5分以内で読める長沢佑の短編作品
青空文庫で公開されている長沢佑の作品の中で、おおよその読了目安時間が「5分以内」の短編作品を、おすすめ人気順で表示しています。
1-6件 / 全6件
| 作品名 | 著者 | 読了時間 | 人気 |
|---|---|---|---|
| 親父の言葉 | 長沢佑 | 5分以内 | |
この頃の寒さに 足腰の痛みに わしは憶い出すんだ 忰のことが やっぱり親子のつながりだわい 「お前等にもわかる時が来る」 今になって彼奴の言葉が身に滲みてくる 彼奴の云ったこと 彼奴のやって来たこと やっぱり貧乏人のやらねばならんことだったのだ 憶い出すと身震いがする 彼奴の入営した翌年 春の大争議にわしら四百の小作は ××川の土堤で警官と軍隊に取り巻かれた 鍬が飛んだ、石が飛んだ 剣が抜かれ | |||
| 母へ | 長沢佑 | 5分以内 | |
一九二九年四月十六日未明、同志吉田君はやられた。 | |||
| 白い魔の手 | 長沢佑 | 5分以内 | |
七月―― 焼けただれた太陽が地を射す 幽明の地をめざして 行進する華やかな一群 臨時列車は、 ――海へ ――山へ …………………… 誰だッ? 汗を吝しむ奴等は? 土堤の上には わんわんと燃えるかげろう、 じりじりと焼きつける田の底 頭上には、太陽が ありったけの元気で踊ってる。 | |||
| 貧農のうたえる詩 | 長沢佑 | 5分以内 | |
春―― 三月―― 薄氷をくだいて おらあ田んぼを打った めっぽー冷こい水だ 足が紫色に死んで居やがる 今日は初田打 晩には一杯飲めるべーと気付いたので おらあ勇気を出した ベッー※ 手に唾をひっかけて鍬の柄をにぎった だがやっぱりだめ 手がかじかんで動かない ちきしょう おらあやっぱり小作人なんだ それから夏が来た 煮えかかるような田の中で 俺達は除草機の役をする 十日も続く 指の先から血が滲む | |||
| 蕗のとうを摘む子供等 | 長沢佑 | 5分以内 | |
三月の午後 雪解けの土堤っ原で 子供らが蕗のとうを摘んでいる やせこけたくびすじ 血の気のない頬の色 ざるの中を覗き込んで 淋しそうに微笑んだ少女の横顔のいたいたしさ おお、飢えと寒さの中に 今も凶作地の子供達は 熱心に蕗のとうを摘んでいる 子供等よ! お前らの兄んちゃんは 何をして警官に縛られたのか 何の為に満洲へ送られて行ったのか 姉さん達はどうして都会から帰って来たのか お前らは知って | |||
| レポーター | 長沢佑 | 5分以内 | |
夜の十一月 北国はもう冬の寒さだ 硝子屑のような鋭い空ッ風が 日本海を越えて吹いて来る 荒涼とした夜の越後平野に 点々とみえるにぶい灯 あれはみんな仲間の住家だ 革命記念日の闘争を前に ヨビ検の魔の手を逃れ 移動事務所を此処に持った二人の書記 今日で四日の穴居生活だ 沈黙の中に一切の準備は終り 武装された兵士は 現在―― 戦いの野に旅たたんとしている そとは夜更けだ 野末を渡る夜烏の声 全神経 | |||
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