10分以内で読める青空文庫の短編作品
青空文庫で公開されているすべての著者の作品の中で、おおよその読了目安時間が「10分以内」の短編作品を、おすすめ人気順で表示しています。
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作品名 | 著者 | 読了時間 | 人気 |
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フロオベエル雑感 | 坂口安吾 | 10分以内 | |
フロオベエルの「感情教育」三巻を読んだ。 | |||
お喋り競争 | 坂口安吾 | 10分以内 | |
この九月末宇野浩二氏から電話がきた。 | |||
気候と郷愁 | 坂口安吾 | 10分以内 | |
私は越後の新潟市に生れたが、新潟市に限らず、雪国の町は非常に暗い、秋がきて時雨が落葉を叩きはじめる頃から長い冬が漸く終つて春が訪れるまで、太陽を見ることが殆んど稀にしかない。 | |||
南風譜 | 坂口安吾 | 10分以内 | |
私は南の太陽をもとめて紀伊の旅にでたのです。 | |||
眉の記 | 上村松園 | 10分以内 | |
眉目秀麗にしてとか、眉ひいでたる若うどとか、怒りの柳眉を逆だててとか、三日月のような愁いの眉をひそめてとか、ほっと愁眉をひらいてとか……古人は目を心の窓と言ったと同時に眉を感情の警報旗にたとえて、眉についていろいろの言いかたをして来たものである。 | |||
無題抄 | 上村松園 | 10分以内 | |
私には、どうも絵以外のことですと、どうせ余技にすぎないからという気がして、打ち込んで熱中する気になれない性分があるようです。 | |||
イプセンの日本語訳 | 宮原晃一郎 | 10分以内 | |
感想といふところであるから、正確な材料によるものではないし、その上、そんな材料を集めたりすることに餘り興味を持たない私であるから、此處では、只永い年月、イプセンの日本語譯に接した折々に、感じたことを、思ひ出すまゝに書付けて見よう。 | |||
和歌でない歌 | 中島敦 | 10分以内 | |
遍歴ある時はヘーゲルが如萬有をわが體系に統べんともせしある時はアミエルが如つゝましく息をひそめて生きんと思ひしある時は若きジイドと諸共に生命に充ちて野をさまよひぬある時はヘルデルリンと翼竝べギリシャの空を天翔りけりある時はフィリップのごと小さき町に小さき人々を愛せむと思ふある時はラムボーと共にアラビヤの熱き砂漠に果てなむ心ある時はゴッホならねど人の耳を喰ひてちぎりて狂はんとせしある時は淵明が如疑はずかの天命を信ぜんとせ... | |||
お住の霊 | 岡本綺堂 | 10分以内 | |
これは小生の父が、眼前に見届けたとは申し兼るが、直接にその本人から聞取った一種の怪談で今はむかし文久の頃の事。 | |||
河童小僧 | 岡本綺堂 | 10分以内 | |
頃は安政の末、内藤家(延岡藩)の江戸邸に福島金吾という武士があった、この男、剣術柔術が得意で、随って気象も逞しい人物で、凡そ世の中に怖い物無しと誇っていたが、或時測らず一種の妖怪に出逢って、なるほど世には不思議もあるものだと流石に舌を巻いたと云う。 | |||
余は大衆作家にあらず | 中里介山 | 10分以内 | |
芸術とは何ぞや大衆という文字はいつ頃はじまった、いつ頃誰によって称え出されたものか知れないが、少くもここ十年以前には大衆文学なんぞというが如き文字は文学史にも新聞紙上にも見えなかったものである。 | |||
塵埃と光 | 寺田寅彦 | 10分以内 | |
昔ギリシアの哲学者ルクレチウスは窓からさしこむ日光の中に踊る塵埃(じんあい)を見て、分子説の元祖になったと伝えられている。 | |||
凍雨と雨氷 | 寺田寅彦 | 10分以内 | |
大気中の水蒸気が凍結して液体または固体となって地上に降るものを総称して降水と言う。 | |||
土佐の地名 | 寺田寅彦 | 10分以内 | |
地名には意味の分らないのが多い。 | |||
夕凪と夕風 | 寺田寅彦 | 10分以内 | |
夕凪は郷里高知の名物の一つである。 | |||
巴里のキャフェ | 岡本かの子 | 10分以内 | |
旅人のカクテール旅人は先ず大通のオペラの角のキャフェ・ド・ラ・ペーイで巴里の椅子の腰の落付き加減を試みる。 | |||
伯林の落葉 | 岡本かの子 | 10分以内 | |
彼が公園内に一歩をいれた時、彼はまだ正気だった。 | |||
伯林の降誕祭 | 岡本かの子 | 10分以内 | |
独逸でのクリスマスを思い出します。 | |||
栗の花 | 岡本綺堂 | 10分以内 | |
栗の花、柿の花、日本でも初夏の景物にはかぞえられていますが、俳味に乏しい我々は、栗も柿もすべて秋の梢にのみ眼をつけて、夏のさびしい花にはあまり多くの注意を払っていませんでした。 | |||
倫敦の一夜 | 岡本綺堂 | 10分以内 | |
六月二十八日の午後六時、ハイド・パークの椅子によりながら講和条約調印の号砲を聞いた。 | |||
西洋見学「はしがき」 | 野上豊一郎 | 10分以内 | |
昭和十三年(一九三八年)十月一日、郵船靖國丸でヨーロッパへ向つて神戸を出帆し、翌十四年(一九三九年)十一月十八日、郵船淺間丸でアメリカから横濱に入港した。 | |||
「雨の降る日は天気が悪い」序 | 土井晩翠 | 10分以内 | |
本書の表題は今から七年前、昭和二年の正月以降數ヶ月に亙つて月刊誌『隨筆』紙上に寄稿した私の隨筆のそれである。 | |||
野口英世博士の生家を訪ひて | 土井晩翠 | 10分以内 | |
東京朝日新聞に、『世界人の横顏』の第十六回野口英世のそれが、北島博士の筆で面白く書かれたのを讀んだのは半年前である。 | |||
『出家とその弟子』の追憶 | 倉田百三 | 10分以内 | |
この戯曲は私の青春時代の記念塔だ。 | |||
婦人と職業 | 倉田百三 | 10分以内 | |
今日の社会状態において、婦人を家庭へ閉じこめて、社会の生活戦線における職業に進出することを防ぐことは不可能である。 | |||
哀れなトンマ先生 | 坂口安吾 | 10分以内 | |
「漫画」という変な雑誌へオツキアイするせいではありませんが、私は、どうも、ブンナグラレルかも知れませんが、帝銀事件というものを、事の始めから、それほど凄味のある出来事だと思っていませんでした。 | |||
「刺青殺人事件」を評す | 坂口安吾 | 10分以内 | |
刺青殺人事件は、すぐ犯人が分ってしまう。 | |||
西荻随筆 | 坂口安吾 | 10分以内 | |
丹羽文雄の向うをはるワケではないが、僕も西荻随筆を書かなければならない。 | |||
神経衰弱的野球美学論 | 坂口安吾 | 10分以内 | |
このほど東大の神経科へ入院したおかげでいくらか病気がよくなってからの二週間ほどたいがい後楽園へ通った。 | |||
温浴 | 坂口安吾 | 10分以内 | |
今の家へは、温泉がぬるいというのを承知の上で越してきた。 | |||
“歌笑”文化 | 坂口安吾 | 10分以内 | |
歌笑のような男、落語の伝統の型を破った人物は、私の短い半生でも、さきに金語楼、また同じころ、小三治(今、別の名であるが忘れた)などというのがいた。 | |||
桂離宮 | 野上豊一郎 | 10分以内 | |
障子の影桂離宮の書院から庭に面して、折れまがりに小さい三つの部屋が、一ノ間・二ノ間・三ノ間とつづいてゐる。 | |||
奈良二題 | 野上豊一郎 | 10分以内 | |
社交團正倉院の曝凉は途中で雨が降りだすと追ひ出されて拜觀劵がそれきり無效になるので天氣を見定めて出かけねばならなかつた。 | |||
鸚鵡のイズム | 寺田寅彦 | 10分以内 | |
この頃ピエル・ヴィエイという盲目の学者の書いた『盲人の世界』というのを読んでみた。 | |||
議会の印象 | 寺田寅彦 | 10分以内 | |
去年の十月だったか、十一月だったか、それさえどうしても思い出せない程にぼんやりした薄暗がりの記憶の中から、やっと手捜りに拾い出した、きれぎれの印象を書くのであるから、これを事実と云えば、ある意味では、やはり一種の事実であるが、またある意味では、いつか見た事のある悪夢の記録と同じ種類のものであって、決して厳密な意味の事実ではない。 | |||
石油ランプ | 寺田寅彦 | 10分以内 | |
(この一篇を書いたのは八月の末であった。 | |||
マルコポロから | 寺田寅彦 | 10分以内 | |
マルコポロの名は二十年前に中学校の歴史で教わって以来の馴染ではあったが、その名高い「紀行」を自分で読んだのはつい近頃の事である。 | |||
流言蜚語 | 寺田寅彦 | 10分以内 | |
長い管の中へ、水素と酸素とを適当な割合に混合したものを入れておく、そうしてその管の一端に近いところで、小さな電気の火花を瓦斯の中で飛ばせる、するとその火花のところで始まった燃焼が、次へ次へと伝播して行く、伝播の速度が急激に増加し、遂にいわゆる爆発の波となって、驚くべき速度で進行して行く。 | |||
「二銭銅貨」を読む | 小酒井不木 | 10分以内 | |
「二銭銅貨」の原稿を一読して一唱三嘆――いや、誰も傍にはいなかったから一唱一嘆だったが――早速、「近頃にない面白い探偵小説でした」と森下さんに書き送ったら「それに就ての感想」を書かないかとの、きつい言い付け。 | |||
海から帰る日 | 新美南吉 | 10分以内 | |
五年間に通過して來た道、それは今考へたつてわからない。 | |||
映画雑感(Ⅴ) | 寺田寅彦 | 10分以内 | |
永遠の緑この英国製映画を同類の米国製レビュー映画と比べると一体の感じが随分ちがっている。 | |||
中村彝氏の追憶 | 寺田寅彦 | 10分以内 | |
自分が中村彝(つね)氏を訪問したのはあとにも先にもただ一度である。 | |||
二科会その他 | 寺田寅彦 | 10分以内 | |
安井氏の絵はだんだんに肩の凝りが解けて来たという気がする。 | |||
二科会展覧会雑感 | 寺田寅彦 | 10分以内 | |
同じ展覧会を見て歩くのでも、単に絵を見て味わい楽しもうという心持で見るのと、何かしら一つ批評でもしてみようという気で見るのとでは、見る時の頭の働き方が違うだけに、その頭に残る印象にもかなりの差があり得る訳である。 | |||
はじめに | 楠山正雄 | 10分以内 | |
名だかい「青い鳥」のお芝居を、少年少女の皆さんのためにできるだけやさしく、讀みやすく、物語風に書きやはらげてみました。 | |||
武州公秘話 | 正宗白鳥 | 10分以内 | |
「蓼(たで)喰(く)う蟲(むし)」以後の谷崎君の作品は、残りなく通読しているつもりでいたが、この「武州公秘話」だけにはまだ目を触れていないのであった。 | |||
九月十月十一月 | 太宰治 | 10分以内 | |
(上)御坂で苦慮のこと甲州御坂峠の頂上に在る茶店の二階を借りて、長篇小説すこしづつ書きすすめて、九月、十月、十一月、三つきめに、やつと、茶店のをばさん、娘さん、と世間話こだはらず語り合へるくらゐに、馴れた。 | |||
「菊池寛全集」の序 | 芥川竜之介 | 10分以内 | |
スタンダアルとメリメとを比較した場合、スタンダアルはメリメよりも偉大であるが、メリメよりも芸術家ではないと云う。 | |||
鴨の喜劇 | 魯迅 | 10分以内 | |
ロシヤの盲目詩人エロシンコ君が、彼の六絃琴を携えて北京に来てから余り久しいことでもなかった。 | |||
息を止める男 | 蘭郁二郎 | 10分以内 | |
無くて七癖というように誰れでも癖は持っているものだが、水島の癖は又一風変っていた。 |
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