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山本周五郎の全作品

青空文庫で公開されている山本周五郎の全作品を、おすすめ人気順で表示しています。

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作品名著者読了時間人気
日本婦道記山本周五郎
30分以内
「どうかしたのか、顔色がすこしわるいように思うが」直輝の気づかわしげなまなざしに加代はそっと頬をおさえながら微笑した。
日本婦道記山本周五郎
60分以内
妹たちが来たとき弥生はちょうど独りだった。
日本婦道記山本周五郎
60分以内
「今日は、そんなものを着てゆくのか」「はい」小間使の八重は、熨斗目麻裃を取り出していた。
日本婦道記山本周五郎
60分以内
さかまき靱負之助は息をはずませていた、顔には血のけがなかった、おそらくは櫛(くし)をいれるいとまもなかったのであろう、乱れかかる鬢(びん)の白毛は燭台の光をうけて、銀色にきらきらとふるえていた。
日本婦道記山本周五郎
30分以内
「いやそうではない」新沼靱負はしずかに首を振った、「……おかやに過失があったとか、役に立たぬなどというわけでは決してない、事情さえ許せばいて貰いたいのだ。
日本婦道記山本周五郎
60分以内
「今夜は籾摺(もみす)りをかたづけてしまおう、伊緒も手をかして呉れ」夕食のあとだった、良人からなにげなくそう云われると、伊緒はなぜかしらにわかに胸騒ぎのするのを覚え、思わず良人の眼を見かえした。
日本婦道記山本周五郎
30分以内
「ちょうど豆腐をかためるようにです」良人の声でそう云うのが聞えた。
日本婦道記山本周五郎
60分以内
二年あまり病んでいた母がついに世を去ったのは弁之助が七歳の年の夏のことであった。
日本婦道記山本周五郎
60分以内
「鰍(かじか)やあ、鰍を買いなさらんか、鰍やあ」うしろからそう呼んで来るのを聞いてお高はたちどまった。
日本婦道記山本周五郎
30分以内
北向きの小窓のしたに机をすえて「松の花」という稿本に朱を入れていた佐野藤右衛門は、つかれをおぼえたとみえてふと朱筆をおき、めがねをはずして、両方の指でしずかに眼をさすりながら、庭のほうを見やった。
季節のない街山本周五郎
1時間〜
街へゆく電車その「街」へゆくのに一本の市電があった。
赤ひげ診療譚山本周五郎
60分以内
「病人たちの不平は知っている」新出去定は歩きながら云った、「病室が板敷で、茣蓙(ござ)の上に夜具をのべて寝ること、仕着が同じで、帯をしめず、付紐を結ぶことなど、――これは病室だけではなく医員の部屋も同じことだが、病人たちは牢舎に入れられたようだと云っているそうだ、病人ばかりではなく、医員の多くもそんなふうに思っているらしいが、保本はどうだ、おまえどう思う」「べつになんとも思いません」そう云ってから、登はいそいで付け加えた、「却って清潔でいいと思います」「追従を...
赤ひげ診療譚山本周五郎
60分以内
十二月二十日に、黄鶴堂から薬の納入があったので、二十一日は朝からその仕分けにいそがしく、去定も外診を休んで指図に当った。
赤ひげ診療譚山本周五郎
60分以内
その日は事が多かった。
赤ひげ診療譚山本周五郎
60分以内
その門の前に来たとき、保本登はしばらく立停って、番小屋のほうをぼんやりと眺めていた。
赤ひげ診療譚山本周五郎
60分以内
梅雨があけて半月ほど経ったころ、狂女のおゆみが自殺をはかった。
赤ひげ診療譚山本周五郎
1時間〜
俗に「伊豆さま裏」と呼ばれるその一帯の土地は、松平伊豆守の広い中屋敷と、寛永寺の塔頭に挾(はさ)まれて、ほぼ南北に長く延びていた。
年の瀬の音山本周五郎
10分以内
十二月になると一日一日に時を刻む音が聞えるようである。
青べか日記山本周五郎
1時間〜
しっかりしろ三十六、貴様は挫けるのか、世間の奴等に万歳を叫ばし度いのか、元気を出せ、貴様は選ばれた男だぞ、そして確りとその両の足で立上って困苦や窮乏を迎えろ、貴様にはその力があるんだぞ、忘れるな、自分を尚べ大事にしろ。
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