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山本周五郎の全作品

青空文庫で公開されている山本周五郎の全作品を、おすすめ人気順で表示しています。

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作品名著者読了時間人気
赤ひげ診療譚山本周五郎
1時間〜
十二月にはいってまもない或る日の午後八時過ぎ、――新出去定は保本登と話しながら、伝通院のゆるい坂道を、養生所のほうへと歩いていた。
いさましい話山本周五郎
1時間〜
国許の人間は頑固でねじけている。
赤ひげ診療譚山本周五郎
1時間〜
梅雨にはいる少しまえ、保本登は自分から医員用の上衣を着るようになった。
嘘アつかねえ山本周五郎
60分以内
浅草の馬道を吉原土堤のほうへいって、つきあたる二丁ばかり手前の右に、山の宿へと続く狭い横丁があった。
おれの女房山本周五郎
1時間〜
「またよけえなことをする、よしと呉れよ、そんなところでどうするのさ、そんなとこ男がいじるもんじゃないよ、だめだったら聞えないのかね、あたしがせっかく片づけたのにめちゃくちゃになっちまうじゃないか、よしと呉れよ、よけえなことしないで呉れってんだよ」その長屋の朝は、こういう叫び声で始まる。
思い違い物語山本周五郎
1時間〜
一の典木泰助が来たときは誰もさほど気にしなかった。
青べか物語山本周五郎
1時間〜
はじめに浦粕町は根戸川のもっとも下流にある漁師町で、貝と海苔と釣場とで知られていた。
雨あがる山本周五郎
1時間〜
もういちど悲鳴のような声をあげて、それから女の喚きだすのが聞えた。
落ち梅記山本周五郎
1時間〜
「すまない、そんなつもりじゃあなかったんだ、酔ってさえいなければよかったんだが、どうにもしようがない、本当にすまないと思ってるんだ」半三郎はこう云って頭を垂れた。
菊千代抄山本周五郎
1時間〜
菊千代は巻野越後守貞良の第一子として生れた。
おばな沢山本周五郎
1時間〜
節子が戸田英之助と内祝言の盃(さかずき)をとり交したのは、四月中旬の雨の降る日であった。
菊屋敷山本周五郎
1時間〜
志保は庭へおりて菊を剪(き)っていた。
寒橋山本周五郎
60分以内
お孝はときどき自分が恥ずかしくなる。
桑の木物語山本周五郎
1時間〜
その藩に伝わっている「杏花亭筆記」という書物には、土井悠二郎についてあらまし次のように記している。
さぶ山本周五郎
1時間〜
一の小雨が靄(もや)のようにけぶる夕方、両国橋を西から東へ、さぶが泣きながら渡っていた。
五瓣の椿山本周五郎
1時間〜
序章天保五年正月二日に、本所の亀戸天神に近い白河端というところで、中村仏庵という奇人が病死した。
新潮記山本周五郎
1時間〜
風雪の中嘉永五年五月はじめの或る日、駿河のくに富士郡大宮村にある浅間神社の社前から、二人の旅装の青年が富士の登山口へと向っていった。
長屋天一坊山本周五郎
1時間〜
第一席天一坊は大逆犯人のこと並びに諸説巷間を賑わすこと徳川八代将軍吉宗の時代に、天一坊事件という騒動があった。
末っ子山本周五郎
1時間〜
彼に対する一族の評祖父の(故)小出鈍翁は云った。
ちくしょう谷山本周五郎
1時間〜
朝田隼人が江戸から帰るとすぐに、小池帯刀が訪ねて来た。
竹柏記山本周五郎
1時間〜
一の城からさがった孝之助が、父の病間へ挨拶にいって、着替えをしに居間へはいると、家扶の伊部文吾が来て、北畠から使いがあったと低い声で云った。
ちいさこべ山本周五郎
1時間〜
茂次は川越へ出仕事にいっていたので、その火事のことを知ったのは翌日の夕方であった。
契りきぬ山本周五郎
1時間〜
一の「また酔っちまったのかい、しようのないこだねえ、お客さんはどうしたの」「いま菊ちゃんが出てるわ、こうなっちゃだめよかあさん、このひとにはお侍はいけないって、あたしそ云ってあるじゃないの」「お侍ばかりじゃないじゃないか、お客ってお客を振るんじゃないか、それあ今のうちはいいさ、稼ぐことは稼いで呉れるんだから、こっちはまあいいけどさ、こんなこっちゃおまえ、いまにお客が黙っちゃいないよ、さんざっぱらおまわりだのちんちんだの好きなようにひきまわしておいてさ、いざとな...
つばくろ山本周五郎
1時間〜
吉良の話しがあまりに突然であり、あまりに思いがけなかったので、紀平高雄にはそれがすぐには実感としてうけとれなかった。
泥棒と若殿山本周五郎
60分以内
その物音は初め広縁のあたりから聞えた。
七日七夜山本周五郎
60分以内
本田昌平は、ものごとをがまんすることにかけては、自信があった。
橋の下山本周五郎
60分以内
練り馬場と呼ばれるその広い草原は、城下から北へ二十町あまりいったところにある。
はたし状山本周五郎
60分以内
今泉第二は藩主の参覲の供に加わって、初めて江戸へゆくことになったとき、和田軍兵衛の長女しのを嫁に欲しいと親たちに申し出た。
半之助祝言山本周五郎
1時間〜
折岩半之助が江戸から着任した。
花も刀も山本周五郎
1時間〜
みぞれの街道場からあがり、汗みずくの稽古着をぬいでいると、秋田平八が来て「おめでとう」と云った。
風流太平記山本周五郎
1時間〜
変事九月中旬のある晴れた日の午後。
百足ちがい山本周五郎
1時間〜
江戸の上邸へ着任した秋成又四郎は、その当座かなり迷惑なおもいをさせられた。
屏風はたたまれた山本周五郎
60分以内
吉村弥十郎はその手紙を三度もらって、三度とも読むとすぐに捨てた。
ひとごろし山本周五郎
1時間〜
双子六兵衛は臆病者といわれていた。
めおと蝶山本周五郎
1時間〜
「ただいやだなんて、そんな子供のようなことを云ってどうなさるの、あなた来年はもう二十一になるのでしょう」「幾つでもようございますわ、いやなものはいやなんですもの」こう云って文代はすました顔で菓子を摘んだ。
柳橋物語山本周五郎
1時間〜
前篇青みを帯びた皮の、まだ玉虫色に光っている、活きのいいみごとな秋鯵だった。
夕靄の中山本周五郎
30分以内
彼は立停って、跼(かが)み、草履の緒のぐあいを直す恰好で、すばやくそっちへ眼をはしらせた。
夜明けの辻山本周五郎
1時間〜
一の功刀伊兵衛がはいって行ったとき、そこではもう講演が始っていた。
陽気な客山本周五郎
1時間〜
――仲井天青が死んだのを知ってるかい。
樅ノ木は残った山本周五郎
1時間〜
柿崎道場新八の顔は血のけを失って蒼白く、汗止めをした額からこめかみへかけて膏汗がながれていた。
樅ノ木は残った山本周五郎
1時間〜
意地の座甲斐が「席次争い」の騒ぎを知ったのは、矢崎舎人の裁きがあって、十日ほど経ったのちのことであった。
樅ノ木は残った山本周五郎
1時間〜
川の音七月中旬の午後、――ひどく暑い日で、風もなく、白く乾いた奥州街道を、西にかたむいた陽が、じりじりと照らしていた。
樅ノ木は残った山本周五郎
1時間〜
序の章万治三年七月十八日。
日本婦道記山本周五郎
60分以内
「あたしの主人はこんど酒井さまのお馬脇に出世したそうですよ」厚い大きな唇がすばらしく早く動いて、調子の狂った楽器のような、ひどく嗄(か)れた声が止めどもなく迸(ほとば)しり出た。
日本婦道記山本周五郎
30分以内
はたはたと舞いよって来たちいさな蛾(が)が、しばらく燭台のまわりで飛び迷っていたと思うと、眼にみえぬ手ではたかれでもしたようにふいと硯海に湛えた墨の上へおち、白い粉をちらしながらむざんにくるくると身もだえをした。
日本婦道記山本周五郎
60分以内
お石が鈴木家へひきとられたのは正保三年の霜月のことであった。
日本婦道記山本周五郎
30分以内
「そういう高価なものは困りますよ、そちらの鮒(ふな)を貰っておきましょう」書庫へ本を取りにいった戻りにふとそういう妻の声をきいて、太宰は廊下の端にたちどまった。
日本婦道記山本周五郎
60分以内
「きょうここを出てゆけば、おまえにはもう安倍の家よりほかに家とよぶものはなくなるのだ、父も母もきょうだいも有ると思ってはならない」父の図書にはそう云われた。
日本婦道記山本周五郎
60分以内
矢はまっすぐに飛んだ、晩秋のよく晴れた日の午後で、空気は結晶体のようにきびしく澄みとおっている、矢はそのなかを、まるで光の糸を張ったように飛び、※(みき)のあたりで小さな点になったとみると、こころよい音をたてて的につき立った。
日本婦道記山本周五郎
60分以内
ゆうべ酉(とり)の刻さがりに長橋のおばあさまが亡くなられた。
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