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南窗集

三好達治

『南窗集』は青空文庫で公開されている三好達治の短編作品。2,418文字で、おおよそ10分以内で読むことができます。
文字数
10分以内
2,418文字
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書出

鴉 靜かな村の街道を 筧が横に越えてゐる それに一羽の鴉がとまつて 木洩れ陽の中に 空を仰ぎ 地を眺め 私がその下を通るとき ある微妙な均衡の上に 翼を※めて 秤のやうに搖れてゐた 湯沸し たぎり初めた湯沸し…… それはお晝休みの 小學校の校庭だ 藤棚がある 池がある 僕らはそこでじやんけんする 僕は走る 僕は走る…… かうして肱をついたまま 夜の中に たぎり初めた湯沸し…… 靜夜 柱時

初出友を喪ふ 四章「文藝春秋」1932(昭和7)年5月<br>土「作品 三卷七號」1932(昭和7)年7月<br>路傍「作品 三卷七號」1932(昭和7)年7月<br>霽れ「作品 三卷七號」1932(昭和7)年7月<br>旅舍「作品 三卷七號」1932(昭和7)年7月
底本三好達治全集第一卷
表記
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