長谷川時雨の全作品

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作品名著者読了時間文字数人気書き出し
柳原燁子(白蓮)長谷川時雨60分以内13,004

一  ものの真相はなかなか小さな虫の生活でさえ究められるものではない。

一  ものの真相はなかなか小さな虫の生活でさえ究められるものではない。

裸女の画長谷川時雨5分以内1,452

シヤガールの裸の女の繪を床の間においた。

シヤガールの裸の女の繪を床の間においた。

明治美人伝長谷川時雨60分以内17,975

一  空の麗しさ、地の美しさ、万象の妙なる中に、あまりにいみじき人間美は永遠を誓えぬだけに、脆き命に激しき情熱の魂をこめて、たとえしもない刹那の美を感じさせる。

一  空の麗しさ、地の美しさ、万象の妙なる中に、あまりにいみじき人間美は永遠を誓えぬだけに、脆き命に激しき情熱の魂をこめて、たとえしもない刹那の美を感じさせる。

九条武子長谷川時雨60分以内17,578

一  人間は悲しい。

一  人間は悲しい。

紫式部長谷川時雨10分以内3,238

八月九日、今日も雨。

八月九日、今日も雨。

モルガンお雪長谷川時雨60分以内17,613

一  まあ!  この碧い海水の中へ浸ったら体も、碧く解けてしまやあしないだろうか――  お雪は、ぞっとするほど碧く澄んだ天地の中に、呆やりとしてしまった。

一  まあ!  この碧い海水の中へ浸ったら体も、碧く解けてしまやあしないだろうか――  お雪は、ぞっとするほど碧く澄んだ天地の中に、呆やりとしてしまった。

大塚楠緒子長谷川時雨10分以内3,709

もうやがて二昔に近いまえのことでした。

もうやがて二昔に近いまえのことでした。

松井須磨子長谷川時雨60分以内19,036

一  大正八年一月五日の黄昏時に私は郊外の家から牛込の奥へと来た。

一  大正八年一月五日の黄昏時に私は郊外の家から牛込の奥へと来た。

北京の生活長谷川時雨10分以内2,731

そのころ、義弟の住居は、東三條胡同といふ、落着いた小路にあつて、名優梅蘭芳の邸とおなじ側にあつたが、前住のふらんす婦人の好みで、多少ふらんす風に改築された支那家屋だつた。

そのころ、義弟の住居は、東三條胡同といふ、落着いた小路にあつて、名優梅蘭芳の邸とおなじ側にあつたが、前住のふらんす婦人の好みで、多少ふらんす風に改築された支那家屋だつた。

明治大正美人追憶長谷川時雨30分以内4,216

最近三、五年、モダーンという言葉の流行は、すべてを風靡しつくして、ことに美女の容姿に、心に、そのモダンぶりはすさまじい勢いである。

最近三、五年、モダーンという言葉の流行は、すべてを風靡しつくして、ことに美女の容姿に、心に、そのモダンぶりはすさまじい勢いである。

旧聞日本橋長谷川時雨30分以内7,466

一応はじめに町の構成を説いておく。

一応はじめに町の構成を説いておく。

きもの長谷川時雨10分以内2,015

着ものをきかへようと、たたんであるのをひろげて、肩へかけながら、ふと、いつものことだが古への清少納言のいつたことを、身に感じて袖に手を通した。

着ものをきかへようと、たたんであるのをひろげて、肩へかけながら、ふと、いつものことだが古への清少納言のいつたことを、身に感じて袖に手を通した。

旧聞日本橋長谷川時雨30分以内9,685

角の荒物屋が佐野吾八さんの代にならないずっと前――私たちまだ宇宙にブヨブヨ魂が漂っていた時代――そこは八人芸の○○斎という名人がいたのだそうで、上げ板を叩いて「番頭さん熱いよ」とうめ湯をたのんだり、小唄をうたったりすると、どうしても洗湯の隣りに住んでる気がしたり、赤児が生れる泣声に驚かされたりしたと祖母がはなしてくれた。

角の荒物屋が佐野吾八さんの代にならないずっと前――私たちまだ宇宙にブヨブヨ魂が漂っていた時代――そこは八人芸の○○斎という名人がいたのだそうで、上げ板を叩いて「番頭さん熱いよ」とうめ湯をたのんだり、小唄をうたったりすると、どうしても洗湯の隣りに住んでる気がしたり、赤児が生れる泣声に驚かされたりしたと祖母がはなしてくれた。

旧聞日本橋長谷川時雨30分以内7,276

源泉小学校は大伝馬町の裏にあって、格子戸がはまった普通の家造りで、上って玄関、横に二階をもった座敷と台所。

源泉小学校は大伝馬町の裏にあって、格子戸がはまった普通の家造りで、上って玄関、横に二階をもった座敷と台所。

旧聞日本橋長谷川時雨30分以内7,387

古屋島という名は昔の武者にでもありそうだし、明治維新後の顕官の姓名にもありそうだが、七兵衛さんというと大変心安だてにきこえる。

古屋島という名は昔の武者にでもありそうだし、明治維新後の顕官の姓名にもありそうだが、七兵衛さんというと大変心安だてにきこえる。

旧聞日本橋長谷川時雨30分以内8,180

――老母のところから、次のような覚書をくれたので、「大丸」のことはもっと後にゆっくりと書くつもりだったが、折角の志ゆえそのまま記すことにした。

――老母のところから、次のような覚書をくれたので、「大丸」のことはもっと後にゆっくりと書くつもりだったが、折角の志ゆえそのまま記すことにした。

旧聞日本橋長谷川時雨30分以内7,575

――老母よりの書信―― 鼠小僧の家は、神田和泉町ではなく、日本橋区和泉町、人形町通り左側大通りが和泉町で、その手前の小路が三光新道、向側――人形町通りを中にはさんで右側大通りが堺町、及がくや新道、水天宮は明治七、八年から芝三田辺より来られ候。

――老母よりの書信―― 鼠小僧の家は、神田和泉町ではなく、日本橋区和泉町、人形町通り左側大通りが和泉町で、その手前の小路が三光新道、向側――人形町通りを中にはさんで右側大通りが堺町、及がくや新道、水天宮は明治七、八年から芝三田辺より来られ候。

旧聞日本橋長谷川時雨30分以内8,652

鼠小僧の住んでいた、三光新道のクダリに、三光稲荷のあったことを書きおとした。

鼠小僧の住んでいた、三光新道のクダリに、三光稲荷のあったことを書きおとした。

旧聞日本橋長谷川時雨30分以内7,321

木魚の顔の老爺さんが、あの額の上に丁字髷をのせて、短い体に黒ちりめんの羽織を着て、大小をさしていた姿も滑稽であったろうが、そういうまた老妻さんも美事な出来栄の人物だった。

木魚の顔の老爺さんが、あの額の上に丁字髷をのせて、短い体に黒ちりめんの羽織を着て、大小をさしていた姿も滑稽であったろうが、そういうまた老妻さんも美事な出来栄の人物だった。

旧聞日本橋長谷川時雨30分以内7,185

勝川のおばさんという名がアンポンタンに記憶された。

勝川のおばさんという名がアンポンタンに記憶された。

マダム貞奴長谷川時雨1時間〜27,120

一  人一代の伝を委しく残そうとすれば誰人を伝しても一部の小冊は得られよう。

一  人一代の伝を委しく残そうとすれば誰人を伝しても一部の小冊は得られよう。

旧聞日本橋長谷川時雨30分以内5,111

朝散太夫とは、支那唐朝の制にて従五品下の雅称、我国にて従五位下の唐名とある。

朝散太夫とは、支那唐朝の制にて従五品下の雅称、我国にて従五位下の唐名とある。

旧聞日本橋長谷川時雨30分以内7,645

アンポンタンはぼんやりと人の顔を眺める癖があったので、 「いやだねおやっちゃん、私の顔に出車でも通るのかね。」  さすがの藤木さんもテレて、その頃の月並な警句をいった。

アンポンタンはぼんやりと人の顔を眺める癖があったので、 「いやだねおやっちゃん、私の顔に出車でも通るのかね。」  さすがの藤木さんもテレて、その頃の月並な警句をいった。

旧聞日本橋長谷川時雨30分以内6,737

一族の石塔五十幾基をもった、朝散太夫藤木氏の末裔チンコッきりおじさんは、三人の兄弟であったが、揃いもそろった幕末お旗本ならずものの見本で、仲兄は切腹、上の兄は他から帰ってきたところを、襖のかげから跳り出た父親が手にかけたのだった。

一族の石塔五十幾基をもった、朝散太夫藤木氏の末裔チンコッきりおじさんは、三人の兄弟であったが、揃いもそろった幕末お旗本ならずものの見本で、仲兄は切腹、上の兄は他から帰ってきたところを、襖のかげから跳り出た父親が手にかけたのだった。

旧聞日本橋長谷川時雨30分以内6,081

青葉の影を「柳の虫」の呼び声が、細く長く、いきな節に流れてゆく。

青葉の影を「柳の虫」の呼び声が、細く長く、いきな節に流れてゆく。

旧聞日本橋長谷川時雨30分以内8,539

神田のクリスチャンの伯母さんの家の家風が、あんぽんたんを甚くよろこばせた。

神田のクリスチャンの伯母さんの家の家風が、あんぽんたんを甚くよろこばせた。

旧聞日本橋長谷川時雨30分以内4,867

この章にうつろうとして、あんぽんたんはあまりあんぽんたんであった事を残念に思う。

この章にうつろうとして、あんぽんたんはあまりあんぽんたんであった事を残念に思う。

旧聞日本橋長谷川時雨30分以内5,822

金持ちになれる真理となれない真理――転がりこんで来た金玉を、これは正当な所得ではございませんとかえして貧乏する。

金持ちになれる真理となれない真理――転がりこんで来た金玉を、これは正当な所得ではございませんとかえして貧乏する。

旧聞日本橋長谷川時雨30分以内6,995

八月の暑い午後、九歳のあんぽんたんは古帳面屋のおきんちゃんに連れられて、附木店のおきんちゃんの叔母さんの家へいった。

八月の暑い午後、九歳のあんぽんたんは古帳面屋のおきんちゃんに連れられて、附木店のおきんちゃんの叔母さんの家へいった。

旧聞日本橋長谷川時雨30分以内7,426

芦寿賀さんは、向う両国の青柳といった有名な料亭の女将でもあった。

芦寿賀さんは、向う両国の青柳といった有名な料亭の女将でもあった。

旧聞日本橋長谷川時雨30分以内10,648

夏の朝、水をたっぷりつかって、ざぶざぶと浴衣をあらう気軽さ。

夏の朝、水をたっぷりつかって、ざぶざぶと浴衣をあらう気軽さ。

旧聞日本橋長谷川時雨30分以内5,049

明治廿二年二月の憲法発布の日はその夜明けまで雪が降った。

明治廿二年二月の憲法発布の日はその夜明けまで雪が降った。

旧聞日本橋長谷川時雨10分以内3,204

あたしの古郷のおとめといえば、江戸の面影と、香を、いくらか残した時代の、どこか歯ぎれのよさをとどめた、雨上りの、杜若のような下町少女で、初夏になると、なんとなく思出がなつかしい。

あたしの古郷のおとめといえば、江戸の面影と、香を、いくらか残した時代の、どこか歯ぎれのよさをとどめた、雨上りの、杜若のような下町少女で、初夏になると、なんとなく思出がなつかしい。

旧聞日本橋長谷川時雨30分以内7,631

あんぽんたんとよばれた少女のおぼつかない記憶にすぎないが、時が、明治十六年ごろから多く廿年代のことであり、偶然にも童女の周囲が、旧江戸の残存者層であって、新文明の進展がおくれがちであったことなど、幾分記録されてよいものであったためか、先輩の推賞を得た拙著『旧聞日本橋』の稿を、ここにつづけることをよろこびといたします。

あんぽんたんとよばれた少女のおぼつかない記憶にすぎないが、時が、明治十六年ごろから多く廿年代のことであり、偶然にも童女の周囲が、旧江戸の残存者層であって、新文明の進展がおくれがちであったことなど、幾分記録されてよいものであったためか、先輩の推賞を得た拙著『旧聞日本橋』の稿を、ここにつづけることをよろこびといたします。

旧聞日本橋長谷川時雨30分以内9,042

堀留――現今では堀留町となっているが、日本橋区内の、人形町通りの、大伝馬町二丁目後の、横にはいった一角が堀留で、小網町河岸の方からの堀留なのか、近い小舟町にゆかりがあるのか、子供だったわたしに地の理はよく分らなかったが、あの辺一帯を杉の森とあたしたちは呼んでいた。

堀留――現今では堀留町となっているが、日本橋区内の、人形町通りの、大伝馬町二丁目後の、横にはいった一角が堀留で、小網町河岸の方からの堀留なのか、近い小舟町にゆかりがあるのか、子供だったわたしに地の理はよく分らなかったが、あの辺一帯を杉の森とあたしたちは呼んでいた。

旧聞日本橋長谷川時雨60分以内18,257

一  お星さまの出ていた晩か、それとも雨のふる夜だったか、あとで聞いても誰も覚えていないというから、まあ、あたりまえの、暗い晩だったのであろう。

一  お星さまの出ていた晩か、それとも雨のふる夜だったか、あとで聞いても誰も覚えていないというから、まあ、あたりまえの、暗い晩だったのであろう。

樋口一葉長谷川時雨60分以内21,537

一  秋にさそわれて散る木の葉は、いつとてかぎりないほど多い。

一  秋にさそわれて散る木の葉は、いつとてかぎりないほど多い。

三十五氏長谷川時雨5分以内1,649

直木さん、いつまでも、三十一、三十二、三十三、三十四とするのときいたら、うんといつた。

直木さん、いつまでも、三十一、三十二、三十三、三十四とするのときいたら、うんといつた。

うづみ火長谷川時雨10分以内2,904

兩國といへばにぎわ敷所と聞ゆれどこゝ二洲橋畔のやゝ上手御藏橋近く、一代の富廣き庭廣き家々もみちこほるゝ富人の構えと、昔のおもかげ殘る武家の邸つゞきとの片側町、時折車の音の聞ゆるばかり、春は囘向院の角力の太鼓夢の中に聞て、夏は富士筑波の水彩畫を天ねむの後景として、見あかぬ住居さりとて向島根岸の如き不自由は無、娘が望かなひ、かの殿の内君とならば向河岸に隱宅立てゝと望は、あながち河向ひの唄女らが母親達の

兩國といへばにぎわ敷所と聞ゆれどこゝ二洲橋畔のやゝ上手御藏橋近く、一代の富廣き庭廣き家々もみちこほるゝ富人の構えと、昔のおもかげ殘る武家の邸つゞきとの片側町、時折車の音の聞ゆるばかり、春は囘向院の角力の太鼓夢の中に聞て、夏は富士筑波の水彩畫を天ねむの後景として、見あかぬ住居さりとて向島根岸の如き不自由は無、娘が望かなひ、かの殿の内君とならば向河岸に隱宅立てゝと望は、あながち河向ひの唄女らが母親達の

八歳の時の憤激長谷川時雨5分以内1,500

隨筆家としての岡本綺堂を語れといはれて、「明治劇談・ランプの下にて」の中の、ある一章を思ひ出した。

隨筆家としての岡本綺堂を語れといはれて、「明治劇談・ランプの下にて」の中の、ある一章を思ひ出した。

水色情緒長谷川時雨10分以内2,400

鏡花先生の御作を私が好きだつた理由は、魂を無何有の郷へ拔いていつて貰へることでした。

鏡花先生の御作を私が好きだつた理由は、魂を無何有の郷へ拔いていつて貰へることでした。

市川九女八長谷川時雨30分以内10,279

一  若い女が、キャッと声を立てて、バタバタと、草履を蹴とばして、楽屋の入口の間へ駈けこんだが、身を縮めて壁にくっついていると、 「どうしたんだ、見っともねえ。」  部屋のあるじは苦々しげにいった。

一  若い女が、キャッと声を立てて、バタバタと、草履を蹴とばして、楽屋の入口の間へ駈けこんだが、身を縮めて壁にくっついていると、 「どうしたんだ、見っともねえ。」  部屋のあるじは苦々しげにいった。

一世お鯉長谷川時雨60分以内23,018

一 「そりゃお妾のすることじゃないや、みんな本妻のすることだ。姉さんのしたことは本妻のすることなのだ」  六代目菊五郎のその銹た声が室の外まで聞える。

一 「そりゃお妾のすることじゃないや、みんな本妻のすることだ。姉さんのしたことは本妻のすることなのだ」  六代目菊五郎のその銹た声が室の外まで聞える。

江木欣々女史長谷川時雨30分以内8,752

一  大正五年の三月二日、あたしは神田淡路町の江木家の古風な黒い門をくぐっていた。

一  大正五年の三月二日、あたしは神田淡路町の江木家の古風な黒い門をくぐっていた。

遠藤(岩野)清子長谷川時雨60分以内16,032

一  それは、華やかな日がさして、瞞されたような暖かい日だった。

一  それは、華やかな日がさして、瞞されたような暖かい日だった。

大橋須磨子長谷川時雨30分以内6,457

霜月はじめの、朝の日影がほがらかにさしている。

霜月はじめの、朝の日影がほがらかにさしている。

朱絃舎浜子長谷川時雨1時間〜26,421

一  木橋の相生橋に潮がさしてくると、座敷ごと浮きあがって見えて、この家だけが、新佃島全体ででもあるような感じに、庭の芝草までが青んで生々してくる、大川口の水ぎわに近い家の初夏だった。

一  木橋の相生橋に潮がさしてくると、座敷ごと浮きあがって見えて、この家だけが、新佃島全体ででもあるような感じに、庭の芝草までが青んで生々してくる、大川口の水ぎわに近い家の初夏だった。

竹本綾之助長谷川時雨30分以内7,183

泰平三百年の徳川幕府の時代ほど、義理人情というものを道徳の第一においたことはない。

泰平三百年の徳川幕府の時代ほど、義理人情というものを道徳の第一においたことはない。

田沢稲船長谷川時雨1時間〜26,279

一  赤と黄と、緑青が、白を溶いた絵の具皿のなかで、流れあって、虹のように見えたり、彩雲のように混じたりするのを、 「あら、これ――」  絵の具皿を持っていた娘は呼んだ。

一  赤と黄と、緑青が、白を溶いた絵の具皿のなかで、流れあって、虹のように見えたり、彩雲のように混じたりするのを、 「あら、これ――」  絵の具皿を持っていた娘は呼んだ。

豊竹呂昇長谷川時雨30分以内6,630

私は今朝の目覚めに戸の透間からさす朝の光りを眺めて、早く鶯が夢をゆすりに訪れて来てくれるようになればよいと春暁の心地よさを思った。

私は今朝の目覚めに戸の透間からさす朝の光りを眺めて、早く鶯が夢をゆすりに訪れて来てくれるようになればよいと春暁の心地よさを思った。