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天狗洞食客記

牧野信一

『天狗洞食客記』は青空文庫で公開されている牧野信一の中編作品。20,664文字で、おおよそ60分以内で読むことができます。
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60分以内
20,664文字
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書出

今更申すまでもないことだが、まつたく人には夫々様々な癖があるではないか、貧棒ゆすりだとか爪を噛むとか、手の平をこするとか、決して相手の顔を見ないで内ふところに向つてはなしをするとか、無闇に莨を喫すとか――とそれこそ枚挙に遑はない。

初出「経済往来 第八巻第八号」日本評論社、1933(昭和8)年7月5日
底本牧野信一全集第五巻
表記
新字旧仮名
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