5分以内で読める青空文庫の短編作品
青空文庫で公開されているすべての著者の作品の中で、おおよその読了目安時間が「5分以内」の短編作品を、おすすめ人気順で表示しています。
作品名 | 著者 | 読了時間 | 人気 |
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青空文庫で公開されているすべての著者の作品の中で、おおよその読了目安時間が「5分以内」の短編作品を、おすすめ人気順で表示しています。
作品名 | 著者 | 読了時間 | 人気 |
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作品名 | 著者 | 読了時間 | 人気 |
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緑雨と一葉 | 伊庭心猿 | 5分以内 | |
かの日都を落ちて船橋にやどり申候きのふより市川町に戻りて百姓家を借りうけ、ともかくすごし居り候今宵は松葉の土手と申すを下りて渡船にのりて月を觀候なみ/\の旅ならねば落人の身の上いとゞ悲しく候これは殘少き眞間のもみぢに候處の名とは申ながら※[#「義」の「我」に代えて「咨−口」、U+7FA1、6-1-14]ましく候鬼共の都にて立騷ぎ候姿目に見えておもひ候やうに眠られず候この先いかゞ成行くべきかみづからも知らず候人のもとへ今日申遣はし候ことあり其... | |||
市川の桃花 | 伊藤左千夫 | 5分以内 | |
停車場で釣錢と往復切符と一所に市川桃林案内と云ふ紙を貰つて汽車へのツタ、ポカ/\暖い日であつたから三等車はこみ合つて暑かつたが二等車では謠本を廣げて首をふつて居る髯を見うけた。 | |||
秋の日曜 | 中原中也 | 5分以内 | |
私の部屋の、窓越しにみえるのは、エヤ・サイン軽くあがつた二つの気球青い空は金色に澄み、そこから茸(きのこ)の薫りは生れ、娘は生れ夢も生れる。 | |||
いちじくの葉 | 中原中也 | 5分以内 | |
夏の午前よ、いちじくの葉よ、葉は、乾いてゐる、ねむげな色をして風が吹くと揺れてゐる、よわい枝をもつてゐる……僕は睡らうか……電線は空を走るその電線からのやうに遠く蝉は鳴いてゐる葉は乾いてゐる、風が吹いてくると揺れてゐる葉は葉で揺れ、枝としても揺れてゐる僕は睡らうか……空はしづかに音く、陽は雲の中に這入つてゐる、電線は打つづいてゐる蝉の声は遠くでしてゐる懐しきものみ... | |||
曇つた秋 | 中原中也 | 5分以内 | |
或る日君は僕を見て嗤(わら)ふだらう、あんまり蒼(あを)い顔してゐるとて、十一月の風に吹かれてゐる、無花果の葉かなんかのやうだ、棄てられた犬のやうだとて。 | |||
玩具の賦 | 中原中也 | 5分以内 | |
どうともなれだ俺には何がどうでも構はないどうせスキだらけぢやないかスキの方を減さうなんてチヤンチヤラ可笑しい俺はスキの方なぞ減らさうとは思はぬスキでない所をいつそ放りつぱなしにしてゐるそれで何がわるからう俺にはおもちやが要るんだおもちやで遊ばなくちやならないんだ利得と幸福とは大体は混るだが究極では混りはしない俺は混らないとこばつかり感じてゐなけあならなくなつてるんだ月給が増えるからといつてお... | |||
雲 | 中原中也 | 5分以内 | |
山の上には雲が流れてゐたあの山の上で、お弁当を食つたこともある……女の子なぞといふものは由来桜の花弁のやうに、欣(よろこ)んで散りゆくものだ近い過去も遠いい過去もおんなじこつた近い過去はあんまりまざまざ顕現するし遠いい過去はあんまりもう手が届かない山の上に寝て、空をみるのも此処にゐて、あの山をみるのも所詮は同じ、動くな動くなあゝ、枯草を背に敷いてやんわりぬ... | |||
暗い天候 | 中原中也 | 5分以内 | |
二こんなにフケが落ちる、秋の夜に、雨の音はトタン屋根の上でしてゐる……お道化てゐるな――しかしあんまり哀しすぎる。 | |||
桑名の駅 | 中原中也 | 5分以内 | |
桑名の夜は暗かつた蛙がコロコロ鳴いてゐた夜更の駅には駅長が綺麗な砂利を敷き詰めたプラットホームに只(ただ)独りランプを持つて立つてゐた桑名の夜は暗かつた蛙がコロコロ泣いてゐた焼蛤貝の桑名とは此処のことかと思つたから駅長さんに訊(たづ)ねたらさうだと云つて笑つてた桑名の夜は暗かつた蛙がコロコロ鳴いてゐた大雨の、霽(あが)つたばかりのその夜は風もなければ暗かつた... | |||
酒場にて | 中原中也 | 5分以内 | |
今晩あゝして元気に語り合つてゐる人々も、実は、元気ではないのです。 | |||
古代土器の印象 | 中原中也 | 5分以内 | |
認識以前に書かれた詩――沙漠のたゞ中で私は土人に訊(たづ)ねました「クリストの降誕した前日までにカラカネの歌を歌つて旅人が何人こゝを通りましたか」土人は何にも答へないで遠い沙丘の上の足跡をみてゐました泣くも笑ふも此の時ぞ此の時ぞ泣くも笑ふも。 | |||
寒い夜の自我像 | 中原中也 | 5分以内 | |
2恋人よ、その哀しげな歌をやめてよ、おまへの魂がいらいらするので、そんな歌をうたひだすのだ。 | |||
詩人は辛い | 中原中也 | 5分以内 | |
私はもう歌なぞ歌はない誰が歌なぞ歌ふものかみんな歌なぞ聴いてはゐない聴いてるやうなふりだけはするみんなたゞ冷たい心を持つてゐて歌なぞどうだつてかまはないのだそれなのに聴いてるやうなふりはするそして盛んに拍手を送る拍手を送るからもう一つ歌はうとするともう沢山といつた顔私はもう歌なぞ歌はないこんな御都合な世の中に歌なぞ歌はない(一九三五・九・一九)。 | |||
死別の翌日 | 中原中也 | 5分以内 | |
生きのこるものはづうづうしく、死にゆくものはその清純さを漂はせ物云ひたげな瞳を床にさまよはすだけで、親を離れ、兄弟を離れ、最初から独りであつたもののやうに死んでゆく。 | |||
地極の天使 | 中原中也 | 5分以内 | |
われ星に甘え、われ太陽に傲岸ならん時、人々自らを死物と観念してあらんことを!われは御身等を呪ふ。 | |||
蝉 | 中原中也 | 5分以内 | |
蝉が鳴いてゐる、蝉が鳴いてゐる蝉が鳴いてゐるほかになんにもない!うつらうつらと僕はする……風もある……松林を透いて空が見えるうつらうつらと僕はする。 | |||
早春散歩 | 中原中也 | 5分以内 | |
空は晴れてても、建物には蔭があるよ、春、早春は心なびかせ、それがまるで薄絹ででもあるやうにハンケチででもあるやうに我等の心を引千切りきれぎれにして風に散らせる私はもう、まるで過去がなかつたかのやうに少くとも通つてゐる人達の手前さうであるかの如くに感じ、風の中を吹き過ぎる異国人のやうな眼眸をして、確固たるものの如く、また隙間風にも消え去るものの如くさうしてこの淋しい心を抱いて、今年... | |||
ダダ音楽の歌詞 | 中原中也 | 5分以内 | |
ウハキはハミガキウハバミはウロコ太陽が落ちて太陽の世界が始つた[#「始つた」は底本では「始まつた」]テツポーは戸袋ヒヨータンはキンチヤク太陽が上つて夜の世界が始つたオハグロは妖怪下痢はトブクロレイメイと日暮が直径を描いてダダの世界が始つた(それを釈迦が眺めてそれをキリストが感心する)。 | |||
疲れやつれた美しい顔 | 中原中也 | 5分以内 | |
疲れやつれた美しい顔よ、私はおまへを愛す。 | |||
夏と悲運 | 中原中也 | 5分以内 | |
とど、俺としたことが、笑ひ出さずにやゐられない。 | |||
夏と私 | 中原中也 | 5分以内 | |
真ツ白い嘆かひのうちに、海を見たり。 | |||
夏の夜の博覧会は、かなしからずや | 中原中也 | 5分以内 | |
夏の夜の博覧会は、哀しからずや雨ちよと降りて、やがてもあがりぬ夏の夜の、博覧会は、哀しからずや女房買物をなす間、象の前に僕と坊やとはゐぬ、二人蹲(しやが)んでゐぬ、かなしからずや、やがて女房きぬ三人博覧会を出でぬかなしからずや不忍ノ池の前に立ちぬ、坊や眺めてありぬそは坊やの見し、水の中にて最も大なるものなりき、かなしからずや、髪毛風に吹かれつ見てありぬ、見てありぬ、かなしからずや... | |||
夏は青い空に…… | 中原中也 | 5分以内 | |
夏は青い空に、白い雲を浮ばせ、わが嘆きをうたふ。 | |||
干物 | 中原中也 | 5分以内 | |
秋の日は、干物の匂ひがするよ外苑の鋪道しろじろ、うちつづき、千駄ヶ谷森の梢のちろちろと空を透かせて、われわれを視守る如し。 | |||
別離 | 中原中也 | 5分以内 | |
さよなら、さよなら!いろいろお世話になりましたいろいろお世話になりましたねえいろいろお世話になりましたさよなら、さよなら!こんなに良いお天気の日にお別れしてゆくのかと思ふとほんとに辛いこんなに良いお天気の日にさよなら、さよなら!僕、午睡の夢から覚めてみるとみなさん家を空けておいでだつたあの時を妙に思ひ出しますさよなら、さよなら!... | |||
星とピエロ | 中原中也 | 5分以内 | |
何、あれはな、空に吊した銀紙ぢやよかう、ボール紙を剪(き)つて、それに銀紙を張る、それを綱か何かで、空に吊し上げる、するとそれが夜になつて、空の奥であのやうに光るのぢや。 | |||
坊や | 中原中也 | 5分以内 | |
山に清水が流れるやうにその陽の照つた山の上の硬い粘土の小さな溝を山に清水が流れるやうに何も解せぬ僕の赤子は今夜もこんなに寒い真夜中硬い粘土の小さな溝を流れる清水のやうに泣く母親とては眠いので目が覚めたとて構ひはせぬ赤子は硬い粘土の溝を流れる清水のやうに泣くその陽の照つた山の上の硬い粘土の小さな溝をさらさらさらと流れるやうに清水のやうに寒い真夜中赤子は泣くよ... | |||
我が祈り | 中原中也 | 5分以内 | |
神よ、私は俗人の奸策ともない奸策がいかに細き糸目もて編みなされるかを知つてをります。 | |||
コキューの憶ひ出 | 中原中也 | 5分以内 | |
その夜私は、コンテで以て自我像を画いた風の吹いてるお会式の夜でした打叩く太鼓の音は風に消え、私の机の上ばかり、あかあかと明り、女はどこで何を話してゐたかは知る由もない私の肖顔は、コンテに汚れ、その上に雨でもパラつかうものなら、まこと傑作な自我像は浮び、軌り[#「軌り」は底本では「軌り」]ゆく、終夜電車は、悲しみの余裕を奪ひ、あかあかと、あかあかと私の画用紙の上は、けれども悲しい私の肖... | |||
(辛いこつた辛いこつた!) | 中原中也 | 5分以内 | |
辛いこつた辛いこつた!なまなか伝説的存在にされてあゝ、この言語玩弄者達の世に、なまなか伝説的存在にされて、(パンを奪はれ花は与へられ)あゝ、小児病者の横行の世に!奴等の頭は言葉でガラガラになり、奴等の心は根も葉もないのだ。 | |||
(七銭でバットを買つて) | 中原中也 | 5分以内 | |
七銭でバットを買つて、一銭でマッチを買つて、――ウレシイネ、僕は次の峠を越えるまでに、バットは一と箱で足りると思つた。 | |||
ロミオとヂュリエット | 坪内逍遥 | 5分以内 | |
本譯は、舊譯「ハムレット」とほゞ同時期に成つたものであるから、文語脈が多分に取入れられてある。 | |||
雪 | 津村信夫 | 5分以内 | |
信州はお隣りの越後の国にくらべると、あまり雪の多いところではありません。 | |||
海援隊約規 | 坂本竜馬 | 5分以内 | |
凡嘗(カツ)テ本藩ヲ脱スル者及佗藩ヲ脱スル者海外ノ志アル者此隊ニ入ル運‐輸射‐利開‐柘[#「開‐柘」の左に「ヒラキ」のルビ]投‐機本藩ノ応援[#「応援」の左に「タスケ」のルビ]ヲ為スヲ以テ主トス今後自他ニ論ナク其志ニ従テ撰(エラン)テ入レ之ニ。 | |||
草みち | 田山花袋 | 5分以内 | |
私は童話でも書くやうな、または刺繍でも見るやうな気持で、昔の恋愛の心の光景を眺め返して見たのでした。 | |||
「地熱」について | 三好十郎 | 5分以内 | |
この作品は、今から十五六年前、丁度僕が井上演劇道場と云ふ中間演劇なるものに関係してゐた頃、直接には井上さんの委嘱で書いたものですが、この作品そのものを書きたい気持はかなり古くからもつてゐたものです。 | |||
手紙 | 坂本竜馬 | 5分以内 | |
一筆啓上仕候。 | |||
手紙 | 坂本竜馬 | 5分以内 | |
二白、御家内へも宜敷御伝声可レ被レ下候、以上。 | |||
手紙 | 坂本竜馬 | 5分以内 | |
(表面)此状もつて行者ニ、せんの大廻の荷のやり所がしれん言ハれんぞよ。 | |||
手紙 | 坂本竜馬 | 5分以内 | |
尊札拝見仕候。 | |||
手紙 | 坂本竜馬 | 5分以内 | |
先づ※※御無事とぞんじ上候。 | |||
手紙 | 坂本竜馬 | 5分以内 | |
一、金子弐両也。 | |||
手紙 | 坂本竜馬 | 5分以内 | |
扨も/\人間の一世ハがてん((合点))の行ぬハ元よりの事、うん((運))のわるいものハふろ((風呂))よりいでんとして、きんたま((睾丸))をつめわりて死ぬるものもあり。 | |||
手紙 | 坂本竜馬 | 5分以内 | |
此頃ハ天下無二の軍学者勝麟太郎という大先生に門人となり、ことの外かはいがられ候て、先きやく((客))ぶんのよふなものになり申候。 | |||
手紙 | 坂本竜馬 | 5分以内 | |
いさゝか御心をやすめんとて、六月十六日に認候文。 | |||
手紙 | 坂本竜馬 | 5分以内 | |
唯今肥後邸ニ横井を尋候所、夜前申合候通、伏水ニ相待と申て、今日八ツ時頃、出足ニて候よし。 | |||
手紙 | 坂本竜馬 | 5分以内 | |
此は(な)しハまづ/\人にゆ(言)ハれんぞよ。 | |||
手紙 | 坂本竜馬 | 5分以内 | |
家兄より(京)より大坂までおこし候文ニ付て、さし出申候存意、○彼養子のつがふハ積年の志願ニて、先年も度々申出候得(共兎角)兄が(心)配ニ相掛候事なれば終に立服致候ほどの事にて候ハ、雅兄ニもよく御存の所ニて候。 | |||
手紙 | 坂本竜馬 | 5分以内 | |
かの小野小町が名哥((歌))よみても、よくひで((日照))りの順のよき時ハうけあ((請合))い、雨がふり不レ申。 | |||
手紙 | 坂本竜馬 | 5分以内 | |
○坂本龍馬ヨリ渋谷彦助へ−将軍上洛ノ件(包紙ウワ書)「薩州御藩渋谷彦助様坂本龍馬足下〆」二白、本文ニ土方楠左(楠左衛門久元)ハ国本(土佐)より出候ものゝ内ニハ一寄咄合て遣候ものニて候よし、時情も存候ものなり。 |