60分以内で読める久生十蘭の中編作品
青空文庫で公開されている久生十蘭の作品の中で、おおよその読了目安時間が「60分以内」の中編作品を、おすすめ人気順で表示しています。
1-50件 / 全53件
| 作品名 | 著者 | 読了時間 | 人気 |
|---|---|---|---|
| 呂宋の壺 | 久生十蘭 | 60分以内 | |
一 慶長のころ、鹿児島揖宿郡、山川の津に、薩摩藩の御朱印船を預り、南蛮貿易の御用をつとめる大迫吉之丞という海商がいた。 | |||
| 喪服 | 久生十蘭 | 60分以内 | |
浜口治平 静江 妻 美紗 長女 八穂 次女 秋元 博 浜口の秘書 かつ 横浜、磯子屏風ヶ浦の台地にある浜口の邸。 | |||
| 無月物語 | 久生十蘭 | 60分以内 | |
後白河法皇の院政中、京の賀茂磧でめずらしい死罪が行なわれた。 | |||
| 雲の小径 | 久生十蘭 | 60分以内 | |
一 時間からいうと、伊勢湾の上あたりを飛んでいるはずだが、窓という窓が密度の高いすわり雲に眼隠しされているので、所在の感じが曖昧である。 | |||
| 手紙 | 久生十蘭 | 60分以内 | |
頃日、丸ノ内の蘭印・中国海運という会社から、村上マサヨ宛の幸便を取りに来いという通知を受けた。 | |||
| 南極記 | 久生十蘭 | 60分以内 | |
一九二八年(昭和三)の十二月二十九日、三発のフォッカー機で、西経百五十度の線を南極の極点に向って飛んでいるとき、南緯八十度附近の大氷原の上で、見せかけの花むらのような世にも鮮かな焔色したものがバード大佐の視覚をかすめた。 | |||
| ボニン島物語 | 久生十蘭 | 60分以内 | |
天保八年十二月の末、大手前にほど近い桜田門外で、笑うに耐えた忍傷沙汰があった。 | |||
| 青髯二百八十三人の妻 | 久生十蘭 | 60分以内 | |
一 前大戦が終った翌年、まだ冬のままの二月のはじめ、パリの山手のレストランで働いているジャンヌ・ラコストという娘が、この十カ月以来、消息不明になっている姉のマダム・ビュイッソンの所在をたずねていた。 | |||
| 鈴木主水 | 久生十蘭 | 60分以内 | |
享保十八年、九月十三日の朝、四谷塩町のはずれに小さな道場をもって、義世流の剣道を指南している鈴木伝内が、奥の小座敷で茶を飲みながら、築庭の秋草を見ているところへ、伜の主水が入ってきて、さり気ないようすで庭をながめだした。 | |||
| 三界万霊塔 | 久生十蘭 | 60分以内 | |
一 深尾好三はゆたかに陽のさしこむ広縁の籐椅子の中で背を立てた。 | |||
| カストリ侯実録 | 久生十蘭 | 60分以内 | |
全十二巻の厖大な艶笑自叙伝「回想録」M※moires を書くことに生涯を費した色情的好事家ジォウァンニ・ヤコポ・カサノヴァと霊媒術をもってルイ十六世の宮廷で華々しい成功をし、「マリイ・アントアネットの首飾事件」に連坐してバスチーユに繋がれ、後、ローマで獄死した天才詐欺師バルサモ・ディオ・カリオストロ伯爵とルイ・シャルル・ド・カストリ侯爵の三人をある小史作者は十八世紀末から十九世紀中頃までの三大変種 | |||
| 南部の鼻曲り | 久生十蘭 | 60分以内 | |
これからする話を小説に書いてくれないかね、と玉本寿太郎がいった。 | |||
| 顎十郎捕物帳 | 久生十蘭 | 60分以内 | |
不知森 もう秋も深い十月の中旬。 | |||
| 雪間 | 久生十蘭 | 60分以内 | |
一 宮ノ下のホテルを出たときは薄月が出ていたが、秋の箱根の天気癖で、五分もたたないうちに霧がかかってきた。 | |||
| 泡沫の記 | 久生十蘭 | 60分以内 | |
森鴎外の「独逸日記」(明治十七年十月から二十一年五月にいたる)の十九年六月のところに次のような記述がある。 | |||
| フランス伯N・B | 久生十蘭 | 60分以内 | |
そのころセント・ヘレナという島にはなにか恐しい悪気があって、二年目にはかならず死んでしまうといわれていた。 | |||
| 予言 | 久生十蘭 | 60分以内 | |
安部忠良の家は十五銀行の破産でやられ、母堂と二人で、四谷谷町の陽あたりの悪い二間きりのボロ借家に逼塞していた。 | |||
| 黒い手帳 | 久生十蘭 | 60分以内 | |
黒いモロッコ皮の表紙をつけた一冊の手帳が薄命なようすで机の上に載っている。 | |||
| 虹の橋 | 久生十蘭 | 60分以内 | |
一 北川千代は栃木刑務所で服役中の受刑者で、公訴の罪名は傷害致死、刑期は六年、二十八年の三月に確定し、小菅の東京拘置所から栃木刑務所に移され、その年の七月に所内で女児を分娩した。 | |||
| ノンシャラン道中記 | 久生十蘭 | 60分以内 | |
一九二九年の夏、大西洋に面した西仏蘭西の沿岸にある離れ小島に、二人の東洋人がやって来た。 | |||
| キャラコさん | 久生十蘭 | 60分以内 | |
一 風がまだ冷たいが、もう、すっかり春の気候で、湖水は青い空をうつして、ゆったりとくつろいでいる。 | |||
| 奥の海 | 久生十蘭 | 60分以内 | |
京都所司代、御式方頭取、阪田出雲の下役に堀金十郎という渡り祐筆がいた。 | |||
| ノンシャラン道中記 | 久生十蘭 | 60分以内 | |
一、タヌはコン吉に雀の説教。 | |||
| ノンシャラン道中記 | 久生十蘭 | 60分以内 | |
一、誦するはこれ極楽浄土の歌。 | |||
| 顎十郎捕物帳 | 久生十蘭 | 60分以内 | |
獅子噛 春がすみ。 | |||
| 顎十郎捕物帳 | 久生十蘭 | 60分以内 | |
馬の尻尾 「はて、いい天気だの」 紙魚くいだらけの古帳面を、部屋いっぱいにとりちらしたなかで、乾割れた、蠅のくそだらけの床柱に凭れ、ふところから手の先だけを出し、馬鹿長い顎の先をつまみながら、のんびりと空を見あげている。 | |||
| 顎十郎捕物帳 | 久生十蘭 | 60分以内 | |
左きき 「こりゃ、ご書見のところを……」 「ふむ」 書見台から顔をあげると、蒼みわたった、鬢の毛のうすい、鋭い顔をゆっくりとそちらへ向け、 「おお、千太か。……そんなところで及び腰をしていねえで、こっちへ入って坐れ」 「お邪魔では……」 「なアに、暇ッつぶしの青表紙、どうせ、身につくはずがない。……ちょうど、相手ほしやのところだった」 「じゃア、ごめんこうむって……」 羽織の裾をはね、でっぷ | |||
| 顎十郎捕物帳 | 久生十蘭 | 60分以内 | |
新酒 「……先生、お茶が入りました」 「う、う、う」 「だいぶと、おひまのようですね。……鞴祭の蜜柑がございます、ひとつ召しあがれ」 「かたじけない。……季節はずれに、ひどくポカつくんで、うっとりしていた」 大きなあくびをひとつすると、盆のほうへ手をのばして蜜柑をとりあげる。 | |||
| 顎十郎捕物帳 | 久生十蘭 | 60分以内 | |
賜氷の節 「これ、押すな、押すな。……押すな、と申すに」 「どうか、お氷を……」 「あなただけが貰いたいのじゃない、みな、こうして待っている」 「……ほんの、ひとかけでも……」 「いま、順にくださる、お待ちなさい……」 「じつは……」 「おい、お武家さん、おれたちは、こうして炎天に照らされながら二刻も前から待っているんです。……つい、いま来て、先にせしめようというなあ、すこしばかり虫がいいでしょ | |||
| 顎十郎捕物帳 | 久生十蘭 | 60分以内 | |
二の字の傷 恒例の鶴御成は、いよいよ明日にせまったので、月番、北町奉行永井播磨守が、城内西の溜で南町奉行池田甲斐守と道中警備の打ちあわせをしているところへ、 「阿部さまが、至急のお召し」 と、お茶坊主が迎えに来た。 | |||
| 顎十郎捕物帳 | 久生十蘭 | 60分以内 | |
客の名札 勝色定紋つきの羽二重の小袖に、茶棒縞の仙台平の袴を折目高につけ、金無垢の縁頭に秋草を毛彫りした見事な脇差を手挾んでいる。 | |||
| 顎十郎捕物帳 | 久生十蘭 | 60分以内 | |
神隠し もう子刻に近い。 | |||
| 顎十郎捕物帳 | 久生十蘭 | 60分以内 | |
初鰹 「船でい」 「おお、船だ船だ」 「鰹をやれ、鰹をやれ」 「運のいい畜生だ」 「おうい、和次郎ぬし、船だぞい、おも舵だ」 文久二年四月十七日、伊豆国賀茂郡松崎村の鰹船が焼津の沖で初鰹を釣り、船梁もたわむほどになって相模灘を突っ走る。 | |||
| 顎十郎捕物帳 | 久生十蘭 | 60分以内 | |
夕立の客 「……向島は夕立の名所だというが、こりゃア、悪いときに降りだした」 「佐原屋は、さぞ難儀していることだろう。……長崎屋さん、ときに、いま何字でございますね」 「はい、ちょうど七字と十ミニュート……」 「ああ、そうですか。……六字に神田を出たとして、駕籠ならば小泉町、猪牙ならば厩橋あたり。……ずぶ濡れになって、さぞ、弱っているだろう」 「……佐原屋のことだから、如才なく船宿へでも駈けこん | |||
| 顎十郎捕物帳 | 久生十蘭 | 60分以内 | |
恍けた手紙 「……手紙のおもむき、いかにも承知。……申し越されたように、この手紙の余白に、その旨を書きつけておいたから、これを御主人に差しあげてくれ」 「それで、御口上は?」 若いくせに、いやに皺の多い古生姜のようなひねこびた顔で、少々ウンテレガンらしく、口をあけてポカンと顎十郎の顔を見あげながら、返事を待っている。 | |||
| 顎十郎捕物帳 | 久生十蘭 | 60分以内 | |
あぶれ駕籠 「やけに吹きっつぁらしますね」 「うるるる、これはたまらん。睾丸が凍えるわ」 師走からこのかた湿りがなく、春とはほんの名ばかり、筑波から来る名代の空ッ風が、夕方になると艮へまわり、梢おろしに枯葉を巻き土煙をあげ、斬りつけるようにビュウと吹き通る。 | |||
| 顎十郎捕物帳 | 久生十蘭 | 60分以内 | |
角地争い 六月十五日の四ツ半(夜の十一時)ごろ、浅草柳橋二丁目の京屋吉兵衛の家から火が出、京屋を全焼して六ツ(十二時)過ぎにようやくおさまった。 | |||
| 顎十郎捕物帳 | 久生十蘭 | 60分以内 | |
二十六夜待 七月二十六日は二十六夜待で、芝高輪、品川、築地の海手、深川洲崎、湯島天神の境内などにはほとんど江戸じゅうの老若が日暮まえから押しだして月の出を待つ。 | |||
| 顎十郎捕物帳 | 久生十蘭 | 60分以内 | |
花婿 二十四日の亀戸天神様のお祭の夜からふりだした雨が、三十一日になっても降りやまない。 | |||
| 顎十郎捕物帳 | 久生十蘭 | 60分以内 | |
お姫様 「なんだ、なんだ、てめえら。……客か、物貰いか、無銭飲か。ただしは、景気をつけに来たのか。店構えがあまり豪勢なんで、びっくりしたような面をしていやがる。……やいやい、入るなら入れ、そんなところに突っ立ってると風通しが悪いや」 繩暖簾をくぐったところをズブ六になった中間体が無暗にポンポンいうのを、亭主がおさえておいて、取ってつけたような揉手。 | |||
| 顎十郎捕物帳 | 久生十蘭 | 60分以内 | |
はやり物 谷中、藪下の菊人形。 | |||
| 顎十郎捕物帳 | 久生十蘭 | 60分以内 | |
朝風呂 阿古十郎ことアコ長。 | |||
| 犂氏の友情 | 久生十蘭 | 60分以内 | |
一 山川石亭先生が、蒼い顔をして入って来た。 | |||
| 平賀源内捕物帳 | 久生十蘭 | 60分以内 | |
十六日の朝景色 薄い靄の中に、応挙風の朱盆のような旭がのぼり、いかにもお正月らしいのどかな朝ぼらけ。 | |||
| 平賀源内捕物帳 | 久生十蘭 | 60分以内 | |
普賢菩薩のお白象 チャッチャッチキチ、チャッチキチ、 ヒイヤラヒイヤラ、テテドンドン…… 「夏祭だ」 「夏祭だ」 「天下祭でい」 「御用祭だ」 「練って来た、練って来た。あれが名代の諫鼓鶏……」 「お次は南伝馬町の猿の山車」 「日吉鷲平の猿の面。あの山鉾ひとつで四千五百両とは豪勢なものでござります」 ……三番は、平河町の騎射人形、……四番は、山王町の剣に水車、……八番は、駿河町の春日龍神、 | |||
| 平賀源内捕物帳 | 久生十蘭 | 60分以内 | |
朱房銀※の匕首 源内先生は旅姿である。 | |||
| キャラコさん | 久生十蘭 | 60分以内 | |
一 しばらくね、というかわりに、左手を気取ったようすで頬にあて、微笑しながら、黙って立っている。 | |||
| キャラコさん | 久生十蘭 | 60分以内 | |
一 まだ十時ごろなので、水がきれいで、明るい海底の白い砂に波の動きがはっきり映る。 | |||
| キャラコさん | 久生十蘭 | 60分以内 | |
一 ……それは、三十四五の、たいへんおおまかな感じの夫人で、大きな蘭の花の模様のついたタフタを和服に仕立て、黄土色の無地の帯を胸さがりにしめているといったふうなかたです。 | |||
| キャラコさん | 久生十蘭 | 60分以内 | |
一 麻布竜土町の沼間家の広い客間に、その夜、大勢のひとが集まっていた。 | |||
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