生ける銃架――満洲駐屯軍兵卒に――
槙村浩
『生ける銃架』は青空文庫で公開されている槙村浩の短編作品。2,432文字で、おおよそ10分以内で読むことができます。
文字数 | 10分以内 2,432文字 |
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書き出し書出 | 高粱[#「高粱」は底本では「高梁」]の畠(はたけ)を分けて銃架の影はけふも続いて行く銃架よ、お前はおれの心臓に異様な戦慄を与へる――血のやうな夕日を浴びてお前が黙々と進むときお前の影は人間の形を失ひ、お前の姿[#ルビの「すがれ」はママ]は背嚢に隠れお前は思想を持たぬたゞ一箇の生ける銃架だきのふもけふもおれは進んで行く銃架を見た列の先頭に立つ日章旗、揚々として肥馬に跨(またが)る将軍たち、色蒼ざめ[#「色蒼ざめ」はママ]疲れ果てた兵士の群―おゝ... |
初出 | 「大衆の友 創刊号」1932(昭和7)年2月5日 |
底本 | 槇村浩詩集 |
表記 | 新字旧仮名 |
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