10分以内で読める青空文庫の短編作品
青空文庫で公開されているすべての著者の作品の中で、おおよその読了目安時間が「10分以内」の短編作品を、おすすめ人気順で表示しています。
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作品名 | 著者 | 読了時間 | 人気 |
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暁と夕の詩 | 立原道造 | 10分以内 | |
※或る風に寄せておまへのことでいつぱいだつた西風よたるんだ唄のうたひやまない雨の昼にとざした窗のうすあかりにさびしい思ひを噛みながらおぼえてゐたおののきも顫へもあれは見知らないものたちだ……夕ぐれごとにかがやいた方から吹いて来てあれはもうたたまれて心にかかつてゐるおまへのうたつたとほい調べだ――誰がそれを引き出すのだらう誰がそれを忘れるのだらう……さうして... | |||
士族の商法 | 三遊亭円朝 | 10分以内 | |
上野の戦争後徳川様も瓦解に相成ましたので、士族さん方が皆夫々御商売をお始めなすつたが、お慣れなさらぬから旨くは参りませぬ。 | |||
きのふけふの草花 | 南方熊楠 | 10分以内 | |
今年は気候不順でさきおくれた花が多く、又、秋開く花が初夏から盛りをるのもあるが、兎に角自分の家庭には石竹科の花がいと多く咲き乱れをる。 | |||
コロボックル北海道に住みしなるべし | 坪井正五郎 | 10分以内 | |
(明治二十年二月十三日[#改行]本會第二十七會ニテ述ブ)坪井正五郎MS君は報告第十一号に「コロボックル果シテ北海道ニ住ミシヤ」と題する一編を載せて「此疑問ヲ决定討究スルハ我邦人類學上重要ノ事ト信ズレバ」云々と記されましたが私も左樣に考へますから此事に付いて思ふ所を述べやうと存じますMS君は北海道の諸地方から出る土器や石器をコロボックルのものとするなら之々の個條をも併せて信じなければならぬだろうとて六個條を連ねられましが直に一致し難い所が有りまする第一即ち「コロボック... | |||
尾瀬沼の四季 | 平野長蔵 | 10分以内 | |
尾瀬沼は海抜五千四百九拾尺、福島県と群馬県とにわたり、東は栃木県に峰を連ね、北西は新潟県及利根水源に接している。 | |||
「子猫ノハナシ」 | 片山広子 | 10分以内 | |
明治の末頃、田辺和気子といふ有名なお茶の先生があつた。 | |||
七福神詣 | 三遊亭円朝 | 10分以内 | |
「元日や神代のことも思はるゝ」と守武の発句を見まして、演題を、七福神詣りとつけましたので御座ります。 | |||
落語の濫觴 | 三遊亭円朝 | 10分以内 | |
落語の濫觴は、昔時狂歌師が狂歌の開の時に、互に手を束ねてツクネンと考込んで居つては気が屈します、乃(そこ)で其合間に世の中の雑談を互に語り合うて、一時の鬱を遣つたのが濫觴でござります。 | |||
牛鍋 | 森鴎外 | 10分以内 | |
鍋はぐつぐつ煮える。 | |||
ドストエフスキーとバルザック | 坂口安吾 | 10分以内 | |
散文に二種あると考へてゐるが、一を小説、他を作文とかりに言つておく。 | |||
正月の思い出 | 岡本綺堂 | 10分以内 | |
ある雑誌から「正月の思い出」という質問を受けた。 | |||
傲慢な眼 | 坂口安吾 | 10分以内 | |
ある辺鄙な県庁所在地へ、極めて都会的な精神的若さを持つた県知事が赴任してきた。 | |||
おいてけ堀 | 田中貢太郎 | 10分以内 | |
本所のお竹蔵から東四つ目通、今の被服廠跡の納骨堂のあるあたりに大きな池があって、それが本所の七不思議の一つの「おいてけ堀」であった。 | |||
蠅を憎む記 | 泉鏡花 | 10分以内 | |
上いたづら為たるものは金坊である。 | |||
遍路 | 斎藤茂吉 | 10分以内 | |
那智には勝浦から馬車に乗って行った。 | |||
凧の話 | 淡島寒月 | 10分以内 | |
凧(たこ)の話もこれまで沢山したので、別に新らしい話もないが、読む人も違おうから、考え出すままにいろいろな事を話して見よう。 | |||
初恋 | 国木田独歩 | 10分以内 | |
僕の十四の時であった。 | |||
家庭習慣の教えを論ず | 福沢諭吉 | 10分以内 | |
人間の腹より生まれ出でたるものは、犬にもあらずまた豕(ぶた)にもあらず、取りも直さず人間なり。 | |||
癩病やみの話 | マルセル・シュウォッブ | 10分以内 | |
あたしの申上げる事を合点なさりたくば、まづ、ひとつかういふ事を御承知願ひたい。 | |||
わが敬愛する人々に | 北原白秋 | 10分以内 | |
凡てが小生には復と得難い哀しい省察の時を与へて呉れました。 | |||
岩波文庫論 | 岩波茂雄 | 10分以内 | |
編集部より岩波文庫について語れとの話ですから、思いつくままを申し上げます。 | |||
髷 | 上村松園 | 10分以内 | |
ちいさい頃から、いろいろの髷を考案して近所の幼友達にそれを結ってあげ、ともにたのしんだのがこうじて、年がつもるにしたがって女の髷というものに興味を深くもつようになった。 | |||
あけがた | 宮沢賢治 | 10分以内 | |
おれはその時その青黒く淀んだ室の中の堅い灰色の自分の席にそわそわ立ったり座ったりしてゐた。 | |||
わが工夫せるオジヤ | 坂口安吾 | 10分以内 | |
私は今から二ヶ月ほど前に胃から黒い血をはいた。 | |||
原爆被災時のノート | 原民喜 | 10分以内 | |
八月六日八時半頃突如空襲一瞬ニシテ全市街崩壊便所ニ居テ頭上ニサクレツスル音アリテ頭ヲ打ツ次ノ瞬間暗黒騒音薄明リノ中ニ見レバ既ニ家ハ壊レ品物ハ飛散ル異臭鼻ヲツキ眼ノホトリヨリ出血恭子ノ姿ヲ認ムマルハダカナレバ服ヲ探ス上着ハアレドズボンナシ達野顔面ヲ血マミレニシテ来ル江崎負傷ヲ訴フ座敷ノ椽側ニテ持逃ノカバンヲ拾フ倒レタ楓ノトコロヨリ家屋ヲ踏越エテ泉邸ノ方ヘ向ヒ栄橋ノタモトニ出ズ道中既ニ火ヲ発セル家々アリ泉邸ノ竹藪ハ倒レタ... | |||
日清戦争異聞 | 萩原朔太郎 | 10分以内 | |
上日清戦争が始まった。 | |||
人を殺す犬 | 小林多喜二 | 10分以内 | |
右手に十勝岳が安すッぽいペンキ画の富士山のように、青空にクッキリ見えた。 | |||
池袋の怪 | 岡本綺堂 | 10分以内 | |
安政の大地震の翌る年の事で、麻布の某藩邸に一種の不思議が起った。 | |||
数学と語学 | 寺田寅彦 | 10分以内 | |
ある入学試験の成績表について数学の点数と語学の点数の相関を調べてみたことがあった。 | |||
那珂川の鱸釣り | 佐藤垢石 | 10分以内 | |
私は、ふた昔それ以上も久しい前、水戸に浪人していたことがあった。 | |||
特攻隊に捧ぐ | 坂口安吾 | 10分以内 | |
数百万の血をささげたこの戦争に、我々の心を真に高めてくれるような本当の美談が少いということは、なんとしても切ないことだ。 | |||
恐ろしい東京 | 夢野久作 | 10分以内 | |
久し振りに上京するとマゴツク事や、吃驚させられる事ばかりで、だんだん恐ろしくなって来る。 | |||
小林さんと私のツキアイ | 坂口安吾 | 10分以内 | |
小林さんにはじめて会ったのは、青山二郎の私宅であった。 | |||
阿部定さんの印象 | 坂口安吾 | 10分以内 | |
阿部定さんに会つた感じは、一ばん平凡な下町育ちの女といふ感じであつた。 | |||
科学に志す人へ | 寺田寅彦 | 10分以内 | |
新学年開始のこの機会に上記の題で何か書けという編輯員からの御注文である。 | |||
遺言 | 国木田独歩 | 10分以内 | |
今度の戦で想い出した、多分太沽沖にあるわが軍艦内にも同じような事があるだろうと思うからお話しすると、横須賀なるある海軍中佐の語るには、わが艦隊が明治二十七年の天長節を祝したのは、あたかも陸兵の華園口上陸を保護するため、ベカ島の陰に集合していた時である。 | |||
萱草に寄す | 立原道造 | 10分以内 | |
SONATINENo.[#改ページ]はじめてのものにささやかな地異はそのかたみに灰を降らしたこの村にひとしきり灰はかなしい追憶のやうに音立てて樹木の梢に家々の屋根に降りしきつたその夜月は明かつたが私はひとと窓に凭れて語りあつた(その窓からは山の姿が見えた)部屋の隅々に峡谷のやうに光とよくひびく笑ひ声が溢れてゐた――人の心を知ることは……人の心とは... | |||
諦めている子供たち | 坂口安吾 | 10分以内 | |
雪の晩げに道を歩くと雪ジョロがでるすけオッカネぞとおらとこのオトトもオカカもオラたちに云うてオッカナがらすろも、オラそんげのこと信用しねわい。 | |||
フランケンシュタイン | 宍戸儀一 | 10分以内 | |
この『フランケンシュタインまたは今様プロメテウス』(Frankenstein, or The Modern Prometheus)は、一八一八年、著者二十一歳の時に書かれた。 | |||
詩好の王様と棒縛の旅人 | 三遊亭円朝 | 10分以内 | |
昔時シヽリーといふ島のダイオインシアスといふ国王がございました。 | |||
魚河岸 | 芥川竜之介 | 10分以内 | |
去年の春の夜、――と云ってもまだ風の寒い、月の冴(さ)えた夜の九時ごろ、保吉は三人の友だちと、魚河岸の往来を歩いていた。 | |||
旅人 | 宮本百合子 | 10分以内 | |
人物旅人子供三人A無邪気な晴れ晴れしい抑揚のある声の児B実用的な平坦な動かない調子で話す児C考え深い様な静かな声と身振りの児場所小高い丘の上、四辺のからっと見はらせる所(講堂の段の上を丘に仮定)時夏の夕暮に近い午後B、Cが丘の中程の木の切り株に並んで腰をかけて、編物をして居る。 | |||
紫陽花 | 泉鏡花 | 10分以内 | |
色青く光ある蛇、おびたゞしく棲めればとて、里人は近よらず。 | |||
ちかごろの酒の話 | 坂口安吾 | 10分以内 | |
メチルで死人がでるやうになつたとき大井広介から手紙で、新聞でメチル死といふ記事を見るたびに、私が死んだんぢやないかと思つて読んでゐる。 | |||
菊の根分をしながら | 会津八一 | 10分以内 | |
昨日が所謂彼岸の中日でした。 | |||
支那の明器 | 会津八一 | 10分以内 | |
私ほど名実の副はない蒐集家は無い。 | |||
美的生活論とニイチエ | 登張竹風 | 10分以内 | |
高山君の「美的生活論」を一読せる吾等は、不覚拍案快哉を呼び、心窃かに以為らく。 | |||
バキチの仕事 | 宮沢賢治 | 10分以内 | |
「ああそうですか、バキチをご存じなんですか。 | |||
“現代風俗”に就いて | 岸田国士 | 10分以内 | |
僕は近頃かういふことを考へる。 | |||
孤独地獄 | 芥川竜之介 | 10分以内 | |
この話を自分は母から聞いた。 |
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