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60分以内で読める青空文庫の中編作品

青空文庫で公開されているすべての著者の作品の中で、おおよその読了目安時間が「60分以内」の中編作品を、おすすめ人気順で表示しています。

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作品名著者読了時間人気
古代研究 追ひ書き折口信夫
60分以内
この書物、第一巻の校正が、やがてあがる今になつて、ぽっくりと、大阪の長兄が、亡くなつて行つた。
古代民謡の研究折口信夫
60分以内
おもしろき野をば勿(ナ)焼きそ。
叙景詩の発生折口信夫
60分以内
私の此短い論文は、日本人の自然美観の発生から、ある固定を示す時期までを、とり扱ふのであるから、自然同行の諸前輩の文章の序説とも、概論ともなる順序である。
カライ博士の臨終岸田国士
60分以内
人物加来典重冬菜四紋ネラ子雅重冬菜の母早見博士煙(主治医)細木助教授大里教授浦(玉石堂主人)津丸(雑誌記者)看護婦[#改ページ]ある大学の哲学教授、加来典重は、カントの研究家としてその名を知られ、近年は、ハイデッゲルなどの名をもその講義の間にしばしばはさみはするが、学生の一人がサルトルについて質問を行つたところ、それは自分の専...
椎茸と雄弁岸田国士
60分以内
舞台は全体を通じ黒無地の幕を背景とし、人物の動きを規定する最小限の小道具を暗示的に配置する。
女人渇仰岸田国士
60分以内
舞台は黒幕の前、左手と右手にそれぞれ室内を暗示する簡単な装置。
天衣無縫織田作之助
60分以内
みんなは私が鼻の上に汗をためて、息を弾ませて、小鳥みたいにちょんちょんとして、つまりいそいそとして、見合いに出掛けたといって嗤ったけれど、そんなことはない。
雪の夜織田作之助
60分以内
大晦日に雪が降った。
学者安心論福沢諭吉
60分以内
学者安心論店子いわく、向長屋の家主は大量なれども、我が大家の如きは古今無類の不通ものなりと。
『人形の家』解説島村抱月
60分以内
『人形の家』の作者ヘンリック・イブセン(Henrik Ibsen)は西暦千八百二十八年三月二十日、ノールウェーのスキーンといふ小都會に生まれ、千九百六年五月二十三日、七十九歳で同國の首府クリスチアニアに死んだ。
子をつれて葛西善蔵
60分以内
掃除をしたり、お菜を煮たり、糠味噌を出したりして、子供等に晩飯を済まさせ、彼はようやく西日の引いた縁側近くへお膳を据えて、淋しい気持で晩酌の盃を嘗(な)めていた。
小知恵にとらわれた現代の法律学末弘厳太郎
60分以内
概念的に美しく組み立てられた法律学がだんだんと世間離れしてゆくことは悲しむべき事実である。
法学とは何か末弘厳太郎
60分以内
はしがき四月は、毎年多数の青年が新たに法学に志してその門に入ってくる月である。
錦紗犬田卯
60分以内
村はずれを国道へ曲ったとき、銀色に塗ったバスが後方から疾走して来るのが見えたが、お通はふと気をかえて、それには乗らぬことに決心した。
荒蕪地犬田卯
60分以内
「……アレは、つまり、言ってみれば、コウいうわけあいがあるンで……」戦地から来た忰の手紙に、思いきって、いままで忰へ話さずにいたことを余儀なく書き送ろうと、こたつ櫓の上に板片を載せ、忰が使い残して行った便箋に鉛筆ではじめたが、儀作は最初の意気込みにも拘らず、いよいよ本筋へかかろうとするところで、はたと行詰ってしまった。
犬田卯
60分以内
中地村長が胃癌という余りありがたくもない病気で亡くなったあと、二年間村長は置かぬという理由で、同村長の生前の功労に報いる意味の金一千円也の香料を村から贈った直後――まだやっとそれから一ヵ月たつかたたないというのに、札つきものの前村長の津本が、再びのこのこと村長の椅子に納まったというのであるから、全くもって、「ひとを馬鹿にするにもほどがある」と村民がいきり立つのも無理はなかった。
沼畔小話集犬田卯
60分以内
伊田見男爵伊田見男爵と名乗る優男が、村の一小学教師をたずねて、この牛久沼畔へ出現ましました。
「とこよ」と「まれびと」と折口信夫
60分以内
稀に来る人と言ふ意義から、珍客をまれびと[#「まれびと」は罫囲み]と言ひ、其屈折がまらひと[#「まらひと」は罫囲み]・まらうど[#「まらうど」は罫囲み]となると言ふ風に考へて居るのが、従来の語原説である。
「ほ」・「うら」から「ほがひ」へ折口信夫
60分以内
ほぐ[#「ほぐ」は罫囲み]・ほがふ[#「ほがふ」は罫囲み]など言ふ語は、我々の国の文献時代には、既に固定して居たものであつた。
唱導文学折口信夫
60分以内
唱導文学といふ語は、単なる「唱導」の「文学」と言ふ事でなく、多少熟語としての偏傾を持つて居るのである。
熟語構成法から観察した語根論の断簡折口信夫
60分以内
私が単語の組織を分解するのは、単語の研究が実の処、日本の詞章の本質を突きとめて行くことになると思つてゐるからである。
副詞表情の発生折口信夫
60分以内
――けなばけぬかに道に逢ひてゑますがからに、零雪乃消者消香二恋云わぎも(万葉巻四)……まつろはず立ち対ひしも、露霜之消者消倍久、ゆく鳥のあらそふはしに、(同巻二)一云ふ、朝露之消者消言(香かと云ふ)爾うつそみとあらそふはしに私は、今の場合、「けなばけぬかに」を主題としようとするのではない。
二人の男島田清次郎
60分以内
九月のある朝。
ドモ又の死有島武郎
60分以内
[#ページの左右中央]ドモ又の死(これはマーク・トウェインの小話から暗示を得て書いたものだ)[#改ページ]人物花田┐沢本(諢名、生蕃)│戸部(諢名、ドモ又)├若き画家瀬古(諢名、若様)│青島┘とも子モデルの娘処画室時現代気候のよい時節[#改丁]...
青いポアン神西清
60分以内
第一部明子は学校でポアンといふ綽名で通つてゐた。
夜の鳥神西清
60分以内
去年の夏のことだ。
今昔茶話国枝史郎
60分以内
風見章さんのこと前司法大臣風見章閣下、と、こう書くと、ずいぶん凄いことになって、僕など手がとどかないことになる。
芸術と数学及び科学三上義夫
60分以内
われらは今この表題を掲げて少しばかり見るところを説きたい。
和算の社会的・芸術的特性について三上義夫
60分以内
〈和算とは〉日本の数学を普通に和算という。
画筆に生きる五十年上村松園
60分以内
今夏は、私は誠にすがすがしい心持でおります。
余齢初旅上村松園
60分以内
海を渡りて年々、ずいぶんあわただしい生活がつづいている。
ある女の裁判伊藤野枝
60分以内
ああ!漸く、ほんとにやうやく、今日もまた今のびのびと体を投げ出すことの出来る時が来ました。
乞食の名誉伊藤野枝
60分以内
深い悩みが、其の夜も、とし子を強く捉へてゐた。
火つけ彦七伊藤野枝
60分以内
今から廿年ばかり前に、北九州の或村はづれに一人の年老つた乞食が、行き倒れてゐました。
奥さんの家出国枝史郎
60分以内
年増女の美しさは、八月の肌を持っているからだ。
温室の恋国枝史郎
60分以内
中央線木曾福島!ただ斯(こ)う口の中で云っただけでも私の心は踊り立つ。
神楽坂矢田津世子
60分以内
夕飯をすませておいて、馬淵の爺さんは家を出た。
鴻ノ巣女房矢田津世子
60分以内
隣りの紺屋の婆様から、ぎんはこんな昔語りをきいた。
矢田津世子
60分以内
居間の書棚へ置き忘れてきたという父の眼鏡拭きを取りに紀久子が廊下を小走り出すと電話のベルがけたたましく鳴り、受話機を手にすると麻布の姉の声で、昼前にこちらへ来るというのであった。
茶粥の記矢田津世子
60分以内
忌明けになって姑(はは)の心もようよう定まり、清子と二人は良人の遺骨をもって、いよいよ郷里の秋田へ引き上げることになった。
凍雲矢田津世子
60分以内
秋田市から北の方へ、ものの一時間も汽車に揺られてゆくと、一日市という小駅がある。
女心拾遺矢田津世子
60分以内
常は無駄口の尠い唐沢周得氏が、どうしたはずみか、この数日来妙に浮きたって、食事の間も駄洒落をとばしたりしては家人を笑わせたりする。
キャラコさん久生十蘭
60分以内
しばらくね、というかわりに、左手を気取ったようすで頬にあて、微笑しながら、黙って立っている。
キャラコさん久生十蘭
60分以内
まだ十時ごろなので、水がきれいで、明るい海底の白い砂に波の動きがはっきり映る。
キャラコさん久生十蘭
60分以内
……それは、三十四五の、たいへんおおまかな感じの夫人で、大きな蘭の花の模様のついたタフタを和服に仕立て、黄土色の無地の帯を胸さがりにしめているといったふうなかたです。
キャラコさん久生十蘭
60分以内
麻布竜土町の沼間家の広い客間に、その夜、大勢のひとが集まっていた。
ノンシャラン道中記久生十蘭
60分以内
一、天機洩(も)らすべからず花合戦の駆引き。
ノンシャラン道中記久生十蘭
60分以内
一、ココナットから象が出る馬耳塞の朝景色。
ノンシャラン道中記久生十蘭
60分以内
一、鼻には鼻、耳には耳――現品取引。
秋深き織田作之助
60分以内
医者に診せると、やはり肺がわるいと言った。
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