30分以内で読める永井荷風の短編作品
青空文庫で公開されている永井荷風の作品の中で、おおよその読了目安時間が「30分以内」の短編作品を、おすすめ人気順で表示しています。
1-50件 / 全59件
| 作品名 | 著者 | 読了時間 | 人気 |
|---|---|---|---|
| 断腸亭日乗 | 永井荷風 | 30分以内 | |
荷風歳卅九 ◯九月十六日、秋雨連日さながら梅雨の如し。 | |||
| にぎり飯 | 永井荷風 | 30分以内 | |
深川古石場町の警防団員であった荒物屋の佐藤は三月九日夜半の空襲に、やっとのこと火の中を葛西橋近くまで逃げ延び、頭巾の間から真赤になった眼をしばだたきながらも、放水路堤防の草の色と水の流を見て、初て生命拾いをしたことを確めた。 | |||
| 裸体談義 | 永井荷風 | 30分以内 | |
戦争後に流行しだしたものの中には、わたくしのかつて予想していなかったものが少くはない。 | |||
| 人妻 | 永井荷風 | 30分以内 | |
住宅難の時節がら、桑田は出来ないことだとは知つてゐながら、引越す先があつたなら、現在借りてゐる二階を引払ひたいと思つて見たり、また忽気が変つて、たとへ今直ぐ出て行つて貰ひたいと言はれやうが、思のとゞくまではどうして動くものか、といふやうな気になつたりして、いづれとも決心がつかず、唯おちつかない心持で其日其日を送つてゐた。 | |||
| 花火 | 永井荷風 | 30分以内 | |
午飯の箸を取ろうとした時ポンと何処かで花火の音がした。 | |||
| 或夜 | 永井荷風 | 30分以内 | |
季子は省線市川駅の待合所に入って腰掛に腰をかけた。 | |||
| 羊羹 | 永井荷風 | 30分以内 | |
新太郎はもみじという銀座裏の小料理屋に雇われて料理方の見習をしている中、徴兵にとられ二年たって帰って来た。 | |||
| 十六、七のころ | 永井荷風 | 30分以内 | |
十六、七のころ、わたくしは病のために一時学業を廃したことがあった。 | |||
| 曇天 | 永井荷風 | 30分以内 | |
衰残、憔悴、零落、失敗。 | |||
| 独居雑感 | 永井荷風 | 30分以内 | |
私は病気その他いろいろの事情のために五六年前から今以て独居の生活を続けている。 | |||
| 寐顔 | 永井荷風 | 30分以内 | |
竜子は六歳の時父を失ったのでその写真を見てもはっきりと父の顔を思出すことができない。 | |||
| 吾妻橋 | 永井荷風 | 30分以内 | |
一 毎夜吾妻橋の橋だもとに佇立み、往来の人の袖を引いて遊びを勧める闇の女は、梅雨もあけて、あたりがいよいよ夏らしくなるにつれて、次第に多くなり、今ではどうやら十人近くにもなっているらしい。 | |||
| 浮世絵の鑑賞 | 永井荷風 | 30分以内 | |
一 我邦現代における西洋文明模倣の状況を窺ひ見るに、都市の改築を始めとして家屋什器庭園衣服に到るまで時代の趣味一般の趨勢に徴して、転た余をして日本文華の末路を悲しましむるものあり。 | |||
| 買出し | 永井荷風 | 30分以内 | |
船橋と野田との間を往復している総武鉄道の支線電車は、米や薩摩芋の買出をする人より外にはあまり乗るものがないので、誰言うとなく買出電車と呼ばれている。 | |||
| 監獄署の裏 | 永井荷風 | 30分以内 | |
われは病いをも死をも見る事を好まず、われより遠けよ。 | |||
| 冬日の窓 | 永井荷風 | 30分以内 | |
○ 窓の外は隣の家の畠である。 | |||
| 一月一日 | 永井荷風 | 30分以内 | |
一月一日の夜、東洋銀行米国支店の頭取某氏の社宅では、例年の通り、初春を祝ふ雑煮餅の宴会が開かれた。 | |||
| 心づくし | 永井荷風 | 30分以内 | |
終戦後間もなく組織されたB劇団に、踊りもするし、歌もうたうし、芝居もするというような種類の女優が五、六人いた。 | |||
| 小説作法 | 永井荷風 | 30分以内 | |
一 小説はいかにして作るものなるやどういふ風にして書ものなりやと問はるる人しばしばあり。 | |||
| 狐 | 永井荷風 | 30分以内 | |
一 小庭を走る落葉の響、障子をゆする風の音。 | |||
| 冬の夜がたり | 永井荷風 | 30分以内 | |
何歳ごろの事であつたか、はつきりとは思返すことができないのであるが、然し其時の記憶は半世紀あまりを過ぎた今日に至るまで、かすかながら心の奥に残されてゐる。 | |||
| 榎物語 | 永井荷風 | 30分以内 | |
市外荏原郡世田ヶ谷町に満行寺という小さな寺がある。 | |||
| 谷崎潤一郎氏の作品 | 永井荷風 | 30分以内 | |
明治現代の文壇に於て今日まで誰一人手を下す事の出来なかつた、或は手を下さうともしなかつた芸術の一方面を開拓した成功者は谷崎潤一郎氏である。 | |||
| 写況雑記 | 永井荷風 | 30分以内 | |
目黒 前の日も、其のまた前の日も雨であった。 | |||
| 銀座 | 永井荷風 | 30分以内 | |
この一、二年何のかのと銀座界隈を通る事が多くなった。 | |||
| 十年振 | 永井荷風 | 30分以内 | |
一 病來十年わたしは一歩も東京から外へ出たことがなかつた。 | |||
| 男ごゝろ | 永井荷風 | 30分以内 | |
大方帳場の柱に掛けてある古時計であらう。 | |||
| 洋服論 | 永井荷風 | 30分以内 | |
○日本人そもそも洋服の着始めは旧幕府仏蘭西式歩兵の制服にやあらん。 | |||
| 渡鳥いつかへる | 永井荷風 | 30分以内 | |
街娼鈴代 (年十九) アパートのお神さん (年三十) 艶歌師福井 (年廿五、六) 艶歌師松田 (年三十) ヤクザ斎藤 (年廿五、六) 医師武田先生 (年五十四、五) おでんや (年五十四) 私服刑事一人 電車従業員二人 酔漢一人 女巡査二人 第一場 向島都電終点附近のさびしき横町。 | |||
| 上野 | 永井荷風 | 30分以内 | |
震災の後上野の公園も日に日に旧観を改めつつある。 | |||
| 西瓜 | 永井荷風 | 30分以内 | |
持てあます西瓜ひとつやひとり者 これはわたくしの駄句である。 | |||
| 畦道 | 永井荷風 | 30分以内 | |
国府台から中山を過ぎて船橋の方へと松林に蔽はれた一脈の丘陵が延長してゐる。 | |||
| 深川の散歩 | 永井荷風 | 30分以内 | |
中洲の河岸にわたくしの旧友が病院を開いていたことは、既にその頃の『中央公論』に連載した雑筆中にこれを記述した。 | |||
| 葛飾土産 | 永井荷風 | 30分以内 | |
○ 菅野に移り住んでわたくしは早くも二度目の春に逢おうとしている。 | |||
| 夏の町 | 永井荷風 | 30分以内 | |
一 枇杷の実は熟して百合の花は既に散り、昼も蚊の鳴く植込の蔭には、七度も色を変えるという盛りの長い紫陽花の花さえ早や萎れてしまった。 | |||
| 黄昏の地中海 | 永井荷風 | 30分以内 | |
ガスコンの海湾を越え葡萄牙の海岸に沿うて東南へと、やがて西班牙の岸について南にマロツクの陸地と真白なタンヂヱーの人家を望み、北には三角形なすジブラルタルの岩山を見ながら地中海に進み入る時、自分はどうかして自分の乗つて居る此の船が、何かの災難で、破れるか沈むかしてくれゝばよいと祈つた。 | |||
| 海洋の旅 | 永井荷風 | 30分以内 | |
Homme libre, toujours tu ch※riras la mer. Baudelaire. 自由の人よ。 | |||
| 伝通院 | 永井荷風 | 30分以内 | |
われわれはいかにするともおのれの生れ落ちた浮世の片隅を忘れる事は出来まい。 | |||
| 向嶋 | 永井荷風 | 30分以内 | |
向島は久しい以前から既に雅遊の地ではない。 | |||
| 十日の菊 | 永井荷風 | 30分以内 | |
一 庭の山茶花も散りかけた頃である。 | |||
| 里の今昔 | 永井荷風 | 30分以内 | |
昭和二年の冬、酉の市へ行った時、山谷堀は既に埋められ、日本堤は丁度取崩しの工事中であった。 | |||
| 草紅葉 | 永井荷風 | 30分以内 | |
○ 東葛飾の草深いあたりに仮住いしてから、風のたよりに時折東京の事を耳にすることもあるようになった。 | |||
| 梅雨晴 | 永井荷風 | 30分以内 | |
森先生の渋江抽斎の伝を読んで、抽斎の一子優善なるものがその友と相謀って父の蔵書を持ち出し、酒色の資となす記事に及んだ時、わたしは自らわが過去を顧みて慚悔の念に堪えなかった。 | |||
| 寺じまの記 | 永井荷風 | 30分以内 | |
雷門といっても門はない。 | |||
| 放水路 | 永井荷風 | 30分以内 | |
隅田川の両岸は、千住から永代の橋畔に至るまで、今はいずこも散策の興を催すには適しなくなった。 | |||
| 正宗谷崎両氏の批評に答う | 永井荷風 | 30分以内 | |
去年の秋、谷崎君がわたくしの小説について長文の批評を雑誌『改造』に載せられた時、わたくしはこれに答える文をかきかけたのであるが、勢自作の苦心談をれいれいしく書立てるようになるので、何となく気恥かしい心持がして止してしまった。 | |||
| 元八まん | 永井荷風 | 30分以内 | |
偶然のよろこびは期待した喜びにまさることは、わたくしばかりではなく誰も皆そうであろう。 | |||
| 雪の日 | 永井荷風 | 30分以内 | |
○ 曇って風もないのに、寒さは富士おろしの烈しく吹きあれる日よりもなお更身にしみ、火燵にあたっていながらも、下腹がしくしく痛むというような日が、一日も二日もつづくと、きまってその日の夕方近くから、待設けていた小雪が、目にもつかず音もせずに降ってくる。 | |||
| 霊廟 | 永井荷風 | 30分以内 | |
仏蘭西現代の詩壇に最も幽暗典雅の風格を示す彼の「夢と影との詩人」アンリイ・ド・レニエエは、近世的都市の喧騒から逃れて路易大王が覇業の跡なるヴェルサイユの旧苑にさまよい、『噴水の都』La Cit※ des Eaux と題する一巻の詩集を著した。 | |||
| 礫川徜徉記 | 永井荷風 | 30分以内 | |
何事にも倦果てたりしわが身の、なほ折節にいささかの興を催すことあるは、町中の寺を過る折からふと思出でて、その庭に入り、古墳の苔を掃つて、見ざりし世の人を憶ふ時なり。 | |||
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