青空文庫の全作品
青空文庫で公開されているすべての著者の全作品を、おすすめ人気順で表示しています。
作品名 | 著者 | 読了時間 | 人気 |
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作品名 | 著者 | 読了時間 | 人気 |
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作品名 | 著者 | 読了時間 | 人気 |
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大凶の籤 | 武田麟太郎 | 60分以内 | |
どんな粗末なものでも、仕立下しの着物で町を歩いてゐて、時ならぬ雨に出逢ふ位、はかないばかり憂欝なものはない。 | |||
現代詩 | 武田麟太郎 | 60分以内 | |
とにかく自分はひどく疲れてゐる。 | |||
蛇の花嫁 | 大手拓次 | 10分以内 | |
しろきものしろきものゆくりなく心のうへをただよへりながるるひまもなくあはきがなかになほあはきかすかなる鳥の啼音のつらなれりほのあをき貝ほのあをき貝をもてわがただよへる心ををさめよらうたけしほのあをき貝をもてわがかなしみををさめよ相見ざる日こころおもくしてうなだれてのみあるものを身をつつむひぐらし色のこゑさだかならぬ... | |||
本はどのように消えてゆくのか | 津野海太郎 | 60分以内 | |
はたして紙と活字の本はなくなるのか。 | |||
一の酉 | 武田麟太郎 | 60分以内 | |
帯と湯道具を片手に、細紐だけの姿で大鏡に向ひ、櫛(くし)をつかつてゐると、おきよが、ちよつと、しげちやん、あとで話があるんだけど、と云つた、――あらたまつた調子も妙だが、それよりは、平常は当のおしげをはじめ雇人だけではなく、実の妹のおとしや兄の女房のおつねにまでも、笑ひ顔一つ見せずつんとしてすまし込んでゐるのに、さう云ひながら、いかにも親しさうな眼つきでのぞき込んだのが不思議であつた。 | |||
半七捕物帳 | 岡本綺堂 | 1時間〜 | |
明治二十六年の十一月なかばの宵である。 | |||
釜ヶ崎 | 武田麟太郎 | 60分以内 | |
カツテ、幾人カノ外来者ガ、案内者ナクシテ、コノ密集地域ノ奥深ク迷ヒ込ミ、ソノママ行先不明トナリシ事ノアリシト聞ク――このやうに、ある大阪地誌に下手な文章で結論されてゐる釜ヶ崎は「ガード下」の通称があるやうに、恵美須町市電車庫の南、関西線のガードを起点としてゐるのであるが、さすがその表通は、紀州街道に沿つてゐて皮肉にも住吉堺あたりの物持が自動車で往き来するので、幅広く整理され、今はアスファルトさへ敷かれてゐる。 | |||
家霊 | 岡本かの子 | 30分以内 | |
山の手の高台で電車の交叉点になっている十字路がある。 | |||
狂童女の恋 | 岡本かの子 | 30分以内 | |
――きちがひの女の兒に惚れられた話をしませう。 | |||
半七捕物帳 | 岡本綺堂 | 60分以内 | |
「幽霊の観世物」の話が終ると、半七老人は更にこんな話を始めた。 | |||
半七捕物帳 | 岡本綺堂 | 1時間〜 | |
極月の十三日――極月などという言葉はこのごろ流行らないが、この話は極月十三日と大時代に云った方が何だか釣り合いがいいようである。 | |||
日本三文オペラ | 武田麟太郎 | 60分以内 | |
白い雲。 | |||
奴隷根性論 | 大杉栄 | 30分以内 | |
斬り殺されるか、焼き殺されるか、あるいはまた食い殺されるか、いずれにしても必ずその身を失うべき筈の捕虜が、生命だけは助けられて苦役につかせられる。 | |||
鎖工場 | 大杉栄 | 30分以内 | |
夜なかに、ふと目をあけてみると、俺は妙なところにいた。 | |||
半七捕物帳 | 岡本綺堂 | 60分以内 | |
ある年の正月下旬である。 | |||
鮨 | 岡本かの子 | 60分以内 | |
東京の下町と山の手の境い目といったような、ひどく坂や崖の多い街がある。 | |||
半七捕物帳 | 岡本綺堂 | 1時間〜 | |
こんにちでも全く跡を絶ったというのではないが、東京市中に飴売りのすがたを見ることが少なくなった。 | |||
半七捕物帳 | 岡本綺堂 | 60分以内 | |
ある日、例のごとく半七老人を赤坂の家にたずねると、老人はあたかも近所の碁会所から帰って来た所であった。 | |||
半七捕物帳 | 岡本綺堂 | 60分以内 | |
これも例の半七老人の話である。 | |||
半七捕物帳 | 岡本綺堂 | 60分以内 | |
七月七日、梅雨あがりの暑い宵であったと記憶している。 | |||
水害雑録 | 伊藤左千夫 | 60分以内 | |
臆病者というのは、勇気の無い奴に限るものと思っておったのは誤りであった。 | |||
二、三羽――十二、三羽 | 泉鏡花 | 60分以内 | |
引越しをするごとに、「雀(すずめ)はどうしたろう。 | |||
仇討禁止令 | 菊池寛 | 60分以内 | |
鳥羽伏見の戦で、讃岐高松藩は、もろくも朝敵の汚名を取ってしまった。 | |||
仇討三態 | 菊池寛 | 60分以内 | |
その越の御山永平寺にも、爽やかな初夏が来た。 | |||
秋の暈 | 織田作之助 | 5分以内 | |
秋という字の下に心をつけて、愁と読ませるのは、誰がそうしたのか、いみじくも考えたと思う。 | |||
雨の夜 | 樋口一葉 | 5分以内 | |
庭の芭蕉(ばせを)のいと高やかに延びて、葉は垣根の上やがて五尺もこえつべし、今歳はいかなれば斯(か)くいつまでも丈のひくきなど言ひてしを夏の末つかた極めて暑かりしに唯一日ふつか、三日とも数へずして驚くばかりに成ぬ、秋かぜ少しそよ/\とすれば端のかたより果敢なげに破れて風情次第に淋(さび)しくなるほど雨の夜の音なひこれこそは哀れなれ、こまかき雨ははら/\と音して草村がくれ鳴こほろぎのふしをも乱さず、風一しきり颯(さつ)と降くるは彼の葉にばかり懸るかといたまし。 | |||
あの時分 | 国木田独歩 | 30分以内 | |
さて、明治の御代もいや栄えて、あの時分はおもしろかったなどと、学校時代の事を語り合う事のできる紳士がたくさんできました。 | |||
病院の窓 | 南部修太郎 | 30分以内 | |
十七の五月だつた。 | |||
どんたく | 竹久夢二 | 30分以内 | |
こはわが少年の日のいとしき小唄なり。 | |||
復讐 | 夢野久作 | 1時間〜 | |
昭和二年の二月中旬のこと……S岳の絶頂の岩山が二三日灰色の雲に覆われているうちに、麓の村々へ白いものがチラチラし始めたと思うと、近年珍らしい大雪になった。 | |||
義民甚兵衛 | 菊池寛 | 60分以内 | |
人物農夫甚兵衛二十九歳甚しき跛者その弟甚吉二十五歳同甚三二十二歳同甚作二十歳甚兵衛の継母おきん五十歳前後隣人老婆およし六十歳以上庄屋茂兵衛村人勘五郎村人藤作一揆の首領甲同乙刑吏、村人、一揆、その他大勢時文政十一年十二... | |||
疑惑 | 南部修太郎 | 60分以内 | |
――水野敬三より妻の藤子に宛てた手記――昨日、宵の内から降り出したしめやかな秋雨が、今日も硝子戸の外にけぶつてゐる。 | |||
護持院原の敵討 | 森鴎外 | 1時間〜 | |
播磨国飾東郡姫路の城主酒井雅楽頭忠実の上邸は、江戸城の大手向左角にあった。 | |||
号外 | 国木田独歩 | 30分以内 | |
ぼろ洋服を着た男爵加藤が、今夜もホールに現われている。 | |||
走ラヌ名馬 | 太宰治 | 5分以内 | |
何ヲ書コウトイウ、アテ無クシテ、イワバオ稲荷サンノ境内ニポカント立ッテイテ、面白クモナイ絵馬眺メナガラ、ドウシヨウカナア、ト心定マラズ、定マラヌママニ、フラフラ歩キ出シテ、腐リカケタル杉ノ大木、根株ニマツワリ、ヘバリツイテイル枯レタ蔦(ツタ)一スジヲ、ステッキデパリパリ剥(ハ)ギトリ、ベツダン深キ意味ナク、ツギニハ、エイット大声、狐ノ石像ニ打ッテカカッテ、コレマタ、ベツダン高イ思念ノ故デナイ。 | |||
比叡 | 横光利一 | 30分以内 | |
結婚してから八年にもなるのに、京都へ行くというのは定雄夫妻にとって毎年の希望であった。 | |||
人外魔境 | 小栗虫太郎 | 60分以内 | |
リオの軽口師折竹孫七が、ブラジル焼酎の“Pinga(ピンガ)”というのを引っさげて、私の家へ現われたのが大晦日の午後。 | |||
鍵屋の辻 | 直木三十五 | 60分以内 | |
鍵屋の辻直木三十五張扇から叩きだすと、「伊賀の水月、三十六番斬り」荒木又右衛門源義村(みなもとのよしむら)――琢磨兵林(たくまひょうりん)による、秀国、本当は保和、諱(なのり)だけでも一寸(ちょっと)これ位ちがっているが――三池伝太光世(みつよ)の一刀をもって「バタバタ」と旗本の附人共三十六人を斬って落すが、記録で行くとこの附人なる者がただの二人になってしまう。 | |||
哀しき父 | 葛西善蔵 | 30分以内 | |
彼はまたいつとなくだん/\と場末へ追ひ込まれてゐた。 | |||
語られざる哲学 | 三木清 | 60分以内 | |
懺悔は語られざる哲学である。 | |||
苦力頭の表情 | 里村欣三 | 30分以内 | |
苦力頭の表情里村欣三ふと、目と目がカチ合った。 | |||
「紋」 | 黒島伝治 | 30分以内 | |
「紋」黒島伝治古い木綿布で眼隠しをした猫を手籠から出すとばあさんは、「紋よ、われゃ、どこぞで飯を貰うて食うて行け」と子供に云いきかせるように云った。 | |||
なまけ者と雨 | 若山牧水 | 10分以内 | |
降るか照るか、私は曇日を最も嫌ふ。 | |||
ナポレオンと田虫 | 横光利一 | 30分以内 | |
ナポレオン・ボナパルトの腹は、チュイレリーの観台の上で、折からの虹と対戦するかのように張り合っていた。 | |||
ネギ一束 | 田山花袋 | 30分以内 | |
ネギ一束田山花袋お作が故郷を出てこの地に来てから、もう一年になる。 | |||
鰊漁場 | 島木健作 | 1時間〜 | |
赤い脚絆がずり下り、右足の雪靴の紐が切れかかっているのをなおそうともしないで、源吉はのろのろとあるいて行った。 | |||
空を飛ぶパラソル | 夢野久作 | 60分以内 | |
その空を飛ぶパラソル水蒸気を一パイに含んだ梅雨晴れの空から、白い眩(まぶ)しい太陽が、パッと照り落ちて来る朝であった。 | |||
乱世 | 菊池寛 | 10分以内 | |
戊辰(ぼしん)正月、鳥羽伏見の戦で、幕軍が敗れたという知らせが、初めて桑名藩に達したのは、今日限りで松飾りが取れようという、七日の午後であった。 | |||
咲いてゆく花 | 素木しづ | 30分以内 | |
少女は、横になって隅の方に――、殆ど後から見た時にはランプの影になって、闇がどうしてもその本の表を見せまいと思われる所で、一心になって小説をよみふけっていた。 | |||
作家の手帖 | 太宰治 | 30分以内 | |
ことしの七夕は、例年になく心にしみた。 |