永井荷風の全作品
青空文庫で公開されている永井荷風の全作品を、おすすめ人気順で表示しています。
1-50件 / 全102件
作品名 | 著者 | 読了時間 | 人気 |
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一夕 | 永井荷風 | 10分以内 | |
小説家二、三人打寄りて四方山の話したりし時一人のいひけるはおよそ芸術を業とするものの中にて我国当世の小説家ほど気の毒なるはなし。 | |||
上野 | 永井荷風 | 30分以内 | |
震災の後上野の公園も日に日に旧観を改めつつある。 | |||
江戸芸術論 | 永井荷風 | 1時間〜 | |
浮世絵の鑑賞我邦現代における西洋文明模倣の状況を窺(うかが)ひ見るに、都市の改築を始めとして家屋什器庭園衣服に到るまで時代の趣味一般の趨勢に徴して、転た余をして日本文華の末路を悲しましむるものあり。 | |||
書かでもの記 | 永井荷風 | 60分以内 | |
身をせめて深く懺悔するといふにもあらず、唯臆面もなく身の耻とすべきことどもみだりに書きしるして、或時は閲歴を語ると号し、或時は思出をつづるなんぞと称へて文を売り酒沽(か)ふ道に馴れしより、われ既にわが身の上の事としいへば、古き日記のきれはしと共に、尺八吹きける十六、七のむかしより、近くは三味線けいこに築地へ通ひしことまでも、何のかのと歯の浮くやうな小理窟つけて物になしたるほどなれば、今となりてはほとほと書くべきことも尽き果てたり。 | |||
葛飾土産 | 永井荷風 | 30分以内 | |
○菅野に移り住んでわたくしは早くも二度目の春に逢おうとしている。 | |||
鐘の声 | 永井荷風 | 10分以内 | |
住みふるした麻布の家の二階には、どうかすると、鐘の声の聞えてくることがある。 | |||
銀座 | 永井荷風 | 30分以内 | |
この一、二年何のかのと銀座界隈を通る事が多くなった。 | |||
草紅葉 | 永井荷風 | 30分以内 | |
○東葛飾の草深いあたりに仮住いしてから、風のたよりに時折東京の事を耳にすることもあるようになった。 | |||
里の今昔 | 永井荷風 | 30分以内 | |
昭和二年の冬、酉(とり)の市へ行った時、山谷堀は既に埋められ、日本堤は丁度取崩しの工事中であった。 | |||
小説作法 | 永井荷風 | 30分以内 | |
小説はいかにして作るものなるやどういふ風にして書ものなりやと問はるる人しばしばあり。 | |||
妾宅 | 永井荷風 | 60分以内 | |
どうしても心から満足して世間一般の趨勢に伴って行くことが出来ないと知ったその日から、彼はとある堀割のほとりなる妾宅にのみ、一人倦(う)みがちなる空想の日を送る事が多くなった。 | |||
十九の秋 | 永井荷風 | 30分以内 | |
近年新聞紙の報道するところについて見るに、東亜の風雲はますます急となり、日支同文の邦家も善鄰の誼(よ)しみを訂めている遑(いとま)がなくなったようである。 | |||
十六、七のころ | 永井荷風 | 30分以内 | |
十六、七のころ、わたくしは病のために一時学業を廃したことがあった。 | |||
西瓜 | 永井荷風 | 30分以内 | |
持てあます西瓜ひとつやひとり者これはわたくしの駄句である。 | |||
桑中喜語 | 永井荷風 | 60分以内 | |
なにがしと呼ぶ婦人雑誌の編輯人しばしばわが廬(ろ)に訪ひ来りて通俗なる小説を書きてたまはれと請ふこと頻なり。 | |||
巷の声 | 永井荷風 | 10分以内 | |
日々門巷を過る物売の声もおのずから時勢の推移を語っている。 | |||
梅雨晴 | 永井荷風 | 30分以内 | |
森先生の渋江抽斎の伝を読んで、抽斎の一子優善なるものがその友と相謀って父の蔵書を持ち出し、酒色の資となす記事に及んだ時、わたしは自らわが過去を顧みて慚悔の念に堪えなかった。 | |||
帝国劇場のオペラ | 永井荷風 | 10分以内 | |
哀愁の詩人ミュッセが小曲の中に、青春の希望元気と共に銷磨し尽した時この憂悶を慰撫するもの音楽と美姫との外はない。 | |||
寺じまの記 | 永井荷風 | 30分以内 | |
雷門といっても門はない。 | |||
伝通院 | 永井荷風 | 30分以内 | |
われわれはいかにするともおのれの生れ落ちた浮世の片隅を忘れる事は出来まい。 | |||
十日の菊 | 永井荷風 | 30分以内 | |
庭の山茶花も散りかけた頃である。 | |||
夏の町 | 永井荷風 | 30分以内 | |
枇杷(びわ)の実は熟して百合の花は既に散り、昼も蚊の鳴く植込の蔭には、七度も色を変えるという盛りの長い紫陽花の花さえ早や萎れてしまった。 | |||
百花園 | 永井荷風 | 10分以内 | |
友の来って誘うものあれば、わたくしは今猶向島の百花園に遊ぶことを辞さない。 | |||
日和下駄 | 永井荷風 | 1時間〜 | |
東京市中散歩の記事を集めて『日和下駄』と題す。 | |||
深川の散歩 | 永井荷風 | 30分以内 | |
中洲の河岸にわたくしの旧友が病院を開いていたことは、既にその頃の『中央公論』に連載した雑筆中にこれを記述した。 | |||
葡萄棚 | 永井荷風 | 10分以内 | |
浅草公園の矢場銘酒屋のたぐひ近頃に至りて大方取払はれし由聞きつたへて誰なりしか好事の人の仔細らしく言ひけるは、かかるいぶせき処のさまこそ忘れやらぬ中絵にも文にもなして写し置くべきなれ。 | |||
放水路 | 永井荷風 | 30分以内 | |
隅田川の両岸は、千住から永代の橋畔に至るまで、今はいずこも散策の興を催すには適しなくなった。 | |||
正宗谷崎両氏の批評に答う | 永井荷風 | 30分以内 | |
去年の秋、谷崎君がわたくしの小説について長文の批評を雑誌『改造』に載せられた時、わたくしはこれに答える文をかきかけたのであるが、勢自作の苦心談をれいれいしく書立てるようになるので、何となく気恥かしい心持がして止してしまった。 | |||
水のながれ | 永井荷風 | 10分以内 | |
戦争後、市川の町はずれに卜居したことから、以前麻布に住んでいた頃よりも東京へ出るたびたび隅田川の流れを越して浅草の町々を行過る折が多くなったので、おのずと忘れられたその時々の思出を繰返して見る日もまた少くないようになった。 | |||
向嶋 | 永井荷風 | 30分以内 | |
向島は久しい以前から既に雅遊の地ではない。 | |||
向島 | 永井荷風 | 5分以内 | |
隅田川の水はいよいよ濁りいよいよ悪臭をさえ放つようになってしまったので、その後わたくしは一度も河船には乗らないようになったが、思い返すとこの河水も明治大正の頃には奇麗であった。 | |||
申訳 | 永井荷風 | 60分以内 | |
昭和二年の雨ばかり降りつづいている九月の末から十月のはじめにかけて、突然僕の身の上に、種類のちがった難問題が二つ一度に差し迫って来た。 | |||
元八まん | 永井荷風 | 30分以内 | |
偶然のよろこびは期待した喜びにまさることは、わたくしばかりではなく誰も皆そうであろう。 | |||
矢立のちび筆 | 永井荷風 | 10分以内 | |
或人に答ふる文思へば千九百七、八年の頃のことなり。 | |||
矢はずぐさ | 永井荷風 | 60分以内 | |
『矢筈草』と題しておもひ出るままにおのが身の古疵かたり出でて筆とる家業の責ふさがばや。 | |||
雪の日 | 永井荷風 | 30分以内 | |
○曇って風もないのに、寒さは富士おろしの烈しく吹きあれる日よりもなお更身にしみ、火燵にあたっていながらも、下腹がしくしく痛むというような日が、一日も二日もつづくと、きまってその日の夕方近くから、待設けていた小雪が、目にもつかず音もせずに降ってくる。 | |||
洋服論 | 永井荷風 | 30分以内 | |
○日本人そもそも洋服の着始めは旧幕府仏蘭西式歩兵の制服にやあらん。 | |||
裸体談義 | 永井荷風 | 30分以内 | |
戦争後に流行しだしたものの中には、わたくしのかつて予想していなかったものが少くはない。 | |||
霊廟 | 永井荷風 | 30分以内 | |
仏蘭西現代の詩壇に最も幽暗典雅の風格を示す彼の「夢と影との詩人」アンリイ・ド・レニエエは、近世的都市の喧騒から逃れて路易大王が覇業の跡なるヴェルサイユの旧苑にさまよい、『噴水の都』La Cit※ des Eaux と題する一巻の詩集を著した。 | |||
礫川徜徉記 | 永井荷風 | 30分以内 | |
何事にも倦果てたりしわが身の、なほ折節にいささかの興を催すことあるは、町中の寺を過る折からふと思出でて、その庭に入り、古墳の苔を掃つて、見ざりし世の人を憶ふ時なり。 | |||
猥褻独問答 | 永井荷風 | 10分以内 | |
○猥※[#「褒」の「保」に代えて「執」、U+465D、245-2]なる文学絵画の世を害する事元より論なし。 | |||
一月一日 | 永井荷風 | 30分以内 | |
一月一日の夜、東洋銀行米国支店の頭取某氏の社宅では、例年の通り、初春を祝ふ雑煮餅の宴会が開かれた。 | |||
男ごゝろ | 永井荷風 | 30分以内 | |
大方帳場の柱に掛けてある古時計であらう。 | |||
古本評判記 | 永井荷風 | 10分以内 | |
一、そも/\都下の古本屋に二種ありなぞと事々しく説明するまでもなし。 | |||
海洋の旅 | 永井荷風 | 30分以内 | |
Homme libre, toujours tu ch※riras la mer.Baudelaire.自由の人よ。 | |||
黄昏の地中海 | 永井荷風 | 30分以内 | |
ガスコンの海湾を越え葡萄牙の海岸に沿うて東南へと、やがて西班牙の岸について南にマロツクの陸地と真白なタンヂヱーの人家を望み、北には三角形なすジブラルタルの岩山を見ながら地中海に進み入る時、自分はどうかして自分の乗つて居る此の船が、何かの災難で、破れるか沈むかしてくれゝばよいと祈つた。 | |||
花より雨に | 永井荷風 | 10分以内 | |
しづかな山の手の古庭に、春の花は支那の詩人が春風二十四番と数へたやう、梅、連翹、桃、木蘭、藤、山吹、牡丹、芍薬と順々に咲いては散つて行つた。 | |||
舞姫 | 永井荷風 | 5分以内 | |
お※!ローザ、トリアニ。 | |||
町中の月 | 永井荷風 | 10分以内 | |
灯火のつきはじめるころ、銀座尾張町の四辻で電車を降ると、夕方の澄みわたつた空は、真直な広い道路に遮られるものがないので、時々まんまるな月が見渡す建物の上に、少し黄ばんだ色をして、大きく浮んでゐるのを見ることがある。 | |||
水 附渡船 | 永井荷風 | 30分以内 | |
仏蘭西人ヱミル・マンユの著書都市美論の興味ある事は既にわが随筆「大窪だより」の中に述べて置いた。 |
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