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作品名著者読了時間文字数人気書き出し
源氏物語紫式部1時間〜42,698

ほど近き法の御山をたのみたる女郎花 かと見ゆるなりけれ    (晶子)  そのころ比叡の横川に某僧都といって人格の高い僧があった。

ほど近き法の御山をたのみたる女郎花 かと見ゆるなりけれ    (晶子)  そのころ比叡の横川に某僧都といって人格の高い僧があった。

源氏物語紫式部1時間〜24,983

姫たちは常少女にて春ごとに花あらそひ をくり返せかし       (晶子)  ここに書くのは源氏の君一族とも離れた、最近に亡くなった関白太政大臣の家の話である。

姫たちは常少女にて春ごとに花あらそひ をくり返せかし       (晶子)  ここに書くのは源氏の君一族とも離れた、最近に亡くなった関白太政大臣の家の話である。

源氏物語紫式部60分以内23,435

朝の月涙のごとくましろけれ御寺の鐘 の水渡る時        (晶子)  二月の二十日過ぎに兵部卿の宮は大和の初瀬寺へ参詣をあそばされることになった。

朝の月涙のごとくましろけれ御寺の鐘 の水渡る時        (晶子)  二月の二十日過ぎに兵部卿の宮は大和の初瀬寺へ参詣をあそばされることになった。

大塩平八郎森鴎外1時間〜47,077

一、西町奉行所  天保八年丁酉の歳二月十九日の暁方七つ時に、大阪西町奉行所の門を敲くものがある。

一、西町奉行所  天保八年丁酉の歳二月十九日の暁方七つ時に、大阪西町奉行所の門を敲くものがある。

新・水滸伝吉川英治1時間〜699,140

序曲、百八の星、人間界に宿命すること  頃は、今から九百年前。

序曲、百八の星、人間界に宿命すること  頃は、今から九百年前。

世界怪談名作集アンブローズ・ビアス30分以内8,815

一  粗木のテーブルの片隅に置かれてあるあぶら蝋燭の光りを頼りに、一人の男が書物に何か書いてあるのを読んでいた。

一  粗木のテーブルの片隅に置かれてあるあぶら蝋燭の光りを頼りに、一人の男が書物に何か書いてあるのを読んでいた。

源氏物語紫式部30分以内10,851

早蕨の歌を法師す君に似ずよき言葉を ば知らぬめでたさ     (晶子) 「日の光林藪しわかねばいそのかみ古りにし里も花は咲きけり」と言われる春であったから、山荘のほとりのにおいやかになった光を見ても、宇治の中の君は、どうして自分は今まで生きていられたのであろうと、現在を夢のようにばかり思われた。

早蕨の歌を法師す君に似ずよき言葉を ば知らぬめでたさ     (晶子) 「日の光林藪しわかねばいそのかみ古りにし里も花は咲きけり」と言われる春であったから、山荘のほとりのにおいやかになった光を見ても、宇治の中の君は、どうして自分は今まで生きていられたのであろうと、現在を夢のようにばかり思われた。

森の紫陽花泉鏡花5分以内1,944

千駄木の森の夏ぞ晝も暗き。

千駄木の森の夏ぞ晝も暗き。

新書太閤記吉川英治1時間〜201,938

とらと虎  湖畔の城は、日にまし重きをなした。

とらと虎  湖畔の城は、日にまし重きをなした。

源氏物語紫式部30分以内7,698

うぐひすも問はば問へかし紅梅の花の あるじはのどやかに待つ  (晶子)  今按察使大納言といわれている人は、故人になった太政大臣の次男であった。

うぐひすも問はば問へかし紅梅の花の あるじはのどやかに待つ  (晶子)  今按察使大納言といわれている人は、故人になった太政大臣の次男であった。

目羅博士の不思議な犯罪江戸川乱歩60分以内15,682

一  私は探偵小説の筋を考える為に、方々をぶらつくことがあるが、東京を離れない場合は、大抵行先が極っている。

一  私は探偵小説の筋を考える為に、方々をぶらつくことがあるが、東京を離れない場合は、大抵行先が極っている。

泥棒と若殿山本周五郎60分以内20,938

一  その物音は初め広縁のあたりから聞えた。

一  その物音は初め広縁のあたりから聞えた。

源氏物語紫式部1時間〜56,650

あふけなく大御むすめをいにしへの人 に似よとも思ひけるかな  (晶子)  そのころ後宮で藤壺と言われていたのは亡き左大臣の女の女御であった。

あふけなく大御むすめをいにしへの人 に似よとも思ひけるかな  (晶子)  そのころ後宮で藤壺と言われていたのは亡き左大臣の女の女御であった。

二流の人坂口安吾1時間〜56,206

第一話 小田原にて 一  天正十八年、真夏のひざかりであつた。

第一話 小田原にて 一  天正十八年、真夏のひざかりであつた。

二筋の血石川啄木60分以内12,018

夢の様な幼少の時の追憶、喜びも悲みも罪のない事許り、それからそれと朧気に続いて、今になつては、皆、仄かな哀感の霞を隔てゝ麗かな子供芝居でも見る様に懐かしいのであるが、其中で、十五六年後の今日でも猶、鮮やかに私の目に残つてゐる事が二つある。

夢の様な幼少の時の追憶、喜びも悲みも罪のない事許り、それからそれと朧気に続いて、今になつては、皆、仄かな哀感の霞を隔てゝ麗かな子供芝居でも見る様に懐かしいのであるが、其中で、十五六年後の今日でも猶、鮮やかに私の目に残つてゐる事が二つある。

源氏物語紫式部1時間〜41,081

ありし世の霧来て袖を濡らしけりわり なけれども宇治近づけば  (晶子)  源右大将は常陸守の養女に興味は覚えながらも、しいて筑波の葉山繁山を分け入るのは軽々しいことと人の批議するのが思われ、自身でも恥ずかしい気のされる家であるために、はばかって手紙すら送りえずにいた。

ありし世の霧来て袖を濡らしけりわり なけれども宇治近づけば  (晶子)  源右大将は常陸守の養女に興味は覚えながらも、しいて筑波の葉山繁山を分け入るのは軽々しいことと人の批議するのが思われ、自身でも恥ずかしい気のされる家であるために、はばかって手紙すら送りえずにいた。

江戸三国志吉川英治1時間〜591,391

伊太利珊瑚  うす寒い秋風の町角に、なんの気もなく見る時ほど思わず目のそむけられるものは、女の呪詛をたばねたような、あのかもじのつり看板です。

伊太利珊瑚  うす寒い秋風の町角に、なんの気もなく見る時ほど思わず目のそむけられるものは、女の呪詛をたばねたような、あのかもじのつり看板です。

日本料理の基礎観念北大路魯山人30分以内7,387

私どもが旅行をしますと、汽車の弁当を食ったり、旅館の料理を食ったりしなければなりませんが、それらはいかにも不味くてまったく閉口します。

私どもが旅行をしますと、汽車の弁当を食ったり、旅館の料理を食ったりしなければなりませんが、それらはいかにも不味くてまったく閉口します。

党生活者小林多喜二1時間〜66,189

一  洗面所で手を洗っていると、丁度窓の下を第二工場の連中が帰りかけたとみえて、ゾロ/\と板草履や靴バキの音と一緒に声高な話声が続いていた。

一  洗面所で手を洗っていると、丁度窓の下を第二工場の連中が帰りかけたとみえて、ゾロ/\と板草履や靴バキの音と一緒に声高な話声が続いていた。

「ケルトの薄明」よりウィリアム・バトラー・イエイツ30分以内4,170

※ 宝石を食ふもの  平俗な名利の念を離れて、暫く人事の匆忙を忘れる時、自分は時として目ざめたるまゝの夢を見る事がある。

※ 宝石を食ふもの  平俗な名利の念を離れて、暫く人事の匆忙を忘れる時、自分は時として目ざめたるまゝの夢を見る事がある。

百物語岡本綺堂10分以内3,602

今から八十年ほどの昔――と言いかけて、O君は自分でも笑い出した。

今から八十年ほどの昔――と言いかけて、O君は自分でも笑い出した。

自殺を買う話橋本五郎30分以内7,813

1  ――妻らしき妻を求む。

1  ――妻らしき妻を求む。

軍艦金剛航海記芥川竜之介30分以内6,628

一  暑いフロックを夏の背廣に着換へて外の連中と一しよに上甲板へ出てゐると、年の若い機關少尉が三人やつて來て、いろんな話をしてくれた。

一  暑いフロックを夏の背廣に着換へて外の連中と一しよに上甲板へ出てゐると、年の若い機關少尉が三人やつて來て、いろんな話をしてくれた。

メリイクリスマス太宰治30分以内6,669

東京は、哀しい活気を呈していた、とさいしょの書き出しの一行に書きしるすというような事になるのではあるまいか、と思って東京に舞い戻って来たのに、私の眼には、何の事も無い相変らずの「東京生活」のごとくに映った。

東京は、哀しい活気を呈していた、とさいしょの書き出しの一行に書きしるすというような事になるのではあるまいか、と思って東京に舞い戻って来たのに、私の眼には、何の事も無い相変らずの「東京生活」のごとくに映った。

「グッド・バイ」作者の言葉太宰治5分以内188

唐詩選の五言絶句の中に、人生足別離の一句があり、私の或る先輩はこれを「サヨナラ」ダケガ人生ダ、と訳した。

唐詩選の五言絶句の中に、人生足別離の一句があり、私の或る先輩はこれを「サヨナラ」ダケガ人生ダ、と訳した。

新書太閤記吉川英治1時間〜204,344

官兵衛救出  秀吉の赴いている中国陣。

官兵衛救出  秀吉の赴いている中国陣。

慈悲岡本かの子10分以内2,134

ひとくちに慈悲ぶかい人といえば、誰にでもものを遣る人、誰のいうことをも直ぐ聞き入れてやる人、何事も他人の為に辞せない人、こう極めて仕舞うのが普通でしょう。

ひとくちに慈悲ぶかい人といえば、誰にでもものを遣る人、誰のいうことをも直ぐ聞き入れてやる人、何事も他人の為に辞せない人、こう極めて仕舞うのが普通でしょう。

藍色の蟇大手拓次1時間〜28,784

藍色の蟇 森の宝庫の寝間に 藍色の蟇は黄色い息をはいて 陰湿の暗い暖炉のなかにひとつの絵模様をかく。

藍色の蟇 森の宝庫の寝間に 藍色の蟇は黄色い息をはいて 陰湿の暗い暖炉のなかにひとつの絵模様をかく。

沙漠の花原民喜5分以内964

堀辰雄氏から「牧歌」といふ署名入りの美しい本を送つて頂いた。

堀辰雄氏から「牧歌」といふ署名入りの美しい本を送つて頂いた。

うづしほエドガー・アラン・ポー60分以内20,333

二人で丁度一番高い岩山の巓まで登つた。

二人で丁度一番高い岩山の巓まで登つた。

もう軍備はいらない坂口安吾30分以内8,274

原子バクダンの被害写真が流行しているので、私も買った。

原子バクダンの被害写真が流行しているので、私も買った。

鳴門秘帖吉川英治1時間〜142,372

お千絵様  みぞれ模様の冬空になった。

お千絵様  みぞれ模様の冬空になった。

お富の貞操芥川竜之介30分以内8,457

一  明治元年五月十四日の午過ぎだつた。

一  明治元年五月十四日の午過ぎだつた。

為文学者経内田魯庵30分以内5,311

棚から落ちる牡丹餅を待つ者よ、唐様に巧みなる三代目よ、浮木をさがす盲目の亀よ、人参呑んで首縊らんとする白痴漢よ、鰯の頭を信心するお怜悧連よ、雲に登るを願ふ蚯蚓の輩よ、水に影る月を奪はんとする山猿よ、無芸無能食もたれ総身に智恵の廻りかぬる男よ、木に縁て魚を求め草を打て蛇に驚く狼狽者よ、白粉に咽せて成仏せん事を願ふ艶治郎よ、鏡と睨め競をして頤をなでる唐琴屋よ、惣て世間一切の善男子、若し遊んで暮すが御執

棚から落ちる牡丹餅を待つ者よ、唐様に巧みなる三代目よ、浮木をさがす盲目の亀よ、人参呑んで首縊らんとする白痴漢よ、鰯の頭を信心するお怜悧連よ、雲に登るを願ふ蚯蚓の輩よ、水に影る月を奪はんとする山猿よ、無芸無能食もたれ総身に智恵の廻りかぬる男よ、木に縁て魚を求め草を打て蛇に驚く狼狽者よ、白粉に咽せて成仏せん事を願ふ艶治郎よ、鏡と睨め競をして頤をなでる唐琴屋よ、惣て世間一切の善男子、若し遊んで暮すが御執

ある探偵事件寺田寅彦5分以内1,825

数年前に「ボーヤ」と名づけた白毛の雄猫が病死してから以来しばらくわが家の縁側に猫というものの姿を見ない月日が流れた。

数年前に「ボーヤ」と名づけた白毛の雄猫が病死してから以来しばらくわが家の縁側に猫というものの姿を見ない月日が流れた。

魏志倭人伝陳寿10分以内2,435

倭人在帶方東南大海之中、依山島爲國邑。

倭人在帶方東南大海之中、依山島爲國邑。

舞姫森鴎外60分以内16,367

石炭をばはや積み果てつ。

石炭をばはや積み果てつ。

ビジテリアン大祭宮沢賢治1時間〜32,276

私は昨年九月四日、ニュウファウンドランド島の小さな山村、ヒルテイで行われた、ビジテリアン大祭に、日本の信者一同を代表して列席して参りました。

私は昨年九月四日、ニュウファウンドランド島の小さな山村、ヒルテイで行われた、ビジテリアン大祭に、日本の信者一同を代表して列席して参りました。

瘋癲老人日記谷崎潤一郎1時間〜99,869

1 十六日。

1 十六日。

人柱の話南方熊楠60分以内13,874

(南方閑話にも收めたれど、一層増補したる者を爰に入る)  建築土工等を固めるため人柱を立てる事は今も或る蕃族に行なはれ其傳説や古蹟は文明諸國に少なからぬ。

(南方閑話にも收めたれど、一層増補したる者を爰に入る)  建築土工等を固めるため人柱を立てる事は今も或る蕃族に行なはれ其傳説や古蹟は文明諸國に少なからぬ。

現代語訳 平家物語作者不詳1時間〜25,529

[#ページの左右中央] 序詞(祇園精舎)  祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響あり。

[#ページの左右中央] 序詞(祇園精舎)  祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響あり。

芥川の事ども菊池寛30分以内5,616

芥川の死について、いろいろな事が、書けそうで、そのくせ書き出してみると、何も書けない。

芥川の死について、いろいろな事が、書けそうで、そのくせ書き出してみると、何も書けない。

雨あがる山本周五郎60分以内22,142

一  もういちど悲鳴のような声をあげて、それから女の喚きだすのが聞えた。

一  もういちど悲鳴のような声をあげて、それから女の喚きだすのが聞えた。

学位について寺田寅彦30分以内8,685

「学位売買事件」というあまり目出度からぬ名前の事件が新聞社会欄の賑やかで無味な空虚の中に振り播かれた胡椒のごとく世間の耳目を刺戟した。

「学位売買事件」というあまり目出度からぬ名前の事件が新聞社会欄の賑やかで無味な空虚の中に振り播かれた胡椒のごとく世間の耳目を刺戟した。

インチキ鮎北大路魯山人10分以内2,061

前に村井弦斎のわた抜きあゆの愚を述べたが、あゆは名が立派だけにずいぶんいかがわしいものを食わせるところがある。

前に村井弦斎のわた抜きあゆの愚を述べたが、あゆは名が立派だけにずいぶんいかがわしいものを食わせるところがある。

材料か料理か北大路魯山人5分以内1,470

おいしいごちそうを作るにはどうしたらよいでしょうか? などという声をよく聞く。

おいしいごちそうを作るにはどうしたらよいでしょうか? などという声をよく聞く。

さようなら田中英光60分以内22,316

「グッドバイ」「オォルボァル」「アヂュウ」「アウフビタゼエヘン」「ツァイチェン」「アロハ」等々――。

「グッドバイ」「オォルボァル」「アヂュウ」「アウフビタゼエヘン」「ツァイチェン」「アロハ」等々――。

ビール会社征伐夢野久作10分以内3,027

毎度、酒のお話で申訳ないが、今思い出しても腹の皮がピクピクして来る左党の傑作として記録して置く必要があると思う。

毎度、酒のお話で申訳ないが、今思い出しても腹の皮がピクピクして来る左党の傑作として記録して置く必要があると思う。

瘠我慢の説福沢諭吉5分以内685

福沢先生の手簡  拝啓仕候。

福沢先生の手簡  拝啓仕候。

交尾梶井基次郎30分以内5,790

その一  星空を見上げると、音もしないで何匹も蝙蝠が飛んでいる。

その一  星空を見上げると、音もしないで何匹も蝙蝠が飛んでいる。