獄内にてドイツの同志を思う歌――高知牢獄にて――
槙村浩
『獄内にてドイツの同志を思う歌』は青空文庫で公開されている槙村浩の短編作品。2,512文字で、おおよそ10分以内で読むことができます。
文字数 | 10分以内 2,512文字 |
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書き出し書出 | 鎌と槌をうちぬくひろ/″\とした美くしい自由の花園をへだてゝ砲口をそなえた二つの牢獄がそゝり立つ!―――日本!東方の突端この蜜房のようなじめ/\した数千の牢獄の一画におれらが住み―――潮が南方のたぎりたつ褐色の急潮が夜の銃架のように、おし静まった独房のはての島々の礎石を噛み残虐な奴隷労働の、憂愁と反逆を箭のような熔熱にのせて北流し―――化石した憂愁を、大陸の凍岸に崩折れしめあ... |
初出 | |
底本 | 槇村浩詩集 |
表記 | 新字新仮名 |
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