの左右中央] 日まはりや床屋しづけき菜園に [#改ページ] やま鳥 草生ふる電車線路を あしびきの やま鳥はつと 走り越えにき 白骨温泉にて うら山に 銃の音せり 時をへず またも音せり 鶫落ちけむ 日のあたる 石垣の裾の 鷄ら た
雪夜 二三好達治
5分以内
思出 思出 いつまでも心に住むと 誓ひをたてた思出 その思出も年をふれば 塵となる 煙となる ああその かの裏切りの片見なら 捉へがたない思出の 性も是非ない 行くがいい 行くがいい 私を殘して 歸る日もなく行くがいい 思出よ
扁舟三好達治
5分以内
扁舟を湖心に泛べ 手 艪を放ち 箕坐して しばしもの思ふ―― 願くば かくてあれかし わが詩の境
艸千里三好達治
30分以内
枕上口占 もとおのれがさえのつたなければぞ、集ならんとする夜半…… 私の詩は 一つの着手であればいい 私の家は 毀れやすい家でいい ひと日ひと日に失はれる ああこの旅の つれづれの 私の詩は 三日の間もてばいい 昨日と今日と明日と ただその片見であればいい 又 私の詩は 明け方西の空にある 昨日の月 やがて地平の向ふに沈む 昨日の月への 餞けだ 既に私はそこ
寒林小唱三好達治
5分以内
山雀の嘴をたたきし板びさし はたやくだりし黄なる枯芝 裸木の朴のこずゑはゆれてあれ その青空をとぶ雲もなし 鴉なく櫟ばやしのあらきみち けうとかりけり陽はてれれども さねさし相模の山よ來る小鳥 たかき空よりまひくだりけり はらはらと空よりくだる小鳥あり やがてかしこにしばなきにけり この庭は鶲のとりの一羽きて あそぶ庭なりひるをひねもす 宵ながら怠りてふすかり臥しの 山のしじまのきはま
雪夜 三三好達治
5分以内
夜更けて 油の盡きた暗いランプ 低い焔 煤けた笠 既に私の生涯も 剩すところはもうわづか ああ今しばし ものを思はう 今しばし 私の仕事に精を出さう やがて睡りの時がくる 悲しみもなく 私の眠る時がくる
秋日口占三好達治
5分以内
われながく憂ひに栖みて はやく身は老いんとすらん ふたつなきいのちをかくて 愚かにもうしなひつるよ 秋の日の高きにたちて こしかたをおもへばかなし すぎし日の憂ひならねば あまからぬこの歎きかな 見よ彼方 日は眞晝 藍ふかき海のはるかに 眞白なる鴎どりはも 一羽ゐてなに思ふらん 波の穗にうかびただよふ 願はくばわが老いらくの 日もかかれ 世の外にして つたなかる心ひとつを いだきつ
鴨 一三好達治
5分以内
二羽 三羽 霧のかかつた水際に 黒い小鴨が游いでゐる 私は林の小徑を出る ――それとなし彼らはくるりと向きをかへる やがて一羽は空に揚る 一羽は水の面を飛ぶ 一羽はあとに殘される 彼は周章てて水を打つ 水を打つ やつとからだが宙に浮く 仲間と違つた方角へ
世はさながらに三好達治
5分以内
月やあらぬ春やむかしの春ならぬわが身ひとつはもとの身にして    業平 かなたなる海にむかひて かしらあげさへづる鳥は こぞの春この木の枝に きて啼きし青鵐のとりか かぐはしきこのくれなゐの 梅の花さけるしたかげ これやこのこぞの長椅子 古りしままなほくちずして こぞありしほとりに咲ける はしきやしたんぽぽの花 宿をでてもの思ひつつ ゆくりなくわが來しをかべ あづさゆみ春の日ざ
三好達治
5分以内
拔足差足 忍び寄つた野兎は 蓆圍ひの隙間から 野菜畑に跳びこんだ とたんに係蹄に引かかる 南無三 とんぼがへりを二つ三つ 力まかせに空を蹴る 月を蹴る 月は 山の端に入いる やがて兎は 寢てしまふ 白菜たちが眼を醒す
山果集に寄す三好達治
5分以内
行くがいい 既に門出の時である 行け 太陽のもと 喧噪のさなかに 行け 風塵霜露の衢々に 行つて お前の運命を試みるべき時である 行け 片意地な兜蟲 か弱い仔雀 跛この驢馬 憐れなるわが詩の一卷
『春の岬』序詩三好達治
5分以内
わが古きまづしきうたのたぐひここにとり集へてひと卷のふみをばなしつ、名づけて春の岬といふ、ふみのはじめに感をしるして序を添へよとは人の命ずるところなり、あな蛇足をしひたまふものかな、よしやつたなかるともわがうたのかずかずうちかへしわが感をのべたるものを、とてその夜わびしらに率然とおのれつぶやけるつぶやき わが若き 十とせあまりのとしつきの いつしかにはやすぎゆきて あとこそなけれ そこばく
三好達治
5分以内
鷲が二羽 降りようとして舞つてゐる 巖のあらはな巓を 私は仰ぎ 私はたちどまる その山の肩のあたり 林の盡きた笹原に 私は籠手を翳し 私は逡巡する さてまづ晝餉をしたためる
池のほとりに柿の木あり三好達治
10分以内
旅行に出て汽車の窓からつと見かける小学校の建もの、その校庭や体操器械など、小さな花壇や鳩小舎など、いつ見かけても心をひかれるもののあるのを覚える。
暮春嘆息三好達治
5分以内
人が 詩人として生涯ををはるためには 君のやうに聰明に 清純に 純潔に生きなければならなかつた さうして君のやうに また 早く死ななければ!
棋家の文章など三好達治
5分以内
棋客の前田陳爾さんに近づきはないが、その囲碁批評はいつも面白く拝見してゐる。
三色旗三好達治
5分以内
微風 晴れ 雪の窓に 葡萄酒を飮む
憩ひ三好達治
5分以内
ふつくらとした雪の面の 疎林の影の美しさ ここに私は彳ちどまる 聖なる正午 この丘のほとりにあつて 歩み去る時を感ずる 旅人の 年老いて疲れた心の 沈默の憩ひ
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