30分以内で読める青空文庫の短編作品
青空文庫で公開されているすべての著者の作品の中で、おおよその読了目安時間が「30分以内」の短編作品を、おすすめ人気順で表示しています。
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作品名 | 著者 | 読了時間 | 人気 |
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続黄梁 | 田中貢太郎 | 30分以内 | |
福建の曾孝廉が、第一等の成績で礼部の試験に及第した時、やはりその試験に及第して新たに官吏になった二三の者と郊外に遊びに往ったが、毘廬禅院に一人の星者が泊っているということを聞いたので、いっしょに往ってその室へ入った。 | |||
西湖主 | 田中貢太郎 | 30分以内 | |
陳弼教は幼な名を明允といっていた。 | |||
水莽草 | 田中貢太郎 | 30分以内 | |
水莽という草は毒草である。 | |||
燕枝芸談 | 談洲楼燕枝 二代 | 30分以内 | |
○本年三月十一日、私は寄席を引退するといふことを日本橋倶楽部で披露いたしました。 | |||
登山の朝 | 辻村伊助 | 30分以内 | |
八月一日はブンデスタークだ、スウィス開国の記念日である。 | |||
相撲 | 寺田寅彦 | 30分以内 | |
一月中旬のある日の四時過ぎに新宿の某地下食堂待合室の大きな皮張りの長椅子の片すみに陥没して、あとから来るはずの友人を待ち合わせていると、つい頭の上近くの天井の一角からラジオ・アナウンサーの特有な癖のある雄弁が流れ出していた。 | |||
俳諧瑣談 | 寺田寅彦 | 30分以内 | |
ドイツの若い物理学者のLというのがせんだって日本へ遊びに来ていた。 | |||
天文と俳句 | 寺田寅彦 | 30分以内 | |
俳句季題の分類は普通に時候、天文、地理、人事、動物、植物といふ風になつて居る。 | |||
野球時代 | 寺田寅彦 | 30分以内 | |
明治二十年代の事である。 | |||
蓑田先生 | 寺田寅彦 | 30分以内 | |
明治二十七八年の頃K市の県立中学校に新しい英語の先生が赴任して来た。 | |||
わが中学時代の勉強法 | 寺田寅彦 | 30分以内 | |
自分の出生地は高知県で、始め中学の入学試験に応じたのは十四の年、ちょうど高等三年生の時であった。 | |||
軽井沢 | 寺田寅彦 | 30分以内 | |
十五年ほど前の夏休みに松原湖へ遊びに行った帰りの汽車を軽井沢でおり、ひと汽車だけの時間を利用してこの付近を歩いたことがあった。 | |||
謀叛論(草稿) | 徳冨蘆花 | 30分以内 | |
僕は武蔵野の片隅に住んでいる。 | |||
相馬の仇討 | 直木三十五 | 30分以内 | |
相馬の仇討直木三十五「軍右衛門、廉直にして」、「九郎右衛門後(のち)に講釈師となる」廉直などと云う形容詞で書かれる男は大抵堅すぎて女にすかれない。 | |||
傾城買虎之巻 | 直木三十五 | 30分以内 | |
傾城買虎之巻直木三十五池水に夜な夜な影は映れども水も濁らず月も汚れずはなはだ面白い歌である。 | |||
寺坂吉右衛門の逃亡 | 直木三十五 | 30分以内 | |
「肌身付けの金を分ける」と、内蔵之助が云った。 | |||
概括的唐宋時代観 | 内藤湖南 | 30分以内 | |
唐宋時代といふことは普通に用ふる語なるが、歴史特に文化史的に考察すると、實は意味をなさぬ語である。 | |||
夢 | 萩原朔太郎 | 30分以内 | |
夢と人生夢が虚妄に思はれるのは、個々の事件が斷片であり、記憶の連續がないからである。 | |||
ニイチェに就いての雑感 | 萩原朔太郎 | 30分以内 | |
ニイチェの世界の中には、近代インテリのあらゆる苦悩が包括されてゐる。 | |||
ウォーソン夫人の黒猫 | 萩原朔太郎 | 30分以内 | |
ウォーソン夫人は頭脳もよく、相当に教育もある婦人であった。 | |||
老年と人生 | 萩原朔太郎 | 30分以内 | |
老いて生きるということは醜いことだ。 | |||
寛永相合傘 | 林不忘 | 30分以内 | |
つまらないことから、えて大喧嘩になる。 | |||
口笛を吹く武士 | 林不忘 | 30分以内 | |
無双連子「ちょっと密談――こっちへ寄ってくれ。 | |||
仇討たれ戯作 | 林不忘 | 30分以内 | |
六樹園石川雅望は、このごろいつも不愉快な顔をして、四谷内藤新宿の家に引き籠って額に深い竪皺を刻んでいた。 | |||
魚の序文 | 林芙美子 | 30分以内 | |
それだからと云(い)って、僕は彼女をこましゃくれた女だとは思いたくなかった。 | |||
遺言文学 | 葉山嘉樹 | 30分以内 | |
無名作家Nの情熱(上)プロレタリア作家が、現在、どんなに困難な道を歩いてゐるか、といふ事は、クド/\と述べ立てる必要の無い事であらう。 | |||
獄中の女より男に | 原田皐月 | 30分以内 | |
私には暗い/\日許り続いて居ます。 | |||
苦しく美しき夏 | 原民喜 | 30分以内 | |
陽の光の圧迫が弱まってゆくのが柱に凭掛っている彼に、向側にいる妻の微かな安堵を感じさせると、彼はふらりと立上って台所から下駄をつっかけて狭い裏の露次へ歩いて行ったが、何気なく隣境の空を見上げると高い樹木の梢(こずえ)に強烈な陽の光が帯のように纏(まつ)わりついていて、そこだけが赫(かっ)と燃えているようだった。 | |||
秋日記 | 原民喜 | 30分以内 | |
緑色の衝立が病室の内部を塞いでいたが、入口の壁際にある手洗の鏡に映る姿で、妻はベッドに寝たまま、彼のやって来るのを知るのだった。 | |||
冬日記 | 原民喜 | 30分以内 | |
真白い西洋紙を展げて、その上に落ちてくる午後の光線をぼんやり眺めていると、眼はその紙のなかに吸込まれて行くようで、心はかすかな光線のうつろいに悶(もだ)えているのであった。 | |||
美しき死の岸に | 原民喜 | 30分以内 | |
何かうっとりさせるような生温かい底に不思議に冷気を含んだ空気が、彼の頬(ほお)に触れては動いてゆくようだった。 | |||
死のなかの風景 | 原民喜 | 30分以内 | |
妻が息をひきとったとき、彼は時計を見て時刻をたしかめた。 | |||
火の唇 | 原民喜 | 30分以内 | |
いぶきが彼のなかを突抜けて行った。 | |||
唯物史観と文学 | 平林初之輔 | 30分以内 | |
唯物史觀と文學平林初之輔人或は言うであろう。 | |||
画室の言葉 | 藤島武二 | 30分以内 | |
私は今年の文展出品作「耕到天」に、次のような解説をつけて置いた。 | |||
東西ほくろ考 | 堀口九万一 | 30分以内 | |
東洋と西洋とは、その風俗習慣に就て、いろいろ異つた点が多い中で、特に黒子に関する観方ほど異つてゐるものはなからうと思はれる。 | |||
上海された男 | 牧逸馬 | 30分以内 | |
※夜半に一度、隣に寝ている男の呻声を聞いて為吉は寝苦しい儘、裏庭に降立ったようだったが、昼間の疲労で間もなく床に帰ったらしかった。 | |||
舞馬 | 牧逸馬 | 30分以内 | |
植峰――植木屋の峰吉というよりも、消防の副小頭として知られた、浅黒いでっぷりした五十男だった。 | |||
ラ氏の笛 | 松永延造 | 30分以内 | |
横浜外人居留地の近くに生れ、又、其処で成育した事が何よりの理由となって、私は支那人、印度人、時には埃及人などとさえ、深い友誼を取り交した経験を持っている。 | |||
暴風雨に終わった一日 | 松本泰 | 30分以内 | |
バルコニーの外は低い砂丘を一つ越して、青空にくっきりと限られた代赭色の岩鼻岬、その中腹の白い記念塔、岬の先端の兜岩、なだらかな弧を描いている波打ち際、いつも同じ絵であった。 | |||
宝石の序曲 | 松本泰 | 30分以内 | |
狭い、勾配の急な裏梯子を上り切ったところの細長い板の間は、突き当たりに厚いカーテンがかかっていて、古椅子や古テーブルなどを積み重ね、片側をわずかに人が通れるだけ開けてある。 | |||
謎の街 | 松本泰 | 30分以内 | |
坂の多いサンフランシスコの街々は自動車に乗っても電車に乗っても、目まぐるしいように眼界が転回する。 | |||
消息一通 | 三木清 | 30分以内 | |
新年お目出度う存じます。 | |||
ひのきとひなげし | 宮沢賢治 | 30分以内 | |
ひなげしはみんなまっ赤に燃えあがり、めいめい風にぐらぐらゆれて、息もつけないようでした。 | |||
饑餓陣営 | 宮沢賢治 | 30分以内 | |
人物バナナン大将。 | |||
氷河鼠の毛皮 | 宮沢賢治 | 30分以内 | |
このおはなしは、ずゐぶん北の方の寒いところからきれぎれに風に吹きとばされて来たのです。 | |||
紫紺染について | 宮沢賢治 | 30分以内 | |
盛岡の産物のなかに、紫紺染というものがあります。 | |||
葡萄水 | 宮沢賢治 | 30分以内 | |
(一)[#「(一)」は縦中横]耕平は髪も角刈りで、おとなのくせに、今日は朝から口笛などを吹いてゐます。 | |||
北守将軍と三人兄弟の医者 | 宮沢賢治 | 30分以内 | |
一、三人兄弟の医者むかしラユーといふ首都に、兄弟三人の医者がゐた。 | |||
光のない朝 | 宮本百合子 | 30分以内 | |
光のない朝宮本百合子おもんが、監督の黒い制服を着、脊柱が見えそうに痩せさらぼいた肩をかがめて入って来ると、どんな野蛮な悪戯(いたずら)好きの女工も、我知らずお喋りの声を止めてひっそりとなった。 |
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