初孫
国木田独歩
『初孫』は青空文庫で公開されている国木田独歩の短編作品。2,333文字で、おおよそ10分以内で読むことができます。
文字数 | 10分以内 2,333文字 |
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書き出し書出 | この度は貞夫に結構なる御品御贈り下されありがたく存じ候、お約束の写真ようよう昨日でき上がり候間二枚さし上げ申し候、内一枚は上田の姉に御届け下されたく候、ご覧のごとくますます肥え太りてもはや祖父様のお手には荷が少々勝ち過ぎるように相成り候、さればこのごろはただお膝の上にはい上がりてだだをこねおり候、この分にては小生が小供の時きき候と同じ昔噺を貞坊が聞き候ことも遠かるまじと思われ候、これを思えば悲しいともうれしいとも申しようなき感これありこれ必ず悲喜両方と存じ候、父上は何を申すも七十歳いかに... |
初出 | 「太平洋」1900(明治33)年12月 |
底本 | 武蔵野 |
表記 | 新字新仮名 |
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