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5分以内で読める中原中也の短編作品

青空文庫で公開されている中原中也の作品の中で、おおよその読了目安時間が「5分以内」の短編作品を、おすすめ人気順で表示しています。

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作品名著者読了時間人気
情慾中原中也
5分以内
何故取れない! 何故取れない! 電球よ暑くなれ! 冬の野原を夏の風が行くに 煙が去つた 情熱の火が突進する ブツカルものもなく―― だから不可ない 昔からあつたものだのに 今新たに起つたものだ それを如何して呉れるい 横から眺めてゐるな 誰の罪でもない 必要ぢやない 欲しいだけだ
酒場にて(定稿)中原中也
5分以内
今晩あゝして元気に語り合つてゐる人々も、 実は、元気ではないのです。
(仮定はないぞよ!)中原中也
5分以内
仮定はないぞよ! 先天的観念もないぞよ! 何にもない所から組立てゝ行つて 先天的観念にも合致したがね 理窟が面倒になつたさ 屋根みたいなものさ 意識した親切は持たないがね 忠告する元気があれば 象牙の塔の修繕にまはさうさ カウモリ傘にもたれてみてゐりやあ 人は真面目にくたびれずに 事業つて奴をやつて呉れらあ サンチマンタリズムに迎合しなきや 趣味の本質に叛くかしらつてのが まあまあ俺の問題とい
秋の日曜中原中也
5分以内
私の部屋の、窓越しに みえるのは、エヤ・サイン 軽くあがつた 二つの気球 青い空は金色に澄み、 そこから茸の薫りは生れ、 娘は生れ夢も生れる。
倦怠に握られた男中原中也
5分以内
俺は、俺の脚だけはなして 脚だけ歩くのをみてゐよう―― 灰色の、セメント菓子を噛みながら 風呂屋の多いみちをさまよへ―― 流しの上で、茶碗と皿は喜ぶに 俺はかうまで三和土の土だ――
中原中也
5分以内
夕刊売 来てみれば此処も人の世 散水車があるから 汽車の煙が麦食べた 実用を忘れて 歯ブラッシを買つてみた 青い紙ばかり欲しくて それなのに唯物史観だつた 砂袋 スソがマクレます パラソルを倒に持つものがありますか 浮袋が湿りました
萩原朔太郎評論集 無からの抗争中原中也
5分以内
萩原氏の本はよく売れるさうである。
(何と物酷いのです)中原中也
5分以内
何と物酷いのです 此の夜の海は ――天才の眉毛―― いくら原稿が売れなくとも 燈台番にはなり給ふな あの白ッ、黒い空の空―― 卓の上がせめてもです 読書くらゐ障げられても好いが 書くだけは許して下さい 実質ばかりの世の中は淋しからうが あまりにプロパガンダプロパガンダ…… だから御覧なさい あんなに空は白黒くとも あんなに海は黒くとも そして――岩、岩、岩 だが中間が空虚です
(ツツケンドンに)中原中也
5分以内
ツツケンドンに 女は言ひつぱなして出て行つた 襖の上に灰がみえる 眼窩の顛倒 鳥の羽斜に空へ!…… 対象の知れぬ寂しみ 神様はつまらぬものゝみをつくつた 盥の底の残り水 古いゴムマリ 十能が棄てられました 雀の声は何といふ生唾液だ! 雨はまだ降るだらうか インキ壺をのぞいてニブリ加減をみよう
(ダダイストが大砲だのに)中原中也
5分以内
ダダイストが大砲だのに 女が電柱にもたれて泣いてゐました リゾール石鹸を用意なさい それでも遂に私は愛されません 女はダダイストを 普通の形式で愛し得ません 私は如何せ恋なんかの上では 概念の愛で結構だと思つてゐますに 白状します―― だけど余りに多面体のダダイストは 言葉が一面的なのでだから女に警戒されます 理解は悲哀です 概念形式を齎しません
(古る摺れた)中原中也
5分以内
古る摺れた 外国の絵端書―― 唾液が余りに中性だ 雨あがりの街道を 歩いたが歩いたが 飴屋がめつからない 唯のセンチメントと思ひますか? ――額をみ給へ―― 一度は神も客観してやりました ――不合理にも存在価値はありませうよ だが不合理は僕につらい―― こんなに先端に速度のある 自棄 々々 々々 下駄の歯は 僕の重力を何といつて土に訴へます 「空は興味だが役に立たないことが淋しい ――精神の除
ダダ音楽の歌詞中原中也
5分以内
ウハキはハミガキ ウハバミはウロコ 太陽が落ちて 太陽の世界が始つた[#「始つた」は底本では「始まつた」] テツポーは戸袋 ヒヨータンはキンチヤク 太陽が上つて 夜の世界が始つた オハグロは妖怪 下痢はトブクロ レイメイと日暮が直径を描いて ダダの世界が始つた (それを釈迦が眺めて それをキリストが感心する)
感情喪失時代中原中也
5分以内
一 感情喪失時代  現代は、「不安の時代」だと云はれる。
倦怠者の持つ意志中原中也
5分以内
タタミの目 時計の音 一切が地に落ちた だが圧力はありません 舌がアレました ヘソを凝視めます 一切がニガミを帯びました だが反作用はありません 此の時 夏の日の海が現はれる! 思想と体が一緒に前進する 努力した意志ではないからです
(バルザック)中原中也
5分以内
バルザック バルザック 腹の皮が収縮する 胃病は明治時代の病気らしい そんな退屈は嫌で嫌で 悟つたつて昂奮するさ 同時性が実在してたまるものか 空をみて 涙と仁丹 雨がまた降つて来る
夭折した富永太郎中原中也
5分以内
ほつそりと、だが骨組はしつかりしてゐた、その躯幹の上に、小さな頭が載つかつてゐた。
西部通信中原中也
5分以内
一  その日はカラリと晴れた、やはらかい日射しの、秋の一日だつた。
春の日の怒中原中也
5分以内
田の中にテニスコートがありますかい? 春風です よろこびやがれ凡俗! 名詞の換言で日が暮れよう アスファルトの上は凡人がゆく 顔 顔 顔 石版刷のポスターに 木履の音は這ひ込まう
不可入性中原中也
5分以内
自分の感情に自分で作用される奴は なんとまあ 伽藍なんだ 欲しくても 取つてはならぬ気もあります 好きと嫌ひで生きてゐる女には 一番明白なものが一番漠然たるものでした 空想は植物性です 女は空想なんです 女の一生は空想と現実との間隙の弁解で一杯です 取れといふ時は植物的な萎縮をし 取らなくても好いといへば煩悶し 取るなといへば闘牛師の夫を夢みます それから次の日の夕方に何といひました 「あなたはあ
(概念が明白となれば)中原中也
5分以内
概念が明白となれば それの所産は観念でした 観念の恋愛とは 焼砂ですか 紙で包んで 棄てませう 馬鹿な美人 人間に倦きがなかつたら 彼岸の見えない川があつたら 反省は咏嘆を生むばかりです 自分と過去とを忘れて 他人と描ける自分との 恋をみつめて進むんだ 上手者なのに 何故結果が下手者になるのでせう 女よそれを追求して呉れ
詩と現代中原中也
5分以内
由来芸術と時代との関係は、屡々取扱はれる所ではあるけれどもその問題本来の性質のせゐか、ハツキリとした結論に到達してゐる場合は、極めて稀である。
(ダツク ドツク ダクン)中原中也
5分以内
ダツク ドツク ダクン チエン ダン デン ピー …… フー …… ボドー…… 弁当箱がぬくもる 工場の正午は 鉄の尖端で光が眠る
(テンピにかけて)中原中也
5分以内
テンピにかけて 焼いたろか あんなヘナチヨコ詩人の詩 百科辞典を引き廻し 鳥の名や花の名や みたこともないそれなんか ひつぱり出して書いたつて ――だがそれ程想像力があればね―― やい! いつたい何が表現出来ました? 自棄のない詩は 神の詩か 凡人の詩か そのどつちかと僕が決めたげます
(風船玉の衝突)中原中也
5分以内
風船玉の衝突 立て膝   立て膝 スナアソビ 心よ! 幼き日を忘れよ! 煉瓦塀に春を発見した 福助人形の影法師 孤児の下駄が置き忘れてありました 公園の入口 ペンキのはげた立札 心よ! 詩人は着物のスソを 狂犬病にクヒチギられたが……!
非文学的文士中原中也
5分以内
我が国に文学がないとは云はないが、我が大衆に未だ文学がないとは云へるのだ。
詩集 浚渫船中原中也
5分以内
友人高森文夫の詩集、浚渫船が出た。
詩と詩人中原中也
5分以内
一  詩といふものが、人生を打算して生きてゐる根性からは、決して生れるものではない! 一見、その根性は人をして屡々知慧ある態度を採らせるやうに見える。
逝ける辻野君中原中也
5分以内
辻野君とは会で五六回、会の流れで二回会つたばかりであるから余り深いつきあひであつたわけではない。
古代土器の印象中原中也
5分以内
認識以前に書かれた詩―― 沙漠のたゞ中で 私は土人に訊ねました 「クリストの降誕した前日までに カラカネの 歌を歌つて旅人が 何人こゝを通りましたか」 土人は何にも答へないで 遠い沙丘の上の 足跡をみてゐました 泣くも笑ふも此の時ぞ 此の時ぞ 泣くも笑ふも
(汽車が聞える)中原中也
5分以内
汽車が聞える 蓮華の上を渡つてだらうか 内的な刺戟で筆を取るダダイストは 勿論サンチマンタルですよ。
(不随意筋のケンクワ)中原中也
5分以内
不随意筋のケンクワ ハイフェンの多い生活 △が○を描いて―― あゝスイミツトーが欲しい
(名詞の扱ひに)中原中也
5分以内
名詞の扱ひに ロヂックを忘れた象徴さ 俺の詩は 宣言と作品との関係は 有機的抽象と無機的具象との関係だ 物質名詞と印象との関係だ。
書信中原中也
5分以内
依田氏の「春愁」は好きです。
我邦感傷主義寸感中原中也
5分以内
此の間京都の農林学校の生徒が三十名、満蒙視察に出掛けました。
作家と孤独中原中也
5分以内
インテリは蒼ざめてゐる。
詩壇への抱負中原中也
5分以内
今までの詩(新体詩)は熱つぽいと思ふ。
想像力の悲歌中原中也
5分以内
恋を知らない 街上の 笑ひ者なる爺やんは 赤ちやけた 麦藁帽をアミダにかぶり ハツハツハツ 「夢魔」てえことがあるものか その日蝶々の落ちるのを 夕の風がみてゐました 思ひのほかでありました 恋だけは――恋だけは
(頁 頁 頁)中原中也
5分以内
頁 頁 頁 歴史と習慣と社界意識 名誉欲をくさして 名誉を得た男もありました 認識以前の徹定 土台は何時も性慾みたいなもの 上に築れたものゝ価値 十九世期は土台だけをみて物言ひました ○××× ○××× ○××× 飴に皮がありますかい 女よ ダダイストを愛せよ
小林秀雄小論中原中也
5分以内
機敏な晩熟児といふべき此の男が、現に存するのだから僕は機敏な晩熟児が如何にして存るかその様を語らうと思ふ。
地上組織中原中也
5分以内
私は全ての有機体の上に、無数に溢れる無機的現象を見る。
河上に呈する詩論中原中也
5分以内
子供の時に、深く感じてゐたもの、――それを現はさうとして、あまりに散文的になるのを悲しむでゐたものが、今日、歌となつて実現する。
アンドレ・ジイド管見中原中也
5分以内
ジイドの芸術活動の始つたのは、凡そかのデカダン一派の淋れる頃からだと云ふことが出来る。
曇つた秋中原中也
5分以内
1 或る日君は僕を見て嗤ふだらう、 あんまり蒼い顔してゐるとて、 十一月の風に吹かれてゐる、無花果の葉かなんかのやうだ、 棄てられた犬のやうだとて。
玩具の賦中原中也
5分以内
どうともなれだ 俺には何がどうでも構はない どうせスキだらけぢやないか スキの方を減さうなんてチヤンチヤラ可笑しい 俺はスキの方なぞ減らさうとは思はぬ スキでない所をいつそ放りつぱなしにしてゐる それで何がわるからう 俺にはおもちやが要るんだ おもちやで遊ばなくちやならないんだ 利得と幸福とは大体は混る だが究極では混りはしない 俺は混らないとこばつかり感じてゐなけあならなくなつてるんだ 月給が
暗い天候中原中也
5分以内
二 こんなにフケが落ちる、    秋の夜に、雨の音は トタン屋根の上でしてゐる……    お道化てゐるな―― しかしあんまり哀しすぎる。
酒場にて中原中也
5分以内
今晩あゝして元気に語り合つてゐる人々も、 実は、元気ではないのです。
寒い夜の自我像中原中也
5分以内
2 恋人よ、その哀しげな歌をやめてよ、 おまへの魂がいらいらするので、 そんな歌をうたひだすのだ。
疲れやつれた美しい顔中原中也
5分以内
疲れやつれた美しい顔よ、 私はおまへを愛す。
夏と悲運中原中也
5分以内
とど、俺としたことが、笑ひ出さずにやゐられない。
夏と私中原中也
5分以内
真ツ白い嘆かひのうちに、 海を見たり。
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