5分以内で読める中井正一の短編作品

人々が自然の美しさの中に見とれるということは、その中に定かではないが、漲っている深い秩序にあっと驚き、その中に、溶け入り、ともに秩序に諧和し、それと一つになり、力がぬけ、それに打ち委す心持ちのことである。

概念は常に、技術の進展とともに変化してきた。

本年はちょうど二十世紀半ばの、世界歴史にとって深い意味をもつ年である。

立法部門が自分で立法機関をもつということ、この当り前のことが、今までなかったということが、実は不思議だといえば不思議だったわけである。

二つの足で立つようになるために、人間は二十万年もころんでは立ち、ころんでは立ちしたんだろう。

一九五〇年の新しい年があけるにあたって、日本の図書館は何を自らに省みるべきであろうか。

生物が生きているというしるしは、それが自分の中の古いもの、疲れたものを間断なく棄てて、日に新たに日に日に新たに、その生きている汁液をめぐらしているというところにある。

アメリカのテネシー谿谷の水を合理的処理をすることで、かつて、洪水で人々の苦労の種であった落差が、今や、電力となり、木材の運搬の水路となり、光と、動力の根源とさえなったことは有名な事件である。

この数年間、わが図書館界は、この法のために、実に多くの討論をし、実に多くの交渉をし、海を越え山を越えて、ここに辿り来ったのである。

大塚金之助博士に或雜誌記者が、博士の一生に最も感銘深かった記憶は何でございますかとたずねた。

朝から、空は暗く、チラチラ窓のふちから、雪が散りこぼれて來た。

これまで書店と図書館は、あたかも商売仇のような感じをお互いにもっていたときもあった。

三年前、第一回の支部図書館準備会の会合に出席した人々の何人が、この三年目の今日、かかるかたちで三周年を迎えることができると想像しえたであろう。

ロマン・ロランは第一次大戦にあたって彼の「戦いを超えて」の中で次のようにいっている。

今度の大会を顧みて、私たちは図書館なるものの概念が、一九五〇年にふさわしく、新たなる意味を、日本においてもおのずから新たにつくられつつあることを、確然と見ずにいられない。

何の針をとって見てもヴィクターのソフトはヴィクターのソフトだ。

三年前のことであった。

夜の家庭の雑談の中で、十歳の女の子が、「神様はほんとにあるの、地球の外は宇宙でしょう。

一九二二年頃の事である。