原民喜の全作品
青空文庫で公開されている原民喜の全作品を、おすすめ人気順で表示しています。
1-50件 / 全132件
| 作品名 | 著者 | 読了時間 | 人気 |
|---|---|---|---|
| 夏の花 | 原民喜 | 60分以内 | |
わが愛する者よ請う急ぎはしれ 香わしき山々の上にありて※の ごとく小鹿のごとくあれ 私は街に出て花を買うと、妻の墓を訪れようと思った。 | |||
| 原爆小景 | 原民喜 | 5分以内 | |
コレガ人間ナノデス コレガ人間ナノデス 原子爆弾ニ依ル変化ヲゴラン下サイ 肉体ガ恐ロシク膨脹シ 男モ女モスベテ一ツノ型ニカヘル オオ ソノ真黒焦ゲノ滅茶苦茶ノ 爛レタ顔ノムクンダ唇カラ洩レテ来ル声ハ 「助ケテ下サイ」 ト カ細イ 静カナ言葉 コレガ コレガ人間ナノデス 人間ノ顔ナノデス 燃エガラ 夢ノナカデ 頭ヲナグリツケラレタノデハナク メノマヘニオチテキタ クラヤミノナカヲ モガキ | |||
| 沙漠の花 | 原民喜 | 5分以内 | |
堀辰雄氏から「牧歌」といふ署名入りの美しい本を送つて頂いた。 | |||
| 鎮魂歌 | 原民喜 | 1時間〜 | |
美しい言葉や念想が殆ど絶え間なく流れてゆく。 | |||
| 原爆体験以後 | 原民喜 | 5分以内 | |
幼いときから広島で育ち、付小に行く途中にあった土手町の桜並木、付中通学時代では國泰寺の楠木をなつかしく思いだす、その後広島をはなれて終戦前に広島に帰り、戦前の広島の最後の姿をみるとともに幟町で原爆にあった その悲惨な有様は文字などではとてもあらわし切れるものではなく、体験者でないと判らぬものだった、その後東京で私が不思議に負傷しなかったのをみて「原爆なんて……」ととんでもないことをいう人にあい | |||
| 遺書 | 原民喜 | 5分以内 | |
原守夫氏宛 遺書 長い間御世話になりました 後に思ひ残すことは何もありません あまりあてにもなりませんがもし今後私の著書が出版された際にはその印税を時彦に相続させて下さいみなさんによろしく 原民喜 原守夫様 永井すみ子氏宛 長い間 御世話にばかりなりました 貞恵と死別れて六年あまりも生きてまいりました もう後に思ひ残すことは何もありません そちらにあづけてある私の夜 | |||
| アトモス | 原民喜 | 5分以内 | |
穏かな海に突き出してゐる丘の一角で、一人の人間が勝手な瞑想をしてゐた。 | |||
| 小さな庭 | 原民喜 | 10分以内 | |
庭 暗い雨のふきつのる、あれはてた庭であつた。 | |||
| 海の小品 | 原民喜 | 5分以内 | |
蹠 あたたかい渚に、蹠に触れてゴムのやうな感じのする砂地がある。 | |||
| 吾亦紅 | 原民喜 | 30分以内 | |
マル マルが私の家に居ついたのは、昭和十一年のはじめであった。 | |||
| より美しく―より和やかに | 原民喜 | 5分以内 | |
ペン・クラブの一行と別れて、私はまだ廣島に滞在しているわけだが、今朝は久振りで泉邸や常盤橋から饒津の方を歩いてみた。 | |||
| もぐらとコスモス | 原民喜 | 5分以内 | |
コスモスの花が咲き乱れていました。 | |||
| 昔の店 | 原民喜 | 60分以内 | |
静三が学校から帰って来た時、店の前にいた笠岡が彼の姿を認めると「恰度いい処へお帰りね、今、写真撮ろうとしている処なのよ」と云って、早速彼を自転車の脇に立たせた。 | |||
| 戦争について | 原民喜 | 5分以内 | |
コレガ人間ナノデス 原子爆弾ニ依ル変化ヲゴラン下サイ 肉体ガ恐ロシク膨脹シ 男モ女モスベテ一ツノ型ニカヘル オオ ソノ真黒焦ゲノ滅茶苦茶ノ 爛レタ顔ノムクンダ唇カラ洩レテ来ル声ハ 「助ケテ下サイ」 ト カ細イ 静カナ言葉 コレガ コレガ人間ナノデス 人間ノ顔ナノデス 夕食が済んで病妻が床に横はると、雨戸をおろした四辺は急に静かになる。 | |||
| 原爆被災時のノート | 原民喜 | 10分以内 | |
八月六日八時半頃 突如 空襲 一瞬ニシテ 全市街崩壊 便所ニ居テ頭上ニサクレツスル音アリテ 頭ヲ打ツ 次ノ瞬間暗黒騒音 薄明リノ中ニ見レバ既ニ家ハ壊レ 品物ハ飛散ル 異臭鼻ヲツキ眼ノホトリヨリ出血 恭子ノ姿ヲ認ム マルハダカナレバ服ヲ探ス 上着ハアレドズボンナシ 達野顔面ヲ血マミレニシテ来ル 江崎負傷ヲ訴フ 座敷ノ椽側ニテ持逃ノカバンヲ拾フ 倒レタ楓ノトコロヨリ家屋ヲ 踏越エテ泉邸ノ方ヘ向ヒ | |||
| 広島の牧歌 | 原民喜 | 5分以内 | |
鶴見橋といふ名前があるからには、比治山に鶴が舞っていたのだらう。 | |||
| よみがへる父 | 原民喜 | 5分以内 | |
父の十七回忌に帰って、その時彼の縁談が成立したのだから、これも仏の手びきだらうと母は云ふ。 | |||
| 忘れがたみ | 原民喜 | 30分以内 | |
飛行機雲 大学病院の方へ行く坂を登りながら、秋空に引かれた白い線に似た雲を見ていた。 | |||
| 淡雪 | 原民喜 | 10分以内 | |
潔が亡くなってから彼是一年になる。 | |||
| 追悼記 | 原民喜 | 5分以内 | |
先頃、この四五年間の手紙を整理してゐると、井上五郎・澄田廣史・兒玉孤舟君など、故人になつた人の書簡が出て来て感慨を新たにされた。 | |||
| 千葉海岸の詩 | 原民喜 | 5分以内 | |
a 我れ生存に行き暮れて 足どり鈍くたたずめど 満ち足らひたる人のごと 海を眺めて語るなり b あはれそのかみののぞき眼鏡に 東京の海のあさき色を 今千葉に来て憶ひ出すかと 幼き日の記憶熱をもて妻に語りぬ c ここに来て空気のにほひを感じる うつとりと時間をかへりみるのだ ひなげしの花は咲き 麦の穂に潮風が吹く d 青空に照りかがやく樹がある かがやく緑に心かがやく 海の近いし | |||
| かげろふ断章 | 原民喜 | 30分以内 | |
昨日の雨 散歩 誰も居てはいけない そして樹がなけらねば さうでなけらねば どうして私がこの寂しい心を 愛でられようか 蟻 遠くの路を人が時時通る 影は蟻のやうに小さい 私は蟻だと思つて眺める 幼い児が泣いた眼で見るやうに それをぼんやり考へてゐる 机 何もしない 日は過ぎてゐる あの山は いつも遠いい 四月 起きもしない 外はまばゆい 何だか静かに 失はれてゆく | |||
| 曲者 | 原民喜 | 10分以内 | |
☆その男が私の前に坐って何か話しているのだが、私は妙に脇腹のあたりが生温かくなって、だんだん視野が呆けてゆくのを覚える。 | |||
| 西南北東 | 原民喜 | 30分以内 | |
時計のない朝 私は焼跡から埋めておいた小さな火鉢を掘出したが、八幡村までは持って帰れないので姉の家にあずけておいた。 | |||
| 翳 | 原民喜 | 30分以内 | |
※ 私が魯迅の「孤独者」を読んだのは、一九三六年の夏のことであったが、あのなかの葬いの場面が不思議に心を離れなかった。 | |||
| ある時刻 | 原民喜 | 5分以内 | |
昼 わたしは熱があつて睡つてゐた。 | |||
| 遥かな旅 | 原民喜 | 30分以内 | |
夕方の外食時間が近づくと、彼は部屋を出て、九段下の爼橋から溝川に添い雉子橋の方へ歩いて行く。 | |||
| 「屍の街」 | 原民喜 | 5分以内 | |
私はあのとき広島の川原で、いろんな怪物を視た。 | |||
| 画集 | 原民喜 | 10分以内 | |
落日 湖のうへに、赤い秋の落日があつた。 | |||
| 飯田橋駅 | 原民喜 | 5分以内 | |
飯田橋のプラットホームは何と云ふ快い彎曲なのだらう。 | |||
| 椅子と電車 | 原民喜 | 5分以内 | |
二人は暑い日盛りを用ありげに歩いた。 | |||
| 透明な輪 | 原民喜 | 5分以内 | |
三角形の平地を七つに岐れて流れる川は瀬戸内海に注いでゐた。 | |||
| 溺死・火事・スプーン | 原民喜 | 5分以内 | |
父に連れられて高松から宇治への帰航の途中だった。 | |||
| 少年 | 原民喜 | 5分以内 | |
空地へ幕が張られて、自動車の展覧会があった。 | |||
| 夜 | 原民喜 | 5分以内 | |
樟の大きな影が地面を覆って、薄暗い街燈が霧で曇ってゐた。 | |||
| 苦しく美しき夏 | 原民喜 | 30分以内 | |
陽の光の圧迫が弱まってゆくのが柱に凭掛っている彼に、向側にいる妻の微かな安堵を感じさせると、彼はふらりと立上って台所から下駄をつっかけて狭い裏の露次へ歩いて行ったが、何気なく隣境の空を見上げると高い樹木の梢に強烈な陽の光が帯のように纏わりついていて、そこだけが赫と燃えているようだった。 | |||
| 秋日記 | 原民喜 | 30分以内 | |
緑色の衝立が病室の内部を塞いでいたが、入口の壁際にある手洗の鏡に映る姿で、妻はベッドに寝たまま、彼のやって来るのを知るのだった。 | |||
| 冬日記 | 原民喜 | 30分以内 | |
真白い西洋紙を展げて、その上に落ちてくる午後の光線をぼんやり眺めていると、眼はその紙のなかに吸込まれて行くようで、心はかすかな光線のうつろいに悶えているのであった。 | |||
| 美しき死の岸に | 原民喜 | 30分以内 | |
何かうっとりさせるような生温かい底に不思議に冷気を含んだ空気が、彼の頬に触れては動いてゆくようだった。 | |||
| 死のなかの風景 | 原民喜 | 30分以内 | |
妻が息をひきとったとき、彼は時計を見て時刻をたしかめた。 | |||
| 火の唇 | 原民喜 | 30分以内 | |
いぶきが彼のなかを突抜けて行った。 | |||
| 壊滅の序曲 | 原民喜 | 1時間〜 | |
朝から粉雪が降っていた。 | |||
| 廃墟から | 原民喜 | 60分以内 | |
八幡村へ移った当初、私はまだ元気で、負傷者を車に乗せて病院へ連れて行ったり、配給ものを受取りに出歩いたり、廿日市町の長兄と連絡をとったりしていた。 | |||
| 永遠のみどり | 原民喜 | 30分以内 | |
梢をふり仰ぐと、嫩葉のふくらみに優しいものがチラつくようだった。 | |||
| 書簡 | 原民喜 | 60分以内 | |
●昭和十一年四月三十日 千葉市登戸より 村岡敏(末弟・当時明治大学ホッケー部に在籍し、ベルリンオリンピックに代表として派遣された)宛 今朝早くから女房が起すのである それから一日中オリンピツクのことを云つて女房は浮かれ たうたう我慢が出来ないと云ふので速達を出すといふのである 大変芽出度いこととワシも思ふのである この上は身躰に注意し晴れの榮冠を擔つてかへつて來い 原家一同それを望んでやまないので | |||
| 小さな村 | 原民喜 | 30分以内 | |
夕暮 青田の上の広い空が次第に光を喪つてゐた。 | |||
| 氷花 | 原民喜 | 60分以内 | |
三畳足らずの板敷の部屋で、どうかすると息も窒がりさうになるのであつた。 | |||
| 飢ゑ | 原民喜 | 30分以内 | |
僕はこの部屋にゐると、まるで囚人のやうな気持にされる。 | |||
| 火の踵 | 原民喜 | 30分以内 | |
……音楽爆弾。 | |||
| 災厄の日 | 原民喜 | 60分以内 | |
自分の部屋でもないその部屋を自分の部屋のやうに、古びた襖や朽ちかかつた柱や雨漏のあとをとどめた壁を、自分の心の内部か何かのやうに安らかな気持で僕は眺めてゐる。 | |||
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