5分以内で読める青空文庫の短編作品
青空文庫で公開されているすべての著者の作品の中で、おおよその読了目安時間が「5分以内」の短編作品を、おすすめ人気順で表示しています。
| 作品名 | 著者 | 読了時間 | 人気 |
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青空文庫で公開されているすべての著者の作品の中で、おおよその読了目安時間が「5分以内」の短編作品を、おすすめ人気順で表示しています。
| 作品名 | 著者 | 読了時間 | 人気 |
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| 饗宴 | 宮沢賢治 | 5分以内 | |
ひとびと酸き胡瓜を噛み やゝに濁れる黄の酒の 陶の小盃に往復せり そは今日賦役に出でざりし家々より 権左エ門が集め来しなれ まこと権左エ門の眼双に赤きは 尚褐玻璃の老眼鏡をかけたるごとく 立つて宰領するこの家のあるじ 熊氏の面はひげに充てり 榾のけむりは稲いちめんにひろがり 雨は※[#「さんずい+堂」、U+6F1F、197-12]々青き穂並にうち注げり われはさながらわれにもあらず 稲の品種をもの | |||
| 〔ながれたり〕 | 宮沢賢治 | 5分以内 | |
ながれたり 夜はあやしく陥りて ゆらぎ出でしは一むらの 陰極線の盲あかり また螢光の青らむと かなしく白き偏光の類 ましろに寒き川のさま 地平わづかに赤らむは あかつきとこそ覚ゆなれ (そもこれはいづちの川のけしきぞも) げにながれたり水のいろ ながれたりげに水のいろ このあかつきの水のさま はてさへしらにながれたり (そもこれはいづちの川のけしきぞも) 明るく | |||
| 春章作中判 | 宮沢賢治 | 5分以内 | |
一、 ましろき蘆の花噴けば 青き死相を眼にたゝへ 大太刀舞はす乱れ髪 二、 白紙を結ぶすはだしや 死を嘲ける青の隈 雪の反射のなかにして 鉄の鏡をかゝげたり | |||
| 〔われ聴衆に会釈して〕 | 宮沢賢治 | 5分以内 | |
われ聴衆に会釈して 歌ひ出でんとしたるとき 突如下手の幕かげに まづおぼろなる銅鑼鳴りて やがてジロフォンみだれうつ わが立ち惑ふそのひまに 琴はいよよに烈しくて そはかの支那の小娘と われとが潔き愛恋を あらぬかたちに歪めなし 描きあざけり罵りて 衆意を迎ふるさまなりき そを一すぢのたはむれと なすべき才もあらざれば たゞ胸あつく頬つりて 呆けたるごとくわが立てば もろびとどつと声あげて い | |||
| 幻想 | 宮沢賢治 | 5分以内 | |
濁みし声下より叫ぶ 炉はいまし何度にありや 八百といらへをすれば 声なくて炭を掻く音 声ありて更に叫べり づくはいまし何度にありや 八百といらへをすれば またもちえと舌打つひゞき 灼熱のるつぼをつゝみ むらさきの暗き火は燃え そがなかに水うち汲める 母の像恍とうかべり 声ありて下より叫ぶ 針はいま何度にありや 八百といらへて云へば たちまちに階を来る音 八百は何のたはごと 汝はこゝに睡れる | |||
| 楊林 | 宮沢賢治 | 5分以内 | |
エレキに魚をとるのみか 鳥さへ犯すしれをのこ 捕らでやまんと駐在の 戸田巡査こそいかめしき まこと楊に磁の乗りて 小鳥は鉄のたぐひかや ひとむれさつと落ち入りて しらむ梢ぞあやしけれ | |||
| 〔霧降る萱の細みちに〕 | 宮沢賢治 | 5分以内 | |
霧降る萱の細みちに われをいぶかり腕組める なはたくましき漢子かな 白き上着はよそへども ひそに醸せるなが酒を うち索めたるわれならず はがねの槌は手にあれど ながしづかなる山畑に 銅を探らんわれならず 検土の杖はになへども 四方にすだけるむらどりの 一羽もために落ちざらん 土をけみして培の 企画をなさんつとめのみ さあればなれよ高萱の 群うち縫へるこのみちを わがためにこそひらけかし 権現山のい | |||
| 青柳教諭を送る | 宮沢賢治 | 5分以内 | |
瘠せて青めるなが頬は 九月の雨に聖くして 一すぢ遠きこのみちを 草穂のけぶりはてもなし | |||
| 雹雲砲手 | 宮沢賢治 | 5分以内 | |
なべて葡萄に花さきて 蜂のふるひのせはしきに をちこち青き銅液の 噴霧にひるは来りけり にはかに風のうち死して あたりいよよにまばゆきを 見ずやかしこの青きそら 友よいざ射て雹の雲 | |||
| 講後 | 宮沢賢治 | 5分以内 | |
いたやと楢の林つきて かの鉛にも続くといへる 広きみねみち見え初めたれば われ師にさきだちて走りのぼり 峯にきたりて悦び叫べり 江釣子森は黒くして脚下にあり 北上の野をへだてて山はけむり そが上に雲の峯かゞやき立てり 人人にまもられて師もやがて来りたまふに みけしき蒼白にして 単衣のせなうるほひ給ひき われなほよろこびやまず 石をもて東の谷になげうちしに その石遙か下方にして 戞として樹をうち ま | |||
| 遊園地工作 | 宮沢賢治 | 5分以内 | |
歳は世紀に曾つて見ぬ 石竹いろと湿潤と 人は三年のひでりゆゑ 食むべき糧もなしといふ 稲かの青き槍の葉は 多く倒れてまた起たず 六条さては四角なる 麦はかじろく空穂しぬ このとききみは千万の 人の糧もてかの原に 亜鉛のいらか丹を塗りて いでゆの町をなすといふ この代あらば野はもつて 千年の計をなすべきに 徒衣ぜい食のやかららに 賤舞の園を供すとか | |||
| 八戸 | 宮沢賢治 | 5分以内 | |
さやかなる夏の衣して ひとびとは汽車を待てども 疾みはてしわれはさびしく 琥珀もて客を待つめり この駅はきりぎしにして 玻璃の窓海景を盛り 幾条の遙けき青や 岬にはあがる白波 南なるかの野の町に 歌ひめとなるならはしの かゞやける唇や頬 われとても昨日はありにき かのひとになべてを捧げ かゞやかに四年を経しに わが胸はにはかに重く 病葉と髪は散りにき モートルの爆音高く 窓過ぐる黒き船あり | |||
| 隅田川 | 宮沢賢治 | 5分以内 | |
水はよどみて 日はけぶり 桜は青き 夢の列 汝は酔ひ痴れて うちをどる 泥洲の上に うちをどる 母をはるけき なが弟子は 酔はずさびしく そらを見る その蘆生えの 蘆に立ち ましろきそらを ひとり見る | |||
| 樹園 | 宮沢賢治 | 5分以内 | |
髪白き山田博士が 書いだき帰り往くころ かはたれはしづに這ひ来て ふくよかに木の芽ほごるゝ 鳥飛びて気圧を高み 守衛長〔以下未完〕 ぎごちなき独乙冠詞を 青々となげく窓あり | |||
| 『日本石器時代提要』のこと | 中谷宇吉郎 | 5分以内 | |
弟治宇二郎が書いた本というのは、表題の『日本石器時代提要』であって、菊判三百ページくらいの堂々たる体裁であった。 | |||
| 科学映画の一考察 | 中谷宇吉郎 | 5分以内 | |
文化映画の中で特に自然科学を直接対象としたものを科学映画と呼ぶことにする。 | |||
| 淡窓先生の教育 | 中谷宇吉郎 | 5分以内 | |
先日、日田へ行く機会があったので、広瀬淡窓先生の旧屋、秋風庵を訪ねた。 | |||
| 寺田先生と銀座 | 中谷宇吉郎 | 5分以内 | |
寺田寅彦先生の連句の中に 春の夜や不二家を出でて千疋屋 という句がある。 | |||
| 一人の無名作家 | 中谷宇吉郎 | 5分以内 | |
昭和十年発行の岩波版『芥川竜之介全集』第八巻に「一人の無名作家」という短文がある。 | |||
| 流言蜚語 | 中谷宇吉郎 | 5分以内 | |
八月二十四日の真夜中、当分杜絶になるという最後の連絡船に乗って本州へ渡った。 | |||
| 私の生まれた家 | 中谷宇吉郎 | 5分以内 | |
私の郷里は、片山津という、加賀の温泉地である。 | |||
| 出征 | 槙村浩 | 5分以内 | |
今宵電車は進行を止め、バスは傾いたまゝ動かうともせぬ 沿道の両側は雪崩れうつ群衆、提灯と小旗は濤のように蜒り 歓呼の声が怒濤のように跳ね返るなかをおれたちは次々にアーチを潜り、舗道を踏んで いま駅前の広場に急ぐ おゝ、不思議ではないか かくも万歳の声がおれたちを包み おれたちの旅が かくも民衆の怒雷の歓呼に送られるとは! 春の街は人いきれにむれ返り 銃を持つ手に熱気さへ伝はる 火の海のやうな市 | |||
| 明日はメーデー | 槙村浩 | 5分以内 | |
古ぼけたぜんまいがぜいぜいと音を立てて軋る もう十二時になるのに あなたはまだ帰ってこない くすぶった電球の下で 私はもう一度紙きれを拡げてみる ―――八時までにはかならず帰る 待っていてください T 前の道路を行くヘッドライトが 急に大きく ぽっかりと障子にうつる 私はぎっくりして 寒い下着の襟をかき合わす あなたはもう帰ってこない あなたはセンイのオルグ 朝の四時 氷柱を踏んで私たち | |||
| 祭舌文 | 成島柳北 | 5分以内 | |
明治十年二月十三日、※上子斎戒沐浴シ、恭シク一壜ノ葡萄酒ト一臠ノ牛肉トヲ具ヘテ自ラ其ノ舌ヲ祭ル。 | |||
| 阿房山賦 | 成島柳北 | 5分以内 | |
王政興ツテ四海一ナリ。 | |||
| 夜光虫 | 小泉八雲 | 5分以内 | |
月なき無窮の夜空に、あまたの星がきらめいて、横たわる天の河も、ひときわさんざめいている。 | |||
| あとがき | 三好十郎 | 5分以内 | |
「出離」という事は多分西洋にはないことである。 | |||
| 今後を童話作家に | 小川未明 | 5分以内 | |
自由と純真な人間性と、そして空想的正義の世界にあこがれていた自分は、いつしかその芸術の上でも童話の方へ惹かれて行くようになってしまいました。 | |||
| 失題 | 牧野信一 | 5分以内 | |
一刻も早く家へ帰り度い気持と、それとは反対に、どこかへ行つて見度いといふ気持――がその二つの心にのみ面接してゐたといふ程ではなく、ただその朧ろげな二つの気持を「空漠」とした白さが濡紙のやうにフワリと覆つて、つまり彼はその三つの心を蔵して歩いてゐた。 | |||
| 朝 | 牧野信一 | 5分以内 | |
「あなたは何故酒を飲むだり煙草を喫つたりするのですか。神様は決してあなたにそんな事を教へなさらなかつた筈です。 いゝえ私にだけは神様がそれを許して下すつたのです。許すも許さないもないじやありませんか[#「ありませんか」は底本では「ありまませんか」]。そんな事位で神様を引合に出すあなたの方が余程神様に叛いた人ですよ。ハツ……」 「俺は今何にも考へてゐない。 おゝ、神よ。」 「俺は決して唯物 | |||
| I Am Not A Poet, But I Am A Poet. | 牧野信一 | 5分以内 | |
「今日は二人で、こうして海を眺めながら、歌を作り合ふじやありませんか。 貴方は文科へ行つてゐらつしやるのだから定めし詩や歌をお作りになることがお上手でせう。 私なんか、どうもたゞ下手の横好で……ちよつと待つて下さい――えゝと、 ひとつ出来ました。 まあこんなものですが、見て下さい。」 「……ウム。こりや、うまい、ほんとにうまい、実によく整つてゐますね。」俺にはとてもこんなに巧みに歌ふこと | |||
| 『ユリイカ』挿話 | 牧野信一 | 5分以内 | |
ポウの宇宙論『ユリイカ』のなかにはトレミイ・ヒィフェスチョンといふ学者の名が出て参ります。 | |||
| ペルリ行 | 牧野信一 | 5分以内 | |
私は昨今横須賀に住んで、夙に病弱の療養に専念してゐる。 | |||
| 青春のころわが愛せし作品と主人公 | 牧野信一 | 5分以内 | |
「ファウスト」のファウスト。 | |||
| ライス・ワッフルの友 | 牧野信一 | 5分以内 | |
こんなことを何も僕は決して誇り気に誌すわけではないのであるが、今不図考へて見て男の友達でも女の友達でも――それはいつも極く少人数であるが、一度交際した人と、自分から先に離れたといふ記憶を持たない、つい口の慎しみがなくて親しむに伴れては喧嘩などをすることは屡々であるが、その場限りで二三日経つと悪いことは皆な忘れてしまふ。 | |||
| 自烈亭 | 牧野信一 | 5分以内 | |
僕は近頃また東京に舞ひ戻つて息子と二人で、霞荘といふところに寄宿しながら全く慎ましい日夕をおくり迎へて別段不足も覚えないのであるが、こんな小さな部屋では酒をのむわけにもゆかず、いつも神妙な顔をして、こつこつと小説を書き、書いても書いても何といふこともなく家を建てるなんていふことはおろか着物一枚買へもせず、それどころかいつの間にか鞄に入れて来たものもなくなつてしまつたりして、これは一体何ういふものか | |||
| 処女作の新春 | 牧野信一 | 5分以内 | |
大正八年の春書いた「爪」といふのが処女作であり同年の十二月号に「十三人」といふ同人雑誌に載り、それが偶然にも島崎先生より讃辞を頂いたことに就いては先生も或る文章の中に誌したので省略するが、それが十二月のことであり、日本橋の或る商店に寄食してゐた折から、私は暮から春の休みへかけて、秘かに原稿紙などを鞄に入れてひとりで熱海へ赴いたことを憶ひ出す。 | |||
| 昭和十年度に於いて最も印象に残つたもの | 牧野信一 | 5分以内 | |
室生犀星の「弄獅子」と映画「朱金紹」が印象に残つて居ります。 | |||
| 今年の文壇で | 牧野信一 | 5分以内 | |
一、最も印象に残つた作品 二、最も活躍した人 一、広津和郎「一時期」 小島政二郎「眼中の人」 室生犀星「弄獅子」 以上五月までに読んだもの。 | |||
| 〔作者の言分〕 | 牧野信一 | 5分以内 | |
海野武二氏の批評に就いては、その観点の差異が全く対蹠的なものであり、不断抗議を述べるとならば寧ろ簡略に申しがたく、この場合は残念ながら黙つて通り過ぎるより他方法も見出せないのであります。 | |||
| 断酒片 | 牧野信一 | 5分以内 | |
止める止めるとこぼしながらうまくゆかないのが多くの飲酒者の通例であるが、止めようと思つたら飲まなければ好いのにと僕は思ひそんなことは口にもせず飲みつゞけてゐたところ急に具合が悪くなつたので止めて見たところ、一向僕には未練もない、性根は余り酒好きでもなかつたのか知ら、他人の酔つてゐるのを見ても白々としたもので、自分も酔つてゐた時はあんな風だつたのか! と思つても別段羨しくもなければ、後悔もなく、まこ | |||
| 十年ひと昔 | 牧野信一 | 5分以内 | |
十年前は阿佐ヶ谷に住んで居り、やはり目下と同様吶々と小説ばかり書いて居りました。 | |||
| 附記(夜見の巻) | 牧野信一 | 5分以内 | |
本篇は昭和八年十一月ごろの作であり、作者にとつては寧ろ近作の部に属するものであるが、既にしてこの作を前後とする四・五年間の一連の作品は作者にとつての小時代を劃して歴然たる過去の夢である。 | |||
| わが生活より | 牧野信一 | 5分以内 | |
今年になつて――。 | |||
| 初めて逢つた文士と当時の思ひ出 | 牧野信一 | 5分以内 | |
島崎藤村先生 二十四位の時初めて同人雑誌に掲載した短篇を偶々先生からお手紙をもらつて認められ、その後半年ばかり経つて友人の長谷川浩三が白石実三氏から紹介状を貰つて呉れ、単独で訪問した。 | |||
| 坂口安吾君の『黒谷村』を読む | 牧野信一 | 5分以内 | |
一 坂口安吾の作品集が出たことは近頃僕にとつての稀なる快心の一つだ。 | |||
| 心悸亢進が回復す | 牧野信一 | 5分以内 | |
今年の一月ごろから僕は持越の神経衰弱が、いよ/\あざやかになつて都会を離れなければならなかつた。 | |||
| ユリイカ・独言 | 牧野信一 | 5分以内 | |
習慣と称ぶ暴虐なる先入主を打破せんと欲する者は、多くの事柄が、単にそれに伴ふ習慣の※と皺とに支へられて何等の疑念なく認容せられてゐるのを見るであらう。 | |||
| 〔無題〕 | 牧野信一 | 5分以内 | |
そのとき、たしか、永井龍男君と井伏鱒二君と堀辰雄君と小林秀雄君とに私は誘はれて、恰度うらうらとするこのごろのやうな長閑な日の夕暮時に銀座の方から、須田町の万惣にあつまつた。 | |||
| 半島の果にて | 牧野信一 | 5分以内 | |
神妙な療養生活がどうやら利きめがあらはれて、陽気もおひおひと和んで来ると、酒の有りがたさが沁々と感ぜられるのである。 | |||