5分以内で読める青空文庫の短編作品
青空文庫で公開されているすべての著者の作品の中で、おおよその読了目安時間が「5分以内」の短編作品を、おすすめ人気順で表示しています。
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| 作品名 | 著者 | 読了時間 | 人気 |
|---|---|---|---|
| 春 | 田山花袋 | 5分以内 | |
春といふと、曾て紀州にあそんだ時のことが思ひ出されて来た。 | |||
| 或る月夜に | 上里春生 | 5分以内 | |
おほぞらは、 紫暗の海と澄み渡りて、 真珠の群は、きらきらと、 円けき海月 光り流るゝ。 | |||
| 倦怠に握られた男 | 中原中也 | 5分以内 | |
俺は、俺の脚だけはなして 脚だけ歩くのをみてゐよう―― 灰色の、セメント菓子を噛みながら 風呂屋の多いみちをさまよへ―― 流しの上で、茶碗と皿は喜ぶに 俺はかうまで三和土の土だ―― | |||
| 「信長」作者のことば | 坂口安吾 | 5分以内 | |
少年時代の信長は天下のタワケモノとよばれた。 | |||
| 郭公のおとずれ | 中谷宇吉郎 | 5分以内 | |
六月に入ってしばらくすると、郭公が鳴く。 | |||
| 犬にされたカスペルの話しかけ | 佐藤武夫 | 5分以内 | |
あいつらにいぬにされた俺は 俺達で 四つん這いにまで あいつらを叩きのめそう ゆううつの中に立てる現場を畳み込んで 勇敢の中に立てる職場に置きかえよう 新らしき住居は「四方隠し」より「動き」へ 「だんまり」より「話しかけ」に流れる 駅より駅へ 列車より納戸へ 汽船より台所へ 事務所より劇場へ 憤りにふるえる方向と 組織された健康にあふれて グレーチェを含めた十二人の同志が カスペルを含めた八人の | |||
| 蒲原有明氏の近況を聞いて | 萩原朔太郎 | 5分以内 | |
日本の詩壇は、過去に於て凡そ三期の峠を越して來てゐる。 | |||
| 春がふたたび牢獄にやってきた! | 陀田勘助 | 5分以内 | |
牢獄の春はふたたびおれの上にやってきた! 一年以前、この赤煉瓦の建物の中に投げ込まれたときには あのトルコの王様の退屈を慰めたというアラビアンナイトの人喰鬼の宮殿のように おれにはこの巨大な赤煉瓦の沈黙した建物は摩訶不思議なものであった。 | |||
| 登山趣味 | 正宗白鳥 | 5分以内 | |
日本は四面海に囲まれていながら、海洋の文学が乏しい。 | |||
| 孔雀の樹に就いて | 国枝史郎 | 5分以内 | |
最近読んだ内外の作で、最も感銘の深かったのは、小酒井不木氏翻訳のチェスタアトンの「孔雀の樹」です。 | |||
| 柳宗悦氏の筆蹟を通じその人を見る | 北大路魯山人 | 5分以内 | |
柳さんの書かれた手紙の字、すなわち、その書というものは、遺憾ながら私の見たところによると、いわゆる氏の理想とされる民芸の感覚からは遠く離れたものである――と断ぜざるを得ない。 | |||
| 美 | 高村光太郎 | 5分以内 | |
私は美術のことに從つてゐる者なので、この世の美について常に心を用ゐざるを得ない。 | |||
| アメリカ文化の問題 | 宮本百合子 | 5分以内 | |
パール・バック女史の問題のつかみ方は、さすがに作家らしくて、わたしにも皆さんにも同感されたのだと思います。 | |||
| 千葉海岸の詩 | 原民喜 | 5分以内 | |
a 我れ生存に行き暮れて 足どり鈍くたたずめど 満ち足らひたる人のごと 海を眺めて語るなり b あはれそのかみののぞき眼鏡に 東京の海のあさき色を 今千葉に来て憶ひ出すかと 幼き日の記憶熱をもて妻に語りぬ c ここに来て空気のにほひを感じる うつとりと時間をかへりみるのだ ひなげしの花は咲き 麦の穂に潮風が吹く d 青空に照りかがやく樹がある かがやく緑に心かがやく 海の近いし | |||
| 面白味 | 中谷宇吉郎 | 5分以内 | |
昔、伊東で病気を養っていた頃、東京の一流料理店の主人が、遊びに来たことがある。 | |||
| 朝 | 李箱 | 5分以内 | |
妻は駱駄の様に手紙を呑んだまゝ死んで行くらしい。 | |||
| 赤兵の歌 | 江森盛弥 | 5分以内 | |
俺達は一度に声を挙げて集まって来たのだ、 反動の軍旗をへし折って来たのだ、 真っ青になって口も利けなくなった師団長の 高慢なシャッポを蹴飛ばして来たのだ。 | |||
| 穂高岳 | 幸田露伴 | 5分以内 | |
山岳の秀美や荘厳を受取って吾が心霊の怡悦と満足とを覚える場合はおのずから二つある。 | |||
| 西洋美術館めぐり | 安井曽太郎 | 5分以内 | |
若い人が歐洲の新しい美術に影響される事は、それは當然ではあるが、然しそれと同時に西洋古典美術の深き研究がなければならない。 | |||
| 櫛 | 小川未明 | 5分以内 | |
町から少し離て家根が処々に見える村だ。 | |||
| 旅 | 中原中也 | 5分以内 | |
夕刊売 来てみれば此処も人の世 散水車があるから 汽車の煙が麦食べた 実用を忘れて 歯ブラッシを買つてみた 青い紙ばかり欲しくて それなのに唯物史観だつた 砂袋 スソがマクレます パラソルを倒に持つものがありますか 浮袋が湿りました | |||
| 土門拳写真集「風貌」推薦文 | 高村光太郎 | 5分以内 | |
土門拳はぶきみである。 | |||
| 草舎にて | 三好達治 | 5分以内 | |
めじろ めじろ めじろ 冬の端山を渡りくる めじろの群れのおしやべりは…… それはまるで夏の日の日の暮れ方、とある街角をくる風鈴賣りの、あの毀れ易い硝子の器を百も吊るした、人の肩に擔はれてくる小さな輕い華やかな店さきの、音樂! その商品の一つ一つが互に囁きあつてゐる、ひそやかなれども騷がしい、いつも一つのものでありながら、けれども單調といふのでない、即興歌のより集り。 | |||
| 睡眠 | 仲村渠 | 5分以内 | |
絵具は雄弁にねむつてゐる 一水夫は港を想ふ夜! 珊瑚は沈んでゐる 夜。 | |||
| 針金細工の詩 | 佐藤春夫 | 5分以内 | |
「針金細工で詩をつくれ」 ――といふのは、わが畏友堀口大学の一般詩人に対する忠告であつて、亦、実に彼が近代詩の創作に赴かんとするに当つての宣言であつたやうに思はれる。 | |||
| オリンピック東京大会讃歌 | 佐藤春夫 | 5分以内 | |
オリンポス遠きギリシャの いにしへの神々の火は 海を越え荒野をよぎり はるばると渡り來て 今ここに燃えにぞ燃ゆる 青春の命のかぎり 若人ら力つくして この國の世界の祭 喜ばん富士も筑波も はためきて五輪の旗や へんぽんとひるがへる 日本の秋さはやかに 東海の我らが小島 み空より四方の海より この星のいたるところの すぐれたる若人迎へ 國々の旗立てならべ 萬國は一つ心に 美を讚へ意氣を重ん | |||
| 北京「可園」のスケッチ | 小林古径 | 5分以内 | |
このスケッチは元華北交通會社にゐられた加藤新吉さんの北京のお宅で描いたもので……加藤さんの隨筆「可園雜記」の口繪とかにするために描いたものです。 | |||
| 棄老伝説に就て | 南方熊楠 | 5分以内 | |
誰も知つた信州姨捨山の話の外に伊豆にも棄老傳説があると云ふのは(郷土研究三の二四三)棄てられた老人には氣の毒だが、史乘に見えぬ古俗を研究する人々には有益だ。 | |||
| 麦刈 | 橋本多佳子 | 5分以内 | |
久々に来た東京の友を案内して、奈良の新薬師寺から白毫寺村の方へ歩いた。 | |||
| 福翁自伝 | 石河幹明 | 5分以内 | |
慶應義塾の社中にては、西洋の学者に往々自から伝記を記すの例あるを以て、兼てより福澤先生自伝の著述を希望して、親しく之を勧めたるものありしかども、先生の平生甚だ多忙にして執筆の閑を得ずその儘に経過したりしに、一昨年の秋、或る外国人の需に応じて維新前後の実歴談を述べたる折、風と思い立ち、幼時より老後に至る経歴の概略を速記者に口授して筆記せしめ、自から校正を加え、福翁自伝と題して、昨年七月より本年二月ま | |||
| ひとの不幸をともにかなしむ | 吉野秀雄 | 5分以内 | |
いまわたしの胸の奥にあることばは、 ひとの幸福をともによろこび ひとの不幸をともにかなしむ といふものだ。 | |||
| 孤座 | 相馬御風 | 5分以内 | |
今年は雪が珍らしく少なかつたので、二月末からもうヂカに土を踏んで歩くことが出來、三月になつてから東京で雪が積つたといふやうなことを新聞で讀んで、何だか東京の方が反對に雪國になつたのではないか、といふやうな氣がした位である。 | |||
| 抜髪 | 小川未明 | 5分以内 | |
ブリキ屋根の上に、糠のような雨が降っている。 | |||
| 素人図書館人の手記 | 金森徳次郎 | 5分以内 | |
生れるときに自分の將來の仕事を考えるものは無いが、それでも若いときから一生の目的を考えるものだ。 | |||
| 草相撲の話 | 折口信夫 | 5分以内 | |
我々には、相撲と言へば、春場所・夏場所の感じだけしかなくなつたが、誹諧の季題では、これが秋の部に這入つて居る。 | |||
| 踏査 | 田山花袋 | 5分以内 | |
街道がある。 | |||
| 萩原朔太郎評論集 無からの抗争 | 中原中也 | 5分以内 | |
萩原氏の本はよく売れるさうである。 | |||
| 「麻布襍記」叙 | 永井荷風 | 5分以内 | |
麻布襍記収むるところの小説雑録随筆のたぐい皆そのおりおり月刊文学雑誌の嘱を受けて一時の責を塞ぎしものに過ぎず。 | |||
| かいつぶり | 三好達治 | 5分以内 | |
かいつぶり かいつぶり そうれ頭に火がついた 私たちの歌に應へて かいつぶりは水に沈む それは旱魃の夏だつた ただそれだけのことだつた かいつぶり かいつぶり かいつぶりのゐない日もあつた | |||
| 地なる響 | 岩野泡鳴 | 5分以内 | |
暗き 浜辺 を たどり来たり、 水際 真近く 砂 を 握る。 | |||
| 七福神詣 | 三遊亭円朝 | 5分以内 | |
「元日や神代のことも思はるゝ」と守武の発句を見まして、演題を、七福神詣りとつけましたので御座ります。 | |||
| 蘭学事始再版序 | 福沢諭吉 | 5分以内 | |
蘭学事始の原稿は素より杉田家に存して一本を秘蔵せしに、安政二年江戸大地震の火災に焼失して、医友又門下生の中にも曾て之を謄写せし者なく、千載の遺憾として唯不幸を嘆ずるのみなりしが、旧幕府の末年に神田孝平氏が府下本郷通を散歩の折節、偶ま聖堂裏の露店に最と古びたる写本のあるを認め、手に取りて見れば紛れもなき蘭学事始にして、然かも※斎先生の親筆に係り、門人大槻磐水先生に贈りたるものなり。 | |||
| 冬の夜の歌 | 森川義信 | 5分以内 | |
私は墜ちて行くのだ 破れた手風琴の挽歌におくられて 古びた天鵞絨の匂ひに噎び 黝い霧に深く包まれて ゆふぐれの向ふへと私は墜ちて行くのだ 今はこの掌に触れた蒼空もなく 胸近く海のやうに揺れた歌声も―― どうしたのだ私の愛した小さくて美しかつたものよ 小鳥たちよ 草花たちよ 新月よ 青い林檎よ しきりに眩暈がおしよせる心には 悔恨が一本の太い水脈となり―― 陰鬱な不協和音が青く戦き 狂つたヴイオ | |||
| 勾配 | 森川義信 | 5分以内 | |
非望のきはみ 非望のいのち はげしく一つのものに向つて 誰がこの階段をおりていつたか 時空をこえて屹立する地平をのぞんで そこに立てば かきむしるやうに悲風はつんざき 季節はすでに終りであつた たかだかと欲望の精神に はたして時は 噴水や花を象眼し 光彩の地平をもちあげたか 清純なものばかりを打ちくだいて なにゆえにここまで来たのか だがみよ きびしく勾配に根をささへ ふとした流れの凹みから雑草の | |||
| アイヌ族の俚謡 | 知里真志保 | 5分以内 | |
【小引】 アイヌの俚謡等にて代表的なるものとの御註文である。 | |||
| 女絵師毒絵具を仰ぐ | 伊藤野枝 | 5分以内 | |
利欲一点張りの父と思想上の衝突からと云ふ註をつけて女子美術学校を中途でやめた松尾松子と云ふ婦人が将来画家としてたつゝもりで自宅で退学後も研究中の処父は彼女を歯科医として教育することにし度々意見の衝突をしたあげく不本意ながら父の意に従ふことになり近々専門校に入学して研究する筈になつてゐたが矢張り画を描くことを思ひ切ることが出来ずに煩悶し近き頃は家人ともろく/\口もきかず一室にとぢこもつて絵をのみかき | |||
| 備後より | 中村憲吉 | 5分以内 | |
この峡に帰ると急に強く秋らしい日光の光線が感じられて、最初は稍物寂しく思つたが今は慣れるに従つて却つて真実に心が落著いて来た様である。 | |||
| 滝見の旅 | 伊藤左千夫 | 5分以内 | |
七月十五日は根岸庵の会日なり。 | |||
| 西洋の丁稚 | 三遊亭円朝 | 5分以内 | |
エー若春の事で、却つて可笑みの落話の方が宜いと心得まして一席伺ひますが、私は誠に開化の事に疎く、旧弊の事ばかり演つて居りますと、或る学校の教員さんがお出でで、お前はどうも不開化の事ばかり云つて居るが、どうか然うなく開化の話をしたら宜からう、西洋の話をした事があるかと仰しやいました、左様でございます、マア続いた事は西洋のお話もいたしましたが、まだ落話はいたしませんと申したら、落話で極面白い事があるか | |||
| (何と物酷いのです) | 中原中也 | 5分以内 | |
何と物酷いのです 此の夜の海は ――天才の眉毛―― いくら原稿が売れなくとも 燈台番にはなり給ふな あの白ッ、黒い空の空―― 卓の上がせめてもです 読書くらゐ障げられても好いが 書くだけは許して下さい 実質ばかりの世の中は淋しからうが あまりにプロパガンダプロパガンダ…… だから御覧なさい あんなに空は白黒くとも あんなに海は黒くとも そして――岩、岩、岩 だが中間が空虚です | |||
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