10分以内で読める堀辰雄の短編作品
青空文庫で公開されている堀辰雄の作品の中で、おおよその読了目安時間が「10分以内」の短編作品を、おすすめ人気順で表示しています。
1-42件 / 全42件
作品名 | 著者 | 読了時間 | 人気 |
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窓 | 堀辰雄 | 10分以内 | |
或る秋の午後、私は、小さな沼がそれを町から完全に隔離している、O夫人の別荘を訪れたのであった。 | |||
あいびき | 堀辰雄 | 10分以内 | |
……一つの小径が生い茂った花と草とに掩(おお)われて殆ど消えそうになっていたが、それでもどうやら僅かにその跡らしいものだけを残して、曲りながらその空家へと人を導くのである。 | |||
卜居 | 堀辰雄 | 10分以内 | |
この家のすぐ裏がやや深い谿谷になっていて――この頃など夜の明け切らないうちから其処で雉子がけたたましく啼き立てるので、いつも私達はまだ眠いのに目を覚ましてしまう程だが、――それでも私はその谿谷が悪くなく、よく小さな焚木を拾いがてらずんずん下の方まで降りていったりする。 | |||
鼠 | 堀辰雄 | 10分以内 | |
彼等は鼠のやうに遊んだ。 | |||
風景 | 堀辰雄 | 10分以内 | |
波止場の附近はいつものやうに、ぷんぷん酒臭い水夫や、忙しさうに陸揚してゐる人夫どもで一ぱいだつた。 | |||
山日記その一 | 堀辰雄 | 10分以内 | |
九月三日ゆうべ二時頃、杉皮ばかりの天井裏で、何かごそごそと物音がするので、思はず目を覺ました。 | |||
X氏の手帳 | 堀辰雄 | 10分以内 | |
或る夜、或る酒場から一人の青年がふらふらしながら出て來た。 | |||
「青猫」について | 堀辰雄 | 10分以内 | |
私は萩原朔太郎さんのことを考へると、いつも何處かの町角の、午後の、まだぱあつと日のあたつてゐる、閑靜なビヤホオルかなんぞで二人きりで話し合つてゐるやうな記憶が一番はつきりと浮んでくる。 | |||
伊勢物語など | 堀辰雄 | 10分以内 | |
今夜、伊勢物語を披いて居りました。 | |||
一挿話 | 堀辰雄 | 10分以内 | |
一九〇八年の春、伊太利のカプリ島に友人に聘せられて再遊し、その冬獨逸で發した宿痾を暫く療養して居つたリルケは、漸くそれから恢復するや、前年來の仕事を續けるために、五月、四たび巴里に出て來たのであつた。 | |||
我思古人 | 堀辰雄 | 10分以内 | |
この夏も末になつてから漸つと「晩夏」が校了になり、ほつと一息ついてゐたら、甲鳥書林から何だか部厚い小包が屆いた。 | |||
高原にて | 堀辰雄 | 10分以内 | |
昨日の夕方、輕井澤から中山道を自動車で沓掛、古宿、借宿、それから追分と、私の滯在してゐる村まで歸つてきたが、その古宿と借宿との間には高原のまん中にぽつんぽつんと半ばこはれかかつた氷室がいくつも立つてゐて、丁度いまそのあたり一面に蕎麥の白い花が咲きみだれてゐて、何とも云へず綺麗だつた。 | |||
初秋の浅間 | 堀辰雄 | 10分以内 | |
この山麓では、九月はたいへん雲が多い。 | |||
「鎮魂曲」 | 堀辰雄 | 10分以内 | |
ハイネのロマンツェロなどは、數ヶ月の間に病苦と鬪ひながらも一氣に書き上げて、それをはじめから一卷として世に問うたものらしい。 | |||
二三の追憶 | 堀辰雄 | 10分以内 | |
一高の頃のことを考へると、いまでもときをり逢ふことのある友達のことよりか、もうお逢ひできさうもない先生方のことがひとしほなつかしく思ひ出される。 | |||
日付のない日記 | 堀辰雄 | 10分以内 | |
今朝も七時ごろに目が覺める。 | |||
二人の友 | 堀辰雄 | 10分以内 | |
一、中野重治それからもう數年になるのである。 | |||
文学的散歩 | 堀辰雄 | 10分以内 | |
私は先頃プルウストについてエッセイを書いた時、プルウストの小説の構成については敢へて觸れようとしなかつた。 | |||
本のこと | 堀辰雄 | 10分以内 | |
僕は夢の中で見た本のことを話さうと思ふ。 | |||
水のほとり | 堀辰雄 | 10分以内 | |
私はいま、こんな胸の病氣で、部屋の中に閉ぢ籠つたきり、殆ど外出することなんかないと言つていい位であるが、――いまから數週間前、まだ私の病氣もこんなに重くならなかつた頃のことだ、晝間のうちはそれでも我慢して寢床の中にもぐり込んでゐたが、夕方になるとなんだか耐らない氣持になつて、私は無理に起き上り、出來るだけ氣輕な散歩者のやうな服裝をして、何のあてもなしに街の中へ出かけて行く習慣があつたものだ。 | |||
「浴泉記」など | 堀辰雄 | 10分以内 | |
温泉のあまり好きでない私に温泉のことを何か書けといふのである。 | |||
緑葉歎 | 堀辰雄 | 10分以内 | |
青葉頃になると、どうも僕の身體の具合が惡くなるのです。 | |||
若菜の巻など | 堀辰雄 | 10分以内 | |
最近「かげろふの日記」「ほととぎす」それから「姨捨」と續けて平安朝の女たちの日記に主題を求めて短篇を書いてばかりゐますせゐか、屡※平安朝文學に就いて何か書けなどと言はれますので、どうも飛んだ事になつたと思つてゐます。 | |||
Ein Zwei Drei | 堀辰雄 | 10分以内 | |
本輯に「栗鼠娘」を書いてゐる野村英夫は、僕の「雉子日記」などに屡※出てくる往年の野村少年である。 | |||
「スタヴロギンの告白」の訳者に | 堀辰雄 | 10分以内 | |
リルケの「M・L・ブリッゲの手記」を譯してゐると、神西清がきて、いきなり今晩中に何でもいいから自分宛に手紙を書いてくれと言ふのだ。 | |||
フローラとフォーナ | 堀辰雄 | 10分以内 | |
プルウストは花を描くことが好きらしい。 | |||
ランプの下で | 堀辰雄 | 10分以内 | |
山にやつて來てから、もう隨分長いこと書かない。 | |||
Ombra di Venezia | 堀辰雄 | 10分以内 | |
きのふからギイ・ド・プウルタレスの「伊太利に在りし日のニイチェ」といふ本を讀み出してゐる。 | |||
(芥川竜之介の書翰に就いて) | 堀辰雄 | 10分以内 | |
僕はこの頃、芥川龍之介書翰集(全集第七卷)を讀みかへした。 | |||
(アンデルゼンの「即興詩人」) | 堀辰雄 | 10分以内 | |
又四五日前から寢込んでゐる。 | |||
(ポオル・モオランの「タンドル・ストック」) | 堀辰雄 | 10分以内 | |
堀口大學氏が「三人女」と云ふ題名で譯されてゐるポオル・モオランの短篇集の原名は Tendres Stocks と云ふのである。 | |||
「絵本」 | 堀辰雄 | 10分以内 | |
もう十數年前のことである。 | |||
「神々のへど」 | 堀辰雄 | 10分以内 | |
室生さんのこの頃のお仕事ぶりは、私などのやうなずつと昔からの側近者にとつても、本當に驚嘆の他はありませぬ。 | |||
色褪せた書簡箋に | 堀辰雄 | 10分以内 | |
まだ發表しないでそのまま何處かへ藏ひ込んでしまつたアポリネエルの飜譯が二三あつたのを思ひ出して、僕は數日前、ごちやごちやになつた手文庫の中を丹念に搜してゐたら、「贋救世主アンフィオン」などの譯稿と一しよに、そんなもののあつたのを僕自身すつかり忘れてゐた、四枚ばかりの色褪せた書簡箋に細かな字で書き込んである、或る一個の覺書が見つかつた。 | |||
クロオデルの「能」 | 堀辰雄 | 10分以内 | |
ポオル・クロオデルが日本に滯在中に書いた「日のもとの黒鳥」(L'Oiseau Noir dans le Soleil Levant)といふ本も、ときどき取り出して見てゐる本の一つである。 | |||
ゲエテの「冬のハルツに旅す」 | 堀辰雄 | 10分以内 | |
ゲエテの「冬のハルツに旅す」の斷章にブラアムスが附曲したアルト・ラプソディを、一週間ばかり前からレコオドでをりをり聽いてゐるが、どうもそれを唱つたオネエギンといふ女のひとの、すこし北歐訛りのある陰影に富んだ、底光りのする歌ごゑがすつかり耳についてしまつてゐる。 | |||
ノワイユ伯爵夫人 | 堀辰雄 | 10分以内 | |
ノワイユ伯爵夫人(Anna-Elisabeth Bassaraba de Brancovan, Comtesse Mathieu de Noailles)は一八七六年十一月十五日巴里に生れた。 | |||
ハイネが何処かで | 堀辰雄 | 10分以内 | |
ハイネが何處かで、自分は獨逸人の頑固なのは大嫌ひだが、獨逸語は大好きだ、詩の言葉としては世界中で一番美しいだらうといふやうな意味の事を言つてゐたと記憶する。 | |||
手紙 | 堀辰雄 | 10分以内 | |
野田君また惡いさうだね。 | |||
辛夷の花 | 堀辰雄 | 10分以内 | |
「春の奈良へいつて、馬酔木の花ざかりを見ようとおもつて、途中、木曾路をまはつてきたら、おもひがけず吹雪に遭ひました。 | |||
炉辺 | 堀辰雄 | 10分以内 | |
数年まへの春、木曾へ旅したときのこと。 | |||
あひびき | 堀辰雄 | 10分以内 | |
……一つの小徑が生ひ茂つた花と草とに掩はれて殆ど消えさうになつてゐたが、それでもどうやら僅かにその跡らしいものだけを殘して、曲りながらその空家へと人を導くのである。 |
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