富永太郎の全作品
青空文庫で公開されている富永太郎の全作品を、おすすめ人気順で表示しています。
1-37件 / 全37件
| 作品名 | 著者 | 読了時間 | 人気 |
|---|---|---|---|
| 恥の歌 | 富永太郎 | 5分以内 | |
Honte ! honte ! 眼玉の 蜻蛉 わが身を 攫へ わが身を 啖へ Honte ! honte ! 燃えたつ 焜爐 わが身を 焦がせ わが身を 鎔かせ Honte ! honte ! 干割れた 咽喉 わが身を 涸らせ わが身を 曝らせ Honte ! honte ! おまへは 泥だ | |||
| 秋の悲歎 | 富永太郎 | 5分以内 | |
私は透明な秋の薄暮の中に墜ちる。 | |||
| 鳥獣剥製所 | 富永太郎 | 10分以内 | |
私はその建物を、圧しつけるやうな午後の雪空の下にしか見たことがない。 | |||
| 深夜の道士 | 富永太郎 | 5分以内 | |
人語なく、月なき今宵 色ねびし窓帷の吐息する 此の古城なる図書室の中央の 遠き異国の材もて組める 残忍の相ある堅き牀机に ありし日よりの凝固せる大気の重圧に 生得の歪悉皆消散せる 一片の此の肉体を枯坐せしめ 勇猛なく效なき修道なれど なほそが為に日頃捨離せる真夜中の休息を 貪りて、また貪らうとはする。 | |||
| 忠告 | 富永太郎 | 5分以内 | |
思想の重圧のために眠りがたい躰には、起つてロココ風の肘掛椅子に腰を下ろすことが必要である。 | |||
| AU RIMBAUD | 富永太郎 | 5分以内 | |
1 Kiosque au Rimbaud “Marila” ※ la main, Le ciel est beau, Eh ! tout le sang est Pain. 2 Ne voici le po※te, Mille familles dans le m※me toit Revoici le po※te : On ne fait que le droit. 3 Que Dieu | |||
| COLLOQUE MOQUEUR | 富永太郎 | 5分以内 | |
立ち去つた私のマリアの記念にと 友と二人アプサントを飲んだ帰るさ 星空の下をよろめいて、 互の肩につかまりあつた。 | |||
| PANTOMIME | 富永太郎 | 5分以内 | |
うす暗い椽側の端で、 琥珀色した女の瞳が 光つた――夫に叛いた。 | |||
| 遺産分配書 | 富永太郎 | 5分以内 | |
わが女王へ。 | |||
| 美しき敵 | 富永太郎 | 5分以内 | |
私はその頃不眠症に悩んで居た。 | |||
| 横臥合掌 | 富永太郎 | 5分以内 | |
病みさらぼへたこの肉身を 湿りたるわくら葉に横たへよう わがまはりにはすくすくと 節の間長き竹が生え 冬の夜の黒い疾い風ゆゑに 茎は戛々の音を立てる 節の間長き竹の茎は 我が頭上に黒々と天蓋を捧げ 網目なすそのひと葉ひと葉は 夜半の白い霜を帯び いとも鋭い葉先をさし延べ わが力ない心臓の方をゆびさす | |||
| 影絵 | 富永太郎 | 5分以内 | |
半缺けの日本の月の下を、 一寸法師の夫婦が急ぐ。 | |||
| 画家の午後 | 富永太郎 | 5分以内 | |
雪解けの午後は淋し 砂利を噛む荷車の 轍の音遠くきこえ 疲れ心地にふくみたる パイプの煙をのゝく 室ぬちは冬の日うすれ 描きさしのセント・セバスチアンは 低くためいきす。 | |||
| 警戒 | 富永太郎 | 5分以内 | |
酔ひ痴れて、母君の知り給はぬ女の胸にあるとき、「*ここにわが働かざりし双手あり」の句を君の耳もとにさゝやき、卒然と君の眼の中に、母君の白き髪と額の皺とを呼び入れるものは何であるか。 | |||
| 原始林の縁辺に於ける探険者 | 富永太郎 | 5分以内 | |
※ 陽の眼を知らぬ原始林の 幾日幾夜の旅の間 わたくし 熟練な未知境の探険者は たゞふかぶかと頭上に生ひ伏した闊葉の 思ひつめた吐息を聴いたのみだ。 | |||
| 頌歌 | 富永太郎 | 5分以内 | |
鋼の波に アベラール沈み 鉛の艫に エロイーズ浮む 骸炭は澪に乗り 直立する彼岸花を捧げて走り 『死』は半ば脣を開いて 水を恋ひ また 燠を霊床とする すべては 緑礬のみづ底に息をつく 象牙球の腹部の内側に | |||
| 焦燥 | 富永太郎 | 5分以内 | |
母親は煎薬を煎じに行つた 枯れた葦の葉が短かいので。 | |||
| 熱情的なフーガ | 富永太郎 | 5分以内 | |
七月の日光の 多彩なるアラベスク。 | |||
| 即興 | 富永太郎 | 5分以内 | |
古池の上に ぬつと突き出たマドロスパイプ。 | |||
| 煙草の歌 | 富永太郎 | 5分以内 | |
阪を上りつめてみたら、 盆のやうな月と並んで、 黒い松の木の影一本…… 私は、子供らが手をつないで歌ふ 「籠の鳥」の歌を歌はうと思つた。 | |||
| 大脳は厨房である | 富永太郎 | 5分以内 | |
眼球は日光を厭ふ故に 瞼の鎧戸をひたとおろし 頭蓋の中へ引き退く。 | |||
| 断片 | 富永太郎 | 5分以内 | |
私には群集が絶対に必要であつた。 | |||
| 手 | 富永太郎 | 5分以内 | |
おまへの手はもの悲しい 酒びたしのテーブルの上に。 | |||
| 癲狂院外景 | 富永太郎 | 5分以内 | |
夕暮の癲狂院は寂寞として 苔ばんだ石塀を囲らしてゐます。 | |||
| 橋の上の自画像 | 富永太郎 | 5分以内 | |
今宵私のパイプは橋の上で 狂暴に煙を上昇させる。 | |||
| 晩春小曲 | 富永太郎 | 5分以内 | |
五月のほのかなる葉桜の下を 遠き自動車は走り去る。 | |||
| 俯瞰景 | 富永太郎 | 5分以内 | |
溝ぷちの水たまりをへらへらと泳ぐ高貴な魂がある。 | |||
| 無題 | 富永太郎 | 5分以内 | |
ありがたい静かなこの夕べ、 何とて我が心は波うつ。 | |||
| 無題 | 富永太郎 | 5分以内 | |
月青く人影なきこの深夜 家々の閨をかいま見つゝ 白き巷を疾くよぎる侏儒の影あり 愚かなる状して黒々と立てる屋根の下に 臥所ありて人はいぎたなく眠れり 家々はかく遠く連なりたれど 眠の罪たるを知るもの絶えてあらず 月も今宵その青き光を恥ぢず 快楽を欲する人間の流す いつはりの涙に媚ぶと見えたり かゝる安逸の領ずる夜なれば あらんかぎりの男女の肌を見んとて 魔性の侏儒は心たのしみ おもはゆげもな | |||
| 無題 | 富永太郎 | 5分以内 | |
たゞひとり黎明の森を行く。 | |||
| 無題 | 富永太郎 | 5分以内 | |
幾日幾夜の 熱病の後なる 濠端のあさあけを讃ふ。 | |||
| 無題 京都 | 富永太郎 | 5分以内 | |
おまへの歯は よく切れるさうな 山々の皮膚が あんなに赤く 夕陽で爛らされた鐃鉢を 焦々して 摺り合せてゐる おまへはもう 暗い部屋へ帰つておくれ おまへの顎が、薄明を食べてゐる橋の下で 友禅染を晒すのだとかいふ黝い水が 産卵を終へた蜉蝣の羽根を滲ませる おまへはもう 暗い部屋へ帰つておくれ 色褪せた造りものの おまへの四肢の花々で 貧血の柳らを飾つてやることはない コンクリートの護岸堤は | |||
| ゆふべみた夢(Etude) | 富永太郎 | 5分以内 | |
花の散つてゐる街中の桜並木を通つてゐた。 | |||
| 夜の讃歌 | 富永太郎 | 5分以内 | |
地は定形なく曠空くして黒暗淵の面にあり 神の霊水の面を覆ひたりき ――創世記 黒暗の潮 今満ちて 晦冥の夜ともなれば 仮構の万象そが※[#「門<亥」、U+95A1、19-上-9]性を失し 解体の喜びに酔ひ痴れて 心をのゝき 渾沌の母の胸へと帰入する。 | |||
| 四行詩 | 富永太郎 | 5分以内 | |
琺瑯の野外の空に 明けの鳥一つ 阿爾加里性水溶液にて この身を洗へ 蟷螂は眼光らせ 露しげき叢を出づ わが手は 緑玉製 Isis の御膝の上に | |||
| 四行詩 | 富永太郎 | 5分以内 | |
青鈍たおまへの声の森に 銅を浴びたこの額を沈めたい 柔く柔く 毛細管よりも貞順に オーボアよ胸を踏め睫毛に縋れ | |||
| ランボオへ | 富永太郎 | 5分以内 | |
※ キオスクにランボオ 手にはマニラ 空は美しい えゝ 血はみなパンだ ※ 詩人が御不在になると 千家族が一家で軋めく またおいでになると 掟に適つたことしかしない ※ 神様があいつを光らして、横にして下さるやうに! それからあれが青や薔薇色の パラソルを見ないやうに! 波の中は殉教者でうようよですよ | |||
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