5分以内で読める青空文庫の短編作品
青空文庫で公開されているすべての著者の作品の中で、おおよその読了目安時間が「5分以内」の短編作品を、おすすめ人気順で表示しています。
451-500件 / 全4,785件
| 作品名 | 著者 | 読了時間 | 人気 |
|---|---|---|---|
| 白痴 | 北条民雄 | 5分以内 | |
親父は大酒飲みで、ろくすつぽ仕事もせず毎日酔つぱらつては大道に寝転び、村長でも誰でも口から出まかせに悪口雑言を吐き散らすのが無上の趣味で、母親は毎日めそめそ泣いて、困るんでござります困るんでござりますと愚痴つてばかりゐる意気地なしなのである。 | |||
| 新しくもならぬ人生 | 正宗白鳥 | 5分以内 | |
暦の上で何度新しき年を迎へても、心が新たになるのではない。 | |||
| 書をみるたのしさ | 高村光太郎 | 5分以内 | |
書を見てゐるのは無條件にたのしい。 | |||
| 果物の天国 | 中谷宇吉郎 | 5分以内 | |
この夏、アメリカの友人から妙なことを頼まれた。 | |||
| 幸福が遅く来たなら | 生田春月 | 5分以内 | |
『幸福』よ、巷で出逢つた見知らぬ人よ、 お前の言葉は私に通じない! 冷たい冷たいこの顔が、私の求めてゐたものだらうか? お前の顔は不思議な親みのないものに見える、 そんなにお前は廿年、遠国をうろついてたんだ、 お前はもはや私の『望』にさへ忘れてしまはれた! よしやお前が私の許嫁であつたにしても、 あんまり遅く来た『幸福』を誰が信じるものか! 私は蒼ざめた貧しい少女の手に眠る、 少女よ、どんなにお | |||
| 僕は | 芥川竜之介 | 5分以内 | |
誰でもわたしのやうだらうか?――ジュウル・ルナアル 僕は屈辱を受けた時、なぜか急には不快にはならぬ。 | |||
| 金鱗湖 | 中谷宇吉郎 | 5分以内 | |
別府の裏側、由布山系の峠を越したところに、由布院という盆地がある。 | |||
| お前は此の頃よくねむる | 中野鈴子 | 5分以内 | |
お前は此の頃よくねむる 朝もなかなか目が覚めない 若いお前には深いねむりが必要なのだ お前よ お前は母の手に返ってきた 日本が敗けたとき お前はわたしの子供となった お前が生まれたとき はじめてねむったあの時の母子のように わたし自身によって生まれた子供として 母の誇りをもって抱くことのできる 何と言う喜びぞ わたしは乳をしぼった 出ない乳をしぼり、つかれて痩せ夜もねむらずに お前を育てた育て | |||
| 探偵小説を作って貰い度い人々 | 国枝史郎 | 5分以内 | |
平林初之輔氏が探偵小説を書いた。 | |||
| 尋常一様 | 北大路魯山人 | 5分以内 | |
ある日、友人の紹介で人が来た。 | |||
| 紙幣鶴 | 斎藤茂吉 | 5分以内 | |
ある晩カフェに行くと、一隅の卓に倚ったひとりの娘が、墺太利の千円紙幣でしきりに鶴を折っている。 | |||
| 炭坑長屋物語 | 猪狩満直 | 5分以内 | |
北海道の樺太 「北海道のカラフト」 みんな、そこの長屋をそう呼んでいた、 谷間に並べ建てられたカラフト長屋、一日中ろくすっぽ陽があたらず、 どっちり雪の積んでいる屋根から、 煙突が線香を並べたように突き出ていた、 俺は時々自分の入口を間違い、他家の戸口を開けた、 屋根の煙突の何本目、そいつを数えて這入るのが一番完全であった 「来年の四月頃になれば陽があたりますよ」 古くから此処の長屋に住んでいる | |||
| ぼくもいくさに征くのだけれど | 竹内浩三 | 5分以内 | |
街はいくさがたりであふれ どこへいっても征くはなし 勝ったはなし 三ヶ月もたてばぼくも征くのだけれど だけど こうしてぼんやりしている ぼくがいくさに征ったなら 一体ぼくはなにするだろう てがらたてるかな だれもかれもおとこならみんな征く ぼくも征くのだけれど 征くのだけれど なんにもできず 蝶をとったり 子供とあそんだり うっかりしていて戦死するかしら そんなまぬけなぼくなので どうか人 | |||
| おにぎりの味 | 中谷宇吉郎 | 5分以内 | |
お握りには、いろいろな思い出がある。 | |||
| 尾生の信 | 芥川竜之介 | 5分以内 | |
尾生は橋の下に佇んで、さっきから女の来るのを待っている。 | |||
| 井上先生 | 西田幾多郎 | 5分以内 | |
井上先生の我學界に於ける功績の偉大なることは、あまりに顯著であつて、今更私などがかれこれ云ふまでもない。 | |||
| 安達ヶ原の鬼婆々(余白録) | 喜田貞吉 | 5分以内 | |
去る五月の中旬、大和の榛原町に行つた時、同町字足立といふ部落が、鬼筋だといふ説について、土地の人に尋ねて見たところが、昔こゝに安達ヶ原の鬼婆々が居つたといふ話があると教へてくれた。 | |||
| 単純な質問 | 中谷宇吉郎 | 5分以内 | |
最近日本から帰って来たばかりという一世の老人に会ったら、矢つぎ早にいろいろな質問をされて、大いに返答に窮した。 | |||
| 小島の春 | 下村海南 | 5分以内 | |
トラツクのふちにつかまりすすり上げすすり上げ泣く四十の男 これやこの夫と妻子の一生の別れかと想へば我も泣かるる 夫と妻が親とその子が生き別る悲しき病世に無からしめ 一等国中の一等国である日本には、まだ癩の患者が至るところに、医療の手当にも恵まれずに散らかっている。 | |||
| 浅草を食べる | 古川緑波 | 5分以内 | |
十二階があったころの浅草、といえば、震災前のこと。 | |||
| 森先生の事 | 永井荷風 | 5分以内 | |
森先生の事に關してわたしは一時にいろ/\の雜誌や新聞から執筆を請はれてゐるが、今の場合何を書いてよいものか殆ど考をまとめる事ができない。 | |||
| 戦場ヶ原の渓谷 | 佐藤垢石 | 5分以内 | |
山の緑は次第に濃くなる。 | |||
| 海の小品 | 原民喜 | 5分以内 | |
蹠 あたたかい渚に、蹠に触れてゴムのやうな感じのする砂地がある。 | |||
| 梅雨 | 横光利一 | 5分以内 | |
去年の梅雨には曇天が毎日續いた。 | |||
| (女) | 中原中也 | 5分以内 | |
女 吸取紙を早くかせ 恵まれぬものが何処にある? マッチの軸を小さく折つた 女 自分は道草かしら 女は摘草といふも勿体ないといつた 俺は女の目的を知らないのださうだ 原因なしの涙なんか出さないと自称する女から言はれた 飛行機の分裂 目的が山の端をとぶ 縫物 秘密がどんなに織り込まれたかしら 女は鋏を畳の上に出したまゝ 出て行つた 自分に理窟をつけずに 只管英雄崇拝 女は男より偉いのです | |||
| 妻 | 斎藤茂吉 | 5分以内 | |
妻はやはり Sexus Sequior と見立てなければつまりは満足は出来まい。 | |||
| 鴎外全集を読む | 永井荷風 | 5分以内 | |
一文學美術の理論に關して疑問の起つた時にはまづ審美綱領と審美新説の二書を讀む。 | |||
| 北のはての地に | 風巻景次郎 | 5分以内 | |
雪がふると巷の音がしずかになる。 | |||
| 休日に | 藪田忠夫 | 5分以内 | |
胸一杯に吸いこんだ空気 甘い甘い麦のかおり 何故となくきれぎれに思い出てはあとかたもなく消えて行く 幼ない時の楽しい思い出 一月目に見る村の麦畑の何んと伸々と変っていることだろう 風呂敷包を下げ 胸をふくらせ 休日の久方ぶりに 村の本道を帰って来た私 おしつけてもおしつけても湧き上って来る此のうれしさ 休み日ごとに 家に故里に かえりたい心は せき上げて来る潮のように 体中をかけめぐり 考えも感 | |||
| 三州仕立て小蕪汁 | 北大路魯山人 | 5分以内 | |
味噌汁は簡単にできるものでありながら、その実が、日常どこの家庭でも美味くつくられてはいないようなので、一言申し上げようと思う。 | |||
| 死の凱旋兵 | 国見善弘 | 5分以内 | |
砲煙弾雨の中に 常に描いて居た 懐かしい故郷の 停車場だった 白布に包まれた 木箱の中で 無言の英雄は 故郷に抱かれた 喜こびに 打ちふるえて 居るだろう 軽々と けれど つつましく 木箱を捧げた 戦友は 微かな砲煙の臭を 感じながら 高まって来る 感情を こらえて居た 弔旗がしずかに 垂れて 水を打 | |||
| 上方者の啖呵 | 村上浪六 | 5分以内 | |
おツと大将、そこぢやて、江戸ツ子はンの間違ひ、いつも其処ぢや、いかにも上方もンは銭勘定が高い、高いがな、そりや日用の生活費か、但し商売上の算盤づくで、てンから帳面に上せて遊びと来たら、はゝゝゝ失礼ぢやが、迚も東京の人の真似の出来るこツちやない、全体この東京で気が大きいとか、金放れがどうとかいふのは、まづ五円ぐらゐから十円位までの事、お気の毒やが少し手荒いところで、精々二三十円から、六十円、もう百円 | |||
| 山羊の言 | 中原中也 | 5分以内 | |
芸術に関するあらゆる議論は無用である。 | |||
| 終電車に乗る妖婆 | 田中貢太郎 | 5分以内 | |
怪談も生活様式の変化によって変化する。 | |||
| ベートーヴェンの生涯 | 片山敏彦 | 5分以内 | |
○本訳書の原本は Romain Rolland: Vie de Beethoven (Librairie Hachette, Paris) の改訂版である。 | |||
| 写真(北満の土産)その一 | 今野大力 | 5分以内 | |
どれもこれも貧しくけだもののように虐げられふけた表情をもった北満の農民の ズラリと並んだ十人の子供達 五つ位の女の子はハデなよごれた花模様のズボンと上衣をきて 支那曲芸に出てくるような格巧 八つ位の女の子は労働者のオーバオールのようなやつを着て両口尻にカサを出しキリッと睨み、 七つばかりの男の子は 困惑したオジサンのようにふけてズボンの紐を ダラリと下げまゆをひそめて立っている 六つ位の男の子は一 | |||
| 空飛ぶ円盤 | 中谷宇吉郎 | 5分以内 | |
空飛ぶ円盤が初めて報告されたのは、一九四七年六月二十四日のことで、もう八年も前のことである。 | |||
| 御存与太話 | 国枝史郎 | 5分以内 | |
新青年の五月号平林初之輔氏の「犠牲者」は、感銘の深い作でした。 | |||
| 秋月先生の古稀を祝して | 小泉八雲 | 5分以内 | |
秋月老先生、―― 『世界に於ける最も丁寧なる人々』の禮儀を知らない私、それから上品にして美はしい種類の挨拶の言葉のあるその國語を知らない一外國人である私は、私の恭しき賀状を御送り申上げる場合に、私の云ふべき事が云へないやうに感じます。 | |||
| 未来の足音 | 中谷宇吉郎 | 5分以内 | |
いよいよ今年は、二十世紀前半の最後の年にかかった。 | |||
| さしみ | 佐藤垢石 | 5分以内 | |
人間は、だれしもおいしい物を食べているときが一番楽しいのではないかと思う。 | |||
| 神楽記 | 折口信夫 | 5分以内 | |
神楽と言ふ名は、近代では、神事に関した音楽舞踊の類を、漠然とさす語のやうに考へてゐる。 | |||
| 最小人間の怪 | 海野十三 | 5分以内 | |
この秘話をしてくれたN博士も、先々月この世を去った。 | |||
| 一癖あるどじょう | 北大路魯山人 | 5分以内 | |
どじょうなべ。 | |||
| 人生・文章習練の書 | 恩地孝四郎 | 5分以内 | |
百間の随筆を褒めるといふことは現今の常識だ。 | |||
| 旅人 | 三好達治 | 5分以内 | |
雪どけの峽の小徑を 行く行く照らしいだす わが手の燈火 黄色なる火影のうちを 疲れて歩む あはれ わが脚の影 重い靴 濡れた帽子 冷めたい耳 空腹 ――旅人と 身をなして 思ふことさへ うつつない ああ このひととき | |||
| 三百年後 | 小倉金之助 | 5分以内 | |
老境にはいると、若い時分のような楽みが、だんだんと無くなって来る。 | |||
| 雪と血と煙草の進軍 | 三好十郎 | 5分以内 | |
風だ! ラ、ラ、ラ あられ! 雪と涙と汗! ツラ、ラ、ラ あらしだ! ラ、ラ、ラ 俺! 俺は苦しい 君! 君苦しい われら! われらは楽しい! 皆だ! 吹雪の中を進む 黒い黒い群集 涙と汗の中に カッチリとつなげ! われらの善と悪 われらのパンと剣それらをつなげ! ラ、ラ、ラ ああ眼もかすむ雪あられ 額には汗と血の旗! 川、野原、町――広場 広場へ進軍せよ 叩け鉄! われらの血と | |||
| トヨタ自動車一周年を迎へて | 豊田喜一郎 | 5分以内 | |
昨年[一九三五年]十一月二十一日にトヨタ自動車が始めて形となつて皆樣の前に表はれたのでございますが、當時、私はノツピキならぬ用事のため、滿洲に旅行して居りました。 | |||
| ふるさと | 漢那浪笛 | 5分以内 | |
無言 常によく見る女なれど、 心の欲を云ひいでむ、 また、語るべき機会もなく、 胸もどかしく、過ぎゆくか。 | |||
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