旧聞日本橋22 大門通り界隈一束(続旧聞日本橋・その一)

長谷川時雨

『旧聞日本橋』は青空文庫で公開されている長谷川時雨の短編作品。3,204文字で、おおよそ10分以内で読むことができます。

文字数
10分以内3,204文字
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書き出し

あたしの古郷のおとめといえば、江戸の面影と、香を、いくらか残した時代の、どこか歯ぎれのよさをとどめた、雨上りの、杜若のような下町少女で、初夏になると、なんとなく思出がなつかしい。

初出
底本旧聞日本橋
表記
新字新仮名