10分以内で読める青空文庫の短編作品
青空文庫で公開されているすべての著者の作品の中で、おおよその読了目安時間が「10分以内」の短編作品を、おすすめ人気順で表示しています。
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作品名 | 著者 | 読了時間 | 人気 |
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四五ニズム述懐 | 原民喜 | 10分以内 | |
四五ニズムも今では想ひ出になってしまったが、ああ云ったものは何時の時代にも何処かで存在してゐるのではないかと僕には思はれる。 | |||
蝿 | 原民喜 | 10分以内 | |
秋も大分深くなって、窓から見える芋畑もすっかり葉が繁った。 | |||
童話 | 原民喜 | 10分以内 | |
人ががやがや家のうちに居た。 | |||
梅の吉野村 | 大町桂月 | 10分以内 | |
冬は萬物みな蟄す。 | |||
水戸観梅 | 大町桂月 | 10分以内 | |
四人の切符の赤きを合はせて、紅梅の花に一片足らずと洒落れたる次第にあらず。 | |||
恐妻家庭円満術 | 小野佐世男 | 10分以内 | |
女房と旦那という関係は何千万人の中から選ばれた二人なんで、これは仇やおろそかにするわけにいかないとボクは思っている。 | |||
エキゾチックな港街 | 小野佐世男 | 10分以内 | |
佐世保へいらっしゃるんですって、佐世男が佐世保にいくなんて、なんかおかしいですね――、オホホホホ。 | |||
ジャズ狂時代 | 小野佐世男 | 10分以内 | |
お嬢さんはジャズがお好き浮風にさそわれて隅田川のボート・レースをながめていたら、「アラ、小野の旦那、いいところでお会いしましたわ」お隣りの奥さんが一人娘のポッポちゃんをつれて、途方に暮れた顔。 | |||
たましいの教育 | 羽仁もと子 | 10分以内 | |
思慮というものの全然芽を出していない幼児には、ただ外形ばかりが強い問題である。 | |||
独笑記 | 大町桂月 | 10分以内 | |
舊友の婚禮の宴に臨みて、夜をふかし、大に醉ひて歸り來り、翌日午前十時頃、起き出づれば、二日醉の氣味也。 | |||
南洲留魂祠 | 大町桂月 | 10分以内 | |
明治四十年六月三十日、第十一回目の文藝講演會を牛込の演藝館に開き、演説終りて、同所に小宴を催し、夜の十時過ぎに散會したるが、和田垣博士に要せられて、小日向臺なる其家にいたる。 | |||
一室 | 田山花袋 | 10分以内 | |
「行きますか?」片語の日本語でかう李が言ふと、Hは、「何うします?」と言つて私の方を見た。 | |||
閑談 | 田山花袋 | 10分以内 | |
私のこれまでに見て来たところでは、芸術をやるものは多くは無であるやうである。 | |||
「西周哲学著作集」序 | 井上哲次郎 | 10分以内 | |
西周氏は元と石州津和野の人である。 | |||
真剣の強味 | 田山花袋 | 10分以内 | |
今度の大戦の印象の多い中で、私は一番真剣とか一心とか言ふものゝ力の強いことを味はつた。 | |||
須磨子の死 | 田山花袋 | 10分以内 | |
他を批評するといふ心は、他に対して未だ完全の理解を持つてゐない心である。 | |||
玉野川の渓谷 | 田山花袋 | 10分以内 | |
K先生。 | |||
石窟 | 田山花袋 | 10分以内 | |
そこに来た時には、二人は思はずはつとした。 | |||
手品 | 田山花袋 | 10分以内 | |
矢張私達の問題は、作者の頭の中のイリユウジヨンを如何にそこにあらはすかといふことが大切であつて、古来幾多の作品に徴してもそれだけはたしかであるやうである。 | |||
動的芸術 | 田山花袋 | 10分以内 | |
静かな芸術から動いた芸術に進んで行つた。 | |||
半日の閑話 | 田山花袋 | 10分以内 | |
人間の一生を縦に考へて見ただけでも、世間に就ての考へ方は各自に、非常に違つて来るやうなものである。 | |||
文壇一夕話 | 田山花袋 | 10分以内 | |
現実といふ意味現実に接触したところに今の新興文芸は生れたのだと言はれる。 | |||
行つて見たいところ | 田山花袋 | 10分以内 | |
四月から、何処に行つても面白い。 | |||
町 | 田山花袋 | 10分以内 | |
県庁のある町には一種のきまつた型がある。 | |||
或る国のこよみ | 片山広子 | 10分以内 | |
はじめに生れたのは歓びの霊である、この新しい年をよろこべ!一月霊はまだ目がさめぬ二月虹を織る三月雨のなかに微笑する四月白と緑の衣を着る五月世界の青春六月壮厳七月二つの世界にゐる八月色彩九月美を夢みる十月溜息する十一月おとろへる十二月眠るケルトの古い言ひつたへかもしれない、或るふるぼけた本の最後の頁に何のつながりもなくこの暦が載つてゐ... | |||
季節の変るごとに | 片山広子 | 10分以内 | |
季節の変るごとに、武蔵野はそれより一足先きに春秋の風がふき、霜も雪も早く来る、夏草が茂るのも早い。 | |||
浜田山の話 | 片山広子 | 10分以内 | |
和染の大家である木村和一氏が大森新井宿の家を引払つて井の頭線浜田山に移られた後、その改築された殆ど新築のやうな意気なお家を私は娘につれられてお訪ねした。 | |||
のきばすずめ | 野口雨情 | 10分以内 | |
金雀枝金雀枝の花咲く頃はほととぎすが啼くほととぎすが啼く故郷の森の中にももう金雀枝の花咲く頃かほととぎすが啼くほととぎすが啼く青い芒青いすすきに螢の虫は夜の細道夜の細道通て来る細いすすきの姿が可愛ネ細い姿にこがれた螢ネ夏の短い夜は明け易や夜明け頃まで夜明け頃まで通て来る夜明け頃なら... | |||
茶の本 | 岡倉由三郎 | 10分以内 | |
たやすく郷党に容れられ、広く同胞に理解されるには、兄の性行に狷介味があまりに多かった。 | |||
雪の透く袖 | 鈴木鼓村 | 10分以内 | |
古びた手帳を繰ると、明治廿二年の秋、私は東北の或(ある)聯隊に軍曹をして奉職していたことがあった。 | |||
菜の花物語 | 児玉花外 | 10分以内 | |
大和めぐりとは畿内では名高い名所廻(めぐ)りなのだ。 | |||
怪物屋敷 | 柳川春葉 | 10分以内 | |
私が北豊島郡染井の家に移ったのが、明治三十五年の春であった。 | |||
テレパシー | 水野葉舟 | 10分以内 | |
怪談の中でも、人間が死ぬ断末魔の刹那に遠く離れて居る、親しい者へ、知らせるというのは、決して怪談というべき類では無かろうと思う、これは立派な精神的作用で、矢張一種のテレパシーなのだ。 | |||
不吉の音と学士会院の鐘 | 岩村透 | 10分以内 | |
昼も見えたそうだね。 | |||
「言語の起原」附記 | 森鴎外 | 10分以内 | |
此言語起原の一篇は江村學人の草する所なり。 | |||
鼎軒先生 | 森鴎外 | 10分以内 | |
鼎軒先生には一度もお目に掛かつたことがない、私は少壯の頃、暇があれば本ばかり讀んでゐたので名家の演説などをもわざ/\聽きに往つたことが殆ど無い、そこで餘所ながら先生のお顏を見る機會をも得ないでしまつた、先生がアアリア人種に日本人も屬するといふことを論じた小册子を出された頃であつた、友人上田敏君が宅の二階に來て、話をしてゐられた、私はふいと思ひ出して、かう云つた、「僕は此頃田口卯吉と云ふ人の書いた本を見たが、日本人がアアリア人種だと云ふ論斷がしてある、そしてその理由として... | |||
当流比較言語学 | 森鴎外 | 10分以内 | |
或る國民には或る詞が闕けてゐる。 | |||
暗夜の白髪 | 沼田一雅 | 10分以内 | |
最早九年ばかり以前の事だ、当時私の宅へよく遊びに来た芝警察署詰の某氏の実見談である。 | |||
白い光と上野の鐘 | 沼田一雅 | 10分以内 | |
私は『白い光り』と『上野の鐘』の二題に就いて、ざっと荒筋丈けをお話しようと思う、真に凄い怖いというようなところは、人々の想像に一任するより外は無い。 | |||
小山内薫先生劇場葬公文 | 久保栄 | 10分以内 | |
築地小劇場劇団部主事小山内薫先生は、昭和三年十二月二十五日午後七時、日本橋亀島町旗亭「偕楽園」において発病、主治医蘆原信之氏看護のもとに危篤のまま四谷南寺町七番地の自宅に送られ、同日午後十一時ついに永眠せられた。 | |||
熱情の人 | 久保栄 | 10分以内 | |
小山内先生は、大学の卒業論文が英国の詩篇の研究であったばかりでなく、文壇へのデビユも「小野のわかれ」「夢見草」に収録された詩作であった。 | |||
あけび | 片山広子 | 10分以内 | |
隣家の庭に初めてあけびが生つたからと沢山わけていただいた。 | |||
池を掘る | 片山広子 | 10分以内 | |
その頃、防空壕は各戸に一つか二つ位づつ掘られてゐたが、防火貯水池もだんだん必要となつて来たので、至急に用意をするやうその筋の命令が出た。 | |||
過去となつたアイルランド文学 | 片山広子 | 10分以内 | |
今はもう昔のこと、イエーツは一九二三年にノーベル文学賞をもらつた時の感想を書いてゐる――その時私の心にはここにゐない二人のことが考へられた。 | |||
徒歩 | 片山広子 | 10分以内 | |
銭形平次の時代には乗物といつてもバスも電車もなく、さうむやみとお駕籠にも乗れなかつたらうから、八五郎が聞きこみをすれば、向う柳原の伯母さんの家からすぐ飛び出して神田の平次の家まで駈けてゆく。 | |||
ともしい日の記念 | 片山広子 | 10分以内 | |
終戦直後わが国にゐた外人たちの中で、兵隊さんたちはみんな一食づつきまつた配給であつたから、その人たちはそれでもよかつたが、家族づれの一家で軽井沢に暮してゐる人たちなぞ私たち以上にともしかつた。 | |||
二人の女歌人 | 片山広子 | 10分以内 | |
小野小町は小野の篁の孫で、父は出羽守良真とも伝へられ、仁明、文徳、清和の頃の人と思はれるが、生死の年月もはつきり分らず、伝説は伝説を生み、今の私たちには彼女が美しかつたといふ事と、すぐれた歌人であつたといふことだけしか伝はらない。 | |||
身についたもの | 片山広子 | 10分以内 | |
M夫人は私たち十二三の時からの学校友達で、むかしも今も親しくしてゐるが、彼女は実家も婚家も非常に裕福なので趣味としての諸芸に達して、殊にお茶や歌では趣味以上のくろうとである。 | |||
よめいり荷物 | 片山広子 | 10分以内 | |
今から四十年あるひは五十年ぐらゐ前の嫁入支度はたいてい千五百円から二千円ぐらゐの金で充分間に合つたのである。 | |||
アラン島 | 片山広子 | 10分以内 | |
雨ばかり多い春であつたが、今日は珍らしくよく晴れて空気も寒いくらゐ澄んでゐる。 |
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