1時間〜で読める青空文庫の長編作品
青空文庫で公開されているすべての著者の作品の中で、おおよその読了目安時間が「1時間〜」の長編作品を、おすすめ人気順で表示しています。
作品名 | 著者 | 読了時間 | 人気 |
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青空文庫で公開されているすべての著者の作品の中で、おおよその読了目安時間が「1時間〜」の長編作品を、おすすめ人気順で表示しています。
作品名 | 著者 | 読了時間 | 人気 |
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作品名 | 著者 | 読了時間 | 人気 |
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吉野葛 | 谷崎潤一郎 | 1時間〜 | |
その自天王私が大和の吉野の奥に遊んだのは、既に二十年ほどまえ、明治の末か大正の初め頃のことであるが、今とは違って交通の不便なあの時代に、あんな山奥、―――近頃の言葉で云(い)えば「大和アルプス」の地方なぞへ、何しに出かけて行く気になったか。 | |||
盲目物語 | 谷崎潤一郎 | 1時間〜 | |
わたくし生国は近江のくに長浜在でござりまして、たんじょう(誕生)は天文にじゅう一ねん、みずのえねのとしでござりますから、当年は幾つになりまするやら。 | |||
武州公秘話 | 谷崎潤一郎 | 1時間〜 | |
[#ページの左右中央][#改丁]武州公秘話伝曰。 | |||
卍 | 谷崎潤一郎 | 1時間〜 | |
その先生、わたし今日はすっかり聞いてもらうつもりで伺いましたのんですけど、折角お仕事中のとこかまいませんですやろか?それはそれは詳しいに申し上げますと実に長いのんで、ほんまにわたし、せめてもう少し自由に筆動きましたら、自分でこの事何から何まで書き留めて、小説のような風にまとめて、先生に見てもらおうか思たりしましたのんですが、……実はこないだ中ひょっと書き出して見ましたのんですが、何しろ事件があんまりこんがらがってて、どういう風に何処から筆着けてええやら、とてもわたしなんぞ... | |||
蓼喰う虫 | 谷崎潤一郎 | 1時間〜 | |
その美佐子は今朝からときどき夫に「どうなさる?やっぱりいらっしゃる?」ときいてみるのだが、夫は例の孰方つかずなあいまいな返辞をするばかりだし、彼女自身もそれならどうと云う心持もきまらないので、ついぐずぐずと昼過ぎになってしまった。 | |||
蘆刈 | 谷崎潤一郎 | 1時間〜 | |
君なくてあしかりけりと思ふにもいとゞ難波のうらはすみうきまだおかもとに住んでいたじぶんのあるとしの九月のことであった。 | |||
UV | 石塚浩之 | 1時間〜 | |
このごろくり返し見る夢がある。 | |||
つゆじも | 斎藤茂吉 | 1時間〜 | |
大正七年大正八年大正七年漫吟斎藤茂吉送別歌会大正六年十二月二十五日東京青山茂吉宅に於てわが住める家のいらかの白霜を見ずて行かむ日近づきにけり長崎著任後折にふれたるうつり来しいへの畳のにほひさへ心がなしく起臥しにけり据風呂を買ひに行きつつこよひまた買はず帰り来て寂しく眠る東京にのこし来しをさなごの茂太もおほきくなりにつらむかかりずみのねむりは浅くさめしかば外... | |||
ヨブ記講演 | 内村鑑三 | 1時間〜 | |
第一講ヨブ記はいかなる書であるか◯ヨブ記の発端は一章、二章にして、十九章がその絶頂たり、それより下りて四十二章を以て終尾となす。 | |||
白南風 | 北原白秋 | 1時間〜 | |
[#ページの左右中央][#改丁]白南風は送梅の風なり。 | |||
彼のオートバイ、彼女の島 | 片岡義男 | 1時間〜 | |
ほんとにきみが欲しいんだ、ほんとにきみが必要だ、ベイビー、神にきいてくれてもいいきみなしではリアルになれないああ、どうしたらいいだろうきみのおかげでリアルになれるきみのおかげで恋人のような気持ちになれるまちがったみじめな気持ちもきみのおかげで捨て去ることができる恋人よ、きみはぼくをフリーにしてくれるきみのおかげでリアルになれるそんな力を持っているのはきみだけだからぼくはきみの海のなかにすべりこみたい... | |||
凡人伝 | 佐々木邦 | 1時間〜 | |
はしがき帝大を卒業したものは好い学校を卒業したと思っているに相違ない。 | |||
みなかみ紀行 | 若山牧水 | 1時間〜 | |
序文幼い紀行文をまた一冊に纏めて出版することになった。 | |||
欧洲紀行 | 横光利一 | 1時間〜 | |
二月二十二日[注・昭和十一年]家人への手紙今さき門司を出た。 | |||
聞書抄 | 谷崎潤一郎 | 1時間〜 | |
[#改ページ][#改ページ]その改定史籍集覧第十三冊別記類の中に載っている豊内記と云う書は、一名を秀頼事記と云い、大坂の滅亡を見届けた高木仁右衛門入道宗夢の物語を、桑原求徳が書き集めたものであると云うが、同書上巻の一節に石田三成が嫡子隼人正重家の後日譚が見えている。 | |||
霧の蕃社 | 中村地平 | 1時間〜 | |
台湾の北から南へかけて、まるで牛の背骨のように高く、長く連っている中央山脈の丁度まんなか辺りに、霧社という名前で呼ばれている有名な蕃社がある。 | |||
如何なる星の下に | 高見順 | 1時間〜 | |
[#ページの左右中央]如何なる星の下に生れけむ、われは世にも心よわき者なるかな。 | |||
死の淵より | 高見順 | 1時間〜 | |
[#ページの左右中央]死の淵より[#改丁][#ページの左右中央]※[#改丁]食道ガンの手術は去年の十月九日のことだから早くも八ヵ月たった。 | |||
愛のごとく | 山川方夫 | 1時間〜 | |
私はいつも自分にだけ関心をもって生きてきたのだ。 | |||
演技の果て | 山川方夫 | 1時間〜 | |
日ざかりは光が眩しかったが、いつのまにかなまあたたかい初夏の宵にかわっていた。 | |||
その一年 | 山川方夫 | 1時間〜 | |
遠く近く形をかえてつづいて行く両側の丘や森に、残照はもはや跡もなかった。 | |||
雲仙岳 | 菊池幽芳 | 1時間〜 | |
南欧の俤上海通いの急行船「郵船」の上海丸で神戸を立ったのが、七月二十二日の午前十一時。 | |||
古句を観る | 柴田宵曲 | 1時間〜 | |
はじめにケーベル博士の常に心を去らなかった著作上の仕事は「文学における、特に哲学における看過されたる者及忘れられたる者」であったという。 | |||
負けない男 | 佐々木邦 | 1時間〜 | |
堀尾の小旦那就職難といっても、その頃は世の中が今日ほど行き詰まっていなかった。 | |||
恐ろしき錯誤 | 江戸川乱歩 | 1時間〜 | |
「勝ったぞ、勝ったぞ、勝ったぞ……」北川氏の頭の中には、勝ったという意識だけが、風車の様に旋転していた。 | |||
銭形平次捕物控 | 野村胡堂 | 1時間〜 | |
【第一回】「親分、世の中にこの綺麗なものを見ると痛めつけたくなるというのは、一番悪い量見じゃありませんか、ね」八五郎が入って来ると、いきなりお先煙草を五、六服、さて、感に堪えたように、こんなことを言い出すのです。 | |||
銭形平次捕物控 | 野村胡堂 | 1時間〜 | |
【第一回】その頃江戸中を荒した、凶賊黒旋風には、さすがの銭形平次も全く手を焼いてしまいました。 | |||
銭形平次捕物控 | 野村胡堂 | 1時間〜 | |
【第一回】「親分、近頃は滅多に両国へも行きませんね」八五郎は相変らず何んかネタを持って来た様子です。 | |||
銭形平次捕物控 | 野村胡堂 | 1時間〜 | |
【第一回】その晩、出雲屋の小梅の寮は、ハチ切れそうな騒ぎでした。 | |||
銭形平次捕物控 | 野村胡堂 | 1時間〜 | |
【第一回】「世の中に何が臆病と言ったって、二本差の武家ほど気の小さいものはありませんね」八五郎はまた、途方もない哲学を持ち込んで来るのです。 | |||
銭形平次捕物控 | 野村胡堂 | 1時間〜 | |
【第一回】「親分、ありゃ何んです」観音様にお詣りした帰り、雷門へ出ると、人混みの中に大変な騒ぎが始まって居りました。 | |||
銭形平次捕物控 | 野村胡堂 | 1時間〜 | |
【第一回】「親分は、恋の病というのをやったことがありますか」ガラ八の八五郎は、大した極りを悪がりもせずに、人様にこんなことを訊(き)く人間だったのです。 | |||
銭形平次捕物控 | 野村胡堂 | 1時間〜 | |
【第一回】江戸八百八町が、たった四半刻のうちに洗い流されるのではあるまいか――と思うほどの大夕立でした。 | |||
銭形平次捕物控 | 野村胡堂 | 1時間〜 | |
【第一回】運座の帰り、吾妻屋永左衛門は、お弓町の淋しい通りを本郷三丁目の自分の家へ急いで居りました。 | |||
銭形平次捕物控 | 野村胡堂 | 1時間〜 | |
【第一回】「親分、良い新造が来たでしょう、こう小股の切上った、白色で、ポチャ/\した」「馬鹿野郎」銭形平次は思わず一喝を食わせました。 | |||
悪魔の紋章 | 江戸川乱歩 | 1時間〜 | |
劈頭の犠牲者法医学界の一権威宗像隆一郎博士が、丸の内のビルディングに宗像研究室を設け、犯罪事件の研究と探偵の事業を始めてからもう数年になる。 | |||
何者 | 江戸川乱歩 | 1時間〜 | |
[#ページの左右中央]作者の言葉犯人は最初から読者の目の前にいながら最後までどれが犯人だか分らない。 | |||
チャールズ・デクスター・ウォードの事件 | ハワード・フィリップス・ラヴクラフト | 1時間〜 | |
「獣類の本質を成す塩類を然るべく用意し保存する時には、発明の才に恵まれた者は、その研究室にノアの方舟の全体を設置し、思うがままに、獣の灰から精巧なる元来の姿を召喚することができる。 | |||
闇をさまようもの | ハワード・フィリップス・ラヴクラフト | 1時間〜 | |
[#ページの左右中央]ロバート・ブロックに捧ぐ[#改ページ]我暗き宇宙の大口を開けるを見たりそこは暗き惑星のあてどなく廻り恐怖より目をそらす術も無く廻り知も光輝も名も無くして廻る場なり――ネメシス。 | |||
勝ち運負け運 | 佐々木邦 | 1時間〜 | |
幼少の思い出隣り同士の僕と菊太郎君は妙な因縁だ。 | |||
脱線息子 | 佐々木邦 | 1時間〜 | |
転地療養寿商店の独息子新太郎君が三度目の診察を受けた時、丹波先生は漸く転地を勧めてくれた。 | |||
樹氷の科学 | 中谷宇吉郎 | 1時間〜 | |
蔵王山の「怪人」冬のスポーツとして、スキーが急激に人々の間にひろまったとき、練習場で遊んでいることにあきたらず思う人々は、更に雪の山へと出かけて行った。 | |||
栄養学小史 | ケニス・J・カーペンター | 1時間〜 | |
その一(1785-1885)はじめにこの論文は、私たちの学問(栄養学)の簡潔な歴史入門書であり、教科書に使えるように計画された4編の招待論文の第1編である。 | |||
親鳥子鳥 | 佐々木邦 | 1時間〜 | |
一家団欒お父さんが社から帰って来て、一同晩餐の食卓を囲む時、その日起った特別の事件が話題に上る。 | |||
時間からの影 | ハワード・フィリップス・ラヴクラフト | 1時間〜 | |
第一章特定の印象を裏付ける神話的な源を闇雲に信じることでのみ救われてきた悪夢と恐怖の二十二年の後、私は、一九三五年七月十七日から十八日にかけての夜に自分が西オーストラリアで発見したと考えるものが真正だと自ら進んで断言しようとは思わない。 | |||
老人と海 | アーネスト・ミラー・ヘミングウェイ | 1時間〜 | |
彼は老いていた。 | |||
俳諧大要 | 正岡子規 | 1時間〜 | |
ここに花山といへる盲目の俳士あり。 | |||
ゴリオ爺さん | オノレ・ド・バルザック | 1時間〜 | |
[#ページの左右中央]偉大にして高名なジョフロワ=サン=ティレールに献ぐその業績と天才への私の歎賞の証としてド・バルザック[#改丁]ある下宿館ヴォーケ夫人、ド・コンフラン家の生まれの老婦人で、四十年来パリのネーヴ・サント・ジュヌヴィエーヴ通[1]で賄い付きの下宿をしっかりと営んできた。 | |||
可愛い山 | 石川欣一 | 1時間〜 | |
山へ入る日・山を出る日山へ入る日の朝は、あわただしいものである。 | |||
田園の憂欝 | 佐藤春夫 | 1時間〜 | |
I dwelt aloneIn a world of moan,And my soul was a stagnant tide,Edgar Allan Poe私は、呻吟の世界でひとりで住んで居た。 |