青空文庫の全作品
青空文庫で公開されているすべての著者の全作品を、おすすめ人気順で表示しています。
| 作品名 | 著者 | 読了時間 | 人気 |
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| 作品名 | 著者 | 読了時間 | 人気 |
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| ファティアの花鬘 | 牧野信一 | 10分以内 | |
一 私は卓子の上に飛びあがると、コップを持つた腕を勢ひ好く振りあげた――酒は天井にはねあがつた。 | |||
| ブロンズまで | 牧野信一 | 30分以内 | |
追跡の話 Dと村長がR子のことで月夜の晩に川べりの茶屋で格闘を演じた。 | |||
| ランプの便り | 牧野信一 | 30分以内 | |
一 「おや/\、もうランプを点ける頃なの、何とまあ日が短いことだらうね。」 すつかり掃除を済してピカ/\とする台ランプを抱へたユキ子が、静かに私の部屋に入つて来たのを見て私は、驚きの眼を視張つて云ひました。 | |||
| 挿頭花 | 津村信夫 | 5分以内 | |
戸隠の月夜は九月に這入ると、幾晩もつづいてゐた――。 | |||
| あしびの花 | 土田杏村 | 5分以内 | |
今はもう散つて了つたが、馬酔木の花は樹の花の中でも立派なものだ。 | |||
| 鸚鵡のゐる部屋 | 牧野信一 | 30分以内 | |
一 フロラが飼つてゐる鸚鵡は、好く人に慣れてゐて籠から出してやると、あちこちの部屋をヨタヨタと散歩したり、階段を滑稽な脚どりで昇り降りしたりするが、 「お早う」も、 「今日は――」も知らなかつた。 | |||
| 階段 | 牧野信一 | 30分以内 | |
一 川瀬美奈子――。 | |||
| 海路 | 牧野信一 | 30分以内 | |
「登志さん、果物でも持つて行つたらどうなの、雑誌ばかり読んでゐないで……」 ナイフや皿の用意をととのへながら、母は登志子を促した。 | |||
| 川を遡りて | 牧野信一 | 30分以内 | |
私たちは、その村で一軒の農家を借りうけ、そして裏山の櫟林の中腹にテントを張り、どちらが母屋であるか差別のつかぬ如き出放題な原始生活を送つてゐた。 | |||
| 疑惑の城 | 牧野信一 | 10分以内 | |
――嘘をつくな、試みに君の手鏡を執りあげて見給へ、君の容色は日増に蒼ざめてゆくではないか、吾等は宇宙の真理のために、そしてまた君が若し芸術に志すならば、芸術のために蒼ざめるべきではないか――。 | |||
| 繰舟で往く家 | 牧野信一 | 30分以内 | |
春来頻リニ到ル宋家の東 袖ヲ垂レ懐ヲ開キテ好風ヲ待ツ 艪を漕ぐのには川底が浅すぎる、棹をさすのには流れが速すぎる――そのやうな川を渡るために、岸から岸へ綱を引き、乗手は綱を手繰つて舟をすすめる、これを繰舟の渡しと称ふ。 | |||
| 凩日記 | 牧野信一 | 30分以内 | |
* 心象の飛躍を索め、生活の変貌を翹望する――斯ういふ意味のことは口にしたり記述されたりする場合に接すると多く無稽感を誘はれるものだが、真実に人の胸底に巣喰ふ左様な憧憬や苦悶は最も原始的に多彩な強烈さを持つて蟠居する渦巻であらう。 | |||
| 山峡の村にて | 牧野信一 | 30分以内 | |
一 その村は、東京から三時間もかゝらぬ遠さであり、私が長い間住なれたところであつたが私は最早まる一年も帰らなかつた。 | |||
| 祝福された星の歌 | 牧野信一 | 30分以内 | |
一 麓の村から五哩あまり、馬の背で踏み入る森林地帯の山奥――苔むした岩々の間を、隠花植物の影を浮べて、さんさんと流れる谿川のほとりに営まれた伐木工場の丸木小屋の事務所に、その頃私はアメリカ生れのフロラと共に働いてゐました。 | |||
| 心象風景 | 牧野信一 | 60分以内 | |
一 槌で打たなければ、切り崩せない堅さの土塊であつた。 | |||
| 素書 | 牧野信一 | 60分以内 | |
一 「マダムの御気嫌はどう? 今日は?」 山崎の顔を見るなり私は、部屋の入口に突立つたまゝ凝つと、訊ねた。 | |||
| 滝のある村 | 牧野信一 | 30分以内 | |
一 僕はね、親父たちが何といつたつて、キエ、お前と、結婚するよ……。 | |||
| 痴酔記 | 牧野信一 | 30分以内 | |
千九百三十年、クリスマスにちかき頃――。 | |||
| 塚越の話 | 牧野信一 | 30分以内 | |
一 「塚越の奴は、――教室でラヴ・レターを書いてゐたさうだ――。一体彼奴は、俺達のこれまでの忠告を、何と思つてゐやがるんだらう。失敬な奴だ。」 「彼奴は俺達を馬鹿にしてゐるんだ。その時だけは好い加減に点頭いてゐるが、肚では舌を出して嗤つてやがるんだ。」 「改心の見込はないかな?」 「断然――鉄拳制裁と仕よう。」 私が、自習室へ入つて行つた時に恰度其処では斯んな相談が可決されたところだつた。 | |||
| 月あかり | 牧野信一 | 60分以内 | |
このごろ私は、ときどき音取かくからの手紙(代筆)を貰ふので、はぢめてその音取といふ苗字を知つた次第でありますが、それまではその人の姓名は怒山かく――かとばかりおもふて居りました。 | |||
| 肉桂樹 | 牧野信一 | 30分以内 | |
一 枳殻の生垣に、烏瓜の赤い実が鮮やかであつた。 | |||
| 馬車の歌 | 牧野信一 | 10分以内 | |
佗しい村住ひの僕等が、ある日、隣り町の食糧品店に急用が出来て、半日がかりで様々な切端詰つた用事を済せた後に、漸く村を指して引きあげることになつた夕暮時の途すがらであつた。 | |||
| 病状 | 牧野信一 | 30分以内 | |
凍てついた寒い夜がつゞいてゐた。 | |||
| 二日間のこと | 牧野信一 | 10分以内 | |
八月×日 ――蜂雀の真実なる概念を単に言葉の絵具をもつて描かんと努むるも、それは恰も南アメリカの生ける日光を瓶詰となして、大西洋を越え、イギリスの空に輝く雨と降り灑がうとするが如き不可能事に他ならぬ――。 | |||
| 冬物語 | 牧野信一 | 30分以内 | |
一 その田舎の、K家といふ閑静な屋敷を訪れて、私は四五年振りでそこの古風な庭を眺めることを沁々と期待してゐたが、折悪しく激しい旋風がこゝを先途と吹きまくつて止め度もなく、遥かの野面から砲煙のやうに襲来する竜巻の津波で目もあけられぬ有様だつた。 | |||
| 幽霊の出る宮殿 | 牧野信一 | 30分以内 | |
わたしはこの四五年来、少くとも一年のうちに二回以上は、全く天涯の孤独者であるかのやうな、そして深い寧ろ憂ひに閉ぢこめられたやうな姿で独り、登山袋に杖を突いて、遠方の景色にばかり見惚れてゐるかのやうな眼を挙げながら、すたすたとその山峡の村へ赴くのが慣ひである。 | |||
| るい | 牧野信一 | 5分以内 | |
竹藪の蔭の井戸端に木蓮とコヾメ桜の老樹が枝を張り、野天風呂の火が、風呂番の娘の横顔を照してゐた。 | |||
| 老猾抄 | 牧野信一 | 10分以内 | |
「もう私は一切酒は飲まない。」 私の叔父にあたる岩城源造は余程神妙さうに繰返してゐた。 | |||
| サロメと体操 | 牧野信一 | 30分以内 | |
学生であつた私は春の休暇で故郷の町に帰つてゐたが、うちでは勉強が出来ないと称して二三駅離れた海辺の村へ逃れてたつた独りで暮してゐた。 | |||
| パンアテナイア祭の夢 | 牧野信一 | 30分以内 | |
堤の白明 野菜を積んだ馬車を駆つて、朝毎に遠い町の市場へ通ふのが若者の仕事だつた。 | |||
| ベツコウ蜂 | 牧野信一 | 30分以内 | |
一 ひとりのスパルタの旅人が述べてゐた。 | |||
| 剣侠 | 国枝史郎 | 1時間〜 | |
木剣試合 1 文政×年の初夏のことであった。 | |||
| 茜蜻蛉 | 牧野信一 | 60分以内 | |
一 白いらつぱ草の花が、涌水の傍らに、薄闇に浮んで居り、水の音が静かであつた。 | |||
| 淡雪 | 牧野信一 | 60分以内 | |
病弱者、遊蕩児、その他でも行末に戦人としての望みが持てさうもない子息達は凡て離籍して近隣の漁家や農家へ養子とするのが、昔その城下町の風習だつた。 | |||
| 歌へる日まで | 牧野信一 | 60分以内 | |
一 蝉――テテツクス――ミユーズの下僕――アポロの使者――白昼の夢想家――地上に於ける諸々の人間の行状をオリムパスのアポロに報告するためにこの世につかはされた観光客――客の名前をテテツクスといふ――蝉。 | |||
| 鬼の門 | 牧野信一 | 60分以内 | |
『ヒストリイ・オヴ・デビルズ』 『デビルズ・デイクシヨナリイ』 『クラシカル・マヂシアンズ・ボキアブラリイ・ブツク』 私は、その頃右の如き表題の辞書を繙きながら、 「クリステンダム物語」 「ドクトル・フアウスタスの巡遊記」 「ジークフリード遠征録」 「セント・ジヨージ快挙録」 その他の、これに類する種々の物語を耽読した。 | |||
| 女に臆病な男 | 牧野信一 | 60分以内 | |
一 務めの帰途、村瀬は銀座へ廻つて、この間うちから目星をつけておいた濃緑地に虹色の模様で唐草風を織り出したネクタイを一本購つた。 | |||
| 鵞鳥の家 | 牧野信一 | 30分以内 | |
(満里子の手帳から――) 一 冬のお休みになつたら今年もまた兄さん達といつしよに赤倉のスキーへ行くことを、あんなに楽しみにしてゐたのに、いざとなつたら母さんが何うしてもあたしだけを許して下さらないのだ。 | |||
| 奇友往来 | 牧野信一 | 30分以内 | |
いつも私はひとりで、教室の一番うしろの席について、うつらうつらと窓の外を眺めてゐる文科の学生であつたが、毎時間毎時間そんな風にして居眠りをしたり、屋根を見あげたりしてゐるうちに、恰度私の窓と真向ひにあたる政治部の教室で、やはり私と同じやうにぼんやりとして此方の窓を眺めたり、空を見あげたりしてゐる眼の据つた何処となく鷲を想像させるかのやうな精悍な容貌の学生と顔なじみになつてしまつた。 | |||
| 木枯の吹くころ | 牧野信一 | 30分以内 | |
一 そとは光りに洗はれた月夜である。 | |||
| 酒盗人 | 牧野信一 | 60分以内 | |
私は、マールの花模様を唐草風に浮彫りにした銀の横笛を吹きずさみながら、 ……………… おゝ これはこれ ノルマンデイの草原から 長蛇船の櫂をそろへて 勇ましく 波を越え また波と闘ひ 月を呪ふ国に到着した ガスコンの後裔 ……………… と歌つた。 | |||
| 心象風景(続篇) | 牧野信一 | 1時間〜 | |
岡といふ彫刻家のモデルを務めて私がそのアトリヱへ通ひ、日が延びる程の遅々たるおもむきで、その等身胸像の原型が造られてゆくありさまを緯となし、その間に巻き起る多様なる人事を経として、そしてその胸像が完成される日までを同時に本篇の完結と目指して、これには凡そ四五十枚の前篇がありますが、それはそれとして、新たに稿をすゝめます。 | |||
| 泉岳寺附近 | 牧野信一 | 30分以内 | |
一 泉岳寺前の居酒屋の隅で私が、こつぷ酒を睨めながら瞑想に耽つてゐると、奥で亭主と守吉の激しい口論であつた。 | |||
| 早春のひところ | 牧野信一 | 60分以内 | |
一 そのころ私は、文科の学生でありましたが、小説といふものにいさゝかの興味もなく――といふよりも小説の類ひを読んだことがなかつたので――主に西洋の哲学や科学の書に親しみ、興味と云へば星の観測ぐらゐのものでした。 | |||
| 天狗洞食客記 | 牧野信一 | 60分以内 | |
今更申すまでもないことだが、まつたく人には夫々様々な癖があるではないか、貧棒ゆすりだとか爪を噛むとか、手の平をこするとか、決して相手の顔を見ないで内ふところに向つてはなしをするとか、無闇に莨を喫すとか――とそれこそ枚挙に遑はない。 | |||
| 南風譜 | 牧野信一 | 1時間〜 | |
一 卓子に頬杖をして滝本が、置額に容れたローラの写真を眺めながら、ぼんやりと物思ひに耽つてゐた時、 「守夫さん、いらつしやるの?」 と、稍激した調子の声が、窓の外から聞えてきた。 | |||
| 日本橋 | 牧野信一 | 30分以内 | |
一 (第一日)快晴――私は八時に起床して、いでたちをとゝのへ、首途の乾杯を挙げ、靴を光らせ、そして妻の腕を執り、口笛の、お江戸日本橋――の吹奏に歩調を合せながら、この武者修業のテープを切つた。 | |||
| 沼辺より | 牧野信一 | 60分以内 | |
こんな沼には名前などは無いのかと思つてゐたところが、このごろになつてこれが鬼涙沼といふのだといふことを知つた。 | |||
| 剥製 | 牧野信一 | 60分以内 | |
一 “I chatter, chatter, as I flow To join the brimming river, For men may come and men may go, But I go on for ever” ……………… うたでもうたつてゐないと絶え入りさうなので、私はあたりの物音を怕れながら、聴心器のゴム管で耳をおさへ、自分で自分の鼓動に注意す | |||
| 風媒結婚 | 牧野信一 | 30分以内 | |
或る理学士のノートから―― 一 この望遠鏡製作所に勤めて、もう半年あまり経ち、飽性である僕の性質を知つてゐる友人連は、あいつにしては珍らしい、あの朝寝坊がきちん/\と朝は七時に起き、夕方までの勤めを怠りなくはたして益々愉快さうである、加けに勤めを口実にして俺達飲仲間からはすつかり遠ざかつて、まるで孤独の生活を繰返してゐるが、好くもあんなに辛抱が出来たものだ――などゝ不思議がり、若しかすると、 | |||