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一挿話

堀辰雄

『一挿話』は青空文庫で公開されている堀辰雄の短編作品。2,624文字で、おおよそ10分以内で読むことができます。
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2,624文字
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書出

一九〇八年の春、伊太利のカプリ島に友人に聘せられて再遊し、その冬獨逸で發した宿痾を暫く療養して居つたリルケは、漸くそれから恢復するや、前年來の仕事を續けるために、五月、四たび巴里に出て來たのであつた。

初出「文化評論 創刊号」1940(昭和15)年6月1日
底本堀辰雄作品集第五卷
表記
旧字旧仮名
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