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60分以内で読める野村胡堂の中編作品

青空文庫で公開されている野村胡堂の作品の中で、おおよその読了目安時間が「60分以内」の中編作品を、おすすめ人気順で表示しています。

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作品名著者読了時間人気
銭形平次捕物控野村胡堂
60分以内
一 「親分、良庵さんが来ましたぜ」 「ヘエ――、朝から変った人が来るものだね、丁寧に通すがいい」  銭形の平次は居ずまいを直して、客を迎えました。
銭形平次捕物控野村胡堂
60分以内
一 「世の中に、金持ほど馬鹿なものはありませんね」 「貧乏人は皆んな、そんな事を言ふよ、つまらねえ持句さ」  平次と八五郎は、相變らず空茶に馬糞煙草で、いつものやうな掛け合ひを始めて居ります。
銭形平次捕物控野村胡堂
60分以内
一 「親分、長生きをしたくはありませんか」  八五郎がまた、途方もないことを言ふのです。
銭形平次捕物控野村胡堂
60分以内
一 「姐さん、谷中にお化けが出るんだが、こいつは初耳でせう」  松が取れたばかり、世界はまだ屠蘇臭いのに、空つ風に吹き寄せられたやうな恰好で、八五郎は庭木戸へ顎を載せるのでした。
銭形平次捕物控野村胡堂
60分以内
一 「親分、先刻から路地の中を、往つたり來たり、お百度を踏んでゐる女がありますが、ありや何でせう」  八五郎は自分の肩越しに、煙管の吸口で格子の外を指すのです。
銭形平次捕物控野村胡堂
60分以内
一 「親分、世の中には變な野郎があるもんですね」  八五郎は彌造を二つ拵へたまゝ、フラリと庭へ入つて來ました。
銭形平次捕物控野村胡堂
60分以内
一 「親分、良い陽氣ぢやありませんか。少し出かけて見ちやどうです」  ガラツ八の八五郎が木戸の外から風の惡い古金買ひのやうな恰好で、斯う覗いてゐるのでした。
銭形平次捕物控野村胡堂
60分以内
一  すべて恋をするものの他愛なさ、――八五郎はそれをこう説明するのでした。
銭形平次捕物控野村胡堂
60分以内
一 「親分、飯田町の上総屋が死んだそうですね」  ガラッ八の八五郎は、またニュースを一つ嗅ぎ出して来ました。
銭形平次捕物控野村胡堂
60分以内
一  早春のよく晴れた陽を浴びて、植木の世話をしてゐる平次の後ろから、 「親分、逢つてやつて下さいよ。枝からもぎ立ての桃のやうに、銀色のうぶ毛の生えた可愛らしい娘ですがね」  八五郎は拇指で、蝮を拵へて、肩越しに木戸を指すのです。
銭形平次捕物控野村胡堂
60分以内
一 「親分は長い間に隨分多勢の惡者を手掛けたわけですが、その中で何んとしても勘辨ならねエといつた奴があるでせうね」  ガラツ八の八五郎は妙なことを訊ねました。
銭形平次捕物控野村胡堂
60分以内
一 「お早やうございます」  花は散つたが、まだ申分なく春らしい薄靄のかゝつた或朝、ガラツ八の八五郎は、これも存分に機嫌の良い顏を、明神下の平次の家へ持込んで來ました。
銭形平次捕物控野村胡堂
60分以内
一 「親分、笑っちゃいけませんよ」 「何だ、八」 「親分もあっしも同じ人間でしょう」  ガラッ八の八五郎はまた変なことを言い出しました。
銭形平次捕物控野村胡堂
60分以内
一 「八、近頃お前は、大層な男になつたんだつてね」  錢形平次は、珍らしく此方から水を向けました。
銭形平次捕物控野村胡堂
60分以内
一 「考へて見ると不思議なものぢやありませんか。ね、親分」  八五郎はいきなり妙なことを言ひ出すのでした。
銭形平次捕物控野村胡堂
60分以内
一 「親分、御存じでせうね、あの話を」  ガラツ八の八五郎が、獨り呑込みの話を持込んで來ました。
銭形平次捕物控野村胡堂
60分以内
一 「八、たいそう手前は粋になったな」 「からかっちゃいけません、親分」  八五郎のガラッ八は、あわてて、膝っ小僧を隠しました。
銭形平次捕物控野村胡堂
60分以内
一  不動明王の木像が、その右手に持った降魔の利剣で、金貸叶屋重三郎を突き殺したという、江戸開府以来の大騒ぎがありました。
銭形平次捕物控野村胡堂
60分以内
一  錢形平次もこんな突拍子もない事件に出つくはしたことはありません。
銭形平次捕物控野村胡堂
60分以内
一 「ヘッヘッ、ヘッ、ヘッ、近頃は暇で暇で困りゃしませんか、親分」 「馬鹿だなア、人の面を見て、いきなりタガが外れたように笑い出しやがって」 「でも、銭形の親分ともあろう者が、日向にとぐろを巻いて、煙草の煙を輪に吹く芸当に浮身をやつすなんざ天下泰平じゃありませんか。まるで江戸中の悪者が種切れになったようなもので、ヘッ、ヘッ」 「粉煙草がひとつまみしか残っていないのだよ。芸当でもやらなきゃ、煙が身
銭形平次捕物控野村胡堂
60分以内
發端篇 一 「親分、變なことを聽きましたがね」  ガラツ八の八五郎は、薫風に鼻をふくらませて、明神下の平次の家の、庭先から顎を出しました。
銭形平次捕物控野村胡堂
60分以内
一  江戸名物の御用聞銭形の平次が、後にも前にもこんなひどい目に逢ったことがないという話。
銭形平次捕物控野村胡堂
60分以内
一 「八、あれを跟けてみな」 「ヘエ――」 「逃がしちゃならねえ、相手は細かくねえぞ」 「あの七つ下がりの浪人者ですかい」 「馬鹿ッ、あれはどこかの手習師匠で、仏様のような武家だ。俺の言うのは、その先へ行く娘のことだ」 「ヘエ――、あの美しい新造が曲者なんですかい。驚いたな」 「静かに物を言え、人が聞いてるぜ」  銭形の平次と子分のガラッ八は、その頃繁昌した、下谷の徳蔵稲荷に参詣するつもりで、ま
古銭の謎野村胡堂
60分以内
一 「別ぴんさん勘定だよ、……こんなに多勢居る娘さんが、一人も寄り付かないのは驚いたネ、せめて、勘定だけは取ってくれよ」  とてもいい心持そう。
銭形平次捕物控野村胡堂
60分以内
一 「八、どこの帰りだ。朝っぱらから、たいそう遠走りした様子じゃないか」  銭形の平次はこんな調子でガラッ八の八五郎を迎えました。
銭形平次捕物控野村胡堂
60分以内
一  その頃の不忍の池は、月雪花の名所で、江戸の一角の別天地として知られました。
奇談クラブ〔戦後版〕野村胡堂
60分以内
プロローグ  小説家大磯虎之助は、奇談クラブのその夜の話し手として、静かに壇上に起ちました。
銭形平次捕物控野村胡堂
60分以内
一 「八、居るかい」  向う柳原、七曲の路地の奧、洗ひ張り、御仕立物と、紙に書いて張つた戸袋の下に立つて、平次は二階に聲を掛けました。
銭形平次捕物控野村胡堂
60分以内
一 「親分、退屈だね」  ガラッ八の八五郎は、鼻の穴で天文を観るような恰好を取りました。
銭形平次捕物控野村胡堂
60分以内
一 「親分、お願ひ、一つ出かけて下さい。このまゝぢや、あつしの男が立たねえことになります」  相變らず調子外れな八五郎でした。
銭形平次捕物控野村胡堂
60分以内
一 「八、あれに氣が付いたか」  兩國橋の夕景、東から渡りかけて平次はピタリと足を停めました。
銭形平次捕物控野村胡堂
60分以内
一  銭形平次が関係した捕物の中にも、こんなに用意周到で、冷酷無慙なのは類のないことでした。
銭形平次捕物控野村胡堂
60分以内
一  笛の名人春日藤左衛門は、分別盛りの顔を曇らせて、高々と腕を拱きました。
新奇談クラブ野村胡堂
60分以内
プロローグ 「女は全く謎の塊のようなものですね」  奇談クラブの談話室――例の海の底のような幽幻な光の中で、第四番目の話の選手、望月晃は斯う始めました。
青い眼鏡野村胡堂
60分以内
一 「アラ、皆さんお揃い、よかったわねエ」  素晴らしい年増、孔雀のように悠揚としてクラブの食堂に現われました。
銭形平次捕物控野村胡堂
60分以内
一  心中でもしようといふ者にとつて、その晩はまことに申分のない美しい夜でした。
銭形平次捕物控野村胡堂
60分以内
一 「親分、ウフ、可笑しなことがありましたよ、ウへ、へ、へツへツ」  ガラツ八の八五郎が、タガの弛んだ桶のやうに、こみ上げる笑を噛みしめ噛みしめ、明神下の平次の家に入つて來ました。
銭形平次捕物控野村胡堂
60分以内
一 「親分、お早やう」  飛込んで來たのは、お玉ヶ池の玉吉といふ中年者の下つ引でした。
銭形平次捕物控野村胡堂
60分以内
一 「親分、あつしはもう口惜しくて口惜しくて」  八五郎はいきなり怒鳴り込むのです。
法悦クラブ野村胡堂
60分以内
覆面の女達  武蔵野の片ほとり、軒端に富士を眺めて、耳に多摩川の瀬の音を聞こうと言った場所にいとも清浄なる一宇の堂が建って居りました。
銭形平次捕物控野村胡堂
60分以内
一 「親分」  ガラッ八の八五郎は息せき切っておりました。
銭形平次捕物控野村胡堂
60分以内
一 「おっと、待った」 「親分、そいつはいけねえ、先刻――待ったなしで行こうぜ――と言ったのは、親分の方じゃありませんか」 「言ったよ、待ったなしと言ったに相違ないが、そこを切られちゃ、この大石がみんな死ぬじゃないか。親分子分の間柄だ、そんな因業なことを言わずに、ちょいとこの石を待ってくれ」 「驚いたなア、どうも。捕物にかけちゃ、江戸開府以来の名人と言われた親分だが、碁を打たしちゃ、からだらしが
銭形平次捕物控野村胡堂
60分以内
一 「親分、あつしは百まで生きるときめましたよ」  八五郎はまた、途方もない話を持ち込んで來るのです。
銭形平次捕物控野村胡堂
60分以内
一  谷中三崎町に、小大名の下屋敷ほどの構へで、界隈を睥睨してゐる有徳の町人丁子屋善兵衞。
銭形平次捕物控野村胡堂
60分以内
一 「あツ危ねえ」  錢形の平次は辛くも間に合ひました。
銭形平次捕物控野村胡堂
60分以内
一 「親分、とうとう神田へ入って来ましたぜ」 「何が? 風邪の神かい」  その頃は江戸中に悪い風邪が流行って、十二月頃から、夜分の人出がめっきり少なくなったと言われておりました。
銭形平次捕物控野村胡堂
60分以内
一  公儀御用の御筆師、室町三丁目の「小法師甲斐」は、日本橋一丁目の福用、常盤橋の速水と相並んで繁昌しましたが、わけても小法師甲斐は室町の五分の一を持っているという家主で、世間体だけはともかくも、大層な勢いでした。
銭形平次捕物控野村胡堂
60分以内
一 「親分、退屈だね」 「…………」 「目の覚めるような威勢のいい仕事はねえものかなア。この節のように、掻っ払いや小泥棒ばかり追っ掛け廻していた日にゃア腕が鈍って仕様がねえ」  ガラッ八の八五郎は、そんな事を言いながら、例の癖で自分の鼻ばかり気にしておりました。
銭形平次捕物控野村胡堂
60分以内
一 「あ、あ、あ、あ、あ」  ガラツ八の八五郎は咽喉佛のみえるやうな大欠伸をしました。
銭形平次捕物控野村胡堂
60分以内
一 「親分、このお二人に訊いて下さい」  いけぞんざいなガラッ八の八五郎が、精いっぱい丁寧に案内して来たのは、武家風の女が二人。
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