10分以内で読める青空文庫の短編作品
青空文庫で公開されているすべての著者の作品の中で、おおよその読了目安時間が「10分以内」の短編作品を、おすすめ人気順で表示しています。
201-250件 / 全2,294件
作品名 | 著者 | 読了時間 | 人気 |
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幽霊の自筆 | 田中貢太郎 | 10分以内 | |
幽霊の自筆田中貢太郎一ぱい張った二十三反帆に北東の風を受けて船は西へ西へ走っていた。 | |||
だだをこねる | 辻潤 | 10分以内 | |
こねたところでまるめてみたところできなこはきなこである。 | |||
惰眠洞妄語 | 辻潤 | 10分以内 | |
今のような世の中に生きているというだけで――それだけ考えてみたばかりでも私達は既に値打づけられてしまっているように感じることがある。 | |||
風狂私語 | 辻潤 | 10分以内 | |
風狂私語辻潤●本文中、底本のルビは「(ルビ)」の形式で処理した。 | |||
Tada-Dada of Alangri-Gloriban | 辻潤 | 10分以内 | |
Ich Moi bin an Aristocratic Proletariat and an inverted Idealist who contradict himself for ever. I have just got the conviction of such an audacious fellow who can even plagiarize quite at home, and neologize quite at random like my dear gra... | |||
え゛りと・え゛りたす | 辻潤 | 10分以内 | |
え゛りと・え゛りたす辻潤●本文中、底本のルビは「(ルビ)」の形式で処理した。 | |||
幸運の黒子 | 海野十三 | 10分以内 | |
「どうして、おれはこう不運なんだろう」病院の門を出ると、怺(こら)えこらえた鬱憤をアスファルトの路面に叩(たた)きつけた月田半平だった。 | |||
予報省告示 | 海野十三 | 10分以内 | |
人暦一万九百四十六年十三月九日本日を以て地球は原子爆弾を惹起し、大爆発は二十三時間に亘って継続した後、地球は完全にガス状と化す。 | |||
秋草と虫の音 | 若山牧水 | 10分以内 | |
秋草の花のうち、最も早く咲くは何であらう。 | |||
渓をおもふ | 若山牧水 | 10分以内 | |
疲れはてしこころのそこに時ありてさやかにうかぶ渓のおもかげいづくとはさやかにわかねわがこころさびしきときし渓川の見ゆ独りゐてみまほしきものは山かげの巌が根ゆける細渓の水巌が根につくばひをりて聴かまほしおのづからなるその渓の音二三年前の、矢張り夏の真中であつたかとおもふ。 | |||
遺言 | 大杉栄 | 10分以内 | |
遺言大杉栄四五年前の二月頃だった。 | |||
夫人探索 | 夢野久作 | 10分以内 | |
「百万円あったら、ああしよう……こうしよう」と空想していた青年中村芳夫は、思いもかけぬ伯母の遺産を受け継いで一躍百万長者になった。 | |||
蛇の花嫁 | 大手拓次 | 10分以内 | |
しろきものしろきものゆくりなく心のうへをただよへりながるるひまもなくあはきがなかになほあはきかすかなる鳥の啼音のつらなれりほのあをき貝ほのあをき貝をもてわがただよへる心ををさめよらうたけしほのあをき貝をもてわがかなしみををさめよ相見ざる日こころおもくしてうなだれてのみあるものを身をつつむひぐらし色のこゑさだかならぬ... | |||
なまけ者と雨 | 若山牧水 | 10分以内 | |
降るか照るか、私は曇日を最も嫌ふ。 | |||
乱世 | 菊池寛 | 10分以内 | |
戊辰(ぼしん)正月、鳥羽伏見の戦で、幕軍が敗れたという知らせが、初めて桑名藩に達したのは、今日限りで松飾りが取れようという、七日の午後であった。 | |||
東京だより | 太宰治 | 10分以内 | |
東京は、いま、働く少女で一ぱいです。 | |||
運動会の風景 | 葉山嘉樹 | 10分以内 | |
上あくまでも蒼く晴れ上つた空であり、渓谷には微風さへもない。 | |||
三つのなぜ | 芥川竜之介 | 10分以内 | |
なぜファウストは悪魔に出会ったか?ファウストは神に仕えていた。 | |||
悠々荘 | 芥川竜之介 | 10分以内 | |
十月のある午後、僕等三人は話し合いながら、松の中の小みちを歩いていた。 | |||
文部省の仮名遣改定案について | 芥川竜之介 | 10分以内 | |
我文部省の仮名遣改定案は既に山田孝雄氏の痛撃を加へたる所なり。 | |||
金春会の「隅田川」 | 芥川竜之介 | 10分以内 | |
僕は或早春の夜、富士見町の細川侯の舞台へ金春会の能を見に出かけた。 | |||
美術曲芸しん粉細工 | 阿部徳蔵 | 10分以内 | |
しん粉細工に就いては、今更説明の必要もあるまい。 | |||
農場開放顛末 | 有島武郎 | 10分以内 | |
小樽函館間の鉄道沿線の比羅夫駅の一つ手前に狩太といふのがある。 | |||
草あやめ | 泉鏡花 | 10分以内 | |
二丁目の我が借家の地主、江戸児にて露地を鎖さず、裏町の木戸には無用の者入るべからずと式の如く記したれど、表門には扉さへなく、夜が更けても通行勝手なり。 | |||
蛇くひ | 泉鏡花 | 10分以内 | |
西は神通川の堤防を以て劃(かぎり)とし、東は町盡の樹林境を爲(な)し、南は海に到りて盡(つ)き、北は立山の麓に終る。 | |||
人相見 | 内田魯庵 | 10分以内 | |
占ひ、人相、方角、気にしだしたら際限が無い。 | |||
温情の裕かな夏目さん | 内田魯庵 | 10分以内 | |
夏目さんとは最近は会う機会がなかった。 | |||
殺人の涯 | 海野十三 | 10分以内 | |
「とうとう女房を殺してしまった」私は尚も液体を掻(か)き廻しながら、独り言を云った。 | |||
英国メーデーの記 | 岡本かの子 | 10分以内 | |
倫敦に於ける五月一日は新聞の所謂「赤」一党のみが辛うじてメーデーを維持する。 | |||
星 | 岡本かの子 | 10分以内 | |
晴れた秋の夜は星の瞬きが、いつもより、ずつとヴイヴイツトである。 | |||
彫刻家の見たる美人 | 荻原守衛 | 10分以内 | |
美人彫刻家として有名なのはまづ佛蘭西の、ゼロームを推さねばなるまいが、其彫刻は矢張り端麗とか、優美とかに重きを置いたクラシカルのもので、美人を其まゝ美人として現はしたものは希臘の昔に溯らねばならぬ。 | |||
遺書 | 尾崎秀実 | 10分以内 | |
拝啓昨日はおいそがしいところを貴重な時間を割き御引見下され有難う存じました。 | |||
我が馬券哲学 | 菊池寛 | 10分以内 | |
次ぎに載せるのは、自分の馬券哲学である。 | |||
将棋 | 菊池寛 | 10分以内 | |
将棋はとにかく愉快である。 | |||
小説家たらんとする青年に与う | 菊池寛 | 10分以内 | |
僕は先ず、「二十五歳未満の者、小説を書くべからず」という規則を拵(こしら)えたい。 | |||
玄海灘密航 | 金史良 | 10分以内 | |
荒潮の渦巻く玄海灘を中心にして、南朝鮮、済州、対馬、北九州等の間には、昔から伝説にもあるように住民の漂流がしばしばあったと云われている。 | |||
故郷を想う | 金史良 | 10分以内 | |
内地へ来て以来かれこれ十年近くなるけれど、殆(ほと)んど毎年二三度は帰っている。 | |||
都の友へ、B生より | 国木田独歩 | 10分以内 | |
(前略)久しぶりで孤獨の生活を行つて居る、これも病氣のお蔭(かげ)かも知れない。 | |||
海賊と遍路 | 黒島伝治 | 10分以内 | |
私の郷里、小豆島にも、昔、瀬戸内海の海賊がいたらしい。 | |||
旅行の今昔 | 幸田露伴 | 10分以内 | |
旅行に就いて何か経験上の談話をしろと仰ゃるのですか。 | |||
学生時代 | 幸田露伴 | 10分以内 | |
わたくしの学生時代の談話をしろと仰ゃっても別にこれと云って申上げるようなことは何もございません。 | |||
夜の隅田川 | 幸田露伴 | 10分以内 | |
夜の隅田川の事を話せと云ったって、別に珍らしいことはない、唯闇黒というばかりだ。 | |||
震は亨る | 幸田露伴 | 10分以内 | |
震は亨(とほ)る。 | |||
菜の花 | 小島烏水 | 10分以内 | |
市街に住まっているものの不平は、郊外がドシドシ潰されて、人家や製造場などが建つことである、建つのは構わぬが、ユトリだとか、懐ろぎだとかいう気分が、亡くなって、堪まらないほど窮屈になる、たとえやにこくても、隙間もなく押し寄せた家並びを見ていると、時々気が詰まる、もし人家の傍に、一寸した畠でもあれば、それが如何に些細なものであっても、何だか緩和されるような気になる、そうして庭園のように、他所行きの花卉だの、「見てくれ」の装飾だのがしてないところに、又しようとも思わない無造作のところに、思いさ... | |||
貧を記す | 堺利彦 | 10分以内 | |
月曜付録に文を投ぜんの約あり。 | |||
伊香保土産 | 島崎藤村 | 10分以内 | |
にはかに思ひ立つて伊香保まで出掛けた。 | |||
装釘に就て | 島崎藤村 | 10分以内 | |
近頃出した『千曲川のスケツチ』は装釘としては、宜い案です。 | |||
初蛙 | 薄田泣菫 | 10分以内 | |
古沼の水もぬるみ、蛙もそろそろ鳴き出す頃となりました。 | |||
幕末維新懐古談 | 高村光雲 | 10分以内 | |
まず、いろいろの話をする前に、前提として私の父祖のこと、つまり、私の家のことを概略話します。 | |||
幕末維新懐古談 | 高村光雲 | 10分以内 | |
これから私のことになる――私は、現今の下谷の北清島町に生まれました。 |
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