利根川の一夜
長塚節
『利根川の一夜』は青空文庫で公開されている長塚節の短編作品。5,648文字で、おおよそ30分以内で読むことができます。
文字数 | 30分以内 5,648文字 |
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書き出し書出 | 叔父の案内で利根川の鮭捕を見に行くことになつた、晩飯が濟んで勝手元もひつそりとした頃もうよからうといふので四人で出掛けた、叔父は小さな包を背負つて提灯をさげる、それから河は寒いと可かないからと叔母が出して呉れた二枚のどてらを、うしろのちやんと呼ばれて居る五十格恰の男が引つ背負つてお供をする、これは提灯と二升樽とをさげる、從弟の十になる兒と自分とは手ぶらで蹤いて行く、荷物を背負つた二人の樣子が才藏か何かのやうだといふので下婢供が頻りに笑ひこけるのである、うらのとぼ口を出... |
初出 | 「馬醉木 第拾號」1904(明治37)年4月5日 |
底本 | 長塚節全集 第二巻 |
表記 | 旧字旧仮名 |
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