5分以内で読める青空文庫の短編作品
青空文庫で公開されているすべての著者の作品の中で、おおよその読了目安時間が「5分以内」の短編作品を、おすすめ人気順で表示しています。
| 作品名 | 著者 | 読了時間 | 人気 |
|---|
青空文庫で公開されているすべての著者の作品の中で、おおよその読了目安時間が「5分以内」の短編作品を、おすすめ人気順で表示しています。
| 作品名 | 著者 | 読了時間 | 人気 |
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| 作品名 | 著者 | 読了時間 | 人気 |
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| 岩魚 | 萩原朔太郎 | 5分以内 | |
瀬川ながれを早み、 しんしんと魚らくだる、 ああ岩魚ぞはしる、 谷あひふかに、秋の風光り、 紫苑はなしぼみ、 木末にうれひをかく、 えれなよ、 信仰は空に影さす、 かならずみよ、おんみが靜けき額にあり、 よしやここは遠くとも、 わが巡禮は鈴ならしつつ君にいたらむ、 いまうれひは瀧をとどめず、 かなしみ山路をくだり、 せちにせちにおんみをしたひ、 ひさしく手を岩魚のうへにおく。 | |||
| 立秋 | 萩原朔太郎 | 5分以内 | |
洞窟の壁にふんすゐあり、 さかづきをあぐる一聯のひと、 秋ちかければ玻璃ながれ、 空氣は谷間をくだる。 | |||
| 蛍 | 萩原朔太郎 | 5分以内 | |
ああきみは情慾のにほふ月ぐさ、 われははた憂愁の瀬川の螢、 いきづかふ舟ばたの光をみれば、 ゆふぐれのおめがの瞳にて、 たれかまたあるはをしらむ、 さざなみさやぎ、 くちびるはそらをながるる。 | |||
| 若き尼たちの歩む路 | 萩原朔太郎 | 5分以内 | |
この列をなす少女らのため、 うるはしき都會の窓ぞひらかるる、 みよいまし遠望の海は鳴りいで、 なめいしを皿はすべりて、 さかづきは歩道にこぼれふんすゐす。 | |||
| 偏狂 | 萩原朔太郎 | 5分以内 | |
あさましき性のおとろへ、 あなうらに薫風ながれ、 額に緑金の蛇住めり、 ああ我のみのものまにや、 夏ふかみ山路をこゆる。 | |||
| 立秋 | 萩原朔太郎 | 5分以内 | |
遠く行く君が手に、 胡弓の箱はおもからむ。 | |||
| 滝 | 萩原朔太郎 | 5分以内 | |
みどりをつらぬきはしる蛇、 瀬川ながれをはやみゆき、 ゆめと流れて瀧はおつ、 たうたうたる瀧の水音、 音なみさえ、 主も遠きより視たまへば、 銀の十字をかけまつる、 我しもひとり瀧水の、 若葉に靴を泳がして、 念願せちに涙たる、 念願せちに涙たる。 | |||
| 受難日 | 萩原朔太郎 | 5分以内 | |
受難の日はいたる 主は遠き水上にありて 氷のうへよりあまた光る十字すべらせ 女はみな街路に裸形となり その素肌は黄金の林立する柱と化せり。 | |||
| 供養 | 萩原朔太郎 | 5分以内 | |
女は光る魚介のたぐひ みなそこ深くひそめる聖像 われ手を伸ぶれど浮ばせ給はず しきりにみどりの血を流し われはおんまへに禮拜す 遠くよりしも歩ませ給へば たちまち路上に震動し 息絶ゆるまでも合掌す にちにち都に巡禮し もの喰まざればみじめに青ざめ おん前にかたく瞳をとづる。 | |||
| 交歓記誌 | 萩原朔太郎 | 5分以内 | |
みどりに深き手を泳がせ 涼しきところに齒をかくせ いま風ながれ 風景は白き帆をはらむ きみはふんすゐのほとりに家畜を先導し きみは舞妓たちを配列し きみはあづまやに銀のタクトをとれ 夫人よ、おんみらはまた とく水色の籐椅子に酒をそそぎてよ みよ、ひとびときたる 遠方より魚を光らし 淫樂の戲奴は靴先に鈴を鳴らせり。 | |||
| 初夏の祈祷 | 萩原朔太郎 | 5分以内 | |
主よ、 いんよくの聖なる神よ。 | |||
| 幼き妹に | 萩原朔太郎 | 5分以内 | |
いもうとよ、 そのいぢらしき顏をあげ。 | |||
| 利根川の岸辺より | 萩原朔太郎 | 5分以内 | |
こころにひまなく詠嘆は流れいづ、 その流れいづる日のせきがたく、 やよひも櫻の芽をふくみ、 土によめなはさけびたり。 | |||
| 浮名 | 萩原朔太郎 | 5分以内 | |
浮名をいとはば舟にのれ、 舟はながれゆく、 いま櫓櫂の音を絶え、 風も雨も晴れしあけぼのに、 よしあしぐさのみだるる渚をすぎ、 舟はすいすいと流れゆくなり。 | |||
| 遠望 | 萩原朔太郎 | 5分以内 | |
さばかり悲しみたまふとや、 わが長く叫べること、 煉瓦の門に入りしこと、 路上に草をかみしこと、 なべてその日を忘れえず、 いはむや君が來し方を指さし、 かの遠望をしたたむる、 あはれ、あはれ、 わが古き街の午後の風見よ。 | |||
| 黎明と樹木 | 萩原朔太郎 | 5分以内 | |
この青くしなへる指をくみ合せ、 夜あけぬ前に祈るなる、 いのちの寂しさきはまりなく、 あたりにむらがる友を求む。 | |||
| 春日 | 萩原朔太郎 | 5分以内 | |
戀魚の身こそ哀しけれ、 いちにちいよすにもたれつつ、 ひくくかなづるまんどりん、 夕ぐれどきにかみいづる、 柴草の根はうす甘く、 せんなや出窓の菫さへ、 光り光りてたへがたし。 | |||
| 鉄橋橋下 | 萩原朔太郎 | 5分以内 | |
人のにくしといふことば われの哀しといふことば きのふ始めておぼえけり この市の人なになれば われを指さしあざけるか 生れしものはてんねんに そのさびしさを守るのみ 母のいかりの烈しき日 あやしくさけび哀しみて 鐵橋の下を歩むなり 夕日にそむきわれひとり (滯郷哀語篇より) | |||
| 早春 | 萩原朔太郎 | 5分以内 | |
なたねなの花は川邊にさけど 遠望の雪 午後の日に消えやらず 寂しく麥の芽をふみて 高き煉瓦の下を行く ひとり路上に坐りつつ 怒りに燃え この故郷をのがれいでむと 土に小石を投げあつる 監獄署裏の林より 鶫ひねもす鳴き鳴けり (滯郷哀語篇より) | |||
| 春の来る頃 | 萩原朔太郎 | 5分以内 | |
なじかは春の歩み遲く わが故郷は消え殘る雪の光れる わが眼になじむ遠き山山 その山脈もれんめんと 煙の見えざる淺間は哀し 今朝より家を逃れいで 木ぬれに石をかくして遊べる をみな來りて問ふにあらずば なんとて家路を教ふべき はやも晝餉になりぬれど ひとり木立にかくれつつ 母もにくしや 父もにくしやとこそ唄ふなる。 | |||
| 街道 | 萩原朔太郎 | 5分以内 | |
俥にゆられつつ 夕ぐれ時の街道を 新町街道を急ぐ女よ 眞赤な夕日は山の上 白粉のゑりがさむしかろ 今宵 おん身の上に幸あれかし (一九一三・一〇・二〇) | |||
| からたちの垣根 | 萩原朔太郎 | 5分以内 | |
からたちの垣根の中に 女のはしやぐ聲のする 夕餉の葱のにほひする 灯ともしごろ からたちの垣根を過ぐる侘しさよ。 | |||
| 晩秋哀語 | 萩原朔太郎 | 5分以内 | |
ああ秋も暮れゆく このままに 故郷にて朽つる我にてはよもあらじ 草の根を噛みつつゆくも のどの渇きをこらへんためぞ 畠より疲れて歸り 停車場の裏手なる 便所のほとりにたたずめり 日はシグナルにうす赤く 今日の晝餉に何をたうべむ (故郷前橋にて) | |||
| 雨の降る日 | 萩原朔太郎 | 5分以内 | |
雨の降る日の縁端に わが弟はめんこ打つ めんこの繪具うす青く いつもにじめる指のさき 兄も哀しくなりにけり 雨の降る日のつれづれに 客間の隅でひそひそと わが妹のひとり言 なにが悲しく羽根ぶとん 力いつぱい抱きしめる 兄も泣きたくなりにけり | |||
| 麦 | 萩原朔太郎 | 5分以内 | |
麥はさ青に延び行けり 遠き畑の田作りの 白き襦袢にえんえんと 眞晝の光ふりそそぐ 九月はじめの旅立ちに 汽車の窓より眺むれば 麥の青きに驚きて 疲れし心が泣き出せり | |||
| 郊外 | 萩原朔太郎 | 5分以内 | |
かしこに煙の流るる 空はつめたくして 草はあたたかに萌えたり 手はくみて歩めども よそゆきの着物のにほひ侘しきに 秋はうららに落ち來り 日向に幹木の愁ちらばふ 晝餉どき 停車場のほとりに出で わづかなる水をたうべしに 工人の居て 遠き麥畑を指させり (一九一三、九、二四) | |||
| 秋日行語 | 萩原朔太郎 | 5分以内 | |
菊もうららに咲きいでたれど 我身は砂丘に寄りて悲しめり さびしや海邊のおくつきに 路傍の草を手向くること このわびしきたはむれに ひとり樹木にすがりつき たましひも消えよとむせびなく。 | |||
| 歓魚夜曲 | 萩原朔太郎 | 5分以内 | |
光り蟲しげく跳びかへる 夜の海の青き面をや眺むらむ あてなき瞳遠く放たれ 息らひたまふ君が側へに寄りそへるに 浪はやさしくさしきたり またひき去る浪 遠き渚に海月のひもはうちふるへ 月しらみわたる夜なれや 言葉なくふたりさしより 涙ぐましき露臺の椅子にうち向ふ このにほふ潮風にしばなく鴎 鱗光の青きに水流れ散りて やまずせかれぬ戀魚の身ともなりぬれば 今こそわが手ひらかれ 手はかたくあふるるものを | |||
| 爪 | 萩原朔太郎 | 5分以内 | |
青くしなへる我が指の リキユールグラスにふるるとき 生れつきとは思へども 侘しく見ゆる爪形を さしも憎しと思ふなり | |||
| 神に捧ぐる歌 | 萩原朔太郎 | 5分以内 | |
あしきおこなひをする勿れ われはやさしきひとなれば よるも楊柳の木影にうち伏し ひとり居てダビテの詩をうたひなむ われは巡禮 悲しき旅路にあるとも わが身にそへる星をたのみて よこしまの道をな歩みそ たとしへなく寂しけれども よきひとはみなかくある者ぞかし われはいとし子 み神よ、めぐみをたれさせ給へ | |||
| うすやみ | 萩原朔太郎 | 5分以内 | |
うすやみに光れる皿あり 皿の底に蟲かくれ居て啜り鳴く 晝はさびしく居間にひそみて 鉛筆の心をけづるに疲れ 夜は酒場の椅子にもたれて 想ひにひたせる我が身の上こそ悲しけれ | |||
| くさばな | 萩原朔太郎 | 5分以内 | |
君はそれとも知らざれど 我が手に持てる草ばなの 薄くにじめる涙にも 男ごころのやるせなき 愁の節はこもりたり | |||
| 便なき幼児のうたへる歌 | 萩原朔太郎 | 5分以内 | |
うすらさびしき我が身こそ 利根の河原の石ひろひ ひとり岸邊をさまよひて 今日も小石をひろふほど 七つ八つとなりにけり | |||
| 虫 | 萩原朔太郎 | 5分以内 | |
いとしや いとしや この身の影に鳴く蟲の ねんねんころりと鳴きにけり たれに抱かれて寢る[#「寢る」は底本では「寝る」]身ぞや 眞實我身は獨りもの 三十になるといふ その事の寂しさよ 勘平さんにはあらねども せつぷくしても果つべきか ても因業なくつわ蟲 | |||
| 秋日行語 | 萩原朔太郎 | 5分以内 | |
ちまた、ちまたを歩むとも ちまた、ちまたに散らばへる 秋の光をいかにせむ たそがれどきのさしぐめる 我が愁をばいかにせむ 捨身に思ふ我が身こそ びいどろ造りと成りてまし うすき女の移り香も 今朝の野分に吹き散りて 水は涼しく流れたり 薄荷に似たるうす涙 | |||
| ふるさと | 萩原朔太郎 | 5分以内 | |
赤城山の雪流れ出で かなづる如くこの古き町に走り出づ ひとびとはその四つ辻に集まり 哀しげに犬のつるむを眺め居たり ひるさがり 床屋の庭に石竹の花咲きて 我はいつもの如く本町裏の河岸を行く うなだれて歩むわが背後に かすかなる市人のささやききこえ 人なき電車はがたこんと狹き街を走り行けり 我が故郷の前橋 | |||
| ありや二曲 | 萩原朔太郎 | 5分以内 | |
× えこそ忘れめや そのくちづけのあとやさき 流るる水をせき止めし わかれの際の青き月の出 × 雨落し來らんとして 沖につばなの花咲き 海月は渚にきて青く光れり 砂丘に登りて遠きを望む いま我が身の上に 好しと思ふことのありけり | |||
| 暮春詠嘆調 | 萩原朔太郎 | 5分以内 | |
× 年ひさしくなりぬれば すべてのことを忘れはてたり むざんなる哉 かばかりのもよほしにさへ 涙も今はみなもとをば忘れたり × 人目を忍びて何處に行かん 感ずれば我が身も老いたり さんさんと柳の葉は落ち來る 駒下駄の鼻緒の上に落日は白くつめたし | |||
| 放蕩の虫 | 萩原朔太郎 | 5分以内 | |
放蕩の蟲は玉蟲 そつと來て心の底で泣く蟲 夜としなればすずろにも リキユールグラスの端を這ふ蟲 放蕩の蟲はいとほしや 放蕩の蟲は玉蟲 青いこころでひんやりと 色街の薄らあかりに鳴く蟲 三味線の撥にきて光る蟲 放蕩の蟲はせんなや | |||
| 小曲集 | 萩原朔太郎 | 5分以内 | |
× 千鳥あし やつこらさと來て見れば にくい伯母御にしめ出され 泣くに泣かれずちんちろり 柳の下でひとくさり × 隣きんじよのお根ん性に 打たれ抓められくすぐられ じつと涙をかみしめる 青い毛糸の指ざはり | |||
| 小曲集 | 萩原朔太郎 | 5分以内 | |
× ほほづきよ ひとつ思ひに泣けよかし 女のくちにふくまれて 男ごころのさびしさを さも忍び音に泣けよかし × ほんのふとした一言から 人が憎うてならぬぞえ ほんのその日の出來ごころ つい張りつめた男氣が しんぞ可愛ゆてならぬぞえ | |||
| 鳥 | 萩原朔太郎 | 5分以内 | |
夕ぐれて ほの痒くなる指のさき 坂をくだれば一群の 鳥は高きをすぎ行けり。 | |||
| ふぶき | 萩原朔太郎 | 5分以内 | |
くち惜しきふるまひをしたる朝 あららんらんと降りしきる雪を冒して 一目散にひたばしる このとき雨もそひきたり すべてはくやしきそら涙 あの顏にちらりと落ちたそら涙 けんめいになりて走れよ ひたばしるきちがひの涙にぬれて あららんらんと吹きつける なんのふぶきぞ青き雨ぞや | |||
| ものごころ | 萩原朔太郎 | 5分以内 | |
ものごころ覺えそめたるわが性のうすらあかりは 春の夜の雪のごとくにしめやかにして ふきあげのほとりに咲けるなでしこの花にも似たり ああこのうるほひをもておん身の髮を濡らすべきか しからずはその手をこそ ふくらかなる白きお指にくちをあて やみがたき情愁の海にひたりつくさむ おん身よ なになればかくもわが肩によりすがり いつもいつもくさばなの吐息もてささやき給ふや このごろは涙しげく流れ出でて ひる | |||
| 秋 | 萩原朔太郎 | 5分以内 | |
白雲のゆききもしげき山の端に 旅びとの群はせはしなく その脚もとの流水も しんしんめんめんと流れたり ひそかに草に手をあてて すぎ去るものをうれひいづ わがつむ花は時無草の白きなれども 花びらに光なく 見よや空には銀いろのつめたさひろごれり あはれはるかなる湖うみのこころもて 燕雀のうたごゑも消えゆくころほひ わが身を草木の影によこたへしに さやかなる野分吹き來りて やさしくも、かの高きよりくすぐ | |||
| なにか知らねど | 萩原朔太郎 | 5分以内 | |
なにか知らねど泣きたさに われはゆくゆく汽車の窓 はるばると きやべつ畑に日は光り 風見ぐるま きりやきりりとめぐる日に われはゆくゆく汽車の窓 なにか知らねど泣きたさに | |||
| 宿酔 | 萩原朔太郎 | 5分以内 | |
堪へがたき惡寒おぼえて ふとめざむれば室内の 壁わたる鈍き光や 障子を照らす光線の やや色づきて言ひ知らず ものうきけしき 物の香のただよふ 宿醉の胸苦し 腦は鉛の重たさに えたへず喉は ひしひしとかわき迫り 口内のねばり酒の香 くるめくにがき嘔づく思 そぞろにもけだものの かつゑし心 獰惡のふるまひを 思ひでて怖れわななく 下卑たる女の物言ひざま はた酌人の低き鼻 どすぐろき頬の肉 追はん | |||
| 秋の日 | 萩原朔太郎 | 5分以内 | |
眼を惱む山雀の 愁を分けて、秋の日 乳母の里、梨寺に 稚日想をなやみぬ 花びら 地に落つる音 芥子ちるか 秋なるに はた山なるに いと淋しや 宵、また籠をいだいて 憂ひぬ、鳥の病に ああ疑ふ 死せざらんや、いかで さて風ふかば、いかで 聞かざらんや 豆の葉の鳴る日を 野面、雪に埋れし 木枯あらばいかに 淋しとて 泣くこころ、鳥にかあらまし 人なればとて、いはんや かばかりいたむ心ぞ、君 | |||
| 絶句四章 | 萩原朔太郎 | 5分以内 | |
色白の姉に具されて。 | |||
| 蛇苺 | 萩原朔太郎 | 5分以内 | |
實は成りぬ 草葉かげ 小やかに 赤うして 名も知らぬ 實は成りぬ 大空みれば 日は遠しや 輝輝たる夏の午さがり 野路に隱れて 唱ふもの 魔よ 名を蛇と呼ばれて 拗者の 呪ひ歌 節なれぬ 野に生ひて 光なき身の 運命悲しや 世を逆に 感じては のろはれし 夏の日を 妖艷の 蠱物と 接吻交す蛇苺 | |||