1時間〜で読める山本周五郎の長編作品

青空文庫で公開されている山本周五郎の作品の中で、おおよその読了目安時間が「1時間〜」の長編作品を、おすすめ人気順で表示しています。

1–50件 / 全50件

青空文庫の作品を人気順に表示
作品名著者読了時間文字数人気書き出し
樅ノ木は残った山本周五郎1時間〜151,867

序の章  万治三年七月十八日。

序の章  万治三年七月十八日。

青べか物語山本周五郎1時間〜162,519

はじめに  浦粕町は根戸川のもっとも下流にある漁師町で、貝と海苔と釣場とで知られていた。

はじめに  浦粕町は根戸川のもっとも下流にある漁師町で、貝と海苔と釣場とで知られていた。

さぶ山本周五郎1時間〜213,365

一の一  小雨が靄のようにけぶる夕方、両国橋を西から東へ、さぶが泣きながら渡っていた。

一の一  小雨が靄のようにけぶる夕方、両国橋を西から東へ、さぶが泣きながら渡っていた。

五瓣の椿山本周五郎1時間〜152,002

序章  天保五年正月二日に、本所の亀戸天神に近い白河端というところで、中村仏庵という奇人が病死した。

序章  天保五年正月二日に、本所の亀戸天神に近い白河端というところで、中村仏庵という奇人が病死した。

季節のない街山本周五郎1時間〜203,696

街へゆく電車  その「街」へゆくのに一本の市電があった。

街へゆく電車  その「街」へゆくのに一本の市電があった。

赤ひげ診療譚山本周五郎1時間〜26,780

一  梅雨にはいる少しまえ、保本登は自分から医員用の上衣を着るようになった。

一  梅雨にはいる少しまえ、保本登は自分から医員用の上衣を着るようになった。

樅ノ木は残った山本周五郎1時間〜114,089

柿崎道場  新八の顔は血のけを失って蒼白く、汗止めをした額からこめかみへかけて膏汗がながれていた。

柿崎道場  新八の顔は血のけを失って蒼白く、汗止めをした額からこめかみへかけて膏汗がながれていた。

樅ノ木は残った山本周五郎1時間〜170,257

川の音  七月中旬の午後、――ひどく暑い日で、風もなく、白く乾いた奥州街道を、西にかたむいた陽が、じりじりと照らしていた。

川の音  七月中旬の午後、――ひどく暑い日で、風もなく、白く乾いた奥州街道を、西にかたむいた陽が、じりじりと照らしていた。

樅ノ木は残った山本周五郎1時間〜147,446

意地の座  甲斐が「席次争い」の騒ぎを知ったのは、矢崎舎人の裁きがあって、十日ほど経ったのちのことであった。

意地の座  甲斐が「席次争い」の騒ぎを知ったのは、矢崎舎人の裁きがあって、十日ほど経ったのちのことであった。

いさましい話山本周五郎1時間〜37,513

一  国許の人間は頑固でねじけている。

一  国許の人間は頑固でねじけている。

菊屋敷山本周五郎1時間〜36,825

一  志保は庭へおりて菊を剪っていた。

一  志保は庭へおりて菊を剪っていた。

風流太平記山本周五郎1時間〜252,148

変事 一  九月中旬のある晴れた日の午後。

変事 一  九月中旬のある晴れた日の午後。

思い違い物語山本周五郎1時間〜45,437

一の一  典木泰助が来たときは誰もさほど気にしなかった。

一の一  典木泰助が来たときは誰もさほど気にしなかった。

ちいさこべ山本周五郎1時間〜33,974

一  茂次は川越へ出仕事にいっていたので、その火事のことを知ったのは翌日の夕方であった。

一  茂次は川越へ出仕事にいっていたので、その火事のことを知ったのは翌日の夕方であった。

おごそかな渇き山本周五郎1時間〜36,544

祝宴 「あのおたねの岩屋の泉は」と村長の島田幾造がいった、「千年か、もっとまえかに、弘法大師が錫杖でもって岩を突いて、水よ湧けといったそうだ、三度も錫杖を突いていったそうだが、水は一滴も湧き出なかった、――そのころこの村は水不足で、両方の村と水争いの絶え間がなかったそうだ、死人もずいぶん出たらしい、そこへ道元禅師が来て、数珠をひと揉みしたら、それだけで水が噴きだしたということだ」  十月七日、こ

祝宴 「あのおたねの岩屋の泉は」と村長の島田幾造がいった、「千年か、もっとまえかに、弘法大師が錫杖でもって岩を突いて、水よ湧けといったそうだ、三度も錫杖を突いていったそうだが、水は一滴も湧き出なかった、――そのころこの村は水不足で、両方の村と水争いの絶え間がなかったそうだ、死人もずいぶん出たらしい、そこへ道元禅師が来て、数珠をひと揉みしたら、それだけで水が噴きだしたということだ」  十月七日、こ

花も刀も山本周五郎1時間〜91,328

みぞれの街 一  道場からあがり、汗みずくの稽古着をぬいでいると、秋田平八が来て「おめでとう」と云った。

みぞれの街 一  道場からあがり、汗みずくの稽古着をぬいでいると、秋田平八が来て「おめでとう」と云った。

落ち梅記山本周五郎1時間〜31,089

一 「すまない、そんなつもりじゃあなかったんだ、酔ってさえいなければよかったんだが、どうにもしようがない、本当にすまないと思ってるんだ」  半三郎はこう云って頭を垂れた。

一 「すまない、そんなつもりじゃあなかったんだ、酔ってさえいなければよかったんだが、どうにもしようがない、本当にすまないと思ってるんだ」  半三郎はこう云って頭を垂れた。

新潮記山本周五郎1時間〜157,455

風雪の中 一  嘉永五年五月はじめの或る日、駿河のくに富士郡大宮村にある浅間神社の社前から、二人の旅装の青年が富士の登山口へと向っていった。

風雪の中 一  嘉永五年五月はじめの或る日、駿河のくに富士郡大宮村にある浅間神社の社前から、二人の旅装の青年が富士の登山口へと向っていった。

柳橋物語山本周五郎1時間〜105,271

前篇 一  青みを帯びた皮の、まだ玉虫色に光っている、活きのいいみごとな秋鯵だった。

前篇 一  青みを帯びた皮の、まだ玉虫色に光っている、活きのいいみごとな秋鯵だった。

夜明けの辻山本周五郎1時間〜43,832

一の一  功刀伊兵衛がはいって行ったとき、そこではもう講演が始っていた。

一の一  功刀伊兵衛がはいって行ったとき、そこではもう講演が始っていた。

落葉の隣り山本周五郎1時間〜29,309

一  おひさは繁次を想っていた。

一  おひさは繁次を想っていた。

似而非物語山本周五郎1時間〜32,408

一  加賀のくにの白山谷を、鶴来町のほうから手取川に沿って登って来たひとりの旅装の老人が、牛窪という村にかかる土橋のところで立停った。

一  加賀のくにの白山谷を、鶴来町のほうから手取川に沿って登って来たひとりの旅装の老人が、牛窪という村にかかる土橋のところで立停った。

艶書山本周五郎1時間〜25,437

一  岸島出三郎はその日をよく覚えている。

一  岸島出三郎はその日をよく覚えている。

扇野山本周五郎1時間〜34,269

一 「うんいいね、静かな趣きだ」  石川孝之介はそう云って、脇にいる角屋金右衛門に頷いた。

一 「うんいいね、静かな趣きだ」  石川孝之介はそう云って、脇にいる角屋金右衛門に頷いた。

備前名弓伝山本周五郎1時間〜24,854

一  備前の国岡山の藩士に、青地三之丞という弓の達人がいた。

一  備前の国岡山の藩士に、青地三之丞という弓の達人がいた。

おさん山本周五郎1時間〜33,513

一の一  これ本当のことなの、本当にこうなっていいの、とおさんが云った。

一の一  これ本当のことなの、本当にこうなっていいの、とおさんが云った。

へちまの木山本周五郎1時間〜29,592

一  房二郎が腰を掛けたとき、すぐ向うにいたその男は、鰺の塩焼を食べながら酒を飲んでいた。

一  房二郎が腰を掛けたとき、すぐ向うにいたその男は、鰺の塩焼を食べながら酒を飲んでいた。

日日平安山本周五郎1時間〜28,630

一  井坂十郎太は怒っていた。

一  井坂十郎太は怒っていた。

ちくしょう谷山本周五郎1時間〜70,658

一  朝田隼人が江戸から帰るとすぐに、小池帯刀が訪ねて来た。

一  朝田隼人が江戸から帰るとすぐに、小池帯刀が訪ねて来た。

山彦乙女山本周五郎1時間〜128,667

序の章  安倍半之助が、ついに彼の生涯を縛りつけることになった「かんば沢」の名を、初めて耳にしたのは十歳の年のことであった。

序の章  安倍半之助が、ついに彼の生涯を縛りつけることになった「かんば沢」の名を、初めて耳にしたのは十歳の年のことであった。

長屋天一坊山本周五郎1時間〜29,875

第一席 天一坊は大逆犯人のこと 並びに諸説巷間を賑わすこと  徳川八代将軍吉宗の時代に、天一坊事件という騒動があった。

第一席 天一坊は大逆犯人のこと 並びに諸説巷間を賑わすこと  徳川八代将軍吉宗の時代に、天一坊事件という騒動があった。

桑の木物語山本周五郎1時間〜40,361

一  その藩に伝わっている「杏花亭筆記」という書物には、土井悠二郎についてあらまし次のように記している。

一  その藩に伝わっている「杏花亭筆記」という書物には、土井悠二郎についてあらまし次のように記している。

三悪人物語山本周五郎1時間〜29,445

一  井住のくに佐貝は中世日本における唯一の自由都市であった。

一  井住のくに佐貝は中世日本における唯一の自由都市であった。

饒舌りすぎる山本周五郎1時間〜28,300

一  奉行職記録所の役部屋へ、小野十太夫がはいって来る。

一  奉行職記録所の役部屋へ、小野十太夫がはいって来る。

みずぐるま山本周五郎1時間〜27,473

一  明和五年の春二月。

一  明和五年の春二月。

末っ子山本周五郎1時間〜27,956

一 彼に対する一族の評  祖父の(故)小出鈍翁は云った。

一 彼に対する一族の評  祖父の(故)小出鈍翁は云った。

恋の伝七郎山本周五郎1時間〜29,062

歌舞伎役者もはだしの美男 「みんなどうした、そんな隅の方へ引込んでしまってどうしようというんだ」村松銀之丞は竹刀に素振りをくれながら、端麗な顔でぐるっとまわりを見まわした、「道場は剣術の稽古をする所で居眠りをする場所じゃあない、さあおれが揉んでやるから出て来い、そこにいる松井、おまえ出ろ」「いや、いや拙者はちょっと頭が痛いもんで」松井某は片手で額を押えながら慌てて後へ退った。

歌舞伎役者もはだしの美男 「みんなどうした、そんな隅の方へ引込んでしまってどうしようというんだ」村松銀之丞は竹刀に素振りをくれながら、端麗な顔でぐるっとまわりを見まわした、「道場は剣術の稽古をする所で居眠りをする場所じゃあない、さあおれが揉んでやるから出て来い、そこにいる松井、おまえ出ろ」「いや、いや拙者はちょっと頭が痛いもんで」松井某は片手で額を押えながら慌てて後へ退った。

竹柏記山本周五郎1時間〜46,606

一の一  城からさがった孝之助が、父の病間へ挨拶にいって、着替えをしに居間へはいると、家扶の伊部文吾が来て、北畠から使いがあったと低い声で云った。

一の一  城からさがった孝之助が、父の病間へ挨拶にいって、着替えをしに居間へはいると、家扶の伊部文吾が来て、北畠から使いがあったと低い声で云った。

菊千代抄山本周五郎1時間〜36,658

一  菊千代は巻野越後守貞良の第一子として生れた。

一  菊千代は巻野越後守貞良の第一子として生れた。

枡落し山本周五郎1時間〜34,133

一  ――ねえ、死にましょうよ、とおうめが思いつめたように云った。

一  ――ねえ、死にましょうよ、とおうめが思いつめたように云った。

雪の上の霜山本周五郎1時間〜25,993

一  その仕事は簡単なものであった。

一  その仕事は簡単なものであった。

滝口山本周五郎1時間〜50,455

一  益村安宅が釣りをしていると、畠中辰樹が来て「釣れたか」と云った。

一  益村安宅が釣りをしていると、畠中辰樹が来て「釣れたか」と云った。

青べか日記山本周五郎1時間〜37,904

しっかりしろ三十六、貴様は挫けるのか、世間の奴等に万歳を叫ばし度いのか、元気を出せ、貴様は選ばれた男だぞ、そして確りとその両の足で立上って困苦や窮乏を迎えろ、貴様にはその力があるんだぞ、忘れるな、自分を尚べ大事にしろ。

しっかりしろ三十六、貴様は挫けるのか、世間の奴等に万歳を叫ばし度いのか、元気を出せ、貴様は選ばれた男だぞ、そして確りとその両の足で立上って困苦や窮乏を迎えろ、貴様にはその力があるんだぞ、忘れるな、自分を尚べ大事にしろ。

百足ちがい山本周五郎1時間〜28,874

一  江戸の上邸へ着任した秋成又四郎は、その当座かなり迷惑なおもいをさせられた。

一  江戸の上邸へ着任した秋成又四郎は、その当座かなり迷惑なおもいをさせられた。

しじみ河岸山本周五郎1時間〜25,940

一  花房律之助はその口書の写しを持って、高木新左衛門のところへいった。

一  花房律之助はその口書の写しを持って、高木新左衛門のところへいった。

契りきぬ山本周五郎1時間〜33,211

一の一 「また酔っちまったのかい、しようのないこだねえ、お客さんはどうしたの」 「いま菊ちゃんが出てるわ、こうなっちゃだめよかあさん、このひとにはお侍はいけないって、あたしそ云ってあるじゃないの」 「お侍ばかりじゃないじゃないか、お客ってお客を振るんじゃないか、それあ今のうちはいいさ、稼ぐことは稼いで呉れるんだから、こっちはまあいいけどさ、こんなこっちゃおまえ、いまにお客が黙っちゃいないよ、さん

一の一 「また酔っちまったのかい、しようのないこだねえ、お客さんはどうしたの」 「いま菊ちゃんが出てるわ、こうなっちゃだめよかあさん、このひとにはお侍はいけないって、あたしそ云ってあるじゃないの」 「お侍ばかりじゃないじゃないか、お客ってお客を振るんじゃないか、それあ今のうちはいいさ、稼ぐことは稼いで呉れるんだから、こっちはまあいいけどさ、こんなこっちゃおまえ、いまにお客が黙っちゃいないよ、さん

榎物語山本周五郎1時間〜33,836

一  さわが十三になった年、国吉が下男に来た。

一  さわが十三になった年、国吉が下男に来た。

めおと蝶山本周五郎1時間〜24,359

一 「ただいやだなんて、そんな子供のようなことを云ってどうなさるの、あなた来年はもう二十一になるのでしょう」 「幾つでもようございますわ、いやなものはいやなんですもの」  こう云って文代はすました顔で菓子を摘んだ。

一 「ただいやだなんて、そんな子供のようなことを云ってどうなさるの、あなた来年はもう二十一になるのでしょう」 「幾つでもようございますわ、いやなものはいやなんですもの」  こう云って文代はすました顔で菓子を摘んだ。

燕(つばくろ)山本周五郎1時間〜25,237

若い人たち(一)  佐藤正之助が手招きをした、「こっちだ、大丈夫だよ、祖父がいるだけだから」 「でも悪いわ」と阿部雪緒が囁いた、「お庭を通りぬけたりして、もしもみつかったらたいへんよ」 「こっちの松林をゆけば裏木戸があるんだ、木戸の外には栗の木が茂っているから、そこなら誰にもみつからずに話ができるんだよ」 「だめ、いやよ」雪緒はかぶりを振った、「そんなところで二人っきりで話すなんて、わたくしこわ

若い人たち(一)  佐藤正之助が手招きをした、「こっちだ、大丈夫だよ、祖父がいるだけだから」 「でも悪いわ」と阿部雪緒が囁いた、「お庭を通りぬけたりして、もしもみつかったらたいへんよ」 「こっちの松林をゆけば裏木戸があるんだ、木戸の外には栗の木が茂っているから、そこなら誰にもみつからずに話ができるんだよ」 「だめ、いやよ」雪緒はかぶりを振った、「そんなところで二人っきりで話すなんて、わたくしこわ

改訂御定法山本周五郎1時間〜29,921

一 「だんだんお強くなるばかりね」 「そう思うだけさ」 「初めのころはいつも二本でしたわ」 「嫌われたくなかったんだろう」 「うまいこと仰しゃって」河本佳奈は上眼づかいに彼をにらんだ、「それならいまは嫌われてもいいんですか」 「それほどの自信もないね」と云って中所直衛は佳奈の膳を指さした、「肴がさめてしまうよ」 「お給仕をしたり喰べたり、そんなきような芸はできません、お酒が済んだらごいっしょにい

一 「だんだんお強くなるばかりね」 「そう思うだけさ」 「初めのころはいつも二本でしたわ」 「嫌われたくなかったんだろう」 「うまいこと仰しゃって」河本佳奈は上眼づかいに彼をにらんだ、「それならいまは嫌われてもいいんですか」 「それほどの自信もないね」と云って中所直衛は佳奈の膳を指さした、「肴がさめてしまうよ」 「お給仕をしたり喰べたり、そんなきような芸はできません、お酒が済んだらごいっしょにい