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南極記

久生十蘭

『南極記』は青空文庫で公開されている久生十蘭の中編作品。18,525文字で、おおよそ60分以内で読むことができます。
文字数
60分以内
18,525文字
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書出

一九二八年(昭和三)の十二月二十九日、三発のフォッカー機で、西経百五十度の線を南極の極点に向って飛んでいるとき、南緯八十度附近の大氷原の上で、見せかけの花むらのような世にも鮮かな焔色したものがバード大佐の視覚をかすめた。

初出
底本久生十蘭全集 Ⅲ
表記
新字新仮名
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