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5分以内で読める青空文庫の短編作品

青空文庫で公開されているすべての著者の作品の中で、おおよその読了目安時間が「5分以内」の短編作品を、おすすめ人気順で表示しています。

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作品名著者読了時間人気
田螺北大路魯山人
5分以内
このごろ田の中で、からからからからと歯切れよく鳴く声が、ときに盛んに、ときに烈しく聞える。
東京で自慢の鮑北大路魯山人
5分以内
これから秋までつづく夏季の美肴中、とりわけ重きをなしているものに、あわびが挙げられる。
洛北深泥池の蓴菜北大路魯山人
5分以内
じゅんさいというものは、古池に生ずる一種の藻草の新芽である。
若鮎の気品を食う北大路魯山人
5分以内
ぜいたくにと、ひと口に言っても、上には上、下には下の段々がある。
若狭春鯖のなれずし北大路魯山人
5分以内
さばずしはなんと言っても古来京都が本場である。
小ざかな干物の味北大路魯山人
5分以内
干ものの美味いのに当ったよろこびは格別である。
琥珀揚げ北大路魯山人
5分以内
この名前は、昭和十年ごろ、私が勝手につけたもので、てんぷらのようであって、てんぷらとも違うものだ。
昆布とろの吸い物北大路魯山人
5分以内
関西では「昆布とろの椀」で通ずるようになっているので、ここではそうしておこう。
塩鮭・塩鱒の茶漬け北大路魯山人
5分以内
さけとますとは、素人目には一見似たものではあるが、味から言えば、さけよりますの方がはるかに優る。
知らずや肝の美味北大路魯山人
5分以内
魚類の肝にはなかなか美味いのがある。
茶碗蒸し北大路魯山人
5分以内
茶碗蒸しのことは、みなさんよくご存じのことでしょう。
てんぷらの茶漬け北大路魯山人
5分以内
てんぷらの茶漬けは油っ濃いもので、油っ濃いものの好きな方に好かれるのは無論である。
納豆の茶漬け北大路魯山人
5分以内
納豆の茶漬けは意想外に美味いものである。
海苔の茶漬け北大路魯山人
5分以内
のりの茶漬けは至極簡単だが、やっている人は少ない。
美食多産期の腹構え北大路魯山人
5分以内
心のおもむくままに、いつも美味いものを食って、心の底から楽しんでみたい。
美食と人生北大路魯山人
5分以内
今さら事新しく問題にするのも、チトおかしいようだが、料理も考え方によっては、こんなことが言えるかも知れない。
持ち味を生かす北大路魯山人
5分以内
生かすことは殺さないことである。
料理の妙味北大路魯山人
5分以内
美味い料理をしようと思ったら、その根本は食品材料を生かせばよい、それだけのことである。
料理は道理を料るもの北大路魯山人
5分以内
日本料理の革新を叫んで星岡を始めたころ、私が板場へ降りて仕事をしだすと、料理材料のゴミが三分の一しか出ないと、ある料理人から言われた。
料理も創作である北大路魯山人
5分以内
料理屋の料理にせよ、あるいは家庭の料理にせよ、それがうまくできるもできないも、要するに料理をする人の舌次第なのである。
芳賀君を悼みて上田万年
5分以内
みそとせをふみのはやしにしをりしてともにすゝみつあはれきみはもきみゆかはわれいしふみをえらはむとちきりしきみはわれにそむきぬかくとしらはすへてをおきてやすらかにくらしたまへととかさりしものをにしへにまれにいみるひとちかきよにたえてなきひとくにはうしなひぬみはふりのうたよみをへておくれしとみあとおひけむひとそかなしきよもすからわれいねかてにあかしつるこのよにきみはかんさりましぬみこみまこみなすこやかにさかえいますこゝろや...
奉悼歌芳賀矢一
5分以内
一、地にひれふしてあめつちにいのりしまこといれられず日出づる國のくにたみはあやめもわかぬやみぢゆく二、御大喪の今日の日に流るゝ涙はてもなしきさらぎの空はるあさみ寒風いとゞ身にはしむ。
生活の古典化に努められた先生折口信夫
5分以内
芳賀先生の爲事を見るのに、最も著しい兩方面があることゝ思ひます。
あなたの顔仲村渠
5分以内
――琉球の墓を見たことがあるか。
気象台風景仲村渠
5分以内
科学の蜘蝶が張つた整然たるアンテナの巣よ蝟集する空中消息は豊麗な蝶々だ見上げる額に気象台の鋭角は颯爽たる意欲よああ空に向つて垂れる氷柱の先端つき刺された空は円形の青地図をひろげ見よ殺到する電波は世界の沿線を描いてゐる。
港に沈んだ鉄片の希望仲村渠
5分以内
浚渫(さらひ)船はいづこの海を浚つてゐるのだらう鉄片は沈んで沈んで港の底眇の眸を覗かせるよああ気なげな空想を抱いてゐるぞねそべつた比目魚が吐きだす泡にぶらさがりゆらゆら海面に昇つてゆく鉄片の願望よおをい!海上遠く、青空映す友だちよ針魚よりも鋭い腰の短剣め!あいつの主人はランチを飛ばして海軍大尉の美男子だ浮標めの自由な展望よあいつは海と空の骰子だあいつは燈台の横腹にさしこむ朝日の第一線にも見あきて...
月下市街図仲村渠
5分以内
月はひろげた市街地図をうすく青塗りにする僕は白チオクのちいさい残粒コロコロ市街双六の上を転つてゆく白い骰子転し手もない上りもない悲しい骰子月に内臓の赤い花花をみんな食べられてしまうた蜉蝣の悲しいからだに落魄れてしまうた帽子かむつて僕はころがつてゆく軽石の骰子。
詩と詩集仲村渠
5分以内
何よりも僕はその表題が好きだ。
明るすぎる月仲村渠
5分以内
――悪いことがなければよいが電柱のとつさき、工夫が云ふふん今夜は誰も苦情は云ふまいて。
濡れる展望仲村渠
5分以内
北方に何ごとぞ雲雲を引具して空を急いだ街街は雨の喪服街はとほい街は沈むアンテナは潜望鏡をまねて雲を観た北方に何ごとぞや?欅は丘で街を観た欅は終日雲を迎へて雲を送つた欅は終日濡れる街を眺めてゐた。
仲村渠
5分以内
いつたいどんな営みが始まつたのであらう街街は灯の暗号を残してかくれてしまふいつたいどんな呼吸が始まつたのであらう欅欅は梢を伸ばして天空に身を捧げる。
睡眠仲村渠
5分以内
絵具は雄弁にねむつてゐる一水夫は港を想ふ夜!珊瑚は沈んでゐる夜。
伏兵仲村渠
5分以内
雨のなかに伏せつてゐた兵士らの群よ青空へ五月へ今走りゆく兵士らの背に野は萌える。
明るい顔仲村渠
5分以内
なぜあんなに明るい顔をしてるんだらう。
五月よ仲村渠
5分以内
空の遠くに五月が真つ青く咲いて指をさして僕はその爪先に希望をともして身は街裏に五月を待つ。
晴天仲村渠
5分以内
僕はまどに凭つてひとを待つ空は青い空は晴れるばかりどこか格納庫のよこで一等飛行士は眺めてゐる空を空を彼のうへに晴れる空を。
頂上仲村渠
5分以内
植物はとほくけぶる外輪山の緑のいろ。
郷愁仲村渠
5分以内
友よ肩をならべて街へゆかう質屋をだして外套は僕らの肩によいおもさ友よ腕をくめ街は霧だ燈火の美しくなる十二月何だらう僕らを呼んでゐるものは?友よ新しい気流が渡つてるにすぎぬのだよ街のうへを何だらう僕らの顔に匂つてくるものは?気弱い友よナフタリンの玉がころがつてるにすぎぬのだよかくしの底に霧は僕らの肩におりるやうす友よ友よ話してゆかう声だかに燈火のあひだ霧のしたを。
月あかり仲村渠
5分以内
青いおほきい船にのつてゆかう。
贈物仲村渠
5分以内
幸ひに髪がふさふさと綺麗だからこの頭蓋骨のなかに菫色の豆ランプをともしつれない恋人よこの美しい角燈を貴女の寝室へ贈らうと思ひます。
果物屋の広告文仲村渠
5分以内
今晩は、みなさん。
仲村渠
5分以内
帆柱は美しい雲をあげてゐた帆は裂かれて。
沈め仲村渠
5分以内
那覇港よその海民よ剽悍な気魄いまやなしああ美しい贈りものを!尾類が紅いどくを文身こむだらうよ人魚の肌へ鮫を、比目魚を、いらぶう、海豚を市をめぐつて海の族が酔うて痴れて酔ひ痴れておまへを誘ひにくるだらう泡盛の匂ひを古酒を撒いて!沈め沈め沈め海へ底へおまへの市の石垣が魚城の砦に役立つ日が来たそこで午睡をするがよい!おまへの午睡に役立つ日が来た海の中で黄いろ?赤いろ?百...
仲村渠
5分以内
円錐形のさきで僕ひとり。
母はとほい仲村渠
5分以内
障子はあけなくともアンテナは光つてゐようぞ母よ三郎はおめざが欲しい二十三にもなつたので自転車ものりたくない朝は街のすみにも光つてゐますが母よ三郎はおめざが欲しい。
最後の手紙仲村渠
5分以内
氷になつて午后一時A広場のまんなかで消えてしまう。
仲村渠
5分以内
氏は書を能くし発句や謡をたしなみ就中たいてい柔道二段ぐらゐの腕まへあり氏は毎朝東天遙拝のちラヂオ体操たのまれて話の屑籠なども執筆なさるのだ氏は氏の一挙手一投足は逸話となつて細大洩らさず新聞などに珍重され氏の巾広い声量は氏の身代のやうに潤沢たとへば除幕式などに周知の風采をあらはして一言もつて祝辞などを述べ給ふ。
仲村渠
5分以内
初夏ともなれば百円ぐらゐのパナマ帽がいたについて見ばえのある風格をみよちと遊びに来給へと名刺をくれるのだ名刺といへばかれもまた一流の名士にして普く八方に疎通してあますところは無いのであるさつそく鄭重な御供物をおくり盛大な葬儀に列してゐるを見る門札をうつて居を構へてゐるその収入の道その収入のほどは否税務署の吏員氏さへ難渋するのだから今これを窺ふべくもないのである午後かれを訪問すればしたしく応接間に召じいれ熱あり魅力あ...
服装仲村渠
5分以内
児どもは砂遊びや水遊びをするためにいたづら着をつけてべんりである紳士は善いことを成就すべく勲章や羽織をまとふて立派である。
水浴び仲村渠
5分以内
海水から金が採れるといふが地球全表面その三分の二の海から幾噸の金がにぎれるか濡れ手に千金それを湯水のやうに浪費せばたのしからん水のやうに金をつかふいや躯いつぱい水を流せば水はぜいたくな幻想となりおれのてつぺんにぜにの音がはじけ散るよありあまり溢れる量のやはらかく水道の口金はじけ怒るごとく水の放出になにか溜飲のさがるやうす水の鋼鉄にうなじを敲かし恣なるしばしのとき……。
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