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燕(つばくろ)

山本周五郎

『燕(つばくろ)』は青空文庫で公開されている山本周五郎の長編作品。25,237文字で、おおよそ1時間〜で読むことができます。
文字数
1時間〜
25,237文字
人気
1,539PV
書出

若い人たち(一)  佐藤正之助が手招きをした、「こっちだ、大丈夫だよ、祖父がいるだけだから」 「でも悪いわ」と阿部雪緒が囁いた、「お庭を通りぬけたりして、もしもみつかったらたいへんよ」 「こっちの松林をゆけば裏木戸があるんだ、木戸の外には栗の木が茂っているから、そこなら誰にもみつからずに話ができるんだよ」 「だめ、いやよ」雪緒はかぶりを振った、「そんなところで二人っきりで話すなんて、わたくしこわ

初出「オール読物」文藝春秋新社、1960(昭和35)年10月
底本山本周五郎全集第二十九巻 おさん・あすなろう
表記
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