10分以内で読める青空文庫の短編作品
青空文庫で公開されているすべての著者の作品の中で、おおよその読了目安時間が「10分以内」の短編作品を、おすすめ人気順で表示しています。
作品名 | 著者 | 読了時間 | 人気 |
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青空文庫で公開されているすべての著者の作品の中で、おおよその読了目安時間が「10分以内」の短編作品を、おすすめ人気順で表示しています。
作品名 | 著者 | 読了時間 | 人気 |
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作品名 | 著者 | 読了時間 | 人気 |
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たより | 宮本百合子 | 10分以内 | |
いきなり斯うした手紙をさしあげるのを御許し下さいませ。 | |||
ひととき | 宮本百合子 | 10分以内 | |
はるかな森の梢に波立って居るうす紅い夕栄の雲の峯を見入りながら、私は花園の入口の柱によりかかって居る。 | |||
久米の仙人 | 薄田泣菫 | 10分以内 | |
私がじめじめした雜木の下路を通りながら、久米寺の境内へ入つて來たのは、午後の四時頃であつた。 | |||
日高十勝の記憶 | 岩野泡鳴 | 10分以内 | |
オホナイの瀧日高の海岸、樣似を進んで冬島を過ぎ、字山中のオホナイといふあたりに來ると、高い露骨な岩山が切迫してゐて、僅かに殘つた海岸よりほかに道がない。 | |||
心の王者 | 太宰治 | 10分以内 | |
先日、三田の、小さい学生さんが二人、私の家に参りました。 | |||
作家の像 | 太宰治 | 10分以内 | |
なんの随筆の十枚くらい書けないわけは無いのであるが、この作家は、もう、きょうで三日も沈吟をつづけ、書いてはしばらくして破り、また書いては暫くして破り、日本は今、紙類に不足している時ではあるし、こんなに破っては、もったいないと自分でも、はらはらしながらそれでも、つい破ってしまう。 | |||
三月三十日 | 太宰治 | 10分以内 | |
満洲のみなさま。 | |||
だいがくの研究 | 折口信夫 | 10分以内 | |
夏祭浪花鑑の長町裏の場で、院本には「折から聞える太鼓鉦」とあるばかりなのを、芝居では、酸鼻な舅殺しの最中に、背景の町屋の屋根の上を、幾つかの祭礼の立て物の末が列つて通る。 | |||
美しい犬 | 林芙美子 | 10分以内 | |
遠いところから北風が吹きつけている。 | |||
夢 | 寺田寅彦 | 10分以内 | |
石の階段を上って行くと広い露台のようなところへ出た。 | |||
雪ちゃん | 寺田寅彦 | 10分以内 | |
学校の昼の休みに赤門前の友の下宿の二階にねころんで、風のない小春日の温かさを貪るのがあの頃の自分には一つの日課のようになっていた。 | |||
森の絵 | 寺田寅彦 | 10分以内 | |
暖かい縁に背を丸くして横になる。 | |||
明治三十二年頃 | 寺田寅彦 | 10分以内 | |
明治三十二年に東京へ出て来たときに夏目先生の紹介ではじめて正岡子規の家へ遊びに行った。 | |||
二つの正月 | 寺田寅彦 | 10分以内 | |
九州の武雄温泉で迎えた明治三十年の正月と南欧のナポリで遭った明治四十三年の正月とこの二つの旅中の正月の記憶がどういう訳か私の頭の中で不思議な聯想の糸につながれて仕舞い込まれている。 | |||
半日ある記 | 寺田寅彦 | 10分以内 | |
九月二十四日、日曜日、空よく晴れて暑からず寒からず。 | |||
初旅 | 寺田寅彦 | 10分以内 | |
幼い時に両親に連れられてした長短色々の旅は別として、自分で本当の意味での初旅をしたのは中学時代の後半、しかも日清戦争前であったと思うから、たぶん明治二十六年の冬の休暇で、それも押詰まった年の暮であったと思う。 | |||
追憶の医師達 | 寺田寅彦 | 10分以内 | |
子供の時分に世話になった医師が幾人かあった。 | |||
高浜さんと私 | 寺田寅彦 | 10分以内 | |
高浜さんとはもうずいぶん久しく会わないような気がする。 | |||
障子の落書 | 寺田寅彦 | 10分以内 | |
平一は今朝妹と姪(めい)とが国へ帰るのを新橋まで見送って後、なんだか重荷を下ろしたような心持になって上野行の電車に乗っているのである。 | |||
鴫突き | 寺田寅彦 | 10分以内 | |
「鴫突き」のことは前に何かの機会に少しばかり書いたことがあったような気がするが、今はっきり思い出せないし、それに、事柄は同じでも雑誌『野鳥』の読者にはたぶんまた別な興味があるかもしれないと思うからそういう意味で簡単にこの珍しい狩猟法について書いてみることとする。 | |||
鴫つき | 寺田寅彦 | 10分以内 | |
別役の姉上が来て西の上り端で話していたら要太郎が台所の方から自分を呼んで裏へ鴫(しぎ)を取りに行かぬかと云う。 | |||
子規の追憶 | 寺田寅彦 | 10分以内 | |
子規の追憶については数年前『ホトトギス』にローマ字文を掲載してもらったことがある。 | |||
子規自筆の根岸地図 | 寺田寅彦 | 10分以内 | |
子規の自筆を二つ持っている。 | |||
高知がえり | 寺田寅彦 | 10分以内 | |
明後日は自分の誕生日。 | |||
郷土的味覚 | 寺田寅彦 | 10分以内 | |
日常の環境の中であまりにわれわれに近く親しいために、かえってその存在の価値を意識しなかったようなものが、ひとたびその環境を離れ見失った時になって、最も強くわれわれの追憶を刺戟することがしばしばある。 | |||
埋もれた漱石伝記資料 | 寺田寅彦 | 10分以内 | |
熊本高等学校で夏目先生の同僚にSという○物学の先生がいた。 | |||
高御座 | 折口信夫 | 10分以内 | |
〔一〕明神御宇日本天皇詔書……云々咸聞。 | |||
鏡花氏の文章 | 中島敦 | 10分以内 | |
日本には花の名所があるように、日本の文学にも情緒の名所がある。 | |||
古典竜頭蛇尾 | 太宰治 | 10分以内 | |
きのうきょう、狂せむほどに苦しきこと起り、なすところなく額の油汗拭うてばかりいたのであるが、この苦しみをよそにして、いま、日本文学に就いての涼しげなる記述をしなければならない。 | |||
ステッキ | 寺田寅彦 | 10分以内 | |
初めは四本足、次に二本足、最後に三本足で歩くものは何かというなぞの発明された時代には、今のように若い者がステッキなどついて歩く習慣はなかったものと思われる。 | |||
鏡花との一夕 | 折口信夫 | 10分以内 | |
他人にはないことか知らん。 | |||
中国怪奇小説集 | 岡本綺堂 | 10分以内 | |
青蛙堂は小石川の切支丹坂、昼でも木立ちの薄暗いところにある。 | |||
海陸風と夕なぎ | 寺田寅彦 | 10分以内 | |
昼間陸地の表面に近い気層が日照のためにあたためられて膨張すると、地上一定の高さにおいては、従来のその高さ以下にあった空気がその水準の上側にはみ出して来るから、従ってそこの気圧が高くなる。 | |||
異国さかな雑談 | 浜田青陵 | 10分以内 | |
×私は衣食住ともに無頓着の方で、殊に食べ物に就いてはデリケートの味感がないと見え、たゞ世間普通の意味での甘い物を食べさせられてさへ居ればよいのであつて、マヅイものを食はされても餘り文句は言はない方である。 | |||
シュリーマン夫人を憶ふ | 浜田青陵 | 10分以内 | |
トロイ、チリンス、ミケーネの發掘者、エーゲ文明復活の先驅、ハインリヒ・シュリーマン博士の歿後四十年、此の永久に記憶せらる可き考古學者の未亡人として、またアゼンスの交際社會の女王として「イリウー・メラトロン」の大主婦として、活躍せられてゐたソフイヤ夫人の訃が忽然として昨年十月二十七日を以て世界に傳へられたのは、我々をして洵に一入淋しさを感ぜしめる。 | |||
考古学教室の思ひ出話 | 浜田青陵 | 10分以内 | |
明治四十二年史學科の組織が略ぼ出來上つた次の年の九月に、私は講師として始めて本學へやつて來たのでありますから、創立の際に關する事は一向私には分りませんので、たゞ考古學教室に關することだけに就いて少しく申上げることに致します。 | |||
石鏃の思出話 | 浜田青陵 | 10分以内 | |
日本に於ける石器時代の遺物に關する、最も古い文獻上の所見が『續日本後記』に出てゐる仁明天皇の承和六年、出羽國田川郡海岸に現はれた石鏃の記事、次いでは『三代實録』や『文徳實録』にある石鏃である樣に、私自身の石器に關する一番昔しの思出もやはり石鏃である。 | |||
『伝説の時代』序 | 夏目漱石 | 10分以内 | |
私はあなたが家事の暇を偸(ぬす)んで『傳説の時代』をとう/\仕舞迄(まで)譯し上げた忍耐と努力に少からず感服して居ります。 | |||
鉛をかじる虫 | 寺田寅彦 | 10分以内 | |
近頃鉄道大臣官房研究所を見学する機会を得て、始めてこの大きなインスチチュートの内部の様子をかなり詳しく知ることが出来た。 | |||
蜂が団子をこしらえる話 | 寺田寅彦 | 10分以内 | |
私の宅の庭の植物は毎年色々な害虫のためにむごたらしく虐待される。 | |||
小園の記 | 正岡子規 | 10分以内 | |
我に二十坪の小園あり。 | |||
ラムプの影 | 正岡子規 | 10分以内 | |
病の牀に仰向に寐てつまらなさに天井を睨んで居ると天井板の木目が人の顔に見える。 | |||
生産を目標とする科学 | 戸坂潤 | 10分以内 | |
科学(特に自然科学)と技術(第一に物的生産技術)との関係は、今日ではすでに陳腐な問題のように響く。 | |||
技術へ行く問題 | 戸坂潤 | 10分以内 | |
何が目標か初めに私は、少し大胆かも知れない独断をやって除けたいと思う。 | |||
初孫 | 国木田独歩 | 10分以内 | |
この度は貞夫に結構なる御品御贈り下されありがたく存じ候、お約束の写真ようよう昨日でき上がり候間二枚さし上げ申し候、内一枚は上田の姉に御届け下されたく候、ご覧のごとくますます肥え太りてもはや祖父様のお手には荷が少々勝ち過ぎるように相成り候、さればこのごろはただお膝の上にはい上がりてだだをこねおり候、この分にては小生が小供の時きき候と同じ昔噺を貞坊が聞き候ことも遠かるまじと思われ候、これを思えば悲しいともうれしいとも申しようなき感これありこれ必ず悲喜両方と存じ候、父上は何を申すも七十歳いかに... | |||
星 | 国木田独歩 | 10分以内 | |
都に程近き田舎に年わかき詩人住みけり。 | |||
人間悪の創造 | 折口信夫 | 10分以内 | |
若い頃、よく衆生の恩など言ふ語を教はつたものだが、その用語例に包含させては、ちよつと冷淡過ぎる氣もする。 | |||
昭和二年の二科会と美術院 | 寺田寅彦 | 10分以内 | |
二科会(カタログ順)有島生馬氏。 | |||
人の言葉――自分の言葉 | 寺田寅彦 | 10分以内 | |
「おおかた古を考うる事、さらに一人二人の力もてことごとく明らめ尽くすべくもあらず。 | |||
浅草紙 | 寺田寅彦 | 10分以内 | |
十二月始めのある日、珍しくよく晴れて、そして風のちっともない午前に、私は病床から這(は)い出して縁側で日向ぼっこをしていた。 |