10分以内で読める槙村浩の短編作品

青空文庫で公開されている槙村浩の作品の中で、おおよその読了目安時間が「10分以内」の短編作品を、おすすめ人気順で表示しています。

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作品名著者読了時間文字数人気書き出し
華厳経と法華経槙村浩10分以内3,391

華厳経と法華経は古来仏教の二大聖典として、併称された。

華厳経と法華経は古来仏教の二大聖典として、併称された。

間島パルチザンの歌槙村浩10分以内3,490

思ひ出はおれを故郷へ運ぶ 白頭の嶺を越え、落葉松の林を越え 蘆の根の黒く凍る沼のかなた 赭ちゃけた地肌に黝ずんだ小舎の続くところ 高麗雉子が谷に啼く咸鏡の村よ 雪溶けの小径を踏んで チゲを負ひ、枯葉を集めに 姉と登った裏山の楢林よ 山番に追はれて石ころ道を駆け下りるふたりの肩に 背負繩はいかにきびしく食ひ入ったか ひゞわれたふたりの足に 吹く風はいかに血ごりを凍らせたか 雲は南にちぎれ 熱風は

思ひ出はおれを故郷へ運ぶ 白頭の嶺を越え、落葉松の林を越え 蘆の根の黒く凍る沼のかなた 赭ちゃけた地肌に黝ずんだ小舎の続くところ 高麗雉子が谷に啼く咸鏡の村よ 雪溶けの小径を踏んで チゲを負ひ、枯葉を集めに 姉と登った裏山の楢林よ 山番に追はれて石ころ道を駆け下りるふたりの肩に 背負繩はいかにきびしく食ひ入ったか ひゞわれたふたりの足に 吹く風はいかに血ごりを凍らせたか 雲は南にちぎれ 熱風は

獄内にてドイツの同志を思う歌槙村浩10分以内2,081

鎌と槌をうちぬく ひろ/″\とした 美くしい 自由の花園をへだてゝ 砲口をそなえた二つの牢獄がそゝり立つ! ―――日本! 東方の突端 この蜜房のようなじめ/\した数千の牢獄の一画に おれらが住み―――潮が 南方のたぎりたつ褐色の急潮が 夜の銃架のように、おし静まった独房のはての 島々の礎石を噛み 残虐な奴隷労働の、憂愁と反逆を箭のような熔熱にのせて 北流し―――化石した憂愁を、大陸の凍岸に崩折れ

鎌と槌をうちぬく ひろ/″\とした 美くしい 自由の花園をへだてゝ 砲口をそなえた二つの牢獄がそゝり立つ! ―――日本! 東方の突端 この蜜房のようなじめ/\した数千の牢獄の一画に おれらが住み―――潮が 南方のたぎりたつ褐色の急潮が 夜の銃架のように、おし静まった独房のはての 島々の礎石を噛み 残虐な奴隷労働の、憂愁と反逆を箭のような熔熱にのせて 北流し―――化石した憂愁を、大陸の凍岸に崩折れ

生ける銃架槙村浩10分以内2,141

高粱[#「高粱」は底本では「高梁」]の畠を分けて銃架の影はけふも続いて行く 銃架よ、お前はおれの心臓に異様な戦慄を与へる――血のやうな夕日を浴びてお前が黙々と進むとき お前の影は人間の形を失ひ、お前の姿[#ルビの「すがれ」はママ]は背嚢に隠れ お前は思想を持たぬたゞ一箇の生ける銃架だ きのふもけふもおれは進んで行く銃架を見た 列の先頭に立つ日章旗、揚々として肥馬に跨る将軍たち、色蒼ざめ[#「色蒼ざ

高粱[#「高粱」は底本では「高梁」]の畠を分けて銃架の影はけふも続いて行く 銃架よ、お前はおれの心臓に異様な戦慄を与へる――血のやうな夕日を浴びてお前が黙々と進むとき お前の影は人間の形を失ひ、お前の姿[#ルビの「すがれ」はママ]は背嚢に隠れ お前は思想を持たぬたゞ一箇の生ける銃架だ きのふもけふもおれは進んで行く銃架を見た 列の先頭に立つ日章旗、揚々として肥馬に跨る将軍たち、色蒼ざめ[#「色蒼ざ

同志古味峯次郎槙村浩10分以内3,518

誰がこの困難無比の時代に 労働者の利益のために最も正しい道を選んだか ―――壁に頭を打ちあてるようなこの時代に その一つの例をおれは示そう―――確かに正しく! 古味峯次郎君 彼は鋼の中から打ち出され、飢餓の闘いが彼をボルセヴィキにまで鍛え上げた (1) 彼は越知の狭い町はづれの 小作兼自作農の家に生れた そしてこんな南国の山麓の息子たちがそうであるように 十八の彼は 嶺を越え 花崗岩のはすに削ら

誰がこの困難無比の時代に 労働者の利益のために最も正しい道を選んだか ―――壁に頭を打ちあてるようなこの時代に その一つの例をおれは示そう―――確かに正しく! 古味峯次郎君 彼は鋼の中から打ち出され、飢餓の闘いが彼をボルセヴィキにまで鍛え上げた (1) 彼は越知の狭い町はづれの 小作兼自作農の家に生れた そしてこんな南国の山麓の息子たちがそうであるように 十八の彼は 嶺を越え 花崗岩のはすに削ら