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10分以内で読める青空文庫の短編作品

青空文庫で公開されているすべての著者の作品の中で、おおよその読了目安時間が「10分以内」の短編作品を、おすすめ人気順で表示しています。

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作品名著者読了時間人気
川端柳豊島与志雄
10分以内
或る刑務所長の話に依れば、刑期満ちて娑婆に出た竊盗囚が再び罪を犯すのは、物に対する「欲しい」という感情からよりも、「惜しい」という感情からのことが多いという。
地水火風空豊島与志雄
10分以内
月清らかな初夏の夜、私はA老人と連れだって、弥生町の方から帝大の裏門をはいり、右へ折れて、正門の方へぬけようとした。
球体派豊島与志雄
10分以内
私は友人の画家と一緒に夜の街路を歩いていた。
情意の干満豊島与志雄
10分以内
海の潮にも似たる干満を、私は自分の情意に感ずる。
書かれざる作品豊島与志雄
10分以内
横須賀の海岸に陸から橋伝いに繋ぎとめられ、僅かに記念物として保存されている軍艦三笠を、遠くから望見した時、私は、日本海大海戦に勇名を馳せた軍艦のなれのはてに、一種の感懐を禁じ得なかった。
傍人の言豊島与志雄
10分以内
「文士ってものは、こう変に、角突きあってる……緊張しあってるものだね。
意欲の窒息豊島与志雄
10分以内
文化が新らしい方向を辿らんとする時、その派生的現象として、社会の或る部分に停滞腐爛を起す。
性格を求む豊島与志雄
10分以内
クロポトキンは、チェーホフについて次のようなことを云っている。
自由主義私見豊島与志雄
10分以内
自由主義は、行動方針の問題ではなくて、生活態度の問題である。
待つ者豊島与志雄
10分以内
少しく距離をへだてた人家の、硝子戸のある窓や縁先から、灯火のついている室内を眺めると、往々、おかしなことを考える。
形態について豊島与志雄
10分以内
或る一つの文学作品中の主要人物について例えば五人の画家にその肖像を描かせるとすれば、恐らくは、可なり異った五つの肖像が得られるだろう。
守宮豊島与志雄
10分以内
私の二階の書斎は、二方硝子戸になっているが、その硝子戸の或る場所に、夜になると、一匹の守宮が出て来る。
録音集豊島与志雄
10分以内
八月の中旬、立秋後、朝夕の微風にかすかな凉味が乗り初める頃、夜の明け方に、よく雨が降る。
女人禁制豊島与志雄
10分以内
女人といっても、老幼美醜、さまざまであるが、とにかく、女性として関心のもてる程度の、年配と容貌とをそなえてる方々のことなのであって――。
砂漠の情熱豊島与志雄
10分以内
バルザックは「砂漠の情熱」という短篇のなかで、砂漠をさ迷う一兵士が一頭の雌豹に出逢い、生命を賭したふざけ方をしながら数日過すことを、描いている。
新時代の「童話」豊島与志雄
10分以内
それを二十世紀的と云おうと、現代と云おうと、或は新時代と云おうと、言葉はどうでもよろしいが、過去と現在との間に一種の距離を感じ、歴史の必然的なるべき推移のうちに一種の飛躍を感ずる、そういう時代に吾々は在る。
文学への実感について豊島与志雄
10分以内
事変下の文学について、改めて文学の実体ということが問題になってきた。
神話と青春との復活豊島与志雄
10分以内
内に漲る力、中から盛りあがってくる精神が、新たな建設には必須の条件である。
竜宮豊島与志雄
10分以内
今時、竜宮の話などするのはちとおかしいが、また逆に、こういう時代だから、竜宮の話も少しはしてよかろう。
今日の条件豊島与志雄
10分以内
ごく大雑把にそして極めて素朴に、人間の生活の理想的な在り方を考えてみる。
或る夜の武田麟太郎豊島与志雄
10分以内
その昔、といっても日華事変前頃まで、所謂土手の小林は、吾々市井の酒飲みにとって、楽しい場所だった。
太宰治との一日豊島与志雄
10分以内
昭和二十三年四月二十五日、日曜日の、午後のこと、電話があった。
ピンカンウーリの阿媽豊島与志雄
10分以内
忙中の小閑、うっとりと物思いに沈む気分になった時、いたずらにペンを執って、手紙でも書いてみようという、そんな相手はないものだろうか。
ジャングル頭豊島与志雄
10分以内
夜の東京の、新宿駅付近や、上野不忍池付近は、一種のジャングル地帯だと言われる。
狸石豊島与志雄
10分以内
戦災の焼跡の一隅に、大きな石が立っていた。
私の信条豊島与志雄
10分以内
私の仕事と世の中とのつながり。
科学上の骨董趣味と温故知新寺田寅彦
10分以内
骨董趣味とは主として古美術品の翫賞に関して現われる一種の不純な趣味であって、純粋な芸術的の趣味とは自ずから区別さるべきものである。
観点と距離寺田寅彦
10分以内
ある日、浜町の明治座の屋上から上野公園を眺めていたとき妙な事実に気がついた。
研究的態度の養成寺田寅彦
10分以内
理科教授につき教師の最も注意してほしいと思うことは児童の研究的態度を養成することである。
言語と道具寺田寅彦
10分以内
人間というものが始めてこの世界に現出したのはいつ頃であったか分らないが、進化論に従えば、ともかくも猿のような動物からだんだんに変化して来たものであるらしい。
物理学の応用について寺田寅彦
10分以内
物理学は基礎科学の一つであるからその応用の広いのは怪しむに足らぬ。
現代とは?坂口安吾
10分以内
伝統の否定と一口に言うけれども、伝統は全て否定しなければならぬというものではなくて、すでに実質を失いながら虚妄の空位を保って信仰的な存在をつゞけていることが反省され否定されなければならぬというだけだ。
机と布団と女坂口安吾
10分以内
小説新潮の新年号に、林忠彦の撮影した私の二年ほど掃除をしたことのない書斎の写真が載ったから、行く先々で、あの部屋のことをきかれて、うるさい。
探偵小説とは坂口安吾
10分以内
推理小説というものは、文学よりも、パズルの要素が多い。
わが思想の息吹坂口安吾
10分以内
「青鬼の褌を洗う女」は昨年中の仕事のうちで、私の最も愛着を寄せる作品であるが、発表されたのが、週刊朝日二十五週年記念にあまれた「美と愛」という限定出版の豪華雑誌であったため、殆ど一般の目にふれなかったらしい。
坂口流の将棋観坂口安吾
10分以内
私は将棋は知らない。
文人囲碁会坂口安吾
10分以内
先日中央公論の座談会で豊島与志雄さんに会ったら、いきなり、近頃碁を打ってる?これが挨拶であった。
探偵小説を截る坂口安吾
10分以内
私は探偵小説をよむと、みんな同じ書き方をしているので、まずウンザリする。
集団見合坂口安吾
10分以内
あの日は何月何日だったか、その前夜、雑誌の用で、たしか岩田専太郎先生の小説を持ってきて、私にサシエをかけ、という難題をフッかけにきたサロンのチンピラ記者、高木青年が、ちょッと顔をあからめなどして、ボク、アスは社用によって見合いでして、朝十時、早いです、これからウチへかえってズボンをネドコの下へしいてネオシをして、エヘエヘとロレツのまわらないようなことを言いだした。
本因坊・呉清源十番碁観戦記坂口安吾
10分以内
上対局前夜、夕方六時、対局所の小石川もみじ旅館に両棋士、僕、三人集合、宿泊のはずであった。
貞操の幅と限界坂口安吾
10分以内
私はむかし十七の娘と友達になって、一緒にお酒をのんだり(娘はお酒が強かった)方々ホテルを泊り歩いたりしたが、そしてそれを言いだすのは多くは娘の方からであったが、私たちは肉体の交渉はなかったので、娘はいつもそれを激しく拒んだ。
私の小説坂口安吾
10分以内
近頃の編輯者は芸なしぞろひで、今年になつてから、私に、私の小説の弁明を書けと言つてきた新聞、雑誌が、合計二十ほどあるのである。
俗物性と作家坂口安吾
10分以内
(上)先日高見順君の文芸時評に私の「逃げたい心」の序文の文章をとりあげて、作家は外部条件に左右されて、作品が書けたり書けなかったりするようではダメなので、作品は作家が書くべきもの、「もっとマシな作品」が書けるはずで、書けなかったなどというのはウソだ。
思想なき眼坂口安吾
10分以内
この著作を刊行するに当つてラクロは神経を使つたらしい。
通俗作家 荷風坂口安吾
10分以内
「問はず語り」は話が好都合にできすぎてゐる。
蟹の泡坂口安吾
10分以内
私は中戸川とみゑさんの「ひとりごと」を読んで、私が遺族だつたら、遺言通り燃しちやつたのにな、と思つた。
馬庭念流のこと坂口安吾
10分以内
剣法というのは元来貴人に依存してきたもので、剣士は将軍や大名に召抱えられることを目標に修業に励んだものである。
人の子の親となりて坂口安吾
10分以内
私には子供が生れないと思っていたので、家族のつもりで犬を飼っていた。
安吾下田外史坂口安吾
10分以内
ハリスが通訳ヒュースケンを従え米国総領事の資格で下田に上陸したのは一八五六年九月三日(日本暦では八月五日)のことだ。
不可解な失恋に就て坂口安吾
10分以内
人あるところに恋あり、各人各様千差万別の恋愛が地上に営まれてゐることはいふまでもないことであらうが、見方によればどの恋も似寄つたものだといへないことはない。
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