30分以内で読める青空文庫の短編作品
青空文庫で公開されているすべての著者の作品の中で、おおよその読了目安時間が「30分以内」の短編作品を、おすすめ人気順で表示しています。
作品名 | 著者 | 読了時間 | 人気 |
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青空文庫で公開されているすべての著者の作品の中で、おおよその読了目安時間が「30分以内」の短編作品を、おすすめ人気順で表示しています。
作品名 | 著者 | 読了時間 | 人気 |
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作品名 | 著者 | 読了時間 | 人気 |
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爪 | 牧野信一 | 30分以内 | |
寒い晩だつた。 | |||
若い作家と蠅 | 牧野信一 | 30分以内 | |
ある時は――苔のない心うれしい心くもつた心――悲しい心。 | |||
凸面鏡 | 牧野信一 | 30分以内 | |
「君は一度も恋の悦びを経験した事がないのだね。 | |||
蚊 | 牧野信一 | 30分以内 | |
若しも貴方が妾に裏切るやうな事があれば、妾は屹度貴方を殺さずには置きませんよ、と常に云つてゐた女が、いざとなつたら他愛もなく此方を棄てゝ行つた。 | |||
愚かな朝の話 | 牧野信一 | 30分以内 | |
窓に限られた小さな空が紺碧に澄み渡つて、――何かかう今日の一日は愉快に暮せさうな、といふやうな爽々しい気持が、室の真中に上向けに寝転むだ儘、うつとりとその空を眺めあげた私の胸にふはふはと感ぜられました。 | |||
痴想 | 牧野信一 | 30分以内 | |
私は岡村純七郎の長男で純太郎といふ名前である。 | |||
砂浜 | 牧野信一 | 30分以内 | |
羽根蒲団の上に寝ころんでゐるやうだ――などと私は思つたくらゐでした。 | |||
池のまはり | 牧野信一 | 30分以内 | |
「ね、お祖母さん――」半分あまつたれるやうな口調で彼は、もぐ/\云はせながら祖母の炬燵の中へ割込むで行つた。 | |||
熱海へ | 牧野信一 | 30分以内 | |
彼は徳利を倒にして、細君の顔を見返つた。 | |||
詛言に就て | 南方熊楠 | 30分以内 | |
人類學雜誌二九卷十二號四九五―七頁に誓言(英語で Swearing)の事を述べたが、爰には詛言(英語で Curse)に就て少しく述よう。 | |||
蓮の花開く音を聴く事 | 南方熊楠 | 30分以内 | |
昭和九年六月の本誌(ドルメン)三〇頁に「又四五十年前三好太郎氏話に、夏の早朝、大阪の城※[#「土へん+皇」、U+582D、1-4]え、屡ば相場師が來て、水に臨んで喫烟し乍ら蓮の花の開くをまち、其音を聽て立去たと、其を聽て何にするかを聞なんだ、子細のある事か、識者の高教をまつ」と書置たが、一向高教は出なんだ。 | |||
静かな歩み | 酒井嘉七 | 30分以内 | |
「あすの朝迄に一人殺して下さい。 | |||
手紙 | 小泉八雲 | 30分以内 | |
拝啓先に長崎からお手紙を差し上げると申しておりましたが、それはかなわない事になりました。 | |||
雪の日 | 近松秋江 | 30分以内 | |
あまり暖いので、翌日は雨かと思って寝たが、朝になってみると、珍らしくも一面の銀世界である。 | |||
死児を産む | 葛西善蔵 | 30分以内 | |
この月の二十日前後と産婆に言われている大きな腹して、背丈がずんぐりなので醤油樽か何かでも詰めこんでいるかのような恰好して、おせいは、下宿の子持の女中につれられて、三丁目附近へ産衣の小ぎれを買いに出て行った。 | |||
父の出郷 | 葛西善蔵 | 30分以内 | |
ほんのちょっとしたことからだったが、Fを郷里の妻の許に帰してやる気になった。 | |||
父の葬式 | 葛西善蔵 | 30分以内 | |
いよいよ明日は父の遺骨を携えて帰郷という段になって、私たちは服装のことでちょっと当惑を感じた。 | |||
空飛ぶ悪魔 | 酒井嘉七 | 30分以内 | |
「ボーイング単座機の失踪。 | |||
ある完全犯罪人の手記 | 酒井嘉七 | 30分以内 | |
○月○日私はいつものように、まだ川の面や町全体に深い靄のかかっているうちに朝の散歩を急いだ。 | |||
「鱧の皮 他五篇」解説 | 宇野浩二 | 30分以内 | |
上司小劍は、明治七年十二月十五日に生まれ、昭和二十二年九月二日に死んだ、かぞへ年七十四歳であつた。 | |||
老婆 | 小川未明 | 30分以内 | |
老婆は眠っているようだ。 | |||
越後の冬 | 小川未明 | 30分以内 | |
小舎は山の上にあった。 | |||
面影 | 小川未明 | 30分以内 | |
独り、道を歩きながら、考えるともなく寂しい景色が目の前に浮んで来て胸に痛みを覚えるのが常である。 | |||
北の冬 | 小川未明 | 30分以内 | |
私が六ツか七ツの頃であった。 | |||
凍える女 | 小川未明 | 30分以内 | |
おあいが村に入って来たという噂が立った。 | |||
過ぎた春の記憶 | 小川未明 | 30分以内 | |
正一は、かくれんぼうが好きであった。 | |||
点 | 小川未明 | 30分以内 | |
その頃この町の端に一つの教会堂があった。 | |||
捕われ人 | 小川未明 | 30分以内 | |
山奥である。 | |||
日没の幻影 | 小川未明 | 30分以内 | |
〔人物〕第一の見慣れぬ旅人第二の見慣れぬ旅人第三の見慣れぬ旅人第四の見慣れぬ旅人第五の見慣れぬ旅人第六の見慣れぬ旅人第七の見慣れぬ旅人白い衣物を着た女〔時〕現代遥かに地平線が見える。 | |||
薔薇と巫女 | 小川未明 | 30分以内 | |
家の前に柿の木があって、光沢のない白い花が咲いた。 | |||
不思議な鳥 | 小川未明 | 30分以内 | |
車屋夫婦のものは淋しい、火の消えたような町に住んでいる。 | |||
迷い路 | 小川未明 | 30分以内 | |
二郎は昨夜見た夢が余り不思議なもんで、これを兄の太郎に話そうかと思っていましたが、まだいい折がありません。 | |||
百合の花 | 小川未明 | 30分以内 | |
太郎の一番怖がっているのは、向うの萩原のお婆さんで、太郎は今年八歳になります。 | |||
あじゃり | 室生犀星 | 30分以内 | |
下野富田の村の菊世という女は、快庵禅師にその時の容子を話して聞かした。 | |||
蛾 | 室生犀星 | 30分以内 | |
お川師堀武三郎の留守宅では、ちょうど四十九日の法事の読経も終って、湯葉や精進刺身のさかなで、もう坊さんが帰ってから小一時間も経ってからのことであった。 | |||
しゃりこうべ | 室生犀星 | 30分以内 | |
電燈の下にいつでも座っているものは誰だろう、――いつだって、どういう時だって、まじまじと瞬きもしないでそれの光を眺めているか、もしくはその光を肩から腰へかけて受けているかして、そうして何時も眼に触れてくるものは、一たい何処の人間だろう、――かれはどういう時でも何か用事ありげな容子で動いているが、しかしその用事がなくなると凝然と座ってそして物を縫うとか、あるいは口をうごかしているとか、または指を折って月日の暦を繰っているかしている、――かれのまわりには白い障子と沈丁花のような電燈とが下って... | |||
不思議な魚 | 室生犀星 | 30分以内 | |
漁師の子息の李一は、ある秋の日の暮れに町のある都へ書物を買いに出掛けました。 | |||
間島パルチザンの歌 | 槙村浩 | 30分以内 | |
思ひ出はおれを故郷へ運ぶ白頭の嶺を越え、落葉松の林を越え蘆の根の黒く凍る沼のかなた赭ちゃけた地肌に黝ずんだ小舎の続くところ高麗雉子が谷に啼く咸鏡の村よ雪溶けの小径を踏んでチゲを負ひ、枯葉を集めに姉と登った裏山の楢林よ山番に追はれて石ころ道を駆け下りるふたりの肩に背負繩はいかにきびしく食ひ入ったかひゞわれたふたりの足に吹く風はいかに血ごりを凍らせたか雲は南にちぎれ熱風は田のくろに流... | |||
茶碗の曲線 | 中谷宇吉郎 | 30分以内 | |
もう二十年以上も昔の話であるが、考古学を専攻していた私の弟が、東大の人類学教室で、土器の研究をしていたことがある。 | |||
イグアノドンの唄 | 中谷宇吉郎 | 30分以内 | |
カインの末裔の土地終戦の年の北海道は、十何年ぶりの冷害に見舞われ、米は五分作か六分作という惨めさであった。 | |||
I駅の一夜 | 中谷宇吉郎 | 30分以内 | |
まだ戦争中の話である。 | |||
立春の卵 | 中谷宇吉郎 | 30分以内 | |
立春の時に卵が立つという話は、近来にない愉快な話であった。 | |||
由布院行 | 中谷宇吉郎 | 30分以内 | |
去年の夏のことである。 | |||
雪雑記 | 中谷宇吉郎 | 30分以内 | |
この頃大ていの雪の結晶が皆実験室の中で人工で出来るようになったので、自分ではひとりで面白がっている。 | |||
比較科学論 | 中谷宇吉郎 | 30分以内 | |
研究における二つの型科学が今日のように発達して来ると、専門の分野が、非常に多岐に分れて、研究の方法も、千差万別の観を呈している。 | |||
日本のこころ | 中谷宇吉郎 | 30分以内 | |
もう二十年くらいも昔の話であるが、大学を出てすぐの頃、私は理化学研究所(現在の科学研究所)へはいった。 | |||
地球の円い話 | 中谷宇吉郎 | 30分以内 | |
地球が円いという話は、何も珍しいことではない。 | |||
指導者としての寺田先生 | 中谷宇吉郎 | 30分以内 | |
先生の臨終の席に御別れして、激しい心の動揺に圧されながらも、私はやむをえぬ事情のために、その晩の夜行で帰家の途に就いた。 | |||
語呂の論理 | 中谷宇吉郎 | 30分以内 | |
先年北海道で雪の研究に手を付けた時、日本の昔の雪の研究として有名な、土井利位の『雪華図説』と鈴木牧之の『北越雪譜』とを何とかして手に入れたいものと思って、古書の専門店の方へも聞き合せたことがあったが、折悪しくどうも手に入らないので困っていた。 | |||
粉雪 | 中谷宇吉郎 | 30分以内 | |
われわれが日常ちゃんと決まった意味があるように思って使っている言葉の中には、科学的にはその意味が極めて漠然としたものがかなり沢山ある。 |