30分以内で読める青空文庫の短編作品
青空文庫で公開されているすべての著者の作品の中で、おおよその読了目安時間が「30分以内」の短編作品を、おすすめ人気順で表示しています。
作品名 | 著者 | 読了時間 | 人気 |
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青空文庫で公開されているすべての著者の作品の中で、おおよその読了目安時間が「30分以内」の短編作品を、おすすめ人気順で表示しています。
作品名 | 著者 | 読了時間 | 人気 |
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作品名 | 著者 | 読了時間 | 人気 |
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教育映画について | 寺田寅彦 | 30分以内 | |
教育資料としての映画の価値の多大なことは誰でも認めてはいるようであるが、しかしこの問題については、少なくも我邦では、まだあまり十分に研究されていないか、ともかくも一般的興味の対象とはなっていないようである。 | |||
帝展を見ざるの記 | 寺田寅彦 | 30分以内 | |
夏休みが終って残暑の幾日かが続いた後、一日二日強い雨でも降って、そしてからりと晴れたような朝、清冽な空気が鼻腔から頭へ滲み入ると同時に「秋」の心像が一度に意識の地平線上に湧き上がる。 | |||
二科展院展急行瞥見 | 寺田寅彦 | 30分以内 | |
九月三日は朝方荒い雨が降った、やがて止んだが重苦しい蒸暑さがじりじりと襲って来た。 | |||
白光 | 魯迅 | 30分以内 | |
陳士成が県の試験の発表を見て、家へ帰って来た時にはもう午後であった。 | |||
不周山 | 魯迅 | 30分以内 | |
女※(じょか)は、たちまち目を醒ました。 | |||
村芝居 | 魯迅 | 30分以内 | |
わたしが支那の芝居を見たのは過去二十年間にたった二度だけであった。 | |||
足の裏 | 蘭郁二郎 | 30分以内 | |
さて、私がいまお話ししようというお話の主人公は、景岡秀三郎――という景岡浴場の主人なのですが、その人の色々変ったお話と、それに関連して探偵小説的な一つのトリックといったようなものを御紹介しようと思うのです。 | |||
穴 | 蘭郁二郎 | 30分以内 | |
毎日毎日、気がくさくさするような霖雨が、灰色の空からまるで小糠のように降り罩(こ)めている梅雨時の夜明けでした。 | |||
蝕眠譜 | 蘭郁二郎 | 30分以内 | |
(一体、どうしたのだろう……)私は、すくなからず、不安になって来た。 | |||
自殺 | 蘭郁二郎 | 30分以内 | |
それは何処であったか、ひどく荒涼とした景色であった。 | |||
鉄路 | 蘭郁二郎 | 30分以内 | |
下り一〇五列車は、黒く澱(よど)んだ夜の空気を引裂き、眠った風景を地軸から揺り動かして、驀進して行った。 | |||
ある日の経験 | 寺田寅彦 | 30分以内 | |
上野の近くに人を尋ねたついでに、帝国美術院の展覧会を見に行った。 | |||
国民と思想 | 北村透谷 | 30分以内 | |
(1)[#「(1)」は縦中横]思想上の三勢力一国民の心性上の活動を支配する者三あり、曰く過去の勢力、曰く創造的勢力、曰く交通の勢力。 | |||
内部生命論 | 北村透谷 | 30分以内 | |
人間は到底枯燥したるものにあらず。 | |||
比叡山 | 若山牧水 | 30分以内 | |
山上の宿院に着いた時はもう黄昏近かつた。 | |||
山寺 | 若山牧水 | 30分以内 | |
夕闇の部屋の中へ流れ込むのさへはつきりと見えてゐた霧はいつとなく消えて行つて、たうとう雨は本降りとなつた。 | |||
英雄論 | 山路愛山 | 30分以内 | |
金色人種に、破天荒なる国会は、三百議員を以て、其開会を祝さんとて、今や仕度最中なり、私権を確定し、栄誉、財産、自由に向て担保を与ふべき民法は、漸く完全に歩みつゝあり、交通の女王たる鉄道は何れの津々浦々にも、幾千の旅客を負ふて、殆(ほと)んど昼夜を休めざる也、日本の文明は真個に世界を驚殺せりと云べし、三十年前、亜米利加のペルリが、数発の砲声を以て、江戸城中を混雑せしめたる当時と今日とを並べ見るの利益を有する人々には我文明の勢、猶飛瀑千丈、直下して障礙なきに似たる者あらんか、東西古今文明の急... | |||
支那近世の国粋主義 | 狩野直喜 | 30分以内 | |
支那で國粹保存などいふ事を唱へ出したのは極めて近年のことで、以前には全く無かつたのである。 | |||
人生に相渉るとは何の謂ぞ | 北村透谷 | 30分以内 | |
繊巧細弱なる文学は端なく江湖の嫌厭を招きて、異しきまでに反動の勢力を現はし来りぬ。 | |||
夢 | 南部修太郎 | 30分以内 | |
五月のある晴れた土曜日の夕方[#ルビの「がた」は底本では「かた」]だつた。 | |||
詩人論 | 山路愛山 | 30分以内 | |
秋の野に虫の声を聞く者、誰れか一種の幽味を感ぜざらん。 | |||
我牢獄 | 北村透谷 | 30分以内 | |
もし我にいかなる罪あるかを問はゞ、我は答ふる事を得ざるなり、然れども我は牢獄の中にあり。 | |||
北村透谷の短き一生 | 島崎藤村 | 30分以内 | |
北村透谷君の事に就ては、これまでに折がある毎に少しずつ自分の意見を発表してあるから、私の見た北村君というものの大体の輪廓は、已(すで)に世に紹介した積りである。 | |||
磯馴松 | 清水紫琴 | 30分以内 | |
上ゲエープツ、ああ酔つたぞ酔つたぞ真実に好い心持に酔つて。 | |||
今様夫婦気質 | 清水紫琴 | 30分以内 | |
上素麺は潰しても潰しの利かぬ学者の奥様山の手のどこやらに、是波霜太様とて、旦那は日々さるお役所の属官勤め、お髭もまだ薄墨の、多くはあらぬ御俸給ながら、奥様もさる学校の女教師様、お二方の収入を、寄合世帯の御仲睦しく、どちらが御主人とも分らぬ御会釈ぶり。 | |||
小むすめ | 清水紫琴 | 30分以内 | |
氷の塊かとも見ゆる冬の月は、キラキラとした凄しい顔を大空に見せてはをれど、人は皆夜寒に怖ぢてや、各家戸を閉ぢたれば、まだ宵ながら四辺寂として音もなし。 | |||
こわれ指環 | 清水紫琴 | 30分以内 | |
あなたは私のこの指環の玉が抜けておりますのがお気にかかるの、そりやアあなたのおつしやる通り、こんなにこわれたまんまではめておりますのは、あんまり見つともよくありませんから、何なりともはめかへれば、宜しいので……ですが私の為にはこの指環のこわれたのが記念でありますから、どうしてもこれをはめかへる事が出来ないのです。 | |||
野路の菊 | 清水紫琴 | 30分以内 | |
その名にしあふ難波の街の金満家、軒を並ぶる今橋筋にもこは一際眼に立ちて、磨き立てたる格子造り美々しき一搆へ、音に名高き鴻の池とは、このお家の事であらうかと、道行く田舎人の眼を欹(そばだ)てぬもなしとかや。 | |||
ヴィタミン研究の回顧 | 鈴木梅太郎 | 30分以内 | |
顧みれば、蛋白質、脂肪、炭水化合物、これにカルシウム、燐、鐵、沃度等の無機成分を加へた榮養素を以て動物は完全に發育するものと考へられてゐた時代は相當長かつた。 | |||
PROFESSOR TAKEMATU OKADA | 寺田寅彦 | 30分以内 | |
Prof. Takematu Okada was born on August 17, 1874, In Husa of Tiba Prefecture, a sunny and peaceful riverside town of the Great Ton※, within forty kilometres of the Pacific coast. When attending the Imperial University of Tokyo as a student of the... | |||
海亀 | 岡本綺堂 | 30分以内 | |
「かぞえると三十年以上の昔になる。 | |||
こま犬 | 岡本綺堂 | 30分以内 | |
春の雪ふる宵に、わたしが小石川の青蛙堂に誘い出されて、もろもろの怪談を聞かされたことは、さきに発表した「青蛙堂鬼談」にくわしく書いた。 | |||
指輪一つ | 岡本綺堂 | 30分以内 | |
「あのときは実に驚きました。 | |||
離魂病 | 岡本綺堂 | 30分以内 | |
M君は語る。 | |||
手品師 | 久米正雄 | 30分以内 | |
浅草公園で二三の興行物を経営してゐる株式会社『月世界』の事務所には、専務取締役の重役がいつもの通り午前十時十五分前に晴々しい顔をして出て来た。 | |||
良友悪友 | 久米正雄 | 30分以内 | |
「失恋が、失恋のまゝで尾を曳(ひ)いてゐる中は、悲しくても、苦しくても、口惜しくつても、心に張りがあるからまだよかつた。 | |||
頸飾り | ギ・ド・モーパッサン | 30分以内 | |
その女というのは男好きのしそうなちょっと見奇麗な娘であった。 | |||
現代作家に対する批判と要求 | 南部修太郎 | 30分以内 | |
忌憚なく云ふと、私は現在の芥川龍之介氏の芸術に対して何にも云ひたくはないのである。 | |||
一枚絵の女 | 国枝史郎 | 30分以内 | |
ご家人の貝塚三十郎が、また芝山内で悪事をした。 | |||
開運の鼓 | 国枝史郎 | 30分以内 | |
将軍家斉の時代であった。 | |||
日置流系図 | 国枝史郎 | 30分以内 | |
帷子姿の半身トントントントントントン……トン。 | |||
北斎と幽霊 | 国枝史郎 | 30分以内 | |
文化年中のことであった。 | |||
歳時記新註 | 寺田寅彦 | 30分以内 | |
稲妻晴れた夜、地平線上の空が光るのをいう。 | |||
妖婆 | 岡本綺堂 | 30分以内 | |
「番町の番町知らず」という諺(ことわざ)さえある位であるから、番町の地理を説明するのはむずかしい。 | |||
舞台の言葉 | 岸田国士 | 30分以内 | |
舞台の言葉、即ち「劇的文体」は、所謂、白(台詞)を形造るもので、これは、劇作家の才能を運命的に決定するものである。 | |||
天草四郎の妖術 | 国枝史郎 | 30分以内 | |
天草騒動の張本人天草四郎時貞は幼名を小四郎と云いました。 | |||
首頂戴 | 国枝史郎 | 30分以内 | |
サラサラサラと茶筌の音、トロリと泡立った緑の茶、茶碗も素晴らしい逸品である。 | |||
稚子法師 | 国枝史郎 | 30分以内 | |
木曽の代官山村蘇門は世に謳(うた)われた学者であったが八十二才の高齢を以て文政二年に世を終った。 | |||
発明小僧 | 海野十三 | 30分以内 | |
自動車用ペンキ爆弾これは特種の赤ペンキをタップリ含んでいるピンポン球ぐらいの小球にして、叩きつけると、すぐ、壊れるものなり。 | |||
時 処 人 | 岸田国士 | 30分以内 | |
芝居の脚本を書くのには、まず、標題のつぎに、その劇が行われる時と場所と登場人物とを、はつきり書きあげるのが定石である。 |