30分以内で読める青空文庫の短編作品
青空文庫で公開されているすべての著者の作品の中で、おおよその読了目安時間が「30分以内」の短編作品を、おすすめ人気順で表示しています。
作品名 | 著者 | 読了時間 | 人気 |
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青空文庫で公開されているすべての著者の作品の中で、おおよその読了目安時間が「30分以内」の短編作品を、おすすめ人気順で表示しています。
作品名 | 著者 | 読了時間 | 人気 |
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作品名 | 著者 | 読了時間 | 人気 |
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支那の宦官 | 桑原隲蔵 | 30分以内 | |
最近の新聞紙の報道によると、支那の宣統〔前〕帝は、宮廷所屬の宦官の不埒を怒り、彼等を一律に放逐して、爾後永遠に使役せぬといふ諭旨を發布されたといふことである。 | |||
芸術その他 | 芥川竜之介 | 30分以内 | |
×芸術家は何よりも作品の完成を期せねばならぬ。 | |||
冬を迎へようとして | 水野仙子 | 30分以内 | |
――(櫻田本郷町のHさんへ)――今日はほんとうにお珍しいおいでゝ、お歸(かへ)りになつてから「お前は今日よつぽどどうかしてゐたね。 | |||
変災序記 | 田中貢太郎 | 30分以内 | |
大正十二年九月一日の朝は、数日来の驟雨模様の空が暴風雨の空に変って、魔鳥の翅(はね)のような奇怪な容をした雲が飛んでいたが、すぐ雨になって私の住んでいる茗荷谷の谷間を掻き消そうとでもするように降って来た。 | |||
死体の匂い | 田中貢太郎 | 30分以内 | |
大正十二年九月一日、天柱拆(さ)け地維欠くとも言うべき一大凶変が突如として起り、首都東京を中心に、横浜、横須賀の隣接都市をはじめ、武相豆房総、数箇国の町村に跨がって、十万不冥の死者を出した災変を面のあたり見せられて、何人か茫然自失しないものがあるだろうか。 | |||
姑と嫁に就て(再び) | 与謝野晶子 | 30分以内 | |
本誌の此號に「與謝野晶子氏に呈す」と云ふ一文が載つて居ります。 | |||
貞操は道徳以上に尊貴である | 与謝野晶子 | 30分以内 | |
私は貞操を最も尊重し、貞操を最も確實堅固な基礎の上に据ゑたいために此一文を書きます。 | |||
巴里まで | 与謝野晶子 | 30分以内 | |
浦潮斯徳を出た水曜日の列車は一つの貨車と食堂と三つの客車とで成立つて居た。 | |||
巴里の旅窓より | 与謝野晶子 | 30分以内 | |
汽車で露西亞や獨逸を過ぎて巴里へ來ると、先づ目に着くのは佛蘭西の男も女もきやしやな體をして其姿の意氣な事である。 | |||
小国寡民 | 河上肇 | 30分以内 | |
放翁東籬の記にいふ、「放翁告帰(退官して隠居すること)の三年、舎東の※地(ぶつち)(草の生ひしげる土地)を闢く。 | |||
婦人の天職 | 堺利彦 | 30分以内 | |
福田英子女史足下。 | |||
赤旗事件の回顧 | 堺利彦 | 30分以内 | |
回顧すれば、すでにほとんど二〇年の昔である。 | |||
嫂 | 素木しづ | 30分以内 | |
小さなモーパッサンの短篇集を袂(たもと)に入れて英語の先生からの帰り、くれてゆく春の石垣のほとりを歩きながら辰子はおかしくってならなかった。 | |||
明治大正美人追憶 | 長谷川時雨 | 30分以内 | |
最近三、五年、モダーンという言葉の流行は、すべてを風靡しつくして、ことに美女の容姿に、心に、そのモダンぶりはすさまじい勢いである。 | |||
染織に関する文献の研究 | 内藤湖南 | 30分以内 | |
織物の發達は、世界の古い國々に於ても、支那は其の最も勝れた國であつて、殊に蠶絲の發達が古代からあつて、之を西洋の方にも輸出したのは前漢頃からでもあらうかと思はれ、日本に輸出されたのは後漢頃からではあるまいかと思はれる。 | |||
北派の書論 | 内藤湖南 | 30分以内 | |
清朝の近代即ち道光頃からして、書に南北兩派と云ふことが唱へられて、殊に北派の書が漸々流行し掛けて來た。 | |||
利休と遠州 | 薄田泣菫 | 30分以内 | |
むかし、堺衆の一人に某といふ数寄者がありました。 | |||
小壺狩 | 薄田泣菫 | 30分以内 | |
彦山村から槻(つき)の木へ抜ける薬師峠の山路に沿うて、古ぼけた一軒茶屋が立つてゐます。 | |||
旧聞日本橋 | 長谷川時雨 | 30分以内 | |
一応はじめに町の構成を説いておく。 | |||
随筆難 | 寺田寅彦 | 30分以内 | |
随筆は思ったことを書きさえすればよいのであるから、その思ったことがどれほど他愛のないことであっても、またその考えがどんなに間違った考えであっても、ただ本当にそう思ったことをその通り忠実に書いてありさえすればその随筆の随筆としての真実性には欠陥はないはずである。 | |||
政治的価値と芸術的価値 | 平林初之輔 | 30分以内 | |
コペルニクスは地動説をとなへたが、それを統一的理論によつて説明するためにはニユウトンをまたねばならなかつた。 | |||
さをのしづく | 樋口一葉 | 30分以内 | |
ある人のもとにて紫式部と清少納言のよしあしいかになどいふ事の侍りし人は式部/\とたゞほめにほめぬしかあらんそれさる事ながら清はらのおもとは世にあはれの人也名家の末なれば世のおぼえもかろからざりしやしらず万に女ははかなき物なればはか/″\しき後見などもなくてはふれけむほどうしつらしなどみにしみぬべき事ぞ多かりけらしやう/\宮づかへに出初ぬる後宮の御いつくしみにさる人ありとしられ初て香爐峯の雪に簾をまくなど才たけたりとはかくしてぞあらはれぬ少納言は心づからと身をもてなすよりはかくあ... | |||
日曜日から日曜日まで | 南部修太郎 | 30分以内 | |
日曜日――。 | |||
一家 | 若山牧水 | 30分以内 | |
友人と共に夕食後の散歩から歸つて來たのは丁度七時前であつた。 | |||
古い村 | 若山牧水 | 30分以内 | |
自分の故郷は日向國の山奧である。 | |||
外来語所感 | 九鬼周造 | 30分以内 | |
ついこの間のことである。 | |||
化物丁場 | 宮沢賢治 | 30分以内 | |
五六日続いた雨の、やっとあがった朝でした。 | |||
毒蛾 | 宮沢賢治 | 30分以内 | |
私は今日のひるすぎ、イーハトブ地方への出張から帰ったばかりです。 | |||
万葉集巻十六 | 正岡子規 | 30分以内 | |
萬葉集は歌集の王なり。 | |||
水野仙子さんの思ひ出 | 今井邦子 | 30分以内 | |
水野仙子さんに就いて筆を執るのは實に廿五年ぶりくらゐな事であらうか。 | |||
静かなる羅列 | 横光利一 | 30分以内 | |
Q川はその幼年期の水勢をもつて鋭く山壁を浸蝕した。 | |||
厄年と etc. | 寺田寅彦 | 30分以内 | |
気分にも頭脳の働きにも何の変りもないと思われるにもかかわらず、運動が出来ず仕事をする事の出来なかった近頃の私には、朝起きてから夜寝るまでの一日の経過はかなりに永く感ぜられた。 | |||
林の底 | 宮沢賢治 | 30分以内 | |
「わたしらの先祖やなんか、鳥がはじめて、天から降って来たときは、どいつもこいつも、みないち様に白でした。 | |||
よく利く薬とえらい薬 | 宮沢賢治 | 30分以内 | |
清夫は今日も、森の中のあき地にばらの実をとりに行きました。 | |||
能ぎらい/能好き/能という名前 | 夢野久作 | 30分以内 | |
能ぎらい日本には「能ぎらい」と称する人が多い。 | |||
能楽論 | 野口米次郎 | 30分以内 | |
『あなたが橋掛りで慎しやかな白い拍節を踏むと、あなたの体は精細な五官以上の官能で震へると思ふ……それは涙と笑の心置きない抱合から滲みでるもの、祈祷で浄化された現実の一表情だ、あなたは感覚の影の世界を歩く……暗いが澄み切つた、冷かで而かも懐しい。 | |||
岬の端 | 若山牧水 | 30分以内 | |
細かな地図を見ればよく解るであらう。 | |||
文語詩稿 五十篇 | 宮沢賢治 | 30分以内 | |
〔いたつきてゆめみなやみし〕いたつきてゆめみなやみし、(冬なりき)誰ともしらず、そのかみの高麗の軍楽、うち鼓して過ぎれるありき。 | |||
土淵村にての日記 | 水野葉舟 | 30分以内 | |
S君の家に着いた時には、もう夜がすっかり更けていた。 | |||
蠅供養 | 田中貢太郎 | 30分以内 | |
火鉢に翳している右の手の甲に一疋の蠅が来て止った。 | |||
地獄の使 | 田中貢太郎 | 30分以内 | |
昼飯がすむと、老婆は裏の藪から野菊や紫苑などを一束折って来た。 | |||
餅を喫う | 田中貢太郎 | 30分以内 | |
町の酒屋では壮い主人が亡くなったので、その日葬式を済まして、親類や手伝いに来て貰った隣の人びとに所謂涙酒を出し、それもやっと終って皆で寝たところで、裏門の戸をとんとんと叩く者があった。 | |||
立山の亡者宿 | 田中貢太郎 | 30分以内 | |
小八はやっと目ざした宿屋へ着いた。 | |||
四谷怪談 | 田中貢太郎 | 30分以内 | |
元禄年間のことであった。 | |||
浪漫趣味者として | 渡辺温 | 30分以内 | |
H――氏と云って、青年の間に評判の高いロマンティストと懇意を得たことがあった。 | |||
An Incident | 有島武郎 | 30分以内 | |
彼はとう/\始末に困じて、傍に寝てゐる妻をゆり起した。 | |||
香油 | 水野葉舟 | 30分以内 | |
その日は十二三里の道を、一日乗り合い馬車に揺られながらとおした。 | |||
黄昏 | 水野葉舟 | 30分以内 | |
佐々木君が馬車に乗ってしまうのを見送って、二階にあがって来た。 | |||
利根川の一夜 | 長塚節 | 30分以内 | |
叔父の案内で利根川の鮭捕を見に行くことになつた、晩飯が濟んで勝手元もひつそりとした頃もうよからうといふので四人で出掛けた、叔父は小さな包を背負つて提灯をさげる、それから河は寒いと可かないからと叔母が出して呉れた二枚のどてらを、うしろのちやんと呼ばれて居る五十格恰の男が引つ背負つてお供をする、これは提灯と二升樽とをさげる、從弟の十になる兒と自分とは手ぶらで蹤いて行く、荷物を背負つた二人の樣子が才藏か何かのやうだといふので下婢供が頻りに笑ひこけるのである、うらのとぼ口を出... | |||
才丸行き | 長塚節 | 30分以内 | |
起きて見ると思ひの外で空には一片の雲翳も無い、唯吹き颪が昨日の方向と變りがないのみである、滑川氏の案内で出立した、正面からの吹きつけで體が縮みあがるやうに寒い、突ンのめるやうにしてこごんだ儘走つた、炭坑會社の輕便鐵道を十町ばかり行つて爪先あがりにのぼる、左は崖になつて、崖の下からは竹が疎らに生えて居る、木肌の白い漆がすい/\と立ち交つて居る、漆の皮にはぐるつとつけた刄物の跡が見える、山芋の枯れた蔓が途中から切れた儘絡まつて居る、小豆畑といふ小村へ來た、槎※たる柿の大木... |