永井荷風の全作品
青空文庫で公開されている永井荷風の全作品を、おすすめ人気順で表示しています。
51-100件 / 全102件
作品名 | 著者 | 読了時間 | 人気 |
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虫の声 | 永井荷風 | 10分以内 | |
東京の町に生れて、そして幾十年といふ長い月日をこゝに送つた………。 | |||
虫干 | 永井荷風 | 30分以内 | |
毎年一度の虫干の日ほど、なつかしいものはない。 | |||
夕立 | 永井荷風 | 5分以内 | |
白魚、都鳥、火事、喧嘩、さては富士筑波の眺めとともに夕立もまた東都名物の一つなり。 | |||
夜あるき | 永井荷風 | 30分以内 | |
余は都会の夜を愛し候。 | |||
来青花 | 永井荷風 | 5分以内 | |
藤山吹の花早くも散りて、新樹のかげ忽ち小暗く、盛久しき躑躅(つゝじ)の花の色も稍うつろひ行く時、松のみどりの長くのびて、金色の花粉風来れば烟の如く飛びまがふ。 | |||
路地 | 永井荷風 | 10分以内 | |
鉄橋と渡船との比較からこゝに思起されるのは立派な表通の街路に対して其の間々に隠れてゐる路地の興味である。 | |||
或夜 | 永井荷風 | 30分以内 | |
季子は省線市川驛の待合所に入つて腰掛に腰をかけた。 | |||
羊羹 | 永井荷風 | 30分以内 | |
新太郎はもみぢといふ銀座裏の小料理屋に雇はれて料理方の見習をしてゐる中、徴兵にとられ二年たつて歸つて來た。 | |||
すみだ川 | 永井荷風 | 1時間〜 | |
俳諧師松風庵蘿月は今戸で常磐津の師匠をしている実の妹をば今年は盂蘭盆にもたずねずにしまったので毎日その事のみ気にしている。 | |||
深川の唄 | 永井荷風 | 30分以内 | |
四谷見付から築地両国行の電車に乗った。 | |||
荷風戦後日歴 第一 | 永井荷風 | 1時間〜 | |
昭和廿一年一月一日(熱海にて)一月初一。 | |||
畦道 | 永井荷風 | 30分以内 | |
国府台から中山を過ぎて船橋の方へと松林に蔽はれた一脈の丘陵が延長してゐる。 | |||
買出し | 永井荷風 | 30分以内 | |
船橋と野田との間を往復してゐる総武鉄道の支線電車は、米や薩摩芋の買出しをする人より外にはあまり乗るものがないので、誰言ふとなく買出電車と呼ばれてゐる。 | |||
にぎり飯 | 永井荷風 | 30分以内 | |
深川古石場町の警防団員であつた荒物屋の佐藤は三月九日夜半の空襲に、やつとのこと火の中を葛西橋近くまで逃げ延び、頭巾の間から真赤になつた眼をしばだゝきながらも、放水路堤防の草の色と水の流を見て、初て生命拾ひをしたことを確めた。 | |||
濹東綺譚 | 永井荷風 | 1時間〜 | |
わたくしは殆ど活動写真を見に行ったことがない。 | |||
断腸亭日乗 | 永井荷風 | 5分以内 | |
此断腸亭日記は初大正六年九月十六日より翌七年の春ころまで折※鉛筆もて手帳にかき捨て置きしものなりしがやがて二三月のころより改めて日日欠くことなく筆とらむと思定めし時前年の記を第一巻となしこの罫帋本に写直せしなり以後年と共に巻の数もかさなりて今茲昭和八年の春には十七巻となりぬかぞへ見る日記の巻や古火桶五十有五歳荷風老人書。 | |||
断腸亭日乗 | 永井荷風 | 30分以内 | |
荷風歳卅九◯九月十六日、秋雨連日さながら梅雨の如し。 | |||
つゆのあとさき | 永井荷風 | 1時間〜 | |
女給の君江は午後三時からその日は銀座通のカッフェーへ出ればよいので、市ヶ谷本村町の貸間からぶらぶら堀端を歩み見附外から乗った乗合自動車を日比谷で下りた。 | |||
断腸亭日乗 | 永井荷風 | 60分以内 | |
荷風歳四十正月元日。 | |||
断腸亭日乗 | 永井荷風 | 1時間〜 | |
荷風年四十正月元旦。 | |||
狐 | 永井荷風 | 30分以内 | |
小庭を走る落葉の響、障子をゆする風の音。 | |||
断腸亭日乗 | 永井荷風 | 60分以内 | |
荷風年四十有二正月元旦。 | |||
断腸亭日乗 | 永井荷風 | 60分以内 | |
荷風年四十三正月元日。 | |||
十年振 | 永井荷風 | 30分以内 | |
病來十年わたしは一歩も東京から外へ出たことがなかつた。 | |||
吾妻橋 | 永井荷風 | 30分以内 | |
毎夜吾妻橋の橋だもとに佇立み、徃来の人の袖を引いて遊びを勧める闇の女は、梅雨もあけて、あたりがいよ/\夏らしくなるにつれて、次第に多くなり、今ではどうやら十人近くにもなつてゐるらしい。 | |||
人妻 | 永井荷風 | 30分以内 | |
住宅難の時節がら、桑田は出来ないことだとは知つてゐながら、引越す先があつたなら、現在借りてゐる二階を引払ひたいと思つて見たり、また忽気が変つて、たとへ今直ぐ出て行つて貰ひたいと言はれやうが、思のとゞくまではどうして動くものか、といふやうな気になつたりして、いづれとも決心がつかず、唯おちつかない心持で其日其日を送つてゐた。 | |||
来訪者 | 永井荷風 | 1時間〜 | |
わたくしはその頃身辺に起つた一小事件のために、小説の述作に絶望して暫くは机に向ふ気にもなり得なかつたことがある。 | |||
枯葉の記 | 永井荷風 | 10分以内 | |
○おのれにも飽きた姿や破芭蕉香以山人の句である。 | |||
勲章 | 永井荷風 | 30分以内 | |
寄席、芝居。 | |||
冬の夜がたり | 永井荷風 | 30分以内 | |
何歳ごろの事であつたか、はつきりとは思返すことができないのであるが、然し其時の記憶は半世紀あまりを過ぎた今日に至るまで、かすかながら心の奥に残されてゐる。 | |||
榎物語 | 永井荷風 | 30分以内 | |
市外荏原郡世田ヶ谷町に満行寺という小さな寺がある。 | |||
監獄署の裏 | 永井荷風 | 60分以内 | |
われは病いをも死をも見る事を好まず、われより遠けよ。 | |||
散柳窓夕栄 | 永井荷風 | 1時間〜 | |
天保十三壬寅(みずのえとら)の年の六月も半を過ぎた。 | |||
寐顔 | 永井荷風 | 30分以内 | |
竜子は六歳の時父を失ったのでその写真を見てもはっきりと父の顔を思出すことができない。 | |||
ひかげの花 | 永井荷風 | 1時間〜 | |
二人の借りている二階の硝子窓の外はこの家の物干場になっている。 | |||
雪解 | 永井荷風 | 60分以内 | |
兼太郎は点滴の音に目をさました。 | |||
枇杷の花 | 永井荷風 | 10分以内 | |
顔を洗う水のつめたさが、一朝ごとに身に沁みて、いよいよつめたくなって来る頃である。 | |||
雨瀟瀟 | 永井荷風 | 60分以内 | |
その年の二百十日はたしか涼しい月夜であった。 | |||
浮世絵の鑑賞 | 永井荷風 | 30分以内 | |
我邦現代における西洋文明模倣の状況を窺(うかが)ひ見るに、都市の改築を始めとして家屋什器庭園衣服に到るまで時代の趣味一般の趨勢に徴して、転た余をして日本文華の末路を悲しましむるものあり。 | |||
鴎外先生 | 永井荷風 | 5分以内 | |
凡てのいまはしい物の形をあからさまに照す日の光が、次第に薄らいで、色と響と匂のみ浮立つ黄昏の來るのを待つて、先生は「社會」と云ふ窮屈な室を出で、「科學」と云ふ鐵の門を後にして、決して躓いた事のない極めて規則正しい、寛濶な歩調で、獨り靜に藝術の庭を散歩する。 | |||
森先生の事 | 永井荷風 | 5分以内 | |
森先生の事に關してわたしは一時にいろ/\の雜誌や新聞から執筆を請はれてゐるが、今の場合何を書いてよいものか殆ど考をまとめる事ができない。 | |||
鴎外記念館のこと | 永井荷風 | 5分以内 | |
森鴎外先生の記念館が先生の健在中その居邸の立つてゐた駒込千駄木町十九番地に建てられると云ふことで、わたくしは文京區※長井形卓三氏[#「井形卓三氏」は底本では「井形卓二氏」]、また建設委員會事務長代理中出忠勝氏の訪問を受けた。 | |||
鴎外全集刊行の記 | 永井荷風 | 10分以内 | |
森先生著述の全集十八卷いよ/\印に付せられんとす。 | |||
鴎外全集を読む | 永井荷風 | 5分以内 | |
一文學美術の理論に關して疑問の起つた時にはまづ審美綱領と審美新説の二書を讀む。 | |||
佛蘭西人の観たる鴎外先生 | 永井荷風 | 10分以内 | |
佛蘭西人アルベール・メーボン著今日の日本と云ふ書に著者が鴎外先生を上野博物館に訪問したる記事あり。 | |||
偏奇館吟草 | 永井荷風 | 60分以内 | |
De la musique avant toute chose ――Paul Verlaine.詩は何よりも先音楽的ならむことを。 | |||
自選 荷風百句 | 永井荷風 | 10分以内 | |
(自選)荷風百句わが発句の口吟、もとより集にあむべき心とてもなかりしかば、書きもとどめず、年とともに大方は忘れはてしに、おりおり人の訪来りて、わがいなむをも聴かず、短冊色帋なんど請わるるものから、是非もなく旧句をおもい出して責ふさぐことも、やがて度重るにつれ、過ぎにし年月、下町のかなたこなたに佗住いして、朝夕の湯帰りに見てすぎし町のさま、又は女どもと打つどいて三味線引きならいたる夜々のたのしみも、亦おのずから思返されて、かえらぬわかき日のなつかしさに堪えもやらねば、今... | |||
冬日の窓 | 永井荷風 | 30分以内 | |
○窓の外は鄰の家の畠である。 | |||
砂糖 | 永井荷風 | 10分以内 | |
病めるが上にも年々更に新しき病を増すわたしの健康は、譬えて見れば雨の漏る古家か虫の喰った老樹の如きものであろう。 | |||
写況雑記 | 永井荷風 | 30分以内 | |
目黒前の日も、其のまた前の日も雨であった。 |
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