60分以内で読める牧野信一の中編作品

青空文庫で公開されている牧野信一の作品の中で、おおよその読了目安時間が「60分以内」の中編作品を、おすすめ人気順で表示しています。

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作品名著者読了時間文字数人気書き出し
白明牧野信一60分以内12,561

医院を開いてゐた隆造の叔父が発狂して、それも他所目にはさうとも見られる程でもなかつたが職業柄もあつたし、家内の者達への狂暴は募るばかりで「酒癖が悪い」位ゐでは包み終せなくなつて、漸くのこと、三月ばかり前にS癲狂院へ入院させて以来――毎晩のやうに同じやうな叔母の愚痴話の相手になつて、隆造は夜を更さなければならなかつた。

医院を開いてゐた隆造の叔父が発狂して、それも他所目にはさうとも見られる程でもなかつたが職業柄もあつたし、家内の者達への狂暴は募るばかりで「酒癖が悪い」位ゐでは包み終せなくなつて、漸くのこと、三月ばかり前にS癲狂院へ入院させて以来――毎晩のやうに同じやうな叔母の愚痴話の相手になつて、隆造は夜を更さなければならなかつた。

公園へ行く道牧野信一60分以内13,112

「散髪して来よう。」  さう、思ひつくと、彼は、膝の上の夕刊を投げ棄てゝ、安座からむつくりと立ちあがつた。

「散髪して来よう。」  さう、思ひつくと、彼は、膝の上の夕刊を投げ棄てゝ、安座からむつくりと立ちあがつた。

坂道の孤独参昧牧野信一60分以内19,391

何故俺は些う迄性のない愚図なんだらう、これツぱかりの事を何も思ひ惑ふにはあたらない、手取り早く仕度さへすれば二時間も掛らないで出来上る……が、純造は「明日こそは――」と叱るやうに決心した。

何故俺は些う迄性のない愚図なんだらう、これツぱかりの事を何も思ひ惑ふにはあたらない、手取り早く仕度さへすれば二時間も掛らないで出来上る……が、純造は「明日こそは――」と叱るやうに決心した。

眠い一日牧野信一60分以内18,012

一 「電灯を点けて煙草を喫かす、喫ひ終ると再び灯りを消してスツポリと夜着を頭から引き被る――真暗だ。彼は、眼を視開いてゐた。……云ふまでもなく、何も考へてゐない。眠り度い! と希ふ心は、とうに麻痺してゐる。……時計の音ばかりが、イヤに勢急に響いて来る、――一寸快よいやうな気もする。――間もなく彼は、また慌てゝ灯りを点ける……。一種特別な疲れを覚えて、また指の先が煙草へ触れる……」 「眠い一日」と

一 「電灯を点けて煙草を喫かす、喫ひ終ると再び灯りを消してスツポリと夜着を頭から引き被る――真暗だ。彼は、眼を視開いてゐた。……云ふまでもなく、何も考へてゐない。眠り度い! と希ふ心は、とうに麻痺してゐる。……時計の音ばかりが、イヤに勢急に響いて来る、――一寸快よいやうな気もする。――間もなく彼は、また慌てゝ灯りを点ける……。一種特別な疲れを覚えて、また指の先が煙草へ触れる……」 「眠い一日」と