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矢田津世子

『父』は青空文庫で公開されている矢田津世子の中編作品。20,688文字で、おおよそ60分以内で読むことができます。
文字数
60分以内
20,688文字
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書出

居間の書棚へ置き忘れてきたという父の眼鏡拭きを取りに紀久子が廊下を小走り出すと電話のベルがけたたましく鳴り、受話機を手にすると麻布の姉の声で、昼前にこちらへ来るというのであった。

初出「日暦」1935(昭和10)年11月号
底本神楽坂・茶粥の記 矢田津世子作品集
表記
新字新仮名
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